アンチスパイラル

2015年5月26日 (火) 22:49時点におけるオオクラ (トーク | 投稿記録)による版

アンチスパイラル(Anti Spiral)

螺旋力を持つ生物を滅ぼそうとする謎の存在。螺旋力の増大によっておこる宇宙の滅亡『スパイラルネメシス』を防ぐための行動をとっているが、詳細は不明。全宇宙においても特に強い螺旋力を持つシモンを敵視しており、彼を「螺旋の男」と呼んで警戒している。

その正体はスパイラルネメシスの危機に気付き、己の進化を封印し、同時に他の螺旋族を統制する事でスパイラルネメシスを永遠に封じ込めようとした「当時最も進化していた螺旋族」である。1000年前の銀河大戦で螺旋族を破った後、螺旋族とその末裔達への監視システム・殲滅システムを宇宙全域に配置する。地球の場合、月に監視及び殲滅システムが設けられており、更に地球上にはその端末が、人類の目の届かない様々な形で配置されていた。螺旋族はこのシステムからの滅びを免れるため、螺旋力の増大を抑えて地下で細々と暮らすことを余儀なくされる。 現在の地球でこの事実を知っていたのは、かつて銀河大戦において戦っていたロージェノムとグアームのみであり、彼が地下に人間を押し込めていたのはこのためであった。

人前に見せる姿は人に近い形でありながら、肉体、表情はおろか光すらも感じさせない虚無的な姿を形成している。最終的にはより深い絶望を与えるために、同等の姿で対象を粉砕するという手段を取っている。

その力は時間空間を超越し、多次元に影響を及ぼす。また、時間軸の分岐によって発生する多元宇宙を、認識した瞬間に実体化させ、その宇宙と入れ替える事で無限の可能性に精神を閉じこめる「多元宇宙迷宮」という能力を持つ。これは知的生命体に対して絶対的な力を誇っていた。更に自らの力で宇宙を生み出し、なおかつそれら全てを操る力を持つため、ロージェノムはその存在を「宇宙そのもの」と説明した。

その戦闘力はロボットアニメ史全体でもケタ違いに高く、劇場版に至っては天元突破を終始圧倒、ガンメン達も片っ端から粉砕、超天元突破に対してもマトリョーシカアタックごと次々に撃破するという恐ろしい強さを発揮するも、最終的にはシモンに敗北。彼に全宇宙の未来を託して隔絶宇宙もろとも消滅した。

TV版では捨て身のラガンインパクトで自身の身体ごと貫かれて敗北したが、螺厳編ではそのラガンを破壊しグランゼボーマの中枢・アンチスパイラルの母星に投げ込まれたシモン相手に身一つでの殴り合いに発展、自らの腕をドリルに変換したシモンの一撃を受けて敗北しており、彼の最後はTV版と螺厳編とでは大きく異なっている。

登場作品と役柄

Zシリーズ

第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
螺厳編最終局面から一足先に登場。本作に登場する敵勢力の中では初登場がぶっちぎりで遅い。
インベーダーと並ぶ人類の天敵バアルの一角を担っており、原作通りムガンの軍団と陰月ことカテドラル・ラゼンガンの落下攻撃で地球を絶体絶命の危機に追い込む。担当声優は原作同様上川氏で、津嘉山正種氏に続く大物の登場。相変わらずの熱演を魅せるが本作では本領を発揮しておらず(大体3割くらい)、アンチ・グレンラガンによる挨拶代わりの前哨戦となっている。
なお、人類殲滅システムの起動条件は人口100億人になっており、これは本来一つの地球であるなら周辺コロニーなども含めても最大人口はせいぜい80億が限界らしいが、多元世界において複数の世界が何らかの形でつながった場合には100億人を超えるという設定。
第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
顔グラフィックが描き直された。本作の版権作品最後の敵であり、エピローグの尸空がほぼイベント戦闘のため、本作の実質的なラスボスとなる。希望を見い出そうとするZ-BLUEに絶望を味わわせんとばかりにグランゼボーマを繰り出し、超螺旋宇宙で本気の勝負が繰り広げられる。
ガドライト&ジェミニアに比べると単独では楽だが、周囲に長射程揃いの上級ムガンアシュタンガ級ハスタグライ級パダ級がいるためむしろこちらの方が面倒。じわじわと削られた後にマップ兵器を喰らうと洒落にならない損害を被る。超能力底力を持ちサイズ差補正がなくなる最終話の仕様も相まって、精神コマンドなしでの回避は非常に難しい。
エースボーナス「自軍フェイズ開始時、敵ユニットの気力-5」の効果により、自軍の気力が減る。これを相殺できる手段はブライト・ノアのエースボーナス「自軍フェイズ開始時、指揮範囲内にいる味方の気力+3」と、クレア・ドロセラのエースボーナス「自軍フェイズ開始時、マップ上の味方パイロットの気力+2」(+5 + -5 = 0)。後はイベントで精神ポイントとENが全回復するので、全力で倒そう。
何気に天元突破グレンラガンを確実に仕留めるために上述のムガン等を繰り出したため、逆に自部隊を天元突破させる事になる大失敗をしている(ムガンや艦隊がアンチスパイラルの意志で天元突破していることが判明したため、「意志の力で天元突破が出来る」と理解した自軍もそれに倣った)。
第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
本人は登場しないが、残されたムガンが御使いの戦力として利用されてしまっている。

単独作品

スーパーロボット大戦Card Chronicle
イベント「未来に繋ぐ想い」にて、デウスエクスマキナと手を組んでいる。

パイロットステータス設定の傾向

能力値

再世篇では全体的に高い能力を持つが、防御が低い。そのため、強化が十分ならグレンラガンだけで対応できる。だが本格的な激突となる時獄篇では回避以外の全能力が300弱というとんでもない強さを発揮してくる。

精神コマンド

メッセンジャーと監視システムで見張り、段階を踏んでシステムを起動し、最後は自らの全力をもって粉砕し心の芯を挫く。時獄篇ではもはや監視の必要がなくなったためか「偵察」が消えている。

第2次Z再世篇
偵察てかげん直感直撃気迫
第3次Z時獄篇
てかげん直感直撃気迫

特殊技能(特殊スキル)

出自が出自ゆえか、螺旋力は持っていない。

第2次Z再世篇
超能力L9、カウンターL8、戦意高揚気力限界突破
数こそ少ないが強力な技能が揃っている。しかし登場ステージでは味方の気力最大、アンチスパイラルは100スタート。さらにアンチ・グレンラガンのHPが50000強しかない上、この時は底力すらないので、真価を見る前に終わることも。もっとも前哨戦であるため、この時点では全力ではない。
第3次Z時獄篇
超能力L9、底力L7、カウンターL8、マルチターゲット 気力+ボーナス精神耐性2回行動
前哨戦を経て本気を出したためか、色々シャレにならない技能が追加されている。とてつもない広さのマップ兵器を叩き込んだ後に全体攻撃で落としに来るという恐ろしい連携を使ってくるため、対策は怠りなく。

固有エースボーナス

戦闘した相手の気力-5
第2次Z再世篇でのもの。殴っただけ気力が下がる厄介なボーナス。なのだが、登場ステージは最初から気力MAXで始まるので、正直効果は薄い。ネゴシエイターのエースボーナス獲得による強化版と同じ効果。
自軍フェイズ開始時、敵ユニットの気力-5
第3次Z時獄篇でのもの。エネミーフェイズになる度に気力がどんどん減っていく物に変更。今度は気力100から始まるので手早く気力をあげて手早く敵を倒し、手数を回しても問題ない状況を作り出そう。

人間関係

シモン
「螺旋の男」と称して敵視している、宿命の相手。
ニア・テッペリン
自身の"メッセンジャー"であったが、シモンと触れ合ったことでその存在は"イレギュラー"へと変じた。
ロージェノム
因縁の相手にして螺旋王。青年時代の彼と接触し、宇宙滅亡の危機(スパイラルネメシス)を伝えた。

他作品との人間関係

アポロニアス流竜馬ゼウス神バジュラ次元将
かつて敵対していた者達。
フル・フロンタル
直接会話する事は無いものの、自身の目的に合致するエタニティ・フラットの構築を目指しているため、手を貸す場面がある。
不動ZEN渚カヲル
「シンカを果たした者」として静観に徹するため、積極的に排除することは無いが敵視している。
御使い
「根源的な災厄」の正体。彼等からすべての宇宙を守るべく、螺旋力を持つ人類を滅ぼそうとした。

名台詞

上川氏の熱演も相まって発言時のテンションが物凄い事になっており、劇場版では台詞がより凄まじいものになっている。

「その通りだ、我々アンチスパイラルも元は螺旋族だ」
「だが、螺旋力の進化の果てが宇宙の崩壊に繋がることに気づいた我々は螺旋の力を持つ者を滅ぼし、残った僅かな生命も宇宙の片隅に押し込めた」
「そして我々は進化を止め、この隔絶宇宙に我が身を閉じこめたのだ」
「母星に肉体と進化の可能性を封印した、この醜き姿こそ我々の決意の印!」
この台詞と共にグランゼボーマ頭部の母星がクローズアップされていくが、その中でアンチスパイラルの「本体」である螺旋族たちの姿が映る。
時獄篇では更に「シンカ」を追加する形で再現されている他「本体」も顔グラのバリエーションとして再現されている。
「螺旋の力に溺れる愚か者達よ…たかがイレギュラーの消失に動揺するお前達に、我々程の覚悟があるか!」
「元は同族だった者を倒し、我が身の進化を封じ込め、この宇宙を守ろうとする我々の覚悟に、敵う道理があるか!?」
最終決戦で天元突破グレンラガンに、そしてシモンらに叩きつけた叫び。
「ない!! 否!! 否、否、否、否、否、否、否、否、否、否!! 断じて、否ぁあああああああああああっ!!!」
「決意もなく、覚悟もなく、道理もなく、己の欲望のままに螺旋の力を使い、その力に溺れる…それが螺旋族の限界!」
「だからこそ、滅びなければならないのだぁぁぁっ!!」
上記の台詞の後、天元突破グレンラガンにラッシュをかけながらこの台詞でシモンらを、そして螺旋族を真っ向から否定する。螺巌篇では更に天元突破グレンラガンを片っ端から解体するというとんでもないシーンが追加されている。
「所詮は我々に捻じ伏せられるだけの哀れな存在! その思い上がり、後悔させてやろう!!」
「インフィニティィィィィッ!! ビッグバンッ!! ストォォォォォォォォォムッ!!」
「永劫に続く宇宙創世の業火に焼かれ、DNAの一片まで完全消滅するがいい!!」
手近にある二つの銀河を手にし、圧縮させて放つ「インフィニティ・ビッグバン・ストーム」。アンチスパイラルはこの技と共に、天元突破グレンラガンごとシモンらの信念を、そしてシモンらの住む地球を消滅させんと試みる。
「面白い…ならば!」
「反螺旋ッ! ギガァッ! ドリルゥッ! ブレイクゥゥゥ―――ッッ!!」
螺巌篇最終局面。超天元突破グレンラガンの咆哮に負けじと反螺旋ギガドリルブレイクで応戦する。上川氏の熱い叫びが印象に残り、シモンに負けじと吠える所が元螺旋族である名残か。
スパロボでは「ブレイク」の叫びが素晴らしく凄まじいことになっており、これでトドメを刺されると妙な爽快感まである。
「ぬぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ―――――ッッ!!」
螺巌篇にて、生身でぶつかり合うシモンとアンチスパイラル。戦いは終わりに差し掛かり、シモンは決して折れることのない鋼の意思と共に最後の一撃を放つ。そしてアンチスパイラルは叫びと共に、最後の一撃を受けた――
また、スパロボでは撃墜台詞として採用されている。
「ならばこの宇宙、必ず守れよ……」
死闘の末、アンチスパイラルは分離に次ぐ分離を経たラガンの攻撃、そして明日を信じる大グレン団とシモンらの意志に敗れ去る。そして消滅する寸前、彼はシモンに未来を託すのだった……

迷台詞

これらの台詞は全てドラマCD「男組だよ! グレンラガン」で発したもの。

「ゾーシィ、あんかけスパゲッティを頼む」
「男組だよ! グレンラガン」にて、スナック「雑司が谷」であんかけスパゲッティを注文する際の台詞。
この時の彼は(後述する理由から)黒いタートルネック・黒いズボン・黒い皮手袋・黒い靴を着用し、そこから更に黒い目だし帽を顔まで被っていた為カミナに「黒ずくめの野郎」「アンスパ野郎」と呼ばれる羽目になった。
カミナ「マスター! 焼きそば」
アンチスパイラル「フ…君は、このお店は初めてだね?」
カミナ「それがどうした?」
アンチスパイラル「この店ではあんかけスパゲッティ以外は頼まない方がいい」
カミナ「何だ? あんた」
アンチスパイラル「いや…ただの客さ」
「酷い怪我の跡があってね、顔を隠しているが許してくれたまえ」
カミナ「なんで焼きそばじゃ駄目なんだ!」
アンチスパイラル「無駄だからさ。この店のマスター…我々はゾーシィと呼んでいるが、マスターは何を作っても結局あんかけスパゲッティになってしまうのだからね」
スナック「雑司が谷」で交わしたカミナとの会話。この会話においてアンチスパイラルは一部始終気だるげな声で喋っており、その後カミナの注文した焼きそばが彼の言う通りあんかけスパゲッティになってしまったため、妙に笑いを誘う。
「仕方がない、最後の手段だ…アークラガン・インパクト! アークラガンの超弩級巨大ドリルで、突撃する!」
「アークラガン、最大船速! やれぇ! アークラガン・インパクトォォォ――――ッ!!」
「それはどうかな。これが最後のドリルと…誰が言った!!」
劇中終盤、ロージェノムとの決戦で発した台詞。アークラガンの必殺技はデカブツのハンマーで無残にも受け止められてしまうが、すかさずアンチスパイラルは3行目の台詞を発言。その台詞と共にグレンラガンが現れ、怒涛の快進撃が始まるのだった。

スパロボシリーズの名台詞

再世篇

「螺旋生命体…その闇雲な進化は全銀河の脅威だ」
「お前達の存在を許すわけにはいかない。その消去は私の使命だ」
初戦闘時の戦闘前会話。「彼ら」が警戒しているのは正確に言うと「螺旋力による進化」なのだが、その理由は……
アンチスパイラル「螺旋の男よ。お前とお前の仲間達の存在はスパイラルネメシスを引き起こす」
「その存在を見逃すわけにはいかない」
シモン「俺の生命は俺のもので、ニアの生命はニアのもので、みんなの生命はみんなのものだ!それを勝手な理屈で奪おうとするお前は俺の敵だ!!お前の力がどれだけ強大だろうと、俺はこのドリルで必ず突き抜けてみせる!」
アンチスパイラル「愚かな…。自らの存在が銀河全てを滅ぼすとも知らずに…」
シモンとの戦闘前会話。
「あらゆるものを犠牲にする決意が、お前達にあるか!」/「悠久の時の中では、お前達など矮小な存在にすぎん!」
アンチスパイラルそのものの背景に触れた戦闘台詞。
アンチスパイラル「お前達はここで私を倒して、希望を手に入れたつもりなのだろう…だが、それはさらなる絶望の扉を開けたにすぎないのだ」
シモン「だから、どうしたってんだ!お前が言うようにまた絶望がやってくるなら、その絶望をぶち抜く! その次が来たら、そいつもぶち抜く!俺のドリルは天を突くドリルだ! そしていつかは全ての絶望を突きぬけ、天辺までたどりついてやる!」
アンチスパイラル「………いいだろう…。螺旋の男よ…いつの日か、また会おう」
「それまでかりそめの平穏を楽しむがいい。…もっとも、既に絶望はお前達の背後まで忍び寄っているがな…」
撃墜後。ニアも取り戻し、シモン達はこれで終わったと思っていたが、この戦いは所詮この先に待つ宇宙規模の死闘の前哨戦に過ぎなかった…。

時獄篇

「螺旋力とは、宇宙と生命を繋ぐ力…。無限の宇宙の力を一個の生命が引き出せる…」
「だが、その力を生命は制御できない。それが、この宇宙の真実だ」
「螺旋の力は暴走し、肉体から噴出したエネルギーは一個の銀河となる」
「螺旋力の暴走が始まると一瞬にして生命の数だけ宇宙に銀河が誕生する」
「過剰銀河は互いに食いつぶし、ブラックホールとなり、宇宙は無に帰る…。それがスパイラルネメシスだ」
「進化と言う名の暴走が、一瞬にして宇宙を滅ぼすのだ」
「そうなることを恐れ、人間の進化を許さぬ者がいる。その者は進化からシンカへの流れを察すると、その宇宙の全てを滅ぼそうとする」
「その者こそが生命の究極の敵…。すなわち、根源的災厄…」
「螺旋の民よ。神の怒りに触れる前にお前達は滅びよ」
「それがこの宇宙を守るための唯一にして絶対の手段」
Zシリーズの黒幕たる「」に言及した台詞。この台詞から、人類の真化を許さない御使いから宇宙を守るため、原因となる螺旋の民=地球人を滅ぼす事で御使いの襲来を阻止しようとしていた事が窺える。
アンチスパイラル「私がお前達に運命を与える」
「多元宇宙迷宮…。無限の可能性の地獄の中で閉ざされた人生を永遠に送るがいい」
ヴィラル「閉ざされた永遠…」
アンチスパイラル「そうだ。あの者がお前達に与えた慈悲と同じだ」
多元宇宙迷宮について。この能力は「可能性を具現化し、閉ざされた時間の中に精神を閉じ込める」というものだが、規模が違うだけでほぼ同様のエタニティ・フラットは「神の慈悲」であるらしい。
「多元宇宙…。それは可能性の分岐だ。その中で、彼等は覚めない夢に囚われる」
「それはそうであったかも知れない可能性…。都合のいい夢もあれば、悪夢もある」
「可能性を認識できる知性がある限り、あれからは絶対に抜け出せない。螺旋力が発動する事もない」
「…螺旋族の戦いは不毛だ…。いくら絶対的絶望を与えても、どこかの宇宙の片隅でまた別の愚か者が立ち上がる」
「我々も飽きた…。だが、イレギュラー…お前の中の抵抗因子を解析できれば、彼等の完全消滅が可能になる」
「そうすれば、奴らの干渉もなくなり、宇宙には真の平穏が訪れる…」
ここで言う「彼等」とはバアル、「奴ら」とは御使いの事だろうと思われる。
「…ある者は自分の夢見ていた状況に浸り、またある者は最悪の可能性の中で永劫の苦しみを彷徨い、またある者は死という最大の苦痛を何度も味わう」
「多元宇宙迷宮に閉じ込められた者は脱出は不可能だ」
「そうか…! 今、全てがわかった…!」
「お前達は太陽の時代を生きる者達…! 進化を経て、シンカへの道を歩むか!!」
前述の台詞と合わせると、スパイラルネメシスは進化の方向性を違えた結果に起こってしまう現象であり、「シンカ」とは正しい方向で進化した先にある道らしい。
「おのれぇぇぇぇっ!!」
「想いを! 意志を! 生命を! 光を! それをエネルギーに変えられるという事は…!」
「お前達…! もう既にZの終局にいるのか!」
ソーラーアクエリオンの届けた光、そしてゲッター線によって力を取り戻したZ-BLUEに驚愕して。この台詞で出てきたZの終局については現在の所詳細は不明。
呪われし12の欠片を手に入れたか!自ら災厄を招き入れるとはな! お前達の未来に待っているのは絶望だけだ!」
ヒビキ・カミシロとの戦闘前会話。だがヒビキからはガドライトと同じく「怒りと諦めの狭間で揺れている」と見抜かれてしまう。
アンチスパイラル「お前という男の出現こそが、お前達の星を…ひいては宇宙全体を危機に導く!」
アムロ「ニュータイプの目覚めを言っているのか!」
アンチスパイラル「そうだ! 太陽の時代など宇宙には不要なのだ!」
アムロ・レイとの戦闘前会話。「ニュータイプの目覚め」が宇宙全体に危機を導くと警告するが、アムロはその先にある絶望を乗り越えるべく「悲しき宇宙の守護者」と対峙する。
アンチスパイラル「地球の人間の中にも根源的災厄から身を守ろうとする者がいるようだな!そして、その要となるものにお前は乗っているのか!」
シンジ「あなたの言葉なんて聞く気はありません!」
アンチスパイラル「絶望という現実から目を逸らすか!」
碇シンジとの戦闘前会話。シンジが「根源的災厄」を回避させる策の一つ「人類補完計画」の要となるEVA初号機に乗っていることに驚いているが、シンジはアンチスパイラルの言葉を断固として跳ね除けた。
「歌…。我々が遥か過去に捨て去った生命の力…」
「否! 否、否、否! 断じて否! 私のやってきた事は間違いではないはずだ! この生命の力の爆発が、いずれ根源的な災厄を生命体に呼ぶのだ!」
熱気バサラとの戦闘前会話。一度は歌を捨て去ったアンチスパイラルは彼の歌を聴いて一時的に感傷に浸るが、歌による生命の力の爆発が「根源的な災厄」を招くと知り、生命の歌を響かせるバサラに「悲しき宇宙の守護者」は感情と使命感を剥き出しにして牙を向ける。
「異能生存体め。お前でも乗り越える事の出来ない死が、消滅が、絶望が、この先に待っているのだぞ!」
「理解しろ! それを回避するためにも、お前達はここで消滅しなければならないのだ!」
キリコ・キュービィーとの戦闘前会話。だがキリコはアンチスパイラルの言葉に耳を傾けなかった。たとえ相手が「神」と「運命」、そして今対峙している「悲しき宇宙の守護者」であっても、キリコは従うつもりなど無いのだから。
「わかっているのか? この後に待つのは根源的災厄だぞ」
「ならば、この宇宙…必ず守れよ…」
最期の台詞。自身を倒したZ-BLUEに「根源的な災厄」が来ることを告げたが、シモンはこう答えた――「それでも俺達は進む」と。
その言葉を聞いた「悲しき宇宙の守護者」は自信に代わってこの宇宙を「地球と宇宙の守護者たち」に託して消えたのであった。

スパロボシリーズの迷台詞

(馬鹿な…! この感覚…とうに捨て去ったはずのものが私の中からわきあがってくる! 何故だ!? 同胞も、母星も、未来も捨ててきた私に! 何故だ!?)
(認めるしかないのか! これが人間の可能性だと!)
「この愛らしさが宇宙を救うのか!」
時獄篇最終話にて、ボン太くんとの戦闘前会話。これはボン太くんに過剰反応するアンチスパイラルに苦笑すべきか、アンチスパイラルに人類の可能性を見せ付けたボン太くんに驚くべきなのか。いずれにしてもどこぞの仮面をつけた人以上に何かがおかしい

搭乗機体

グランゼボーマ
絶対的な絶望を与える為に具現化させた、天元突破グレンラガンの反存在。
名前は「グレンラガンを絶対的絶望で滅亡させようとする究極的宇宙魔人(レンッタイテキゼツボウデメツボウサセヨウトスルキュウキョクテキウチュウジン)」の略。
超グランゼボーマ
「螺巌篇」に登場。上記のグランゼボーマが超天元突破グレンラガンと同サイズまで巨大化した形態。
アンチ・グレンラガン
第2次Z再世篇」で登場したムガン。何故グレンラガンと同じ姿なのかは「同じ姿で叩き伏せて絶望を味あわせる」アンチスパイラルの思想を踏まえたからか。

余談

  • 長い名前なので、視聴者からは「アンスパ」と略称されることがある。
    • ちなみに、中島かずき氏脚本のグレンラガンのドラマCD第3弾「男組だよ! グレンラガン」のキャスト表には「アンスパ野郎と呼ばれる男(アンチスパイラル) 上川隆也」と掲載されている。
  • デザインのイメージは「簡略化して描いた『ウルトラマン』」。別名「宇宙マン」。特徴的な口の形もウルトラマンの造形を元にしたためだが(ただしうろ覚えだった)、そのことを知らない声優たちは「何でこいつは常にヨダレを垂らしているんだ?」と思っていたらしい。
    • なお、常にチラついている体のデザインの中には、ガイナックス社屋近所で撮影した写真なども混ざっているらしい。
  • アンチスパイラルを演じた上川隆也氏はガイナックス作品の大ファンであり、インタビューでガイナックス作品に参加できたことは純粋に嬉しいと語った一方で、アンチスパイラル役を演じるに当たり製作スタッフから資料と台本を送られたことで後の展開を知ってしまったことには「実は……ものすごく後悔しているんですよ」と吐露している。一方で役作りは極めて綿密に行い、気心の知れている中島かずき氏とディスカッションを重ねたことでシモンの対存在であり根本から否定する存在、というアンチスパイラルが生まれた。
    • 演技の方はというと主役陣を喰いかねない白熱っぷりで、グレンラガンを締めくくる最終ボスに相応しい演技を魅せてくれた。視聴者からも喝采を浴び、それを受けて劇場版では更に凄まじくなった熱い演技をもって、シモン達と激闘を繰り広げた。その演技は時獄篇でも健在……というか当時より苛烈に、版権作品の主人公をも食いかねない圧倒的な声をもって最後の壁として立ち塞がった。
    • ちなみに、カミナ役の小西克幸氏は後に、ロージェノム役の池田氏とアンチスパイラル役の上川氏を「上手すぎて俺達の仕事がなくなる」と評していた。