アーサー・ランク
アーサー・ランクは『戦闘メカ ザブングル』の登場人物。
アーサー・ランク | |
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登場作品 | 戦闘メカ ザブングル |
声優 | 塩沢兼人 |
初登場SRW | スーパーロボット大戦α外伝 |
プロフィール | |
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種族 | 地球人(イノセント) |
性別 | 男 |
年齢 | 17歳 |
出身 | 惑星ゾラ |
所属 | イノセント |
概要編集
イノセントの若き指導者。その名は世襲制であり、本名は不明である。
歴代のアーサー・ランク同様、イノセントの教義である「シビリアンの進化」を見守ってきたが、それを良しとしないカシム・キングによって幽閉の身となっていた。しかし、自らの元へ現れたジロン・アモスを中心とするアイアン・ギアー一行との出会いを機に、自らも文字通りに命を掛けてシビリアン解放の為の行動を起こす事になる。
人物 編集
薄緑色の髪が特徴で、整った顔立ちに儚げな雰囲気を持った美少年。作中でも屈指の美男子として扱われており、彼の登場時における「美しく咲き誇る薔薇園の光景」がそれを物語っていると言えるだろう。
薄幸の美形と言える容姿や誠実で紳士的な振る舞いだけでなく、耽美で上品な語り口からも、指導者に相応しい非常に高い教養や人徳の持ち主。この為、優男的な印象が強いが、その内側にはイノセントの指導者としての壮絶なまでの覚悟と使命感に満ち溢れており、命の危険が伴うドーム外の世界において外気に苦しみながらも耐え抜き、暴走するカシムを止められなかった責任感から自ら銃を手にして討ち取ろうとする等、なかなか熱い一面も見せている。シビリアンに対しても分け隔てなく接する大きな器量も持ち合わせており、ラグ・ウラロ、ビリン・ナダ、マリア・マリアの黄色い声を一身に集め、当初は煙たがっていたジロンからも「アーサーさん」と敬称で呼ばれ、信頼を得るに至っている。
登場話数は少ないものの、彼の行動によって物語が終局に向かって大きな前進を迎えたのは間違いなく、非常に印象に残る上に女性人の黄色い声を集めていた彼の登場によって、それなりにモテる存在であったジロンの主人公としての立場は一気に脇役となってしまった。
劇中の様相 編集
本来の使命である「人類再生計画」に向けてイノセントの民達を導いていたが、計画を良しとせずイノセントの支配体制の維持を望んでいた副官のカシムを中心とする派閥に疎まれた結果、反旗を翻した彼等により、イノセントの拠点の一つであるヨップ・ポイントへ幽閉状態となってしまい、表向きは死亡扱いとされていた。
その後、イノセントに反旗を翻しヨップ・ポイントを襲撃してきたジロン達アイアン・ギアー一行に救出される事になるが、ドーム外の外気に耐えられない身体であったが故に、ビリンとマリアがドラム缶で製作した簡易のクリーンルームに入り、更にはそれをコンテナで覆う形で外の世界へと連れ出される事になる。この時のジロン達の発想力や行動力を目の当たりにしたアーサーは、シビリアン達の知恵と力、そして才能を強く実感し、シビリアン達をイノセントの支配から解放する時が来た事を確信するのだった。
ヨップ・ポイントからの脱出後、コンテナごとクリーンルームを破壊されながらも何とか無傷で生還し、予め投与した抗生物質によって、期限付きながらも何とか外界で行動が出来る様になる。そして、カシムの掌握したイノセントによって情報規制された状態で、自らの声をイノセントの民達に届けるべく、アイアン・ギアー一行に依頼する形で放棄された放送設備「太陽の塔」がある不死の谷へと向かい、最深部にまで辿り着いた事で施設を稼働させる。宇宙に残された人工衛星を通じて、地球全体のイノセント達に人類再生計画の完了を宣言。医療技術の発展によりイノセントの民も外界の世界で生きられる事も発表し、シビリアンの代表としてジロンとチルの二人を紹介した後、計画に反してイノセントとシビリアンの双方を支配しようとしていたカシムの打倒を叫ぶのだった。実はこの時、抗生物質の効果が切れかけていたアーサーの身体はかなり弱っていたのだが、ドームの外で生きていける説得力を失わせない為、必死に耐えていた。
カシムとの決着をつけるべくVポイントへと向かい、ラグ、ビリン、マリアの3人が奇策を持って最新型のウォーカーマシンであるドラン2機を奪取する活躍を見た事でイノセントの使命が達成された事を実感するが、同時に自身の余命が最早幾許も無い事を悟っていた。その後、カシムの暴走を招いた責任を自らが取らねばならないと想いから、自ら銃を手に取り乗り込む形でカシムの元へと辿り着くが、自らの主張を聞く耳持たない彼からは「青臭い理想論」と一蹴された上で逃げられてしまい、ジロンに助けられる形でVポイントを脱出した。
カシムの逃亡したXポイントへと向かう中、「エルチ・ザ・グレート」として洗脳され、捕虜の身となっていたエルチの狂暴性が最高潮にまで高まった事で襲撃されてしまう事になる。ジロンや怪力無双のファットマン・ビッグでさえも簡単に抑えられないその異常な凶暴さを目の当たりにした事で、メディック・コルトに彼女の脳波状況を検査させ、それによって彼女が洗脳と同時に何者かの人格を刷り込まれてしまっている事実に気付く。アイアン・ギアーにある機材で可能な解決方法として、反対するメディックを説き伏せる形で彼女の刷り込まれた人格を自分自身に移植させ、ジロンには狂暴化した自らを撃つよう懇願。人格の移植完了後、エルチが落ち着きを取り戻したのに対し、狂暴化した自身はジロンの命を狙って追い回す中、爆発に巻き込まれたショックで正気を取り戻し、最後はエルチに刷り込まれた人格がカシムの物であった事を告げ、アイアン・ギアーから身を投げ出す形で落命した。
なお、劇場版『ザブングル・グラフィティ』のラストではTV本編の結末とは異なり、死亡を「自立を見届けるための嫌な芝居」と主張して元気な姿を見せる。失明したエルチを目の治療のために連れて行くことになり、ジロンとファットマン・ビッグからオイシイところをかっさらった。皆が唖然とする中、ラグだけはジロンとエルチが結ばれる結末が覆されたことでニヤリとしている。
登場作品と役柄編集
αシリーズ編集
- スーパーロボット大戦α外伝
- 初登場作品。地球側の代表として月のディアナとの対談を行う。原作どおり死亡するが、原作と違いドランに乗ってマシンナリー・チルドレン、もしくはフロスト兄弟が発射した核ミサイルに特攻して死亡する。原作同様、バラを背負って登場し、三人娘はもとよりプリベンターの女性陣も彼を一目見るために殺到する。
Zシリーズ編集
- スーパーロボット大戦Z
- 原作終了の経緯は劇場版のほうらしく、生存している。ヘブンズベースで、旧賢人会議の残党に拉致されていた。セリフはないが、三人娘による劇中唯一の非戦闘系カットインは一見の価値あり(内容的にはサンドマンのそれと対を成すがコチラは戦闘カットイン)。
人間関係編集
- ジロン・アモス
- 正直さと行動力を見込み共闘。最期は彼の腕の中で事切れた。劇場版においては前述のとおり。
- ラグ・ウラロ
- アーサー様のファン1。アーサー曰く「カエルのように元気な方」。ビリンやマリアに比べると冷静な判断や行動が出来ており、作戦の成功を優先して常にアーサーにくっついて行こうとはせず、逆について行こうとしたビリンを諌めた事もある程。
- ビリン・ナダ
- アーサー様のファン2。基本的にアーサーは三人娘の顔と名前が一致していない。
- マリア・マリア
- アーサー様のファン3。
- エルチ・カーゴ
- TV版では彼女の洗脳を解くために自ら犠牲となった。劇場版ラストでは目の治療を約束して感激される。
- メディック・コルト
- アーサーの治療を担い、エルチの心を支配していたカシムの人格をアーサーに移す治療も行なった。
- カシム・キング
- 側近であるが、方針を違えてアーサーを幽閉した。アーサーは彼の野望を阻止する為に立ち向かう事になる。
他作品との人間関係編集
名台詞編集
- 「どうも、シビリアンのお嬢さん方は率直で…」
- 第44話。ラグ、ビリン、マリアから黄色い声を受けて照れる。
- 「無駄だ…ジロン、さよなら! ダアアアアァッッッ!」
- エルチの心を支配していたカシムの人格を自分へと移し、暴力的な性格となる中で自らアイアン・ギアーから飛び降りて最期を遂げた際の台詞。ジロンはこの悲劇に涙し、カシムの打倒を誓う。
- 「私はイノセントを束ねてきた男だよ。君達の独り立ちの姿を見せて貰いたくて一人芝居をした。許してくれたまえ諸君」
- 劇場版のラストにてまさかの復活劇を遂げた際の台詞。確かにカリスマの高過ぎるアーサーがシビリアン解放の中心でい続けてしまうと、真の意味でのシビリアンの自立にならなかったと言える為、彼の行動は間違いでは無いと言えるだろう。また、ジロン一行…特に女性人達は黄色い声と共に素直に喜んでいる。
スパロボシリーズの名台詞編集
- 「これも我々の祖先が遺した生体調整技術のおかげです」
「私達イノセントは、その技術を応用しゾラの大地に生きる新人類シビリアンを生み出しました」
「遠い祖先が遺したという『調整者であれ』の言葉通りに…」 - 『Z』第45話「遺産の継承者」より。イノセントに残された遺伝子改造技術、そして彼の言う「遠い祖先」とは…。
- 「女王達は地球への帰還はさらに後の世代に譲るべきだと判断したのですが…」
「それに反対し、帰還を主張する一派と月以外の場所に居住を求める一派が生まれたのです」
「月の脱出を決めた一団は外宇宙へ旅立った者もいましたが、多くはスペースコロニーでの生活を始めました」 - 同話より、宇宙革命軍の誕生の経緯についての解説。「外宇宙へ旅立った者」については、『∀ガンダム』原作でも言及されており、後々Zシリーズに参戦する『翠星のガルガンティア』とは関係がないと思われる(意図せずして重複したという意味では面白い偶然ではあるが)。