オデュッセア

2013年9月21日 (土) 00:04時点における下駄ボロット (トーク | 投稿記録)による版

オデュッセア(Odyssea)

オルフェスライラスの合体形態。オルフェスがライラス後方の武装ユニットを分解・装備する形で合体する、グレート合体に近い方式。ライラス前方の戦闘機部分は背面に接続され、分離して単独行動を行うことも可能。

この形態となるには両機のレプトン・ベクトラーを遺漏なく同調させる必要がある(これは同時にヘル・ストリンガーのリスクを解消することになる)のだが、リチャードが搭乗していた当初はサヤの能力不足によりベクトラーの同期臨界に齟齬が発生し、合体どころかオルフェスの空間跳躍もままならない状態だった。
しかし、奇械島での戦いでリチャードが戦死したのをきっかけに、サヤが自分の運命と向き合う覚悟を決めたことでエルプスユンデとしての能力が成長し、結果オデュッセアへの合体が可能となった。

オルフェス単体では不可能だった空間跳躍を単機で実行可能であり、またヘル・ストリンガーも使用可能。基本的な武装はオルフェスのものを引き継いでおり、ライラス由来の武装は使用不能。ただし、出力の上昇に伴って全体的に攻撃力が上がっている。

機体名の由来はギリシア叙事詩の主人公「オデュッセイア」からであり、名付け親は道明寺誠。地獄の琴弾の名を持つ死へと誘う機体から、仲間とともに勝利を掴み生還した英雄のように命を紡ぐ機体へと姿を変えたことから名づけられた。ちなみに命名されるのは合体に成功した32話終了後、のさらに次にあるルート分岐前のIMであるため登場から命名までに間があり、その間の名前は合体前のオルフェスのままになっている。

登場作品と操縦者

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦UX
32話「BIG“C”」から使用可能。主人公後継機だけあって性能はなかなか高く、空間跳躍によるコスト無視の移動+特殊回避、高い攻撃力を兼ね備えた強力な機体。
……であるのだが、実際に運用するユーザーは殊の外少ない。この理由は、素体である「オルフェス+ライラス」のPUが優秀極まりないため。これだとライラスのボーナスによりオルフェスの空適応がSになるのだが、合体するとAに下がってしまう(地上マップが多いこともPUでの運用を促進する)。このため、実は条件が同じなら合体しない方が空中戦の攻撃力が高いという悲しい状態に陥ってしまう。他の欠点としては、ヘル・ストリンガーの射程が1に下がってしまう事(その分、パートナーの攻撃を付けられるようになったので一概に弱体化とも言えないが)。
とはいえ、最強技エンド・オブ・リバースが追加されていることもあり単体火力ではオルフェスを上回るため、援護攻撃や連続行動+全体攻撃による殲滅戦を行う場合はさっさと合体した方が吉。これを見越してツメスパで手に入れた地形適応UPはアーニーに付けるという手もある(マスターテリオンを仲間にしても地形適応UPは手に入るが、最終話直前なので実質次週用である)が、そうなると競合相手に同じ理由で地形適応UPが欲しいが出てくる。いっその事、同じ立場の鳳雷鷹/空魔と組ませてしまうのも有り。
ジンが出て来るステージではイベントで合体することが多い。最終盤では実質SU固定となってしまうため、最強武器が射程1のユニットが多い今作では、ボスの隣から追いやられて雑魚始末に専念することにもなりがちである。

装備・機能

武装・必殺武器

オルフェスの武装は全て引き継いでいるが、ライラスの武装は使用不可。

エナジー・ピック
本機のメイン武装で、オデュサイトから得られるエネルギーを針状にして握り、敵の背後から突き刺す。この形態だと両手に一本ずつとなる。
ピック・シュート
エナジー・ピックを複数投げつける。この形態だと両手で投げる。
ダスク・ライフル
腰部後方に装備されているエネルギーライフル。本体とは独立したジェネレータを持つ。その為か唯一の弾数制となっている。また、「エンド・オブ・リバース」使用時には刀の鞘にもなる。
高出力のビームを照射する装備だが、「撃ち落とし」の演出を見ると低威力のビームの連射も可能な模様。
ラスト・テスタメント
エネルギーを右手に集約して刃に変換し、敵の背後を取って横合いから貫手を叩き込む。フィニッシュデモが変更されており、持ち上げた相手が膨れ上がって大爆発を起こす。
ヘル・ストリンガー
レプトン・ベクトラーを同期臨界させ、背部に装着されたライラスの戦闘機部分を分離。ライラスのパーツをビームストリングで連結して投げつける。その後、ユニットの片方を分離したライラスが装着して牽引し、本体はもう片方を掴んで空間跳躍で亜空間へ移動、一気に引っ張り上げる。その後、宙吊りになった敵機に対し、左手の指からエネルギーを流し込んで直接爆砕する。トドメ演出はパイロットの顔カットインに加えて「南無阿弥陀佛」の文字が入る。
単機で使用できるようになった分射程が1に下がっており、また同じ射程1の上位技があるため使いどころは少ないが、イベントでは結構使用される。
エンド・オブ・リバース
本機の必殺技。ライラスのパーツと思しき物体(刀の柄)を握り、ダスク・ライフルの銃身(刀の鞘)に接続(この際、鞘が光輝く)。ベクトラーのエネルギーを流し込んで刀身を形成し、引き抜くと同時に実体化。空間跳躍で敵機の懐に入り込み、三連続の斬撃を叩き込んで始末する。
3発目はフィニッシュデモで追加されるため、トドメを刺せないと中途半端に終わる。デモの内容は刀を血振りの後納刀、白一色の背景の中から悠々と歩いて来る、というもの。元ネタは当然のごとく『必殺シリーズ』。
特異な殺しに目が向きがちな『必殺シリーズ』だが、実は刀剣類の使い手が一番多い。
また、かつてのアーニーの愛機も必殺技は剣だったのでアーニーにとってもある意味原点回帰と言えなくもない。

特殊能力

銃装備
ダスク・ライフルによって撃ち落としを発動。オルフェスと違い、剣はあるのだが流石にエンド・オブ・リバースは切り払いには使えない。
EN回復L3
レプトン・ベクトラーによってENを回復する。オルフェス時より回復力が上がっており、まずENが尽きることはないだろう。
空間跳躍
移動コスト無視と分身の効果。

移動タイプ

オルフェス時の弱点は一応解消されるが、ライラスと組んでいれば普通に解決できるうえ、そっちだと空適応が上がる。気になるなら地形適応UPか、孔明先生の出番か、或いは他の空適応を持つ相方を探そう。

機体BGM

「目覚めるは人の意志」
本機専用のデフォルトBGM。アップテンポな熱い曲だが、良く聴くと時代劇調。解禁は初合体時だが、実はメロディは別BGM(登場人物に悲しい出来事が起こった際に使われている)に流用されている。初合体の直前でも使われるため、「今までスローテンポで聞いていた曲が急にアップテンポになる」という熱い演出が施されている。
最終話ではあまりにも熱すぎる演出で使われるため、そのまま全機にこのBGMを設定したプレイヤーもいるかと思われる(その場合、最大の敵はフェイの各種歌と本機のエンド・オブ・リバースである)
「唸る必殺の一撃」
本機の場合はエンド・オブ・リバースの武器BGMとなり、特に設定しなくても流れるようになる。ただ、エンド・オブ・リバース初使用イベントでは熱すぎる展開と共に「目覚めるは人の意志」が流れるので逆にこれが流れる事に違和感を感じてしまったプレイヤーもいたかもしれない。
「未来への闘志」
本来はライオットBのBGMだが、カリ・ユガにトドメを刺す際に流れる。このBGMと共にエンド・オブ・リバースを叩き込む。全ての終わりと始まりを告げる。

対決・名場面

目覚めるは人の意志
UX第32話より。ブラックロッジとの戦いの中で、アーニーはかつての親友、ジンと激突する。その最中、ジンはヴィジャーヤの動力源をフル稼働させた最大の一撃を放とうと構える。アーニーもそれに負けじと「ヘル・ストリンガー」を発動させようとしたが、度重なる空間跳躍の反動によりその肉体は疲弊、不発に終わってしまう。このままではアーニーまでも失うと危惧したサヤは、己の危険を顧みずに射線に割り込み、ヴィジャーヤの一撃からオルフェスを守った。
アーニーの無事を確認したサヤは彼に、亡きリチャードの覚悟と優しさ、「造られた人間」としての運命も受け入れられずに逃げていたことを心の内を吐露した。だが、その迷いを振り切ったサヤは己の運命に、全てに立ち向かうことを決心した。次の瞬間、オルフェスとライラスから放たれたオデュサイトの光――「命の輝き」の中から現れたのは、その2機が合体した新たな姿。そしてその機体は、アーニーとサヤの「意志」の力を乗せた渾身の必殺技を炸裂させ、ヴィジャーヤを撤退に追い込んだのだった。
帰還した後、この新たな姿は道明寺によって神話の英雄の名を与えられ、「オデュッセア」と呼ばれることになった。
唸る必殺の一撃
第三部、第41話より。龍宮島にて現れたフェストゥム迎撃に出ていた剣司達。新人達の乗るファフナーの力もあり、事態を収拾できるかに見えた時、新たな変化を遂げた紅いフェストゥムに追い詰められてしまう。かつての事態に似た光景。誰も彼も覚悟した瞬間、フェストゥムに死の一糸が襲いかかる。それは仕事人へと変貌を遂げたアーニーとサヤによる、ヘル・ストリンガーだった――
仕事人の運命
第51話 STRANGE EONSより。命の始まりにたどり着けなかったアユルを倒したアーニーたちに、ジンが立ちはだかる。彼は最期に命を燃やすべく、アーニーを最期の相手に選んだのだ。アーニーは彼の闘志に応えるべく、己の業と知りながらも必殺の一撃を放つ。互いの命を燃やし尽くした攻撃の果てにあったのはジンという男の到達と、命の終焉だった――
命の始まり
最終話より。あらゆる可能性を掴み取り、長い戦いも終わりに近づいたかに見えた時に最後の最後でノーヴル・ディランが立ちはだかる。彼女は人類が次に進むための最後の障害としてUXに戦いを挑んできたのだ。これしか方法は無かったのかと嘆く面々は激戦の末に彼女を退ける。だが、その先に悠久の果てに積み重ねられてきた世界を消し去るため、カリ・ユガが現出してきた。世界を消し去る神に相応しい力によって追い詰められていくUX。だが誰も彼も諦めず、尚も続く戦いに呼応したかのように散っていった魂が集う。次代へ託して散った命を束ね、サヤは皆に叫ぶ。「集え、始まりの元に――」と。
始まりのもとに集った魂の力を受けて最大限の力を発揮したUXの力の前に、とうとう神は追い詰められ、ジンの一声によって懐に飛び込んだアーニーとサヤは未来への闘志を胸に必殺の一刀を放ち、カリ・ユガを消滅した。
この時を以て、全ての戦いは終わり、異世界にいたUXのメンバーは一部の者と散った者の魂の助けを得て元の世界へと帰って行った――。