早瀬未沙

2016年2月3日 (水) 13:14時点におけるシャッケ (トーク | 投稿記録)による版 (→‎人物および来歴)

早瀬未沙(Misa Hayase)

人物および来歴

超時空要塞マクロス』のヒロインの一人。代々軍人の家系で、士官学校を首席で卒業したエリート士官。マクロスのブリッジでは、バルキリー隊の主任オペレーターを務める。

規律重視の為、一条輝とは口論が絶えなかったが、戦いの中で次第に心を開いていき、輝の事を一人の男性として意識するようになる。最終的にはTV版、劇場版ともに輝と結ばれた。

輝との関係とその経緯は概ねTV版・劇場版共に同じで、二人きりになり生き残る術を模索する中で、軍人としての関係から男女の関係へと発展していく。

その後、超長距離移民船団第一号としてメガロード-01の艦長となる。また、輝と結婚し、長女・未来(みく)を儲ける。そして、2012年9月に輝やミンメイと共に銀河へ新天地を求めて旅立つのだが、出航から4年後の2016年7月に移民船団は「行方不明」になってしまった。

「もう一人のヒロイン」として

早瀬未沙は番組開始当初キービジュアルにも多用されるも、アイドルとしての華を備えたリン・ミンメイと比較すると圧倒的に地味な設定で、任務に忠実な堅物キャラとして意図的に描かれすぎていた事もあり、大半のファンからスルーされた存在と言っても過言では無かった。

しかし、未沙の初恋相手との悲劇的な別れを描いたエピソード(TV版第7話「バイバイ・マルス」)から徐々に注目を集め、ゼントラーディ軍の捕虜となった回(TV版第12話「ビッグ・エスケープ」)で流れるような美しいストレートヘアーを披露し、それまでの堅物キャラのイメージを覆した事で一気にブレイク。放映当時はネットが普及しておらず、その波及効果は現在からみても凄まじい効果であった。最終的には、ミンメイと人気を二分する「もう一人のヒロイン」へと変貌を遂げた(早瀬未沙の人気ぶりは、本頁の余談の欄にも詳しい)。

なお、上記の早瀬未沙の描写については番組途中で方針変更をしたわけではなく、企画当初から「輝・未沙・ミンメイ」の三角関係を予定していた。つまり、早瀬未沙のブレイクは「制作側の想定の範囲内だった」という事になる。ついでに、番組開始前に描かれた最終的に主人公と結ばれるイメージ画が、番組終了後に公開されている。

登場作品と役柄

αシリーズ

スーパーロボット大戦α
NPCだが、イベントでDVEも用意されている。火星では破嵐万丈の声を憧れの人・ライバーと聞き間違えるイベントが発生する(所謂、声優ネタ)。
スーパーロボット大戦α外伝
NPC。未来へ消えた輝たちを信じて、ミンメイと共に帰りを待つ。
第3次スーパーロボット大戦α
メガロード艦長だが、NPC。輝とは完全に恋人関係となっている。プロトデビルンとの抗争終結後はミリアからシティ7を預かり、ミンメイと共にスピリチアを奪われた人々の救出任務に就く。

Scramble Commanderシリーズ

スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd

人間関係

早瀬隆司
父親。番組当初より統合軍最高指導者。部下であったグローバルへ副官を就けたのは父親である彼の推薦から。幕僚と人間味の板挟みの葛藤を抱え、最期は未沙に詫びを入れて死亡した。
一条輝
部下。初対面時に「おばさん」呼ばわりされる(未沙の年齢は19歳である)等、上官に対し軍属らしからぬ不遜な態度をとる彼とは犬猿の仲だった。
しかし、共にゼントラーディ軍の捕虜となった事件を切欠に距離が縮まり、ミンメイとの三角関係を経て互いに惹かれ合っていく。
リン・ミンメイ
本作のもう一人のヒロイン。ミス・マクロスに選ばれたアイドル。輝を巡って三角関係になる。
クローディア・ラサール
同僚にして親友。奥手な未沙にアドバイスする。
ブルーノ・J・グローバル
グローバルの副官として使命を果たす。
ロイ・フォッカー
上官。堅物振りをよく茶化されていたが、有能な指揮官として信頼している。TV版では、彼の訃報を病床の輝へ伝えに行くという辛い役目を担う事に。
柿崎速雄
部下。TV版ではゼントラーディ軍の捕虜になった際に「彼とキスするぐらいなら輝の方がマシ」と、あんまりな発言をする。
リン・カイフン
TV版序盤では彼にライバーの面影を重ね、密かに想っていたが…。
ライバー・フォン・フュリューリンク
地球統合軍少尉。未沙の初恋の相手。SRWでも原作同様、故人として名前のみ言及。

他作品との人間関係

マクロスシリーズ

ミリア・ファリーナ・ジーナス
原作TV版や劇場版では交流らしい交流が無く、意外にもSRWで本格的に絡む事となった。
第3次α』では彼女からシティ7総責任者の任を一時的に引き継ぎ、αナンバーズの勝利を待つ。プライベート面でも未沙と輝の仲人を買って出るなど、かなり親しい間柄に描かれている。
イワーノ・ゲペルニッチ
『第3次α』では情報収集用のサンプルとして彼の許に囚われていたが、特に危害を加えられる事は無かった。
ガビルグラビル
『第3次α』で、艦長を務めていたメガロード船団を彼らによって壊滅させられ、ミンメイ共々拉致されてしまう。

スーパー系

カララ・アジバ
『第3次α』で、妊娠中の彼女がソロシップに乗船し続ける事を案ずるが、その揺ぎ無い決意を知り快く送り出す。

名台詞

TV版

「はは、これがその民間人ですか。どうりで何も知らない訳ね」
第3話「スペース・フォールド」より。主人公である一条輝との回線ごしの初対面シーンから。ちなみに、この発言が当時民間人だった輝にとっては気に障ったようで、彼から「なんです? このおばさん」と返されてしまっている(なお、未沙はまだ19歳である)。
このように未沙と輝の初対面は最悪な形だったのだが、まさか二人が後に結ばれる事になろうとは、多くの視聴者には予想できなかったことだろう。
「一条少尉、あたしにキスをして」
「これは敵の反応を見るチャンスなのよ」
「これは命令よ。早く!」
第11話「ファースト・コンタクト」にてゼントラーディ軍の捕虜となり、ボドル・ザーから「キスというものをやってみろ」と迫られた際、輝に対し自分にキスをしなさいと命令する。
なお、未沙と輝のキスを見たゼントラーディ達は大きな衝撃を受けた…のだが、後の展開を見ると、未沙と輝の互いの心にも影響を及ぼしたとも言えなくもない。
「それでもいいじゃない。好きな人がいるってことは、何がなんでもマクロスに帰りたいって思えるもんね。あたしなんか、任務が恋人代わり…」
第12話「ビッグ・エスケープ」でのブリタイ艦からの脱走時の輝との会話より。未沙は、アイドル歌手の道を歩むリン・ミンメイに片想いの輝をうらやましく思う。
周囲からお堅い印象を持たれがちな未沙もまた、一人の女性として異性との恋愛にあこがれていたのだ。
「ふふ、年上をからかうもんじゃないわよ」
上記の台詞を聞いた輝は「マクロスに帰れば、いい人が見つかりますよ」と未沙を励ました。そんな彼の言葉に、未沙は心を開いていくのであった。
今まで口論の絶えなかった未沙と輝だったが、この時から少しずつ距離を縮めていくことになる。
「『ありがとう』なんて言葉、知ってたのね」
第18話「パイン・サラダ」より。
「…ホント言うとね、今度もまた貴方が来てくれるんじゃないかって思ってたのよ」
第27話「愛は流れる」より。「上官命令」を無視し、強引に未沙を救出した事を詫びるへの返答。やはり嬉しかった様子。
「私にはあなたみたいに文化を生み出すことは出来ないけど、それを守っていく事は出来るかもしれない」
最終話「愛は流れる」にて。

劇場版

「早瀬未沙。揺れる女の心を演じます」
劇場版の特報より。この台詞は、劇場版のテーマの一つ「三角関係」を暗示させるものになっている。
なお、マクロスシリーズの世界では「劇場版同様の内容の映画が作られた」という設定がある。つまり、この台詞を喋っているのは早瀬未沙本人ではなく、「早瀬未沙を演じる役者」であるという考え方も可能である。
「追いかければいいじゃない! 久しぶりに会えたのよ、遠慮することないわよ。同情なんて……されたほうがみじめよ!」
修羅場の末に逃げ出したミンメイを追いかけようとするものの、思いとどまった輝に対して。女の嫉妬、大爆発である。
「ふふふ……おかしいね。涙が止まりませんよ……」
その後、輝から、「俺の隣にいてほしいのは君」「いつ死ぬかわからないけど、こんな自分でよければ」と告白されて。

迷台詞

「あなたの方がまだマシよ」
TV版第11話「ファースト・コンタクト」にてボドル・ザーから「キスというものをやってみろ」と迫られた際に、輝から「キスなら柿崎とでもしろよ」と言われた時の返答。
いくらなんでも、未沙と輝の両名から比較の対象にされた柿崎が哀れである(柿崎本人の耳には入っていないのだが)。

スパロボシリーズの名台詞

「いいわね…」
「赤ちゃんの笑顔…ずっと見ていたいわ…」
「私も欲しいなあ…赤ちゃん…」
第3次α』第59話「果てしなき流れの果てに」より。
「神壱号作戦」発動前日の雑談で、ミンメイにあやされるルウの無垢な表情に母性本能を刺激され、ふと洩らした爆弾発言。輝は狼狽しつつも、未沙との未来の為に勝利を誓う。

搭乗機体

マクロス
この艦の主任オペレーターを務める。強攻型変形させた後に、「ダイダロスアタック」を仕掛けた事もある。
メガロード-01
超長距離移民船団の第一号艦として艦長を務める。艦長である未沙および彼女の家族(夫・輝&娘・未来)やミンメイら多くの移民が搭乗している。
なお、メガロード-01は2012年9月に地球から旅立つが、4年後の2016年7月に船団ごと「行方不明」となった。

余談