家城茜
概要
『ゴジラ×メカゴジラ』の主人公。 天涯孤独の身で、ストイックな性格のクールビューティ。
24歳だった西暦1999年、千葉県館山市に現れたゴジラ[1]との戦闘に、90式メーサー殺獣光線車の操縦者として参加。しかし、戦闘中に同僚の戦闘車両と衝突して崖下に転落させてしまい[2]、戦闘車両はゴジラに踏みつぶされて搭乗員は死亡してしまう。
茜はその責任を問われる形で資料課への転属を命じられ、仲間を死なせてしまった自責の念に囚われたまま過ごすことになる。それから3年半が経過した2003年に対ゴジラ兵器3式機龍が完成。茜は機龍隊隊長・富樫の推薦によって第一機龍隊に配属され、機龍の正オペレーターとして再び出現したゴジラと戦うことになる。
『ゴジラ×メカゴジラ』の1年後の世界を描いた直接の続編『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』では、二尉に昇格。他の機龍隊メンバーらとアメリカへ研修のため派遣されることとなり、3式機龍の正オペレーターは後任となる秋葉恭介に引き継がれている。
登場作品と役柄
単独作品
- スーパーロボット大戦X-Ω
- コラボ企画経由とはいえ、実質的に特撮作品から初めてスパロボに参戦した人物であるが、他作品との違和感をなくすためアニメ調のキャラクターイラストで描かれている。
- 肖像権の問題を回避するためか常にヘルメットを被っている上、一般兵の如くヘルメットのシールドが反射して顔がはっきりとは確認できない。
パイロットステータス設定の傾向
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
人間関係
- 富樫
- 機龍隊隊長。階級は二佐。4年前の心の傷を抱えた茜のことを案じていた。彼の推薦を受け、茜は機龍隊のメンバーとなる。
- 葉山進
- 第一機龍隊の同僚。階級は三尉。4年前の対ゴジラ戦闘で彼の兄を死なせてしまったため、恨まれている。
- しかし、ゴジラとの戦いで茜に命を助けられたのを機に心を改め、最終的に我が身を呈して彼女をアシストするまでに至った。
- 関根健二
- 第一機龍隊の同僚。階級は二尉。茜に対して食って掛かる葉山を制し、「お前の敵は誰なんだ? 今は仲間割れをしている時ではない!」と諭した。
- ゴジラとの第二戦目において、関東地方一帯を停電させて得た電力をしらさぎ6号機経由で機龍に送っている。
- 湯原徳光
- 3式機龍のDNAコンピュータの開発者。過去に妻と死別している彼に一目惚れされている…が、茜の方は全く脈が無かった。
- 湯原沙羅
- 徳光の一人娘。沙羅と親交を持ったことが切っ掛けとなって、茜の心に変化が現れる。
- ゴジラ
- 4年前の戦闘で同僚を死なせた宿敵。
- 中條義人
- 『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』の主人公で、3式機龍の整備士。階級は一曹。
- アメリカへ派遣される際の壮行会で彼と出会い、機龍のことを託す。
- 秋葉恭介
- 『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』における茜の後任となる3式機龍の正オペレーター。転属前は航空自衛隊のトップガンであった。
- 腕前はあるが、(茜と比較して)機龍の操縦は荒く、細心さに欠けている面がある。
他作品との人間関係
名台詞
ゴジラ×メカゴジラ
- 「大切にしてるのね。あたしも昔育ててたわ、話し相手がいなくて…」
- 「あたし、親も兄弟もいないし、この世で一人っきりなの…。だから、のけ者にされるのは昔から慣れっこなの」
- 「あたしが持ってたのは、うんと小さい時。いつまでも持ってるものじゃないわ」
- 「あなたそこに逃げ込んでるだけじゃない。人はね、怖くても前に進むしかないの…。戦って戦って、自分の居場所を勝ち取る…。あたしはそうやって生きてきた」
- 湯原沙羅の持つ眠り草とその行動を見て。
- 身寄りが無くずっと独りで戦って居場所を勝ち取って生きていた茜は、眠り草を亡くなった母親と重ね合わせている沙羅にこう伝える。
- 「そうね、確かに機龍は生きてるわ。あいつもあたしと同類、求められない命…」
- 「生まれてきたことさえ疎まれて、本当は生きてちゃいけない命…」
- 沙羅に「機龍も生きている」と言われて。
- 茜の根本とも言える自己否定的な感情と、それを機龍と重ね合わせている台詞。
- しかし、母と妹弟となる存在を喪い、人一倍"命"に敏感になっていた沙羅に「生きてるだけでいい」「生きてちゃいけない命なんか、あるわけない!」と言われ、その心境を少しずつ変化させていく。
- 「機龍を空中で切り離す!」
- 「東京都品川区への上陸を果たしたゴジラが、対特殊生物自衛隊の攻撃をものともせず品川東病院に向かっている」という情報を聞き、通常の着陸では間に合わないと悟った茜の出した一手。
- この言葉とともに全ブースターをフル稼働させ、満月を背景に空中から切り離された機龍はゴジラに突撃する。
- 「見せてやるわ、機龍の性能を」
- 0式レールガンを破壊された後、半壊させられたバックユニットを強制排除し、高機動型の機龍をゴジラの前でお披露目して。
- その言葉に違わず、茜は機龍でゴジラの放射熱線を紙一重で回避し、ジャイアント・スイングを仕掛けてゴジラを一時的にダウンさせている。
- …実は、上記の台詞は家城茜を演じた釈由美子氏のアドリブで、シャア・アズナブルの名台詞「見せてもらおうか…連邦のモビルスーツとやらを!」をオマージュしたものである。
- 余談だが、釈氏は役作りの一環として『新世紀エヴァンゲリオン』と『機動戦士ガンダム』を視聴した結果、シャア・アズナブルのファンになっている(DVD版『ゴジラ×メカゴジラ』に付属するオーディオコメンタリーより)。ちなみに、釈氏曰く「茜とシャアは、クールな所が似ている」との事。
- 「機龍、お前にはわかるよね…。お前とあたしは仲間だって事、さあ、そろそろ行こうか…。OK、機龍起動!」
- 危険を覚悟でメンテナンスブースに乗り込みエネルギー供給中に機龍に語り掛けて。しかし、機龍が立ち上がる隙をゴジラが放った熱線の衝撃で、茜は倒れて気絶してしまう。
- 余談だが、家城茜を演じた釈由美子氏には上記の場面を撮影した時に、「(熱演のあまりに)本当に気絶してしまい、救急車を呼ぶ事態になってしまった」という逸話が有る(DVD版『ゴジラ×メカゴジラ』に付属するオーディオコメンタリーより)。
- 「機龍ぅうううう!! 力を、あたしに力をぉおおお!!!」
- 気絶して意識が朦朧とする中で茜が見たのは、3年半前の失敗、手に入れた機龍隊の仲間達、そして湯原親子との絆。
- そして起き上がると同時に上記の台詞を叫び、機龍もまた茜の言葉に応える。
- 前半部分は、続編『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』でも印象的な場面で使用されている。
- 「行くよ、機龍!」
- 自らを危険にさらしてまで突破口を開くためにゴジラの熱線を封じた葉山を助けるため、ゴジラを前にしての掛け声。予告編およびTVのCMでも発言しているため、印象に残りやすい。
- 「ありがとう。あなたに力をもらったわ、皆からも力をもらった。生きてちゃいけない命なんかない、あなたの言葉を信じてみるわ」
- 「あれは勝ちじゃない。勝負はついてない。引き分けの場合は…あたしがご馳走するって約束だったわよね」
- 湯原博士に「機龍が勝ったから奢る」と言われて。笑顔を見せるようになりながらも変わらぬストイックな台詞である。
- そして、傷ついた機龍の前で茜が敬礼する場面を以って、『ゴジラ×メカゴジラ』は幕を閉じる。
東京SOS
- 「機龍を残して日本を離れるのは残念…。ゴジラとはまだ決着はついていない。」
- 「もしかすると機龍はもう戦いたくないのかもしれない…。このまま修復されずにいる方が幸せなのかも……」
- 自分と似たところを感じた中條義人に対して、機龍の後見を託す。
- この時、機龍の本当の気持ちに気づいていたのは1年前に一緒に戦った茜だけだったのかもしれない。
- 「機龍をよろしく」
- この後、そのままアメリカに向かった為、茜は機龍の最期を見届けられなかった。
搭乗機体・関連機体
- 3式機龍
- 2003年に完成した対ゴジラ用兵器。茜は『ゴジラ×メカゴジラ』にて正オペレーターを務める。
- 彼女は機龍に対して上記の様な価値観を抱いていた為、兵器というよりは「相棒」「戦友」という見方をしている。
- 90式メーサー殺獣光線車
- 1999年、ゴジラが千葉県館山市に出現した際に、茜が搭乗していた戦闘車両。
- メーサー光線によってゴジラを一時的に怯ませることは可能だが、倒すには至らないので機龍の開発が行われた。
- AC-3 しらさぎ
- 3式機龍をサポートする支援用航空機。ワイヤーアームで機龍を持ち上げて現場まで輸送する。もちろん、武装もあるので、戦闘も可能。
- ちなみに、茜が搭乗するのは2号機の方で、通常はここから機龍を遠隔操作する。