安倍晴明(Seimei Abeno)
様々な妖術や幻術を使って鬼を操る、謎の陰陽師。
性格は残酷非道そのもので、ゲッターの破壊だけを考える鬼と違い、争いや混乱を楽しみ癖がある。竜馬が時空を超え平安時代に来る事を知っており、ゲッターロボと戦う為にその時代で待ち伏せしていた。彼の住む都は「黒平安京」と呼ばれている。四天王によってゲッターの存在を知らされている為、ゲッター線やゲッターロボの能力などを色々理解しており、ゲッターと竜馬を滅ぼす為にゲッターロボに挑む。
彼の駆使する陰陽道の技は非常に強力で、水晶から炎の竜を召喚したり遠方を見渡す事ができ、式神を飛ばし相手を拘束する事ができる。何よりも強力なのが五星結界で、ゲッタートマホークはおろかゲッタービームも弾き飛ばす程の強固な結界となっている。
初戦では竜馬達をなめてかかっており、いくらか楽しむ為に生身で戦うが逆に倒されてしまう。しかし鬼獣と合体して復活、この時に肉体を失い(これが原因で今まで以上に竜馬に対する憎悪と殺意を抱くようになる)、晴明ロボとなり竜馬を追って現代に出現。新宿副都心一帯を無造作に破壊し、多くの罪の無い人々を虐殺した事により竜馬の怒りを買い、新宿ごとゲッタービームで吹き飛ばされる。最期は竜馬に「永遠にゲッターと共に無限地獄を彷徨う事になる」と不吉な言葉を遺し、今度こそ絶命する。
登場話数こそ少ないものの、声優の子安武人氏の同じく子安氏が演じた『∀ガンダム』のギム・ギンガナムや『キングゲイナー』のアスハム・ブーンにもどこか通ずる怪演ぶりや、その狂気染みた強烈なキャラクター故に印象の強いキャラクターである。
キャラクター原案は言うまでもなく、平安時代に実在した同姓同名の陰陽師。
登場作品と役柄
単独作品
- スーパーロボット大戦NEO
- ドラゴ帝国の幹部格として登場。序盤から様々な場面で暗躍しており、イオニア一行を最初にアースティアに跳ばした張本人でもある。ゲッター線のみならず光子力やビムラーなどの超エネルギーをも敵視する素振りを見せていた。
- 登場する度にオリジナルのテーマ曲である和風BGMが流れ、その2曲である『忍び寄る妖気』『鬼火ゆらめく行脚』は晴明のイメージとあまりにもマッチしすぎている上に、『新ゲッターロボ』の作中BGMと比べても非常に違和感の無いものである為、原作BGMと勘違いするプレイヤーも。
- アームドファントマの一つを所持していたり、本作のラスボスである邪神ラルヴァの本体の存在に気付いていた数少ない人物の一人で、死の間際にはその存在を警告するような言葉を遺すなど、オリジナル設定との関係も深い。上記のような理由もあり、中盤で物語から退場するものの、本作に登場する各版権作品の敵キャラクターの中でも屈指の強い存在感を放っている。
人間関係
- 多聞天
広目天
持国天
増長天 - ゲッターを滅ぼそうとする別の時空の神々。ゲッターと竜馬を滅ぼす為に、晴明に力を与え、彼にゲッターと竜馬を倒すように命じた。SRW未登場。
- 流竜馬
- 時空を越えた宿敵。四天王に竜馬とゲッターを倒すように命じられており、彼に対して憎悪と殺意を露にする。平安時代で彼に撃破された後も、彼を倒す為に執念深く現代にまで現れる。
他作品との人間関係
- 女帝ザーラ
- NEOでの主君。ただし、晴明は何らかの理由で彼女の側に居た節がある。
- リュウ・ドルク
- NEOでの同僚。直接絡む場面はあまり無いが、敵対後は戦闘時に彼から特殊戦闘台詞が存在。
- ドル・ガイスト
- NEOでの同僚。彼と共同で動く機会も多い。竜馬には晴明共々激しく敵視されている。
- 兜甲児
剣鉄也
グッドサンダーチーム - NEOでは彼らの扱う光子力エネルギーやビムラーを危惧し、敵視する素振りを見せていた。
- 大牙剣
- NEOでは彼からも「ドラゴ帝国に力を貸す者」として敵視されていた。お互いに特殊戦闘台詞が存在。
- 大賢者ナジー
- NEOでは晴明を討伐する為に月心を黒平安京へと派遣した。
- 月心
- NEOでは晴明を討伐する為に黒平安京へと足を運ぶ。
- リバリス・ムイラブ
- アースティアの平和を乱す晴明を討つ為に、そして晴明の所持するアームドファントマを奪うべく黒平安京にて晴明に戦いを挑むが、返り討ちにされる。
- 稲葉駆
- 黒平安京での戦いにて、所持していたアームドファントマを彼に奪われる事に。
- ラルヴァ
- 彼の邪神形態が「地獄の釜」の底に封印されている事に気付いており、その存在を危惧している。NEOにおいて晴明が「地獄の釜」が開くのを阻止しようとしていたのは、彼の復活を阻止する為でもあった。
名台詞
- 「魂の入らぬ器を壊して楽しいか? 奴らと共に壊してこそ意味があるのだ! 奴らと共に、ゲッターを…!」
- 第6話、ゲッターを先に壊すべきだったと提案する女官に対して。晴明のゲッターに対する、並々ならぬ執着心が伺われる。
- 「…つまらぬ! 三人揃わねばなあ…!」
- 第7話、竜馬のいない、不完全な状態でゲッターを操縦し、鬼獣を退けた隼人、弁慶の姿を見て。
- 「すべての時空に蠢く鬼どもよ…この京へ集うがいい! 我と共にこの地、この時にて討ち果たすべし! すべての災いの源…ゲッターロボを!!」
- 第7話、黒平安京に印を切りながら鬼獣を召還する時の呪文。
- 「宝の持ち腐れよのう。 持つ者が違えば…」
- 第8話、頼光の刀を指二つで受け止めた晴明。ゲッター線を帯びた武具といえども、選ばれた者でなければその力も働かなくなるということか。
- 「この力…! ゲッターは、ゲッターはやはり…!!」
- 第8話、黒平安京での決戦時、右腕を犠牲にして晴明を倒すゲッターロボ。この意味深な台詞と共に消滅したと思われたが…。
- 「ゲッターロボ!永劫の時が流れようとも、我が恨み果てぬことなし! この時にて再びあいま見えようぞ! 今度こそ容赦はせぬ…覚悟するがよい!!」
- 第10話、異形の姿で早乙女研究所の前に現れ、ゲッターチームに宣戦布告する晴明。
- 「あやつの乗っておらぬゲッターはそんな物か…」
- 第10話、異形の姿で蘇り、新宿にて隼人と弁慶の二人乗りのゲッターロボとの戦闘の際に呟いた台詞。隼人と弁慶の二人の乗りのゲッターでは竜馬搭乗時の強さがない事を見抜く。
- 「死ねぇい!ゲッターロボ!!」
- 10話にて、ゲッターロボに止めを刺そうするが…。「死ねぇい!」の部分の声色の裏返りっぷりが強烈。
- 「ようやく現れたかぁ!流竜馬ぁ!」
「お主への無念、晴らさんが為ぇ!」 - ゲッターロボにトドメを刺そうとした刹那、目の前に姿を現した竜馬に対して、狂気に満ちた悦びと殺意を露にして。晴明の非道な所業に、竜馬も怒りを露にし、晴明を倒す為に一度降りたゲッターロボに再び乗り込む。
- 「見るがよい、この様を!」
「すべてお主の撒いた種ぞ! 鬼の京を滅ぼし、我が美しき姿をも奪い、この程度の破壊では、我が恨みまだ治まらぬわ!!」 - 第10話より。竜馬に焦土と化した新宿をこれ見よがしに映し上げ、黒平安京と元の自身の姿を奪った恨みを露にする。この凄まじい憎悪と殺意に対し竜馬は「この粘着野郎!!」と激怒する。
- 「竜馬、地獄で待てぬのが心残りぞ…!」
「お前はゲッターと共に生きながら、永遠に無限地獄をさ迷い続けるがよい…!」 - 現代で竜馬に倒され、四肢が吹き飛ばされた直後、ディスプレイ越しから竜馬に言い遺した台詞。後の竜馬の未来を暗示している。この台詞を言い終えた後、晴明の肉体は泥のように崩れ落ちる。
NEOではなんとDVEで再現されている。
スパロボシリーズの名台詞
- 「我が陰陽術と鬼の力をもってすれば、造作もないこと…」
- NEOの序盤に呟いた台詞。声が同じ某天才科学者の台詞にどこか似ているような気もするが、気にしてはいけない。
- 「なんと!黒平安京にあのような物が眠っていたとは!」
- NEOにて守護騎士アッサームが現れた時の台詞。意外と彼も知らない事があるようだ。