ブレイヴは『劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-』の登場メカ。
ブレイヴ | |
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外国語表記 | Brave[1] |
登場作品 | |
デザイン | 福地仁 |
初登場SRW | スーパーロボット大戦UX |
SRWでの分類 | 機体 |
スペック (一般用) | |
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分類 | 擬似太陽炉搭載型可変モビルスーツ |
生産形態 | 試験機 |
型式番号 | GNX-Y903VS → GNX-903VS |
頭頂高 | 20.2 m |
本体重量 | 61.5 t |
動力・推進機関 | GNドライヴ[Τ] |
エネルギー | GN粒子 |
装甲材質 | Eカーボン |
OS | LEIF |
開発 |
旧ユニオン陣営 旧AEU陣営 |
所属 | 地球連邦平和維持軍 |
スペック (指揮官用) | |
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分類 | 擬似太陽炉搭載型可変モビルスーツ |
生産形態 | 試験機 |
型式番号 | GNX-Y903VW → GNX-903VW |
頭頂高 | 20.2 m |
本体重量 | 65.2 t |
動力・推進機関 | GNドライヴ[Τ]×2 |
エネルギー | GN粒子 |
装甲材質 | Eカーボン |
OS | LEIF |
開発 |
旧ユニオン陣営 旧AEU陣営 |
所属 | 地球連邦平和維持軍 |
パイロット | グラハム・エーカー |
この項目では主に「ブレイヴ指揮官用試験機」について説明する。
概要編集
地球連邦軍の試作型疑似太陽炉搭載MS。
劇中ではグラハム・エーカーが指揮する専任の試験部隊「ソルブレイヴス隊」に配備され、性能評価が行われている。また、ELSとの最終決戦時には型式番号から試作機を示す「Y」が外された。
機体概要編集
軍縮の流れが進んでいく中で、少数の機体で迅速に戦場に展開し、速やかに問題を解決するという戦術要求が生まれた。そこで主力MSであるGN-X IVとは別に、緊急展開部隊の編制を目的として、旧ユニオン(ビリー・カタギリが主任)、AEU陣営によって開発された機体である。
ソレスタルビーイングの技術を基礎とするGN-X系統に対し、本機は「ブレイヴ(Brave)」という機体名が「勇敢な者」を意味する「マスラオ(益荒男)」を似た意味の英語に置き換えたものであることに象徴されるように、グラハムがアロウズ時代に搭乗した専用機であるマスラオ、スサノオがベースとなっている。結果その外見は両機体の原型となった旧ユニオン軍のオーバーフラッグの色を強く残し、機体制御OS「LEIF」の採用などオリジナルの技術も多分に盛り込まれている。
緊急展開に対応するための機動性・汎用性および量産化の考慮が求められたため、マスラオには無かった変形機構が復活し、手持ち火器の使用およびそれを用いた火力で圧倒するという運用コンセプトを前提に設計されている。
GN-X IVと同様に通常型の他に指揮官型が存在する。こちらは操作性と引き換えにパワーや機動性が強化されている。ただし制式化の際には一般機で統一するか、パイロットの熟練度によって指揮官機を用意するかで軍内部で意見が分かれており、ソルブレイヴス隊の運用結果によって決定される予定であった。
クルーズポジション編集
変形した巡航形態。ガンダムハルート(最終決戦仕様ではないが)と互角の飛行速度を誇る。
変形機構はフラッグのものを踏襲しているが、剥き出しだった両腕が両脚の間に格納されるなどの改善が施された。左右バインダー内には主翼が内蔵されており、大気圏内で展開する。
機体制御OS「LEIF」の導入により戦闘中の変形が容易に行えるようになった。
バリエーション編集
登場作品と操縦者編集
グラハム・エーカーが乗る指揮官用のみがユニットとして使える。
Zシリーズ編集
- 第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
- 序盤の宇宙ルートでスポット参戦した後、第48話で正式参戦。
- 今作では未完成の状態とのことで、UXに比べてかなり武装が減ってしまっているが、その代りなのか今回はグラハムが極を引っ下げて参戦してくれる上にエースボーナスの効果もあって数値以上の火力を発揮する。GNビームサーベルが全体攻撃かつ移動後使用可能なので雑魚相手とボス戦両方でも戦える。おしむらくはトランザムが使えないので決定打に欠けることか。
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- 今回は序盤から正式参戦。
- 相変わらずグラハムが極を所有している為なかなかの強さを発揮する。中盤終わり頃にトランザムが追加され決定打も増す。
- 惜しむらくは終盤条件を満たさなければ離脱してしまう事か。
携帯機シリーズ編集
- スーパーロボット大戦UX
- 初登場作品。序盤一度ゲスト参戦した後に敵ユニットとして登場し(と言っても所属が変わったわけではなく操作側の違いによるものだが)、中盤から自軍へ参入する。
- 変形コマンドは無いものの、可変機らしい高い機動性と攻撃力を持ち、ガンダムにも劣らぬ性能を発揮する機体。参加後はソルブレイヴス隊一斉攻撃も追加され、グラハムも「魂」を覚えるため火力は高く、主役機並みの活躍ができる。
- PUはアルトのYF-29 デュランダルとはボーナス・武装共に相性が良い。人呼んで「中村スペシャル」。
- 隠し要素のフラグを立てないと原作通りにグラハム共々永久離脱するのが惜しいところ。
- スーパーロボット大戦BX
- 中盤、ユニコーンガンダムを強襲したバンシィを止めるために登場し、その後はティエリアの懇願によりELSに襲われているブライティクスの救援に現れてそのまま参入する。
- 能力はUXと同様で参入時点でソルブレイヴス隊一斉攻撃まで揃っている。更にZシリーズやUXと違いグラハムが戦死しないので無条件で最後まで使用できる。
VXT三部作編集
- スーパーロボット大戦V
- 中盤に差し掛かる頃に参戦する。移動力が下がった事以外は『第3次Z』とほぼ同じなので、ビームサーベルの消費が重いまま。
- この機体自体はそれほど強くないのだが、カスタムボーナスが非常に優秀であり、パイロットのグラハムの強烈な強さとのシナジーにより、凄まじいダメージを叩き出す。
単独作品編集
- スーパーロボット大戦X-Ω
- 2017年2月開催のイベント「変わる未来」の報酬ユニットとして登場。R・SR・SSRディフェンダー。
- 2018年8月のイベント「常夏の熱視線」にて大器型SSRブラスターが追加。
装備・機能編集
武装・必殺武器編集
武器・装備編集
- GNブレイド
- 大気圏内用の主翼にGNフィールド効果を付加する事で武装として使用可能。すれ違いざまに敵機を切り裂く。
- 30ミリ機関砲
- 胸部に2門内蔵している。
- GNビームマシンガン
- 両腕部に内蔵されている速射式の小型粒子ビーム砲。主にミサイルの迎撃やクルーズポジション時の後方迎撃などに使用される。
- GNキャノン
- サイドバインダーに1門ずつ内蔵されている粒子ビーム砲。威力は最大出力のドレイクハウリングに劣るが、連射性が高い。基本的にはドレイクハウリングのチャージ時間を稼ぐために使用される。
- 時獄編では最強武器。
- GNミサイル
- 両脚部に1基ずつ格納している。
- チャクラムグレネード
- 両脚部に搭載されている対センサー用の武装。発射後にGN粒子を散布して敵機を撹乱する。
- ディフェンスロッド
- 本機の防御兵装。サイドバインダーを回転させる事で敵機の攻撃を弾く事が可能。
- GNビームサーベル
- サイドバインダーに搭載。指揮官機は一般機より大型の高出力タイプになっている。
- 時獄編ではALL武器。
- GNビームライフル「ドレイクハウリング」
- 本機の主兵装。オーバーフラッグの武装であった「トライデントストライカー」の発展型だが、こちらは粒子ビーム兵器である。クルーズポジション時には機首部となる。
- GNビームライフル(通常射撃モード)
- 銃口を展開せずにビームを単射する。
- GNビームライフル(高出力モード)
- 銃口を展開し、高出力のビームを照射する。威力は高いが使用する際にチャージが必要となる。
- 携帯機シリーズではマップ兵器も存在。
- GNビームライフル(ショートバレルモード)
- 銃口を取り外し連射性を高めた形態。
- BXでは通常射撃版の正式名称だが、戦闘アニメでは銃口は取り外さない。
- GNフィールド
- GN粒子を用いたバリア。
合体武器編集
- トライパニッシャー
- ドレイクハウリングと2門のGNキャノンの粒子ビームを収束して発射する攻撃。スサノオから引き継がれた武装。スサノオの場合は球体状の圧縮ビームを放ったが、ブレイヴのものは高出力の照射ビームになっている。本機の武装の中で最大級の威力を誇るが、その分粒子消費量も増大している。スタンド、クルーズ両形態で使用可能だが、スタンドポジションでの使用は高い技量を要する。
- UXでは低燃費で長射程だが、攻撃力は前述のドレイクハウリングの高出力モードに劣るという設定になっている。
必殺技編集
- トランザム発動
- トランザムを発動させての高速連続攻撃。劇場版の時点ではほとんどの擬似太陽炉に搭載されており、また研究によってオリジナルとほぼ遜色ない機能となった。本機の場合はスピードがさらに上昇するため、戦場への即時投入という目的に合致している。
- ちなみに、グラハム機のトランザム発動中の軌動で、乙女座を描いているシーンがある。
- UXやBXといった携帯機シリーズでは射撃属性だが、第3次Z天獄篇では格闘属性になっている。
- トランザム発動(乱舞)
- 『X-Ω』での必殺スキル。
召喚攻撃編集
- ソルブレイヴス一斉攻撃
- UXでグラハムが自軍に再加入した時に追加。その名の通りソルブレイヴスの5機のブレイヴ一般機との連携攻撃。照準値ダウンの特殊効果あり。後述の「ソルブレイヴス隊・フルブラスト」を再現している。
特殊能力編集
可変機だがSRWでは特殊能力としての変形は持っていない。
- 剣装備、銃装備
- 斬り払い、撃ち落としを発動。
- GNフィールド
- 2000以下の全ダメージを無効化する。EN消費10。
- GNドライヴ[T]MD
- ENが自軍の行動開始前に全体ENの20%回復する。
- トランザム
- 気力130以上で移動力+1。
移動タイプ編集
サイズ編集
- M
カスタムボーナス編集
- 武器と機体の地形適応が『宇S』『空S』になる
- 『第3次Z』『V』でのボーナス。グラハムのエースボーナスと合わせて、空・宇の敵への攻撃力が更に上昇する優秀なボーナス。
機体ボーナス編集
対決・名場面編集
- ソルブレイヴス隊、フルブラスト!
- 火星圏の地球連邦軍先遣部隊を全滅させたELSの大群に対して、隊長であるグラハムの指揮のもと、ソルブレイヴス隊員同士が見事な連携でELSを次々と撃破していく。最後はグラハム単独でELSを全て倒し、弔い合戦を果たすのであった。
- また、この時にソルブレイヴス隊は、ELSの大群に追われていたソレスタルビーイングを救ってもいる。1stおよび2ndにおいて、刹那とグラハムとの激闘を見てきた視聴者にとっては、感慨深い場面である。
- 未来への水先案内人
- ELSとの対話に向かう刹那を助けるために、グラハムはコックピット内部にまでELSに侵食されていた乗機ブレイヴをオーバーロードに至るまでトランザムさせ、超大型ELSの外壁に特攻する。
- このグラハムの命を賭した行為によって、超大型ELS中枢部への道が開かれることになり、刹那はELSとの「来るべき対話」を成し遂げることができたのであった。
関連機体編集
- ユニオンフラッグ、AEUイナクト
- 本機はフラッグ系列の集大成と言える。ほぼフラッグと同じ外見についてAEUの技術者達の心境をうかがい知ることは出来ないが、そもそもイナクトはフラッグベースの機体なのであまりどうこう言えない。
- オーバーフラッグ
- 主兵装である「ドレイクハウリング」は、この機体の「トライデントストライカー」が原型。
- マスラオ、スサノオ
- 本機のベース機。スサノオに搭載された「トライパニッシャー」はこの機体のための試作武器だった。また量産化のための試作機である関係上、スペックを一部スサノオより落としている箇所もある。
- GN-X IV
- 同じ連邦軍の次期主力機。誤解されがちだが、同じ量産機でもGN-X IVはコストや汎用性重視、ブレイヴは性能重視と役割が違うため(いわゆるハイローミックス)競合相手ではない。
- ガデラーザ
- 連邦軍のイノベイター専用機。少数で戦場に急行し、問題を解決するというブレイヴと同じ戦術を実行するための機体という側面がある。
- なお、機体の運用構想としては、ガデラーザの武装の一部を外し、そこにブレイヴを搭載して戦場に突入するというプランもあったという。
余談編集
- 劇場版の脚本第一稿では、ブレイヴは「フラッグ・グロリアス」という名称だった。ブレイヴと命名したのは、本機のメカニックデザイナーである福地仁氏である。
- ちなみに、ソルブレイヴス隊メンバー(ヴィクトル・レオーノフ、ルドルフ・シュライバー、アキラ・タケイ、イェーガン・クロウ、ネフェル・ナギーブ)の命名もまた、福地仁氏によるものである。
- ドレッドノートガンダムと同じ意味合いの言葉を名前に持つ。UXでは何の因果か、ブレイヴはこの機体の兄弟機の後継機に当たるストライクフリーダムとインフィニットジャスティスと共にUXに合流する事になる。