マジンカイザーSKL
マジンカイザーSKL(Mazinkaiser SKL)
- 登場作品:マジンカイザーSKL
- 所属:WSO
- パイロット:海動剣、真上遼
- メカニックデザイン:野中剛
神をも悪魔をも超える力を持つ巨大ロボット。作中においては基本的に「カイザー」と呼ばれ、「マジンカイザー」や「SKL(スカル)」といった呼ばれ方はしてない(ただし、終盤で一瞬だけコンソールに「MAZINKAISER SKL」の文字が映っているので「マジンカイザーSKL」が正式名称ではある模様)。
操縦席が前後に並んだ複座式であり、前に出た側のパイロットが操縦を担当する(操縦者側の意思で前後の入れ替えが可能)。複座と言っても連携操縦をするわけではなく、サブ側のコントロールは一切無効。そのため劇中のガラン戦で真上が気を失った際は、サブに回っていた海動が前に乗り出して動かしていた。
基本デザインは従来のマジンガーを踏襲しているが、「SKL(スカル)」の名の通り頭部(コックピットとなるスカルパイルダー)や胸部のドクロが特徴的。2話でのガラン戦で損傷を受け、以降は右目が破損したままになる。
どこで、いつ、誰が、何のために作ったのかは全く以って不明。作中では動力が光子力かどうかすら判明していない。オープニングでは、光子力研究所と思しき廃墟に氷漬けで封印されている姿が描写されている。海動曰く「いわくつきの機体で俺と真上にしか乗れない」とのこと。また、どうもSKLはレプリカあるいは模倣に近い存在であり、オリジナルとなった機体が存在するらしい。
漫画版『ヴァーサス』では操縦する際に途轍もない負荷がかかり、常人では乗るとあまりの苦痛に発狂してしまうと語られている。この辺りは元祖マジンカイザーと似ている。
支援機ウイングルの飛行ユニットを装備することで「ウイングクロスモード」となる。飛行能力を獲得するのが最大の特徴だが、もう一つの特徴は内蔵武器の開放。また、『ヴァーサス』によるとノーマル時は制限されている本体の出力も解放される。これらの武装はデフォルトで装備されているため、裏を返すとノーマルモードでは攻撃能力が半分以下(トルネードクラッシャーパンチと牙斬刀、ブレストリガーのみ)と恐ろしく弱体化していることになる。 このモードでは操縦者の交代なしで武装の操作が出来るようになり、全ての武装を速やかに扱うことが可能(交代自体は可能で、『ヴァーサス』では真上がメインを務めたことも)。 逆に言えば、全力を出すためにはたとえ地上戦でも常時翼を出す必要がある事になり、地上戦では邪魔な翼を分離あるいは格納して戦闘が出来る歴代マジンガーに劣る点と言えなくもない。この形態になるとサブ側のコントロールも有効になる。 スパロボでは毎シナリオごとにウイングクロスが必要だが、OVAの後日談を描いた『ヴァーサス』の最終巻では常時ウイングを装着したままになっている(一時的にウイングに損傷を受けた際は取り外されている。このとき、開放された武装が再度封印されている)。
なお、ウイングクロス前は一貫して武装名を叫ばない(ロケットパンチにあたるトルネードクラッシュパンチも無言で飛ばす)のだが、ウイングクロス後は視聴者の鬱憤を晴らすかのごとく技名を叫びまくる。ウイングクロスで音声入力が解放されるのかもしれない。
登場作品と操縦者
- スーパーロボット大戦UX
- 最大の特徴と言える複座式はグレンラガン以来の「操縦者交代」で再現。登場はそこそこ早いが、SKLのシナリオ再現が大分間を開けて行われるのでウイングクロスは当分お預けとなる。しかも主武装に空適応がないので、出来るだけ空適応ボーナスを適用できるユニットとパートナーを組みたい。武装の射程がまるで違うが、主兵装の射程は1~2なので、射程がかみ合って空適応も貰えるビルバイン辺りが適当か。
- マジンガーの割に脆いが、その代わり運動性が高い。特に真上は本作で回避の数値が一部のMSやバルキリー乗りを抑えてのトップクラスなため、ウイングクロス前に大量の雑魚敵を相手取る際は真上に交代し、避けるマジンガーとして扱うと活躍する。逆に従来のマジンガーと同じ感覚で使うとあっさりと落とされてしまうので、運用方法が定まっていなかった発売直後は「過去最弱のマジンガー」扱いされたこともあった。
- スキルパーツは海動と真上の両方に反映される。特に集中力とSPアップは1つで2回分の効果を発揮するためお得であり、限界までつぎ込みたい。また、この仕様のためにUXでは本来できないはずの「サブパイロットのSP強化」が行える。
- ウイングクロス後はメインパイロットが海動に固定になるが、能力は2人のいいとこ取りになるため、自軍ユニットの中でも屈指の総合力を持つことになる。高い最大火力に加え、最終的に海動が熱血、真上が覚醒を分担して発動できるようになり、上記の通りスキルパーツをつぎ込めばサブの真上のSPも非常に豊富になるので非常に優れたボスキラーとなる。ただし、デフォルトだとENを補う手段が特になく、息切れしてしまうこともあるのでEセーブ取得はもちろん、パートナーによるフォローがあるとなお良い。
- 熱血覚醒を連発する戦法上、PUと相性が良く、デモンベインのような攻撃力は高いものの「覚醒」を持たないユニットと組ませればより強力なボスキラーと化す。特に単体攻撃力が最強レベルで射撃武器を強化できるリベル・レギスとの相性は非常にいい。
- 31話で原作通りアイアンカイザーとの道連れになりそうになるが、リチャードが割り込んだため最後まで使用可能。ちなみに全く言及されないが、本作のカイザーはオデュサイトによって加速された「意志」が異世界から呼び寄せた兵器、ということになっている。
装備・機能
武装・必殺武器
通常時(海動)
- 格闘
- 海動操縦時の武器として採用。敵につかみかかり、蹴り、殴り、頭突きをかます。射程4と長めだが空適応がない。ウイングクロス時ではダンクーガノヴァ・マックスゴッドと同様使えなくなる。キバとの戦闘の再現。
- ちなみに劇中で頭突きをかました際には、海動は真上から咎められている(そもそもカイザーの頭部はコックピット部(スカルパイルダー)と間近なので、頭突きは大変に危険な行為である)。
- トルネードクラッシャーパンチ
- SKL版ターボスマッシャーパンチ(ロケットパンチ)。マジンカイザーのターボスマッシャーパンチと同じく側面の刃を回転させながら撃ち出す。
- 威力は高く、敵ロボットを数機貫通し一網打尽にするほど。海動曰く「戻ってくるまでがまどろっこしい」。牙斬刀を持ったまま射出して攻撃したり、地面に刺さった牙斬刀を回収するために射出したりと応用の利く武器で、キバ戦では射出後に突き刺さった牙斬刀を回収、戻ってくる際に捕縛用の触手を切断する、という場面も。
- UXでは一般的なロケットパンチ的な性能の武器。ウイングクロス時も使用可能で、演出で牙斬刀の回収も再現される。
- 偶然にもUXでは同じく「トルネードクラッシャー」の技名を持つロボットが登場する(但しこちらが繰り出すのはパンチではなくドリル)。
- 牙斬刀
- 機体背部に装着された大剣。海動が操縦する時の主武装となる。構造上、ウイングクロス時は背部に装着できない。
- UXでは海動操縦時の必殺技扱い。ウイングクロス時も使用可能。海動操縦時とウイングクロス時では演出が異なり、海動操縦時の場合はカイザーのカットインの直後の斬り落としで火花を散らし、トドメ演出で炎の中に立つカイザーのカットインが入って「俺達が地獄だ!」。1巻でキバを撃破した際のシーンの再現である。
- ウイングクロス時は斬り落としの直後OVAでアイアンカイザーを重力炉に固定する場面が再現されるが、トドメ演出がないため「俺達が地獄だ!」はない。
- ちなみにノーマルでこの武器を使用しない攻撃を行う場合、一々背中から抜いては地面に突き刺すため、攻撃演出を見ようとすると必ず抜刀から入ることになる。逆にウイングクロス時でこの武器を使用する攻撃を行う場合は上記のとおりトルネードクラッシャーパンチで牙斬刀の回収を行う。これは、そもそも背負えなくなっているのと、原作でウイングクロスを行った際、地面に突き立った牙斬刀を足場にして跳んだため。
- なお、上述のようにアイアンカイザーを重力炉に固定する際に使ったために重力炉共々消滅しているがラストシーンで所持しているため予備があると思われる。
- 牙斬刀(薙刀)
- 柄の部分を伸ばした形態。投げ槍としても使用する。ウイングクロスの際は地面に投げた薙刀状態の牙斬刀を踏み台にして跳躍を行った。
- UXでは通常の牙斬刀と比べて低威力低消費の武器。
- 槍
- 原作のラストシーンで所持していた武器。SRW未登場。
通常時(真上)
- ブレストリガー
- 機体胸部に装着された二丁拳銃。いわゆるブレストファイヤー部そのもの。真上が操縦する時の主武装となる。
- さまざまなギミックが付いた多機能武器で、インフェルノブラスターの発射板にもなる。マジンガーシリーズ史上、最も多機能なブレストファイヤーである(他はブーメランに使われるくらいしかない)。ちなみに「ブレスト」+「トリガー」の造語。
- ブレストリガー(手斧)
- 銃身部分を持ち、マガジン底部の刃で格闘戦を行う。射程1-5のP兵器と非常に取り回しが良いが空適応がない。
- ブレストリガー(連射)
- 二丁拳銃で銃撃を行う。
- ブレストリガー(大戦斧)
- 二丁のブレストリガーを連結させることで長い柄が飛び出して変形した大型の戦斧。劇中ではガラン戦で使用したが見事に外れた。ちなみに原作の設定では手斧モードもあわせて「ブレストマホーク」という名称がついている。
- ブレストリガー(乱舞)
- いわゆるガン=カタ。敵に接近して舞うような動きで銃撃する。事前に前方にマガジンを投げ、刃の重りで地面に立ったマガジンにジャンプしてリロードするという、まさにガン=カタじみた動きもみせる。
- ただ、原作では多数の敵に対して行った立ち回りを再現しているので、少々無駄な動きにも見える。
- こちらもトドメ演出は「俺たちが地獄だ!」。
ウイングクロス時
以下のものは全てウイングクロス時に開放される。
- ブレストリガー(パルスビームモード)
- ビームを連射できるようになる。ウイングクロス時はこの形態のみが使用できるので、基本表記は「ブレストリガー」。
- 性能は真上時の連射に近い。名称に「ビーム」とあるがビーム兵器扱いではない上に弾数制。
- ルストストリーム
- SKL版ルストトルネード(ルストハリケーン)。口部から竜巻を放つ。真上が発射を担当。
- ルストハリケーンのような酸を含むかは作中では不明。そのためかUXでは酸系武器でよくある装甲低下の特殊効果ではなく、風系武器特有の射程低下の特殊効果となっている。
- トールハンマーブレーカー
- SKL版サンダーブレーク。落雷により牙斬刀に雷を纏わせ、牙斬刀から電撃を放つ。牙斬刀を使うためか、海動が発射を担当。
- UXでは使用時の台詞に「お楽しみはこれからだ!」があるが、これは本来トールハンマーブレーカーを使った後にアイアンカイザーの頭を掴んだ際の台詞。
- インフェルノブラスター
- SKL版ファイヤーブラスター(ブレストファイヤー)。胸部(ブレストリガーを装着した状態)から熱光線を放つ。
- OVAでの使用シーンを忠実に再現しているため、トドメを刺すと毎回まるで爆発に巻き込まれてしまったかのような事態になる。
- また、真上が発射を担当しているためか、ブレストファイヤー系としては珍しく射撃属性扱いである(ただしウイングクロス時は海動と真上のステータスのいいとこどりになるので、海動の射撃値を気にする必要はない)。
- インフェルノギガブラスター
- 『ヴァーサス』でのみ登場。こちらは海動が発射を担当した。
特殊能力
- 剣装備 / 銃装備
- 海動操縦時は剣のみ、真上操縦時およびウイングクロス時は銃のみ(これはウイングクロス時は牙斬刀を直接保持していないため)。よって、剣豪を持たせると最終的には無駄になる。
- 操縦者交代
- メインパイロットを交代する。見た目は変わらないが変形扱い。
- ウイングクロス
- ウイングルと合体し、ウイングクロス状態になる。気力120以上で実行可能。合体扱いだがウイングユニットを移行するだけなので、ウイングルの本体もそのままユニットとして残る。
移動タイプ
サイズ
- M
機体ボーナス
- 初期段階:運動性+5 照準値+5
第2段階:運動性+10 照準値+10 装甲値+100
第3段階:運動性+20 照準値+20 装甲値+125
最終段階:運動性+30 照準値+30 装甲値+150 HP+500
機体BGM
- 「The ETERNAL SOLDIERS」
- 通常時のデフォルトBGM。
- 「LEGEND of KAISER」
- ウイングクロス時のデフォルトBGM。
対決・名場面など
関連機体
余談
- マジンカイザーSKLについては、本作の構成・脚本を担当した早川正氏が公式サイトで「こんな邪悪なマシンに甲児君を乗せるなんて、そんな酷い事できません。乗る前から悪魔確定ですから」と冗談混じりにコメントしている。
- また、海動役の浅沼晋太郎氏は公式サイトで「スパロボに出たらかなり活躍するんじゃないでしょうか(笑)」とコメントしていた。