ヤヌス侯爵(Marquis Janus)
ミケーネ帝国の諜報軍の士官で、キャットルー軍団を率いる。
基本的には、長い爪が特徴的な女性型戦闘獣である。一方、人間の女性の姿をした等身大の身体も組み込まれており、戦闘獣から分離して、地上人と接触することがある。
諜報軍の高官だけあり、等身大の身体でも変身機能を備えていたり、催眠術が使えたりする。
ミケーネ帝国の幹部達は大部分が「機械の巨人」として描かれ、ゴーゴン大公に至っては怪物じみた姿であるなか、彼女だけが「普通の人間」の姿をとることができ、ある種の異彩を放っていた。
主な役目は諜報と事前の破壊工作であり、暗黒大将軍や地獄大元帥とは全く違うキャラクターで、個性ある「女傑」である。剣鉄也を追い詰めるなど、最後の最期まで宿敵として描かれた。武器は専用のビュレットで、生身でもグレートマジンガーを相手にしてはダメージを受けさせる。また、人質作戦や、ブレーンコンドルに細工を施したりと、要所で活躍。上司であるアルゴス長官が亡くなった後は、地獄大元帥に付いていった。
終盤では地獄大元帥の差し金で、鉄也の動きを完全に封じ込め、マジンガーZ単独で戦わせるお膳立てをする。Wマジンガーによる攻撃で無敵要塞デモニカと共に散った。
永井豪の漫画版では、ボスに催眠術をかけ、ボスボロットを強化した。
桜多吾作の漫画版では、「アルゴス長官に並ぶ幹部」となっており、名実共に七大将軍より格上として扱われる。また、指揮を執っていた火山島前線基地を潰された事で鉄也に尋常ではない怨みを抱き、その怨念を物語のクライマックスで晴らす事となる。
劇場版マジンガーシリーズと共通の時間軸で描かれた後日談であるデジタルコミック『ダイナミックヒーローズ』(作:越智一裕)では、無敵要塞デモニカによる奇襲で科学要塞研究所を占拠。更に炎ジュンを操り手出しの出来ないグレートを徹底的に嬲るが、ゲッターロボGの介入によって撤退を余儀なくされ、最終的にグレートブースターとシャインスパークという最強コンボの直撃を喰らい、デモニカもろとも爆死した。
『ヤヌス』とは、『過去と未来の間に存在する扉』を司る女神の名前である。