エンジン王(Engine King)
- 登場作品:熱血最強ゴウザウラー
- 声優:菅原正志
- 種族:機械人
- 性別:なし(男性人格)
- 所属:機械化帝国
- 階級:機械王
- 主な搭乗機:ギルターボ
- キャラクターデザイン:やまだたかひろ
歯車王(SRW未登場)と電気王に続いて機械化帝国から送り込まれた、第三の機械王。人間年齢に換算すると40代あたり。数多くの星を機械化し、到着早々に月面全てを機械化した実力者。物腰穏やかだが、機械神に代わり自身が全宇宙の支配者になるという野心を秘め、宇宙最強の力を求める。その為に機械化帝国に勝利を続けるゴウザウラーを分析し、その強さの源が、ゴウザウラーを動かすザウラーズの『心の力』にあると考えた。
当初は心のもたらす力のみにしか目を向けていなかったが、最終的に『心』を理解するに到り、ザウラーズを助けて犠牲となり散っていった。
エンジン王の最期に至る一連の流れは、ゴウザウラー屈指の名場面・名エピソードとして語り草となっている。
登場作品と役柄
- スーパーロボット大戦NEO
- 地球到着早々、電気王を粛清した。また、原子王に協力し、イオニア一行のデータを提供してダークゴウザウラーを製作させた。また、機械化城での最期の場面で、3人の先生の決死の説得とギルターボの遺言が実を結び、心の力に目覚めたエンジン王の言葉と行動によってゴッドライジンオー、グレートガンバルガー、キングゴウザウラー、パーフェクトダイテイオーによる最強の合体技・エルドランスペシャルが発動するという劇的な流れとなっている。なお、原作ではギルターボが倒された後は巨大化して機械神に反抗するが本作では最後にギルターボと巨大結合する。
人間関係
- 機械神
- 表面的に従順を装いながらも機械神に取って代わる隙をうかがっていた。しかし、実際は早い段階から反逆を企てていた事を機械神に見抜かれていた。
- ギルターボ
- 彼の搭乗機であり、また息子同然の存在。
- 中島辰男
- 心の力を得るために、ザウラーズにとって大切な存在である彼を拉致した。やがて、彼はエンジン王に「大切な人を守ろうとする時、人の心は限りなく強くなれる」ことを伝える。
- 原子王
- 本編での直接的な絡みはないが、NEOではエンジン王が地球制圧を担当しているのに対して原子王はアースティアの制圧を機械神から任されている。
- エンジン大王
- 最終章で、過去の4体の王が強化復活されて登場。性能はエンジン王より上のようだが、ギルターボは存在せず、正真正銘ただのマシンという印象が強い。SRW未登場。
他作品との人間関係
名台詞
- 「あれが地球ですか…なんと醜い星でしょう」
「頼みますよ、ギルターボ。あんなつまらない星とは長く関わりあいたくありませんからねえ」 - 初登場時の台詞。以前の機械王である電気王がザウラーズに敗れ去り、息子であるギルターボと共に機械神に招聘され、月の機械化城へ派遣されてきた際に、地球に対する第一印象を語る。歯車王・電気王と違って数々の星を機械化してきたため、機械神も以前の2人よりは力量から信用を置いている。
- 「愚かなる機械王達…フフフフフ…」
- ザウラーズに敗れた歯車王、電気王の像にワイングラスからオイルを注ぎながら冷笑する時の台詞。このように機械王達は基本的に他の機械王を見下す傾向が強い。
- 「私の考えは間違っていたようです。パターン101の正体は…『心』だ。最大の弱点であり、最強の力が人間の『心』だったとは…」
- 第37話、キングゴウザウラーの内部に侵入、拳一らと対峙した時の台詞。この後、『心』の力を得るために中島先生を捕らえ、月面の機械化城へと飛び去る。
- 「フッフッフッ…ハッハッハッハッ!己を知るのは機械神、あなたではないか?全宇宙の支配者となるに相応しき者は機械神にあらず。『心』の力を手に入れし、この私!エンジン王なり!!」
- 第38話、密かな野心を主である機械神に見抜かれた時、エンジン王はついに芝居はここまで、と反旗を翻す。
- 「ハッハッハッ、そんなに怖いのですか、機械神? 私に倒される事が!」
- 人間の『心』を忌み嫌う機械神に対し、彼は主より優位な位置に立ったと確信する。
- 「ギルターボ、心配には及びません。こんな操り人形、私だけで十分…剣を!」
- 機械神の攻撃をかわしたエンジン王を心配するギルターボに対して。
- 「フッハッハッハッハッ、他愛もない!」
「見ているがいい、機械神! 全宇宙の頂点を極めるのは、この私だ!フッハッハッハッハッ!!」 - 機械神を倒したと確信し、その残骸を跡形もなく破壊したエンジン王は『心』の力を利用して、主に成り代わり全宇宙の支配者にならんと高らかに宣言する。
- 「お前はどちらの味方なのです、ギルターボ?私と機械神、どちらの言葉を信じるのですか?」
- 機械神を倒し、有頂天になるエンジン王。そんな彼に対し、『心』の力をコントロールできるのか、と一抹の不安を抱くギルターボに対して。
- 「さあ、心を燃やせ! 未知なる力を呼び覚ませ!!」
- 機械化城内部に侵入したゴウザウラーを捕獲し、心が発揮するエネルギーを吸い取ろうとするエンジン王。
- 「黙れ! 私は、心の力をもって機械神を…!」
- メガキャッスルと合体したエンジン王だが、『心』を理解していない彼はその力をまるで発揮できずに困惑し、中島より『心』の力がなんであるかを説かれたのを否定する。
- 「ギルターボ!ギルターボ…!!」
「ギルターボ…うう…ううぉおおおおお!!」 - 機械神の逆襲からエンジン王を守るためにギルターボはその命を散らす。機能停止する直前、彼は父に『心の力とは何なのか』という答えを伝えようとするが、その想いは届く事はなかった。死の間際、愛用の剣を出されたエンジン王はその最期に慟哭する…。
- 「ギルターボ…そうなのか?ギルターボ…!」
「う…うう…うぉあああああああっ!!うっ、ううっ…うわぁっ、うおおおおっ!!うっ…ううっ…!!」 - 中島の「ギルターボは復讐など望んでいない!お前に生きてほしいんだあっ!!」という言葉を受け、エンジン王は機能停止したギルターボに目を向ける。上部の台詞の後、その亡骸が頷くかのように頭を垂れ、両眼からオイルを流すのを見る。握り締めた剣を手放し、エンジン王はただひたすら悲しみと共に右拳を機械化城の甲板に叩きつけていく…。
- エンジン王「私に構うな!」
拳一「なに?」
エンジン王「私ごと機械化城を貫けぇ!!」
拳一「なっ…バカな事言うな!!」
しのぶ「出来ないわよ、そんな事!」
エンジン王「やるのだ!キングブレードのフルパワーをもってしても機械化城を一撃で破壊する事は出来ん!しかし、私のエネルギーを合わせれば必ず破壊できる!!」
しのぶ「でも…でもぉ…」
エンジン王「もう迷ってる時間はない!」
拳一「やるぞ…」
しのぶ「拳一!?」
拳一「やるぞ…!」
しのぶ「ダメよ!エンジン王を助けなきゃ!!」
金太「やるんだ!エンジン王は俺たちのために命をかける覚悟をしたんだ!!」
洋二「その気持ちを無駄にするわけにはいかない!!」
しのぶ「うっ…うう……」
エンジン王「急げぇ!!私のエンジンが止まってしまう前に!!!」 - 機械化城破壊のタイムリミットまであと1分と迫った中、機械人にとって身を滅ぼしかねない心の力を発動させ、命懸けでチャンスを作ったエンジン王。もはやどの道自分は助からないと分かった上で、ザウラーズと地球を守ろうとしたのである。もっと違う形でエンジン王とギルターボに出会っていればと思わずにはいられない。
- なお、NEOではこのやりとりの後エルドランスペシャル発動イベントが発生、シリーズを知らない人でも胸を熱くさせる場面となっている。
- (心とは……我ら機械人にない素晴らしい力…。人間しか持てぬ素晴らしい力…)
(わかったよ、ギルターボ……) - ザウラーズやギルターボの大切なものを守ろうとする行動、そして中島先生の言葉で、『心』を理解した際の台詞。だが、このとき自分自身が『心』を持ち、その力を発揮していたことは、おそらく最期まで気づいていなかったと思われる。
- NEOでも菅原氏によるDVEで収録されている。
- エンジン王「ギ、ギルターボ…」
エンジン王「ギルターボ…私を許してくれますか…?ギルターボ…!」
エンジン王「おお…ギルターボ…ギルターボ…」
ギルターボ(ファーザー…)
エンジン王(ギルターボ…) - キングブレード・フルパワーの力を受け機械化城と共に己が身体が崩れ行く最中、エンジン王はギルターボの亡骸へと身を寄せる。爆発の振動の影響で左腕が落ちるのを見た彼は、燃え盛る炎に包まれながら、父を呼ぶ優しい息子の声を聞いた…。そして、機械化城が爆発し閃光に包まれ、ギルターボの掌の上で息絶えた彼の物言わぬ姿を見て、慟哭する中島先生とザウラーズの泣き叫ぶ声がいつまでも宇宙へ木魂したのであった。