劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-
- 2010年9月18日上映
- 初参戦スパロボ:スーパーロボット大戦UX
概要
ガンダムシリーズでは『F91』以来実に19年ぶりとなる完全新作の劇場作品(『EndlessWaltz』等OVAの再編集公開などはそれまでもあった)。TVシリーズの続編にあたる作品で、ガンダムシリーズでは初となる異種生命体が登場する事で話題を呼んだ。
実は「異星人と戦うガンダム」は00の初期案であり、劇場版制作が決定してから改めて実現された。
ストーリー
ソレスタルビーイングとリボンズ・アルマークとの戦いから2年が経った西暦2314年。廃船となったはずの木星探査船「エウロパ」の地球圏への帰還を発端に、新たな戦いの火種が降り注いだ。
登場人物
ソレスタルビーイング
ガンダムマイスター
- 刹那・F・セイエイ
- ガンダムマイスターの1人で主人公。TV2ndでの戦いにより人類初のイノベイターへと覚醒した。
- ロックオン・ストラトス
- ガンダムマイスターの1人。デュナメスリペアやガンダムサバーニャに搭乗する。
- アレルヤ・ハプティズム
- ガンダムマイスターの1人。当初はピーリスと共に旅を続けていた。
- ティエリア・アーデ
- ガンダムマイスターの1人。TV2ndで肉体を失うものの、新たな肉体を手に入れ復活する。
プトレマイオスのクルー
- スメラギ・李・ノリエガ
- プトレマイオス2改の指揮を執る戦術予報士。
- フェルト・グレイス
- プトレマイオス2改の戦況オペレーター。
- ラッセ・アイオン
- プトレマイオス2改の砲撃士兼操舵士。
- ミレイナ・ヴァスティ
- プトレマイオス2改の戦況オペレーター。ティエリアを気に掛ける。
- イアン・ヴァスティ
- プトレマイオス2改の整備士。ダブルオークアンタの開発に尽力する。
- リンダ・ヴァスティ
- イアンの妻でミレイナの母。夫の仕事を手伝っている。
- ソーマ・ピーリス
- 元人革連出身の超兵。アレルヤと共にガンダムハルートに乗る。
地球連邦
- クラウス・グラード
- 地球連邦の議員。TV2ndでは反政府勢力カタロンの一員だった。
- シーリン・バフティヤール
- クラウスと同じく地球連邦の議員として彼をサポートする。
- ビリー・カタギリ
- 地球連邦の技術顧問。ミーナから熱烈なアプローチを受ける。
- ミーナ・カーマイン
- ネーナ・トリニティに瓜二つの容姿を持つ女性科学者。彼女の祖先がコーナー家に提供した遺伝子を基にしてネーナが造られた。
- 第二代地球連邦大統領
- 劇場版における連邦大統領。白人の壮年女性。前政権では野党だった。AEU出身。
- 首席補佐官
- 初老の男性。
- 補佐官
- 青年。コロニー公社への対応が甘いのではないかと疑義を唱えたり、デカルト・シャーマン囮作戦を非人道的だと非難されることを懸念したりしていた。
- 防衛長官
- がっしりとした体格で髭面の壮年男性。宥和政策のもとの軍縮が仇となったと零した。
- 報道官
- リヴァイヴやアニューと同じ塩基配列パターンを持つイノベイド。
- 連邦議員A
- 眼鏡をかけた男性。地球連邦最高議会にて、ELSに狙われない保証は無く、軍備増強し先手を打つしか市民を守る方法はないと主張。
- 連邦議員B
- 老年男性。ELSが地球へ襲来するという懸念を「たかが金属にそんなことが出来ると?」と嘲笑った。
- 連邦議員C
- 褐色の壮年男性。有人探査船エウロパが地球に落ちたことを根拠にELS襲来を懸念した。
- 連邦議員D
- 女性。来る来ないに関わらず市民に対して何らかの対策を打ち出す必要があると発言。議員Aの二つ隣の席であることから同じ政党に所属していると思われる。
- 連邦議員E
- 口髭を生やした男性。議員Aに対し、「現政権の宥和政策を否定する気か」と食ってかかった。
- 連邦議員F
- 無駄な予算をかければ世論の反発が起こりかねないと発言。その姿勢を議員Eに非難され、「そんなに戦争を始めたいのですか」と反論。
- 連邦議員G
- 議員Fを地球の一大事より保身か、と非難。議員Fの反論に対し、「腰抜けの保守派が」と殴りかかった。
- 連邦議員H・I
- クラウスの前席に座る議員達。乱闘騒ぎを尻目に、どんな対策を採っても市民の危機感は消えず、次期主力MSの配備が容易になると喜ぶ。
地球連邦軍
- デカルト・シャーマン
- TV2ndの戦いでイノベイターへと覚醒した軍人。刹那の存在が隠匿されているために、連邦では彼が人類初のイノベイターとして扱われている。
- カティ・マネキン
- 地球連邦軍宇宙軍司令で階級は准将。対ELS戦の総指揮を執る。
- パトリック・コーラサワー
- カティの夫で、連邦軍のMSパイロット。
- アンドレイ・スミルノフ
- 連邦軍のMSパイロット。ロシアの荒熊、セルゲイ・スミルノフの息子。
- グラハム・エーカー
- 連邦軍のMSパイロット。特殊部隊「ソルブレイヴス」の隊長。
- キム
- 連邦軍の中将。旧人革連軍出身。
- 参謀議長
- 軍制服組のトップ。デカルト・シャーマンを囮にし、ELSの軌道を逸らす作戦を上申。非人道的との非難を恐れる補佐官を、60億以上の生命を守る義務があると一喝。多くの民衆を守るためならばデカルトも喜んで任務を全うするだろうと述べた。
- 連邦軍兵士
- 連邦軍の一般兵。
アザディスタン王国
- マリナ・イスマイール
- 本作のヒロイン。アザディスタンの第1皇女。
民間人
- 沙慈・クロスロード
- 軌道エレベーター関連の仕事に就いている青年。
- ルイス・ハレヴィ
- 沙慈の恋人。TV2ndでの後遺症から病院に入院し治療を続けている。
- アーミア・リー
- 人革連領に住む普通の女子高生。だったのだが…。公開当初は名前が不明だったため「玄関子」と呼ばれた。
その他
登場メカ
ソレスタルビーイング
- ダブルオークアンタ
- 刹那の終盤の乗機。「来るべき対話」を目的として作られたガンダム。
- ガンダムサバーニャ
- ロックオンの乗機。狙撃戦ではなく乱戦用に作られている。
- ガンダムハルート
- アレルヤとピーリスの乗機。複座型となっている。
- ラファエルガンダム/セラヴィーガンダムII
- ティエリアの乗機。本体とセラヴィーガンダムIIに分離可能。
- ダブルオーライザー 粒子貯蔵タンク装備型
- 刹那の序盤から中盤における乗機。
- ガンダムデュナメスリペア
- ガンダムデュナメスの改修機。
- ユニオンフラッグ ソレスタルビーイング仕様
- 刹那が乗るフラッグの改修機。刹那の技量で疑似太陽炉搭載機とも互角に渡り合う。
- プトレマイオス2改
- 長距離ブースターを装着したプトレマイオス2の改修艦。
地球連邦軍
- GN-X IV/指揮官用GN-X IV
- GN-X IIIの後継機である量産機。グレーの指揮官機も存在する。
- ブレイヴ一般用試験機/ブレイヴ指揮官用試験機
- 「ソルブレイヴス」が運用する可変型MS。グラハム機は青、一般機は緑のカラーリング。
- ガデラーザ
- デカルト・シャーマンが運用する全長300mを超える超大型MA。
- ガガキャノン
- TV2ndで使われたガガを改修した機体。
- ソレスタルビーイング号
- TV2ndの最終決戦の舞台となった外宇宙航行艦。地球防衛艦隊に戦力として組み込まれる。
ELS
主題歌とBGM
- 『CHANGE』
- イメージソング。公開前のCMで流れていた。歌唱はTV版セカンドシーズン前期オープニングを担当したUVERworld。
- 『閉ざされた世界』
- オープニング主題歌。歌唱はTV版ファーストシーズン前期エンディングを担当したTHE BACK HORN。
- 『クオリア』
- エンディング主題歌。歌唱はTV版セカンドシーズン前期オープニングを担当したUVERworld。
- 『もう何も怖くない、怖くはない』
- 挿入歌。歌唱はTV版セカンドシーズン前期エンディングを担当した石川智晶。
- 『ENVOY FROM JUPITER』
- 劇中BGM。後半2分はTV版でのBGM『FIGHT』のアレンジ。UXで後半部分が採用。
- 『FINAL MISSION~QUANTUM BURST』
- 劇中BGM。TV版でのBGM『TRANS-AM RAISER』のアレンジ。UXで2つに分けて採用。なお、原曲はおよそ8分に及ぶものであり、劇場版本編ではノーカットで刹那の戦場乱入から始まるクライマックスを彩っていた。
登場作品と扱い方
- スーパーロボット大戦UX
- 初参戦作。ストーリーがほぼ再現をされている。なお、太平洋戦争~UXの間で200年経っているとの言及があるため、ソレスタルビーイングの活動は原作から約60年前倒しされている事になる。
用語
- ガンダムマイスター
- GNドライヴ
- GN粒子
- トランザム
- 脳量子波
- ヴェーダ
- 軌道エレベーター
- イノベイター
- イノベイド
- ソレスタルビーイング (映画)
- TVシリーズにおけるガンダムマイスター達の活躍を描いた劇中劇…なのだが、アレハンドロ・コーナーがアロウズを牛耳っていたりと大幅な脚色が施されており、友人たちと鑑賞しに来た沙慈を唖然とさせた。
セルフパロディも含んでおり、この部分だけ絵のタッチが異なっている他、何故かアクシズや千代錦によく似た犬が登場していたりもする。挙句の果てにアルヴァアロンにスペリオルドラゴンのものに酷似した尻尾が生えていた。
主要スタッフ
- 製作会社
- サンライズ
- 原作
- 矢立肇・富野由悠季
- 監督
- 水島精二
- シリーズ構成・脚本
- 黒田洋介
- キャラクターデザイン
- 高河ゆん(原案)、千葉道徳
- メカニックデザイン
- 海老川兼武、柳瀬敬之、福地仁、寺岡賢司、鷲尾直広、大河原邦男
- 音楽
- 川井憲次
商品情報
BD&DVD
書籍