幸せの時(Happy Time)
作中でカギ爪の男が惑星エンドレス・イリュージョンにて実行した計画。カギ爪の男の思想を、彼自身の命と引き換えに、エンドレス・イリュージョンの全人類に遺伝子レベルで植えつけるというもの。通常で考えれば不可能に近いが、バースデイ、人体の心を蝕むオルフェと呼ばれる花、特殊な天体であるエンドレス・イリュージョンの月、サウダーデの能力、といった条件が揃うことによって可能となった。事象的にはエンドレス・イリュージョンを含む周辺宙域の時系列を圧縮、再変換する事で、カギ爪の男以外には一切犠牲を出さない方向で遂行されたものだが、最終的にヴァン達によって阻止された。なお、カギ爪の男がヴァンに対して「大切な人(エレナ)を生き返らせてあげる」と言ったのは、これによって周辺宙域が再構築されるために可能な処置である。 ちなみにヴァン達は原理をよく理解出来てはいなかった(ジョシュアだけは原理を理解していた)。 計画の全貌を知る者は限られており、組織内部では世界征服あるいは全人類抹殺のどちらかであると思われていた。この為ムッターカの離反などが起きることになる。
ヴァン一行のメンバーでは、ネロ達は悪の手先になると思い込んだために、またウェンディは「心の暴力」であるとして、どちらも計画を否定する。カギ爪の男以下組織一同は平和をもたらすと信じていたが、仲間をうっかり殺し、しかも自省するだけで以後の行動に反映しないようなカギ爪の男の意識が刷り込まれて、本当に平和になるのかは疑問の余地が残る。そういう意味では、ネロ達の悪の手先になるという思い込みも的外れとは言えない(というより悪、そのものになってしまう)。正真正銘のエゴイストであるカギ爪の男の本質を上辺だけでしか理解できていなかった集団に対して、ウェンディだけは前述にあるとおり心の暴力であると本質を理解し、真っ向から対立することになったのであった。 この計画は遺伝子を利用しているのでデスティニープランに近い物である可能性もあるが、この場合は個人の思想を遺伝子レベルにまで植えつける類のもの。デスティニープランに照らし合わせてしまうと、言うなれば全人類サイコパス状態になってしまうため、後の世界がどうなるか容易に想像できてしまう。
登場作品
- スーパーロボット大戦K
- 後半に実行された。アニメと逆で月を落とそうとする。オルフェの毒素を抜く為にジンバを使用したり、精神感応においてプラネッタの理論を応用したりと、オーバーマンが活用されている。