アルフレッド・イズルハは『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』の主人公。
アルフレッド・イズルハ | |
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外国語表記 | Alfred Izuruha[1] |
登場作品 | |
声優 | 浪川大輔 |
デザイン | 美樹本晴彦 |
初登場SRW | 第3次スーパーロボット大戦 |
プロフィール | |
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愛称 | アル |
種族 | 地球人 |
性別 | 男 |
年齢 | 11歳 |
身長 | 110cm |
所属 | 民間人 |
概要編集
サイド6コロニー群のリボーコロニーに暮らしている11歳の少年。愛称は「アル」。父親が単身赴任して家庭的に不和を抱えており、物語開始当初はカエルを虐めたり女の子の机にヘビを入れたりする(本人の発言)など、いたずらっ子の腕白小僧であった。
中立サイドで暮らしていたため、戦争の現実を知らず、想像的なヒロイズムに憧れていた。しかし、ジオン軍の新米MSパイロットのバーナード・ワイズマン(バーニィ)と出会ったことによって、地球連邦軍の新型MS・アレックスを巡る謀略の中に踏み込んでしまい、戦争の真実を知ることになった。
終盤、サイクロプス隊の壊滅を目の当たりにし、ガンダム破壊に失敗した場合の核攻撃を恐れ逃げ出したバーニィと喧嘩別れするも、考え直してリボーコロニーに戻ってきたバーニィと和解。NT-1をザク改で倒そうとするバーニィに協力し物資搬入やトラップの設置を手伝う。
来る12月25日、バーニィの戦勝を祈願して待つも、父親から作戦決行直前に核ミサイルを積んだジオン艦は拿捕された事を聞かされる。戦いを止めるためにバーニィの下へ戻ろうとするが、間に合わずザク改は大爆発しバーニィは戦死、そして相討ちとなったNT-1から運び出されたのが隣人のクリスチーナ・マッケンジー(クリス)だと知ってしまう。
年が明けた1月14日の始業式の日、引っ越したクリスと別れ、廃墟と化した学校で一年戦争の終結を聞かされたアルは、「どうせまたすぐ戦争は起きるぜ」という周囲の友人たちの無責任な発言を聞き、大粒の涙を流す。
ひと冬の冒険を経て、再び一緒に暮らすことになった父からは「大人になったんじゃないかな。少し落ち着きが出てきた」と評されていた。
登場作品と役柄編集
主人公でありながら完全な民間人ポジションなのに加えて『0080』自体が原作再現が少ないため、長らくSFC版『第3次スーパーロボット大戦』のゲームオーバー画面くらいしか出番がなかった。恐らく、初期のスパロボしかプレイしたことがないユーザーはクリスが主人公だと勘違いしている人も多いと思われる。
しかし、『スーパーロボット大戦GC(XO)』にめでたく登場し、原作再現の物語にしっかり関わることに。スパロボ補正により『GC』と『OE』の両方でバーニィとの再会が叶い、原作ではラストでお別れするクリスとも一緒にいられるので、その意味ではアルも救われたと言える。
旧シリーズ編集
- 第3次スーパーロボット大戦
- 初登場作品。ゲームオーバー画面に登場する。
- 『スーパーロボット大戦コンプリートボックス』ではゲームオーバー時に登場しないが、描きおろしのグラフィックが没データとして存在する。
単独作品編集
- スーパーロボット大戦GC(XO)
- 『第3次』以来久しぶりの登場となり、本編シナリオでも登場。原作通りサイド6でバーニィと一緒に行動している。
- バーニィ生存時はEDでバーニィ、クリスと再会を果たし、涙ながらに喜ぶ。一方、バーニィが死亡している場合は原作と異なり、彼の死をクリスに伝える。
- スーパーロボット大戦Operation Extend
- バーニィがホワイトベース隊の捕虜になった様子を見て心配するが、クリスから「いずれバーニィと一緒に帰ってくる」と約束され、帰りを待つことに。
- EDでは無事、再会が叶う。
- スーパーロボット大戦DD
- 2024年10月のイベント「第3次スーパーロボット大戦ANOTHER PART2」から登場するNPC。
- 『第3次』ではゲームオーバー時にのみ登場していたが、本作ではシナリオに絡む形で登場。
人間関係編集
- クリスチーナ・マッケンジー
- 隣人。彼女を実の姉のように慕っている。別れるときには頬にキスを貰った。
- イームズ・イズルハ(SRW未登場)
- 父親。最終的に妻と仲直りし、家族3人水入らずで暮らすこととなった。
- ミチコ・イズルハ(SRW未登場)
- 母親。
- チェイ(SRW未登場)
- クラスメートにして友人。彼から軍の階級章[2]を見せびらかされたこともあった。
- テルコット(SRW未登場)
- クラスメートにして友人。サイクロプス隊との接触でジオン贔屓になっていたアルをチェイと一緒になってからかったりもした。
- ドロレス・ヘイズ(SRW未登場)
- クラスメートで愛称は「ドロシー」。戦争に憧れる無邪気さを小馬鹿にされ、アルたちもドロシーを煙たがるという犬猿の仲であったが、アルがチェイとテルコットから孤立してしまった際にはアルをかばうなど、アルのことを気に掛けている[3]。
- バーナード・ワイズマン
- アルと友人になるが、彼との出会いがアルに「戦争の真実」を見せることになった。
- シュタイナー・ハーディ
- 盗聴器を仕込んだ部隊章を渡され、情報収集役として利用される。
名台詞編集
本編 編集
- 「人間って、簡単に死んじゃうんだね…」
- 第5話より。アレックス破壊作戦が失敗に終わり、バーニィを除くサイクロプス隊の面々が戦死し、民間人に多数の死傷者が出た光景を目の当たりにして。
- これまで戦争を「退屈な日常を吹き飛ばす冒険」だと思っていたアルであったが、「人が理不尽に死んでいく」という現実の戦争を肌身で体験して考えが変わりつつあった。
- 「嘘だぁぁぁ!」
- 「バーニィはエースだから死なない」と信じているアルに対する、バーニィの「自分がエースではなく新兵である」という告白を聞いた際の叫び。
- なお、第5話のタイトルは「嘘だと言ってよ、バーニィ」なので勘違いしがちだが、アルはこのサブタイトルを本編中喋ってはいない。
- 「バーニィー!! もう戦わなくていいんだー!!」
- 第6話(最終話)より。クリスのアレックスとバーニィのザクが激突しようとしたとき、戦いを止めるために戦場に飛び出すアル。だが、時既に遅く、アレックスのビームサーベルはザクのコクピットを貫き、ザクは爆散する…。
- 「うん…。バーニィもさ、きっと…。きっと、残念がると思うな…」
「さよなら、クリス」 - 地球に転任するクリスへの別れのあいさつ。バーニィの遺言に従い、アルはクリスを咎めず、あふれる涙をこらえながら彼女に別れを告げた。
テレビCM 編集
- 「このごろ僕は思い出す。初めてザクを見た日のことを。止められなかった戦いのことを…」
「バーニィ、忘れないよ…」 - OVA発売から10年後に発売されたDVD版『0080』のCM。成長したアルが過去を回想するモノローグなのだが、演じているのは同じく成長し、声も大人になった浪川大輔氏という粋な演出である。
- ちなみに、SLG『SDガンダム Gジェネレーション スピリッツ』『SDガンダム Gジェネレーション ジェネシス』でも、『ポケットの中の戦争』のシナリオナレーションは「大人になったアル=浪川氏」である。
- 「今でもたまに夢に見る。運命は信じないけど、哀しいことばかりじゃなかった…」
「バーニィ、忘れてないよ…」 - こちらは2017年放送のBlu-ray版『0080』のCM。上記のDVD版同様、アルを演じた浪川氏によるモノローグとなっている。
迷台詞編集
- 「ザクは強いけどジムなんかかっこ悪くて最低じゃないか!」
- 第4話より。コロニーが戦争に巻き込まれ、マスコミがプロパガンダ一色になった事もあって「対岸の火事のヒーロー」だと思っていたジオン軍を「悪の侵略者」と認識し揶揄し出す友人に対するセリフ。サイクロプス隊と親しかったからこその発言ではあるのだが、そこまで言わなくても。
- 実際、本作に登場するジム系列のMSは登場数秒で倒されるのがザラなのが余計に哀愁を誘う台詞である。
- 「連邦軍は出ていけ~っ!!」
「連邦軍が基地なんか作るから! ウゥッ…戦争が起こって! ウッ…父さんが…ウウウ~父さんが~…父さんを返してよぉ~!」 - 第6話より。サイクロプス隊の遺した武器輸送トラックを盗み出す際に、連邦兵のジープを鉄パイプでぶん殴りつつ語った迫真の嘘泣き。よくもまあここまでありもしない話を作れるものである。
- 裏を返せば、「嘘が非常に下手という設定のバーニィ」と「嘘が得意なアル」、そして「大袈裟な嘘泣き」と「(バーニィを喪った後で)誰にも言い出せず押し殺した本当の涙」の対比を表しているとも取れる。
余談 編集
- アルフレッド・イズルハ役を演じた浪川大輔氏は、当時変声期前の子役だった。後年『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』の収録当時、制作者から「絶対に声変わりをしないように体調管理をしてください」と釘を刺されたことを明かしている。