森次玲二
森次玲二(Reiji Moritugu)
- 登場作品:鉄のラインバレル
- 声優:中村悠一、斎賀みつき(少年時代)
- 種族:地球人(日本人)
- 性別:男
- 生年月日:1994年12月5日
- 年齢:25歳
- 身長:185cm
- 体重:65kg
- 血液型:O型
- 趣味:水泳
- 所属:JUDA→キリヤマ重工(偽装)→JUDA
- 主な搭乗機:ヴァーダント
- キャラクターデザイン:下口智裕(原作漫画版)、平井久司(アニメ版)
ヴァーダントのファクター。JUDA特務室室長。常にJUDAの制服である黒スーツを着ている。
室長の名に恥じない能力の持ち主であり、初期の浩一が手も足も出ず、ジャックからも「化け物」と称されたほどの技量を持つ。マキナでの戦闘だけでなく知略戦でも極めて優秀で、石神の真意をある程度汲める貴重な人物として頼りにされている。
生まれつき痛覚が無い。そのため肉体を極限まで酷使する事が出来るが、それにより無茶をしてしまう事もしばしばある。かつては弱視であり、しかも右目は失明していたが、ファクターになった際に視力は回復している。普段かけている眼鏡は伊達であり、戦闘の際には外している。戦闘中本気を出す場面では右目を手で隠すことで自らのリミッターを解除する。
冷静沈着な性格で時折相手に辛辣な物言いをする事もあるが、その内に熱い心と正義感を秘めており、「正義の味方」になれなかった過去を持つことから、桐山と同じく浩一の辿るかもしれなかった未来の姿とも見ることができる。
シリアスな場面の登場が多い一方で、アニメ版では隠し芸大会の練習として自室で巻き藁相手に延々とツッコミの練習をしたり、やはり自室で独り西瓜割りを行っていたりと奇行も目立つ。また、原作漫画版第68話「春に舞う想い」では、長崎から東京へ帰る浩一に両腕一杯の紙袋(中身はカステラ)を渡す際にいかにも恐ろしげな雰囲気で現れるなど、笑えないユーモアの持ち主である。ちなみに、このカステラのシーンは見開き+ゴゴゴゴと言う効果音。しんみりムードをふっ飛ばすその有様は、ヴァリアブル・バインダーを広げたヴァーダントの姿に似ていることから、一部でカステラバインダーなどと呼ばれている。
その他、原作21巻収録の番外編「非選抜因子」では浩一の「ハインドタンク」発言を受け、牧にヴァーダントの右腕をドリルに換装するか、肩にキャノン砲がつけられないかと本気で相談するなど意外な一面もある。
名前の元ネタは、特撮ドラマ『ウルトラセブン』の主人公モロボシ・ダン役を演じた森次晃嗣氏という説がある。実際、彼が通っていた中学の名前は諸星(モロボシ)中学であったりする他、セブンとの関連性を示唆するネタがいくつかある。詳しくは後述。
また、同作者の別作品『ULTRAMAN』でも同様にモロボシ・ダンをモチーフとした人物が登場、ウルトラセブンを彷彿とさせるパワードスーツを装着して宇宙人と戦っており、作者の『ウルトラセブン』という作品に対するリスペクトが所々で垣間見える。さらにいうと、『ULTRAMAN』の単行本巻末のおまけ漫画においても、その『セブン型』のコンセプトは、その装着者も含めて(精神的に甘いところのある主人公・早田進次郎に対し、冷徹に敵と戦う戦闘のプロであるセブン型装着者の諸星弾)ヴァーダントであることを原作者コンビが示唆している。
原作漫画版
小学生~中学生の間に両親を失い、残された家族は姉一人のみ。中学生時代は頻繁に不良から喧嘩を吹っかけられており、「懸命に生きてる人間の邪魔をするくだらない連中が許せない」という理由で不良相手の喧嘩に明け暮れていたため札付きの不良として有名だったが、親友の桐山の取り成しにより大事にならないよう取り図られていた。
ある日、帰宅した彼が見たものは不良たちにより命を奪われた姉・百合子の姿。玲二は不良の一人から事の真相を聞き出すと、不良たちが玲二を狙っていたのは桐山に金で雇われていたためであり、百合子の命を奪ったのは体の痛みを感じない玲二に心の痛みを与えようとした桐山の差し金であった。その後桐山に会った玲二は心の痛みに傷ついた玲二を見る桐山が醜悪な笑みを浮かべているのを見てしまったことで、自らが桐山の歪みを見て見ぬフリをしてきてしまったという過ちを悟り、その場を逃げ出す。
殺人の容疑者として警察に追われた玲二は樹海に逃げ込むが、偶然彼の真下の地下空洞へヴァーダントが転送されてきたことで地面が崩れて落下し、ヴァーダントの太刀に串刺しになって死亡する。だが、マキナの原則により玲二はファクターとして蘇生され、死を許されず、自らの罪の証である右目を治された怒りに任せてヴァーダントの右目を素手で破壊。その場に現れた石神に保護されることとなった。
後述するアニメ版と異なり、加藤機関が完全に敵のため離反はせず、キリヤマ重工に入り込んで桐山を止めるために一旦JUDAを離脱している。その際会長の修造と進めていた計画によって重工を買収、代表取締役に就任。しかし、実際には海外に渡った桐山が改心して戻って来る日までその居場所を守るためであり、当人はそのまま特務室室長に戻っている。
アニメ版
ファクターとなった経緯が微妙に違い、不良を問いただしておらず警察に追われてもいない。百合子が葬られた後呆然と樹海を彷徨っていた中で偶然転送されてきたヴァーダントの太刀に突き刺さってファクターとなる。最初に保護したのは石神ではなく久嵩であり、彼とは盟友となっている。
桐山のクーデターに前後して石神を射殺、JUDAを離反する。その後は加藤機関において活動し、久嵩の命令を受けて秘密裏に動いていた。その全ては、ラインバレルを「マキナ殺し」として一時的にでも覚醒させることであり、また「テルミノ・クレメンティア」に絶対不可欠な要素である戦艦「フラッグ」を起動させるため、石神からの指示と加藤の意向によって行われたものであった。
真相が明るみに出てからは加藤機関ごとJUDAに合流、以前のまま全体の指揮官となった。作戦終了後は服役していたが、ラインバレル・エコーの出現に前後してヴァーダントで出撃している。
前日談に当たる25話「天才美少女科学者レイチェルちゃん」にも少しだけ登場。とっくに閉まった空港で「Welcom! Miss.Rachel」と書いたプレートを持って待ちぼうけを食らっていた。
登場作品と役柄
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦L
- 初登場作。アニメ版設定。部隊長としての活躍もあるため割と目立つ。アニメ版同様に中盤から離脱するが、後半で戻ってくるので安心しよう。地上ルート31話では条件を満たさない限り無限に復活するため、経験値稼ぎのために延々と倒され続けることも…… 何気に浩一に次いで顔グラフィックが6つもある(IM・戦闘・ファクターアイが敵・味方で1つずつ)。彼に限らないが、加藤機関の面々は地上ルート31話で仲間になった時に、そのシナリオで敵だった時よりレベルが下がっている。敵及び参戦してくるキャラのレベルは味方の平均レベル+補正で決定するのだが、この補正が味方より敵の方が高いのが理由。
- スーパーロボット大戦UX
- 漫画版設定で参戦、離反はしない。本作において、プレイヤー側のPU初使用時は彼の判断で勝手にPU編成されているのだが、この中には明らかに相性が悪いPUが幾つか紛れ込んでいる。
- EDでは新生JUDAとキリヤマ重工の社長を兼任するという多忙な日々を送っている。
- 本作でも顔グラフィックが多く9つもある(味方時にIM、戦闘中、ファクターアイが2種類、潜入時に眼鏡姿、素顔、ファクターアイ、「流れるは血、失うは涙」冒頭のイベント用、エンディングで土産を持ってきた時)。
パイロットステータス設定の傾向
能力値
格闘・技量に優れる。反面防御は低目で、ヴァーダントの射程を考えるとボス戦向きか。ただしラインバレル&浩一という対抗馬がいるが。
精神コマンド
魂を習得するのもあって火力は十分だが「気合」「気迫」を習得しないのが痛い。「てかげん」は原作再現か。
特殊技能(特殊スキル)
- L
- ファクター、カウンター、見切り、指揮官L2、底力L6、援護攻撃L2、アタックコンボL2
- いきなりの豪華なラインナップは流石室長と言ったところ。ただ、ヴァーダントの初期強化度と合わせ、嫌な予感がしたユーザーも多い。
戦術指揮
- 防御スキル発動率25%上昇、プレイヤーフェイズ時の攻撃力10%上昇、CRT率30%上昇
- 攻防共に優れた優秀な指揮効果。また、孔明が初期の時点では攻撃特化となっているのに対し、初期の時点では森次は防御特化になっているのが特徴。
- 他ならぬ森次自身が剣・銃・技量と三拍子揃った防御系技能のスペシャリストである為、自身で指揮を取りながら敵の攻撃を片っ端から叩き落す、特務室室長の名に恥じない無双を見せてくれる。敵の武装に左右されるが強力な戦術指揮である。
パイロットBGM
- 「鬼帝の剣」
- OP主題歌。Lで採用。
- 「Linebarrel」
- 劇伴。UXで採用。
人間関係
- 森次百合子
- 最愛の姉であったが、自身の行動が原因で死に追いやってしまう。SRWでは名前のみ言及。
なお、先述の名前ネタを補強する存在でもある(『ウルトラセブン』のヒロインを演じたひし美ゆり子氏の当時の芸名は、「菱見百合子」である)。 - 桐山英治
- 昔からの親友だが、姉を死に追いやった張本人でもある。原作漫画版では最終的に和解。
彼の名字もまた名前ネタを補強している(『ウルトラセブン』に登場するウルトラ警備隊の隊長の名前は「キリヤマ」)。 - 石神邦生
- 上司。時々彼に振り回される事も。
- 早瀬浩一
- 彼に対する説教役。昔の自分と重ねている節もある。
- 山下サトル
- 彼にとっての憧れの存在。
- 遠藤シズナ、遠藤イズナ、九条美海
- 特務室の仲間。
- 中島宗美
- 原作漫画版では特務室の仲間。実年齢が森次よりも上のため「さん」付けで呼んでいる。
- ジャック・スミス
- ライバル視されている。
- 加藤久嵩
- ユリアンヌ・フェイスフル
- 大場真来梓
- 彼女に一目惚れされる。
他作品との人間関係
スーパー系
- 猿渡ゴオ
- Lでは「技の森次、力の猿渡」と共に並び称された。
- 館華くらら
- Lでは後述にもあるが、例によってイタズラを企てた石神社長について「(社長を)撃ってもいい?」と問う彼女に対して、即答で許可してしまう。UXでは特に絡みなし。
- 草薙剣児、ボス
- 森次の熱湯風呂の被害者の皆様。
- 碇シンジ
- ティトゥス
- UXではジャックに続き、彼のことも「侍かぶれ(ミスター)」呼ばわりしている。あだ名が「ミスター・ブシドー」なため、特殊戦闘台詞では「ミスター・ブシドー」呼ばわりした。
リアル系
- 張五飛
- Lでは加藤機関に離反した後の同僚。
- ゼクス・マーキス、ルクレツィア・ノイン、サリィ・ポォ
- LではEDにて加藤機関の面々と一緒に、彼らからプリベンターにスカウトされる。
- 西尾暉
- UXにて初めての戦闘を戦い抜いて浮かれている彼をかつての自分や浩一と重ねてか、鶴の一声で黙らせる。
- 刹那・F・セイエイ
- CCでは迷いを抱いてる刹那を立ち直らせるためにあえて厳しい言葉をかけている。
- ちなみの刹那とのやりとりは森次の名前の由来とされている森次晃嗣氏が演じたモロボシ・ダン=(ウルトラセブン)の台詞であり、刹那を演じる宮野氏もそのセブンの息子であるウルトラマンゼロを演じている。
バンプレストオリジナル
名台詞
原作漫画版
- 「まともに相手するのも些か面倒だ 一気に壊してやろう」
- ジャックに対してヴァーダントを転送して攻撃を行った際に言っているが、この時点ではJUDA並びに読者は彼がアルマだとは知らないため人間対マキナという恐ろしい構図になっている。
- 「来い侍かぶれ(ミスター)本物の剣術を見せてやろう」
- ジャックに対しての挑発であるが、直前に彼の攻撃を受けて両腕の筋肉が数割破壊されている。
UXでは中の人繋がりでグラハムも同様の発言をする。UXでもジャックと戦闘(生身、ロボット戦の双方)した際に発言し、三国志の猛者達が驚嘆する程の剣術を披露している。 - 「その必要はない」
- ジャック隊のアルマを追ってJUDAにたどり着いた浩一が周囲を囲まれているヴァーダントを見て助太刀を申し出た際の台詞。この直後囲んでいたアルマの一斉攻撃を見開きを使った一閃で瞬殺する。そしてどや顔である。
- 「なるほど 貴様の特異な身体能力の答えがそれか」
「貴様自身が『アルマ』だとはな」 - ヴァーダントの一撃を防ぎきった際にジャックのコートが破れてその下にあったものを見ての発言。
UXでは最初の激突の際に発言している他、若干台詞自体が変わっている。 - 「まさか自分自身(ヴァーダント)の刀で斬られるとはな……」
- ジャックとの戦いの終盤、ヴァーダントの刀を振るって攻撃した彼にコックピットを貫通して右肩を斬られた際の台詞。尤もカウンターでジャックの左腕を斬り落としているが…。この後、先の生身での戦闘で両腕の筋肉を破壊されたのも相まって、ヤオヨロズ戦まではヴァーダント共々直接戦闘に参加していない。
- 「悪いが―私と戦って貰うぞ…早瀬」
- 原作漫画版より。この言葉の真意は……。UXではDVE。
- 「最初に言ったハズだ―私と戦って貰うぞ、とな」
- 浩一が監禁されていた独房をヴァーダントで破壊しながら登場しての一言。キリヤマ重工に忍び込む為とはいえかなり端折った説明っぷりに思わず浩一も呆れ顔になってしまった。
- 「敵に賛辞を送るとは――まさか余裕のつもりか?」
「調子に乗るなよ 傭兵崩れが」 - 迅雷との戦闘でリミッターを解除する際の台詞。この直後本物の暴力によって一機を破壊する。なお、この時目線の部分のみ中学時代の姿が映っている。
- 「私がキリヤマ重工六代目代表取締役森次玲二、つまりそういうことだ」
- 漫画版原作での台詞。ド迫力のどや顔でキリヤマ重工を乗っ取ったことを桐山に明かしている。
- 「……ああ、知っていたさ。ただ、私はそれを望んでいなかった」
「ただの友達で十分だった」 - 早瀬に倒された桐山が「お前だけの正義の味方になりたかった」という本心を打ち明けられたのに対しての台詞。森次は全てを理解した上で桐山を許していた。
UXではDVEで再現されている。 - 「城崎さん 目を閉じていて下さい」
- 機能停止を起こしたラインバレルを介錯する際に同乗していた城崎に対して。UXではイベント戦闘での特殊戦闘台詞。
- 「………それにしても この地を再び荒らす様な真似がよく出来たモノだ」
「全く貴様らのデリカシーの無さには感服すら出来るな」
「聞こえなかったか? ミスター」
「全力で潰してやると言ってるんだよ」 - 加藤機関の二点同時攻略作戦時に言った台詞。この時本当に全力を出しているため自らネクタイを外しスーツを着崩している。
- 「バカバカしい」
「巨大が故 弱点もまた分り易く狙い易い」
「――私から見ればアレは只の的だ」
「的相手に攻略も何も無いだろう」 - カガセオを相手にしての台詞。カガセオの圧倒的火力を誇るレズナー、「どう攻略する?」と余裕の構えを取るジャックに対し、「戦いにすらならない」と切り捨てる。そして…。
- 「いや―――やはり只の的だ」
「――命中」 - 次々とヴァーダントの連続換装を行い、カガセオを破壊しつつコックピット付近まで接近した際の不意打ちを防いだ直後の台詞。この台詞の直後無慈悲にコックピットを刀で刺す。後に分かる事だが、こんな状態でもレズナーを殺していないのは流石の技量である。
- 「さてミスター 残るは貴様だけだ」
「まさかとは思うが まだアルマ如きでマキナに勝てるなどとは思っていないだろうな?」 - カガセオのコックピットに刀を突き刺した後、ジャックに対して。
- 桐山「玲二……」
森次「英次――何も言わなくてもいい」
桐山「………」
森次「その姿を見れば今のお前が前とは違うコトぐらい分かる 以前のお前ならそんな格好なんて死んでもしなかっただろうしな」
桐山「そうか…… …格好なんて気にしてられない様な場所に居たからね 何時の間にか当たり前になってて気づかなかったよ」
森次「よく戻って来てくれた」
桐山「玲二… …ありがとう… 本当にありがとう…」
森次「……… だが本当にいいのか? 今回の作戦とてつもなく危険だぞ」
桐山「こんな僕でも まだ必要としてくれたんだ… 捨て駒だろうと全うしてみせるよ」
森次「ユリアンヌはああ言っていたが お前を捨て駒として使うつもりはないさ」
桐山「けど実際問題敵の拠点に単独で乗り込むんだ 覚悟はできて――」
森次「大丈夫だ お前は絶対に死なない」 - シャングリラでの桐山との会話。長年すれ違いだらけだった友情が漸く結ばれた瞬間である。UXでは戦闘において森次が桐山を庇った際に「英治、お前を死なせはしない」と発言している。
- 「なるほど―――まさしく」
「―――ナイスな展開 というやつだな」 - 第102話にて、ヒトマキナの軍団の切り札である巨大兵器が大きく抉り取られて爆散した光景を見て。「それ」を破壊したのは、3年前の戦いで行方不明となった「マキナ殺し」と「正義の味方」であった…。
- 「忘れるな。正義の反対は悪ではなく敵だ」
「お前が正義なら、その正義を一点に集中させろ。人類が存在し続けることが正義であると」 - 浩一と一緒に街を眺めて。最終決戦を前に、正義の味方となった少年に最後の?アドバイスを送る。
アニメ版
- 「力の使い方がわかってないな」
- 初登場時、浩一に対して。
- 「ならば、お前は感じることができるのか? 体の痛みを感じない私が、唯一感じることのできる痛みを」
「人の痛みがわかっても、そこから救ってやれねば意味などない」 - 浩一と対峙して。この台詞の意味は、最終決戦時に明らかとなる。
- 「とんだ茶番だったな」
- 「ベクトル」にて、浩一の家族の呼びかけを見て。ちなみにこの呼びかけは桐山プロデュースのものなのだが……確かにこれは森次でなくても「茶番」と言いたくなる代物であった。
- 「誰も、正義の味方を『演じる』ことなど望んでいない。だから、もう終わりにしよう……俺自身の、存在を」
- 第21話「狂気の翼」での回想にて。落下した先で謎の鉄の塊に串刺しになり、意識は闇に消える。だが……。
- 「来い、早瀬。本物の『暴力』を教えてやろう…」
- 青木ヶ原で浩一と対峙した際に。
- 「早瀬……他人の痛みが分かっても、そこから救ってやれなければ意味は無い。そう、意味なんて無いんだ!」
「久嵩と石神社長が守ろうとしたこの世界を守ってくれ。……彼らがそうであったように」
「私も……お前が正義の味方である事を望む!」 - 全マキナの機能とそのファクター全員の生命活動の停止と引き換えにマキナのエネルギーをラインバレルに送り込む「プロジェクトJUDAファイナルフェイズ」を発動させた際に。「正義の味方」にすべてを託し、ヴァーダントが仲間たちの力を束ね、届ける。
- 「早瀬が正義の味方であることを本当に望む人々がいた……そして世界は守られた……」
「皆にそう在れと望まれ……人は初めて正義の味方になれるんだな……」 - 生還を果たした際、ラインバレルを見ての呟き。見つめる先には、かつて目指し、そしてなれなかった「本当の正義の味方」がいた。
- 「全員立て! 私の知る特務室には、この程度で倒れる人間はいなかったはずだ!」
- ラインバレル・エコーに苦戦し、窮地に陥る山下を助けた際の激励。直後、バインダーと太刀によりラインバレル・エコーを蹴散らす。
- 「あれには、早瀬が乗っていない」
- 第26話「鉄の影」における巨大ラインバレル・エコー戦にて、援護を申し出たサトルに対して。ラインバレルがいくら強力であろうと、浩一がいなければ無意味であると言い切る。
迷台詞
原作漫画版
- 「否 あくまでもこれは迎撃作戦だ」
- 番外編『南海より愛をこめて』において、黒スーツで滝のように汗を流して言った台詞。直後、浩一や道明寺に「バカか?」「ものスゴイ違和感だよなアノ人…」と言われてる。
- 「この滝のように流れ出る汗が見えないのか? 暑いに決まっているだろう!!」
- 原作番外編『南海より愛をこめて』においてビーチにおいても黒スーツを着続ける森次に対して「暑くないんですか?」と質問したイズナに対しての返答。アニメ版では任務のため、特務室の面子の中で一人だけハブられている。
- UXでは「THE SHADOW OVER INNTHMOUTH」のインターミッションで発言。なお、同じくスーツ姿だったであろうウィンフィールドは突っ込まれなかった。
- 「本物の剣術を教えてやろう」
- 原作番外編『南海より愛をこめて』での台詞。これだけだと真面目な台詞だが、スイカ割りをする際の台詞でしかも豪快に外している。
- おまけに目隠しの上から眼鏡をかけ、さらにファクターアイまで発現させていると、もはやどこからツッコむべきかわからない状況である。
- UXでは攻撃時の台詞の一つとして採用されている。
- 「我ながら見事に捕まってしまったな…」
- そして迎撃相手である大二郎(石神の飼っていたネズミ。コピーのDソイルで巨大化している)の触手にあっさり捕まった時の台詞。この直前までずっとスイカ割りで外しまくっていたために反応すら出来なかったようである…。
- 「早瀬!」
「特務室の皆に土産を持って行ってくれ」 - 第68話にて。いかにも深刻そうな描写と共に現れ、次のページでは見開き、そしてこれである。無論浩一にツッコミを喰らった。
- 「いやはや さすがにこの量だとかさばって持ちづらくてな」
「ここは長崎だ カステラに決まってるだろう」 - 「あんな雰囲気で出て来る必要はあったんですか」とツッコミを喰らっての返し。答えになっていない……。
- ユリアンヌ「そんな使い方して ヴァーダントの電脳に問題はないの?」
森次「わからん」 - 軍艦島での調査にて、ヴァーダントの電脳をデータ吸出しに使っている際の一幕。もうちょっと自分のマキナを大事にしろ(マキナにとって電脳の機能停止は人間で言う脳死に当たり、それはつまりファクターの死をも意味するため)。
- レイチェル「OK 基地内部カメラに繋がった ……って!? UFO!? 何のジョークよコレは!?」
森次「うむ ここまではっきりと確認できている以上 もはや未確認飛行物体とは呼べんな」 - 第21巻にて、ヒトマキナの特使が乗って来たのがいわゆるUFOであったのを見て。室長、重要なのはソコじゃありません。
アニメ版
- 「なんでやね……クッ、まだまだだ」
- 自室で隠し芸大会の練習として巻き蓑相手に延々練習していた際の台詞。普段が真面目なだけに、こういう事も真面目に取り組むのだろうが正直不気味である。肝心の本番には相手が不在であった(加えてツッコミに自信がなかった)ため出なかった。
- 「風呂は人がもっとも無防備になる場所だ。それ故に命を狙われやすい」
「ファクターとなった以上、その身は常に戦場にあると心得ろ」 - 熱湯風呂に入っている理由を聞かれて。で、この台詞の直後、石神が踏んで滑った石鹸が頭に直撃し、森次が素で怒るという珍しいシーンとなった。
- 「チャーリーが誰か、もう分かったか?」
- 第9話より、意気込んで出撃しようとした浩一に対して。浩一が前話の降下作戦において、いわゆる『フォネティックコード』を人名と勘違いして「チャーリーって誰?」と発言したことに対応している。突然こんなことを言われた浩一は脱力し、一番乗りしそこねる。
- 「私はJUDAに遺恨があって裏切ったわけではない。たとえ、采配ミスでしょっちゅう最前線に一人で取り残されたとしてもJUDAに遺恨はない。ああ、まったく、全然ないとも!」
- 第21話「狂気の翼」ラストの次回予告にて。実際原因は違ったわけだが、この台詞だけだと説得力がまったくない。なお、この直後お約束として絵美から「…最低です」と言われる。
ちなみにロングバージョンの予告だと、メディカルチェックと称して社長の実験台にされたことや、冷蔵庫のフルーツ牛乳を勝手に飲まれたことや、慰安旅行に置いてけぼりにされたことも愚痴っていたりする。
スパロボシリーズの名台詞
戦闘時
- 「高みに達したつもりのようだが…。本物の高みは遥か彼方だと教えてやろう」
- ガラン、呂布もしくはマスターテリオンに対する戦闘台詞。この三人を相手にここまで見下した台詞を言える人間も珍しい。
- 「調子に乗るなよ、ミスター武士道」
- 第32話での対ティトゥス戦特殊台詞。言うまでも無く声優ネタである。
- 「私は正義の味方ではない。しかし、この世界を救うのは、我々だというコトだ!」
- カリ・ユガに対する戦闘台詞。浩一のように「正義の味方」になれなかった男、森次玲二。だが、浩一にも劣らない正義感と熱い心は今もなお健在だった。
シナリオデモ
L
- 「違うんだ、英治……俺は正義の味方にはもう、なれない。終わらせよう……俺達の、過ちを」
- 「正義のために」にでの桐山との戦闘前会話。あくまでも森次を「正義の味方」と見、そのために歪んでいく旧友を見かねて刃を向ける。なおこの台詞は、第31話での山下と会話と同様に普段は「私」である森次の一人称が「俺」になっている珍しいシーンである。何気にアニメ版での回想シーンの台詞にかかっている。
- 「フッ、火消しのウインドが冗談を言うとは……さすがにこの事態は加藤久嵩も想像していなかっただろうな……」
- Lのエンディングにて、プリベンターにスカウトされた際にゼクスが言った「何も仮面を付ける必要はない」という冗談めいた台詞に対して。確かにゼクスが軽い冗談めいた発言をするのは意外である。微笑ましそうな森次の姿も印象的である。ただ、森次の中の人はガンダムで仮面のキャラを演じた事があるので声優ネタと受け取れなくもない(さらに言えば、その作品は第2次Zに参戦するのでその予告とも言えなくもない)。
UX
- 森次「英治…もっと早くお前の歪んだ正義に気付いてやっていれば…いや…本当は気付いていて、気付かないフリをしていたのさ。大切な友を失うのを恐れてな…」
桐山「違う! 僕の正義は歪んでなんていない! 僕は、間違ってなんか…!」
森次「さぁ英治、正義の味方ゴッコは終わりだ。今からお前を救ってやろう…」 - 「黄昏の断罪」での戦闘前会話。かつての浩一のように「歪んだ正義」を振りかざした英治を救うために森次はその刀を振りかざす。
- 「どうやら侍かぶれには自惚れ屋が多いようだな」
「来い、ミスター。本物の剣術を見せてやろう」 - 第32話での対ティトゥス。ジャックと同じく「侍かぶれ」のアンチクロスに、「蒼の戦慄」が襲い掛かる。ちなみに森次がティトゥスと戦うステージはここしかないので、見逃さないように。
- あと、マシンガンとかレールガンを使うと台無しなのでちゃんと太刀を使ってあげよう。
- 「そんなに戦うのが楽しいか?」
- 第41話クリアー後のルート選択シナリオで竜宮島ルートを選択した際、初陣を乗り切って浮かれる暉に対して。悪い笑みで凄んでいる辺り、何やら琴線に触れるものがあった様子。この後暉は矢島の追撃もあって大人しくなった。
- さらにカガセオ戦では本気の森次を目にし、(かつての浩一と重ねて)事前に「本物の暴力を叩き込まれる」と言われていた暉は戦慄することになる。ついでに、山下からまだ全力ではないと追い打ちが入る。
CC
- 「刹那、その顔はなんだ?」
「その目はなんだ? そんな状態で敵を倒せるか」
「仲間を救えるか? どうだ、刹那」 - CCイベント「A wakening of the Trailblazer」にて、迷いを抱いている刹那に対してこの言葉で叱咤した。
- 元ネタは『ウルトラマンレオ』において、ウルトラセブン=諸星ダンが諸事情で変身できなくなってしまい、自分の代わりに地球を守る役目を与えられたウルトラマンレオ=おおとりゲンに対して叱咤した際の台詞。数十年後には『ウルトラマンメビウス』にてゲンがウルトラマンメビウス=ヒビノ・ミライに対しておおむね同じ言葉をぶつけた。
- さらに言うと刹那を担当した宮野氏はウルトラセブンの息子であるウルトラマンゼロの声を当てたりする(なお、ゼロの師匠はかつて父の弟子であったレオである)。ついでに森次が劇場版で刹那を叱咤激励したグラハムと同じ声というのもあるかもしれない。
スパロボシリーズの迷台詞
- 「この感覚を忘れるな、早瀬。南雲、兜、剣、九条。私との戦いで得る物はあっただろう」
- 第31話より。浩一との一騎討ちイベントの後の場面。高めのレベル+高めの獲得経験値補正を持つ上にイベントを終わらせるまでは無限復活と言う、経験値を稼いでくれと言わんばかりの道場が開かれていた直後にこの台詞なので、メタ発言と言えなくもない。
- くらら「…森次さん、今度は私が社長を撃ってもいいかしら?」
森次「ああ、構わない」 - L終盤、ムーンWILL撃破後の会話にて。マッサージチェアにイタズラを仕込んだ事を気付かれた石神に対してのやり取り。一瞬の迷いもなく即答した。さすがに我慢の限界だったか?
- 「フ、気付いたか。そうだ、これは…」
「長崎土産のカステラだ」 - UXエンディング時、出張から帰ってきて。上記のカステラのストーリーの再現。ちなみに、前半のセリフは悪い笑顔を浮かべながら。そして、後半のセリフの時に素に戻る。
- この前後、(すでに経験済みなのか)シズナと浩一は何かありげなリアクションをしており、矢島に「なんでそんな勿体ぶった演出を」と心の中で突っ込まれている。恐らく原作を知らないプレイヤーも同じ心境だと思われる。
搭乗機体・関連機体
- ヴァーダント
- 本機のファクター。