『ガンダム・センチネル』は『モデルグラフィックス』に掲載された連載企画。
ガンダム・センチネル | |
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外国語表記 | GUNDAM SENTINEL |
著者 | 高橋昌也 |
挿絵 | かときはじめ |
キャラクターデザイン | かときはじめ |
メカニックデザイン | かときはじめ |
掲載誌 | モデルグラフィックス |
出版社 | 大日本絵画 |
発表期間 | 1987年9月 - 1990年7月 |
巻数 |
全1巻(ムック) 全1巻(小説) |
シリーズ | |
初登場SRW | 第4次スーパーロボット大戦 |
概要
『機動戦士Ζガンダム』、『機動戦士ガンダムΖΖ』と同時代を背景とする、もう一つのガンダムの物語。模型雑誌『モデルグラフィックス』(アートボックス編)に掲載された。模型とショートストーリーを中心に、設定・解説・非登場機の模型からなる作品である。小説化のほか別冊ムックも発行されている。
『ガンダムΖΖ』放送終了と『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』劇場公開の間に生ずるプラモデル展開の空白期間を埋めるため、プラモデルを販売するバンダイが『モデルグラフィックス』にプラモデル新シリーズの企画協力を求めたことで企画がスタートした。しかし『逆襲のシャア』のプラモデル展開が予定より早められることになったため、第1弾キットを発売しただけで企画凍結となってしまう。これを受け『モデルグラフィックス』はバンダイに許可を受けたうえで独自に連載企画を開始。これが人気となり『逆襲のシャア』のプラモデル展開終了後に改めてプラモデル企画が再開されることとなった。
ストーリー
宇宙世紀0088年1月25日、ティターンズの掲げる「地上至上主義」に共感する地球連邦軍教導団の一部将校が武装蜂起した。教導団の根拠地である小惑星ペズンを制圧した彼らは、「ニューディサイズ」と名乗り、地球連邦に対し徹底抗戦を宣言した……。
版権事情
ガンダムシリーズの当日版権が唯一許諾されるガレージキット販売イベント「JAF-CON」において、本作に関わるガレージキットも販売許可が出されていたのだが、1996年に開催された「JAF-CON V」において本作関連のガレージキットのみが販売中止となってしまった。『モデルグラフィックス』側は誌面で本作について一定の権利を有しており、バンダイから商品化料も受け取っていることを主張したが、翌年には商品化料ではなく企画協力費であったとこれを撤回。ガンダムシリーズの版権は「創通エージェンシー・サンライズ」のもの、バンダイはアートボックスに版権料を支払う必要は無いという形で落ち着いた。
現在はバンダイが関連商品を発売する際に、コピーライトは「創通・サンライズ」と表記されているが、アートボックス側には事前承諾を入れているとされている。
『SDガンダムGジェネレーションシリーズ』において、『GジェネZERO』『GジェネF』では原作ストーリーが再現されたものの、その後のシリーズに登場しているのは一部のMSとパイロットだけ。また、『ガンダムバトルクロニクル』や『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス フルブースト』のようなMSがリアル等身なゲームでは、他の機体とは異なりパイロットが搭乗している描写がない。『エクストリームバーサス フルブースト』におけるこの処置について開発者は「諸事情」とだけコメントしており[1]、『センチネル』のゲーム出演については現在においても何かしらの制約があると見るべきだろう。
登場人物
現状、本作は機体のみの参戦なので主要人物のみ抜粋。
登場メカ
Sガンダム、Ex-Sガンダム、センチネル版バーザム以外は全てSRW未登場。スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。
- Sガンダム(スペリオル・ガンダム)
- Ζプロジェクトの一環として作られた試作機。ムーバブル・フレームを最大限活用した構造を持つ。
- Ex-Sガンダム(イクスェス・ガンダム)
- Sガンダムに各種パーツを取り付けたもので、厳密には「Gクルーザー」という巡航形態を取るための状態。
- Ζプラス(SRW未登場)
- カラバが開発したΖガンダムのバリエーション機。
- FAZZ(SRW未登場)
- ΖΖガンダム用追加装備の試験機体。
- ネロ(SRW未登場)
- アナハイム社製の量産機。Sガンダムを含めたアナハイム社製ガンダムの構造が設計が組み込まれている。
- ネロ・トレーナー(SRW未登場)
- トレーナー(訓練機)となっているが、実際にはネロの肩部にバーニアを追加した高機動仕様。
- EWACネロ(SRW未登場)
- ネロの偵察仕様。
- ヌーベルジムIII(SRW未登場)
- ジムII(SRW未登場)を改修したジムIIIと異なり、一から設計された全くの別機体。
- バーザム
- 本作では「ガンダムMk-IIの簡易量産型」という設定に沿って、カトキハジメ氏によりリファインされている。「センチネル版バーザム」や「カトキ版バーザム」とも呼ばれる。後に「バーザム改」という名称が与えられた。
- ゼク・アイン(SRW未登場)
- ゼク・シリーズ1番目の機体。機体各部のラッチに作戦に合わせた兵装を装備できる。ニューディサイズの主力機として運用された。
- ゼク・ツヴァイ(SRW未登場)
- ゼク・シリーズ2番目の機体で、高火力・高機動の重MS。機体が大型化したため、ゼク・シリーズの持ち味である汎用性が失われている。
- ガンダムMk-V(SRW未登場)
- 地球連邦軍のモビルスーツで、本作におけるライバル機。
- ゾディ・アック(SRW未登場)
- ネオ・ジオンがニューディサイズに提供した試作モビルアーマー。戦艦並みの巨体を誇る超大型機。
- ゾアン
- ゾディ・アックの分離時の名称。
用語
登場作と扱われ方
直接機体が登場したのは『バトルドッジボールII』や『第4次スーパーロボット大戦』と移植作の『第4次S』のみ。その後は機体が没データとして残された例があるものの、本編には一切登場していなかった。
旧シリーズのデータベースソフトである『全スーパーロボット大戦電視大百科』では、本作に関わる資料が収録されなかった。このことから「『第4次』にSガンダムなどを登場させたのは版権元に無許可であり、スパロボ側はお叱りを受けた影響で現在に至るまで本作は未参戦である」という説があるが、この説は現在のところソースが確認されておらず俗説・都市伝説のようなものである。『第4次S』発売から『電視大百科』発売までの期間には、1996年夏に上記のガレージキット販売トラブルが発生しているが、これとの因果関係を含め未参戦の理由は不明である。
ここまで書いたような不自由さを抱える一方で、2011年7月にゲームアーカイブス版『第4次S』の配信が始まり、現在も続いている。さらに『スーパーロボット大戦UX』にもゼータプラスがモチーフの陸遜ゼータプラスが登場している。他のバンダイナムコ販売のゲームと同じように、機体だけの登場なら問題がないものの、キャラクターも併せたり原作再現することに問題があるのかもしれない。なお、『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』が参戦するまで「アニメ化(映像化)されていない小説作品」ということも参戦できない一因として挙げられていた。
旧シリーズ
- 第4次スーパーロボット大戦(S)
- リアル系主人公を選んだ場合にSガンダムを入手でき、ルート次第でEx-Sガンダムに強化される。強化パーツではALICEが登場。
- スーパーロボット大戦F(F完結編)
- リメイクに伴い没となった他の要素と共に、SガンダムとEx-Sガンダムの没データも存在する。グラフィックは元となった画は同じだが、ハードの画質向上に伴い新たに書き直されている。
αシリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦α
- バーザムのデザインが『機動戦士Ζガンダム』のものではなく本作でリファインされたものになっている。またSガンダム、Sガンダム(ブースター)、Ex-Sガンダム、Ζプラス、Ζプラス(アムロ機)、FAZZ、ゼク・アイン、ゼク・ツヴァイ、ガンダムMK-V、ゾディ・アックの没データが、新規書き起こしのグラフィックと共に存在する[2]。
- 連邦軍だけではなくニューディサイズの機体も存在していることから、『SDガンダムGジェネレーションF』の要素を引き継いで参戦した『機動戦士クロスボーン・ガンダム』と同じ形式で参戦予定だったのかもしれない。
- 他にも、部隊名決めでαナンバーズが候補に挙がった際に、アデルとツグミが「連邦軍に似た名前の特務部隊があった気がする」と発言するなど、本作を匂わせる要素がいくつか見られる。
- 第3次スーパーロボット大戦α
- 前作のデータが削除されずに残されている。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦UX
- 上記の通り陸遜ゼータプラスが参戦。変則的な形ながら、現状唯一の「スパロボに参戦したゼータプラス」である。
関連作品
- バトルドッジボールII
- ガンダムシリーズの敵MSで結成された「モビルスーツキラーズ」の一員としてガンダムMK-Vが登場。
余談
- 幕末および戊辰戦争(新選組)をモデルにしていることは有名。リョウ・ルーツは坂本龍馬、トッシュ・クレイは土方歳三、ブレイブ・コッドは近藤勇とされており、ここら辺の設定は『銀河烈風バクシンガー』と通ずる部分がある。
- 本作には女性キャラクターが一人もいない(正確に言えばALICEという女性人格のAIがいる)。男臭い作風といえど女性キャラクターが数人いる『ボトムズシリーズ』よりも男臭い。
商品情報
資料リンク
脚注
- ↑ オンラインでのプレイがさらに快適に! PS3版『機動戦士ガンダム EXVS.FB』のDLCについても開発者が語る 2018年7月13日閲覧。
- ↑ 発売当時はデータが発見されず、長らく動画サイトでのみ存在が確認されていた。そのため一部ではフェイクとする見方もあったが、有志により実際にコードの入力が行われ本物と証明された(掲示板ログ)。