クロヴィス・ラ・ブリタニア

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クロヴィス・ラ・ブリタニアは『コードギアス 反逆のルルーシュ』および『コードギアス 反逆のルルーシュR2』の登場人物。

クロヴィス・ラ・ブリタニア
外国語表記 Clovis La Britannia
登場作品

コードギアスシリーズ

声優 飛田展男
デザイン 木村貴宏
初登場SRW 第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
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プロフィール
種族 地球人(ブリタニア人)
性別
生年月日 皇暦1993年10月14日
年齢 24歳
所属 神聖ブリタニア帝国
役職 エリア11総督
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概要

ブリタニア皇族の一人で、第3皇子。ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアナナリー・ヴィ・ブリタニアの異母兄妹の間柄にある。

物語の序盤にてエリア11の総督を務めるが…。

人物 

肩の近くまで伸ばした金髪が特徴の美男子。

人心掌握術に長け、優雅に振舞っているが、お坊ちゃん育ち的な気質が目立ち、また自信過剰でプライドも高く、「総督は看板役者」という持論から派手なパフォーマンスによって自分を大きく見せようとする等、虚栄心も強い。一方で、総督としての統治能力や司令官としての指揮能力は低い上に、自らの保身を最優先した指示が目立ち、作戦指揮を他の人間に任せようとする器量も無い事から、ブリタニア軍の治安維持活動はうまくいかない状況にあり、ジェレミア・ゴットバルト率いる「純血派」が一時幅を利かせていた要因にもなっている。

ナンバーズとの融和政策は考案するものの、実際にはブリタニア皇族の中でもナンバーズに対する偏見や差別意識が非常に強く、一方的な虐殺の指示に躊躇を見せない程である為に、ブリタニア国民達からの支持率は高い一方で、虐げられ続ているイレヴン達からの反感を徒に増幅させ続けており、そこに付け入れる形でブリタニア軍の上層部による武器や旧式ナイトメアフレームの横流しや不正な利益を目的としたキョウトとの裏取引が横行し、更にはエリア11内でのレジスタンス活動や犯罪の活発化によって治安を悪化させる一方になる等、悪循環を招く事になっている。この為、総督としての評判は低く、実情を聞かされた異母姉のコーネリア・リ・ブリタニアには呆れられていた。

軍事に対する才能は乏しい反面、芸術や科学、考古学などに豊かな才能を発揮しており、エリア11の統治を行う中で何枚もの絵画を書き上げており、その中にはルルーシュやナナリー、そして二人の母親であるマリアンヌ・ヴィ・ブリタニアの三人の親子姿を描いた物もあった。また、側近を務める将軍のバトレー・アスプリウスと共に、不老不死の肉体を持つC.C.の研究や、神根島の遺跡の発掘等をしており、知らずして太古から存在する異能の力であるギアスにも触れようとしていた(この結果、後の『R2』では、父であるシャルル・ジ・ブリタニアが自らの計画である「ラグナレクの接続」を実現する為に、クロヴィスの発掘させた神根島の遺跡を利用する事になっている)。また禁止薬物であるリフレインの犯罪統制に関しては良好な結果を挙げている等、全般的に無能な人物という訳でもない。就いた仕事が向いていなかっただけとも考えられる。

問題面の多い人物であるものの、兄弟達の間では比較的に優しく憎めない人物であったらしく、コーネリアやその妹のユーフェミア・リ・ブリタニア、ナナリー等といった一部の血縁者達からは愛されていた模様。なお、マリアンヌの事は個人的に慕っており、ルルーシュの事は自分より年下ながらも優れた才覚を持ち合わせた彼の事をライバル視していたとされている。しかし、小説版に登場する自らを溺愛していた母親ガブリエッラ・ラ・ブリタニアが、何かと勝負事に対して優れていたマリアンヌ親子を妬んでそのアキレス腱と見なしていたナナリーを苛めていたのが原因で、当のルルーシュからはあまり好かれていなかった模様で、後の末路からもその事が伺われる。クロヴィス個人としては国の政略に巻き込まれ命を落とした(と思っていた)ルルーシュ、ナナリーらのことを気の毒に思っており、「彼らの骨だけでも拾えないか」という姿勢でエリア11の総督に赴任したともされ、向いていない政務についたのもこれが起因している。ただし、同時にクロヴィスは「エリア11」と呼称される事になる日本を「ルルーシュとナナリーが死んだ地」と見ていただけでなく、その日本やそこで暮らすイレヴン達の事を「ルルーシュとナナリーが死んだ原因であり二人の仇である」という曲解も甚だしい逆恨みを抱いていたらしく、それがイレヴンに対する容赦の無いやり方に繋がっていたともされている。二人が死んだ(実際は死んでいないが)とされる原因は、他でも無い自分達ブリタニア側の一方的な侵略・虐殺行為にあり、日本人に憎悪を抱くどころか差別意識や偏見も抱いていないルルーシュやナナリーからしてみれば、クロヴィスのブリタニア側に都合の良い解釈は自分達の平穏を脅かす迷惑な物でしかなかったと言え、事実ルルーシュは皇子であった頃とはすっかり考え方が変わり、ブリタニア皇族とエリア総督として当然と思っていた行為に対し、彼から殺意を抱かれるまでに至っていた。

なお、ブリタニア皇族の中でも容姿に関しては実は父親似であり、実際に幼少期のシャルルの容姿はクロヴィスに似ている。また、本編には登場しないが、外伝作である『コードギアス 戦渦の天秤』では、実の妹(同母妹)であるライラ・ラ・ブリタニアヒロインとして登場している。

来歴 

物語の序盤よりエリア11の総督を務める傍らで、バトレーと共に不老不死の肉体を持っているC.C.の研究を秘密裏に行っていた。しかし、反ブリタニアのレジスタンスである「扇グループ」によって最高機密となっていたC.C.の入ったカプセルを強奪されてしまう事になり、自らの保身の為に「機密保持」の名目で、彼等の向かったシンジュクゲットーで無差別虐殺を指揮。この結果、大多数のイレヴンの市民達が虐殺された上に、復興しかけていたシンジュクゲットーも壊滅状態となり、イレヴン達の反感を高めてしまう。

しかし、扇グループに通信で接触したルルーシュの戦略に翻弄された結果、警備を手薄にしてしまい、兵士に扮していたルルーシュによる自らが指揮していたG-1ベース内への侵入を許してしまう。そしてルルーシュ本人と対面し、銃を突き付けて脅された事で全軍に撤退を命令する。その後、ギアスをかけられて彼の母であるマリアンヌの暗殺事件の情報を口にしたが、最期はルルーシュのブリタニアへの復讐の為、そして彼ら兄妹の生存に対する口封じの為に殺される事になり、悲鳴を挙げながら死亡する。結果的に、クロヴィスが「ルルーシュが最初に殺した人間」となった。

クロヴィスの死後、母・ガブリエッラは悲しみと絶望で精神が崩壊し、ぬいぐるみのような人形を彼だと思い込むようになってしまったことが描かれている。ナナリーを苛めていた彼女を憎んでいたルルーシュとしては最大の復讐を遂げた事になる。

なお、クロヴィスの死から間もない後に黒の騎士団の指導者となる仮面の男・ゼロが出現したという事実から、一部の人間達の間では「ゼロの正体は死んだと思われたクロヴィスではないのか」と噂されている事が、ミレイ・アッシュフォードによって語られている。

登場作品と役柄

Zシリーズ

第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
初登場作品。NPCとして登場。概ね原作同様の末路を迎える。他作品の人物からの評価も低い。

単独作品

スーパーロボット大戦DD
本編開始時点で既に死亡済み。

人間関係

シャルル・ジ・ブリタニア
父、皇帝。クロヴィスの葬儀にて、演説を行った。
ガブリエッラ・ラ・ブリタニア(SRW未登場)
母、皇妃。小説版にのみ登場。貴族の出身で息子のクロヴィスを溺愛していたが、クロヴィスの訃報を受け精神的なショックを受け精神崩壊を起こしたようである。なお、第5皇女であるカリーヌ・ネ・ブリタニアの母親とは仲が良かったようである。その後、帝都ペンドラゴンが消滅してしまうが、彼女の結末は不明。
ライラ・ラ・ブリタニア(SRW未登場)
同母妹。ツインテールにした巻き毛で、金髪碧眼など風貌はクロヴィスにそっくりである。
2013年にGREEから配信されたソーシャルゲーム『コードギアス 戦禍の天秤』ではヒロインを務めておりライブラという偽名で、主人公と行動を共にしている。
年が離れている事や他の皇族との争いから身を守るために存在は秘匿されていたらしい。
シュナイゼル・エル・ブリタニア
第2皇子。異母兄。神根島での調査の際、考古学の才能を評価していた。
コーネリア・リ・ブリタニア
第2皇女。異母姉。自身の死後、コーネリアがエリア11の総督になるが、彼女にはクロヴィスの統治方法は「手ぬるく、隙だらけ」と評価された。しかしながら、家族として彼の死は悲しんだようである。『帝国の兄妹』では優しすぎて総督は向いてないと評価されている。
ピクチャードラマ8.75ではユーフェミアが選んだクロヴィスがデザインした中で「一番無難」という水着を着る際に難色を示す。確かにきわどいデザインであったが、クロヴィスのセンスがそうだったのか、ユーフェミアが本当に姉に似合うと思って選んで来たものだったのかは不明。
ユーフェミア・リ・ブリタニア
第3皇女。異母妹。エリア11にて、彼の描いた絵を見て「優しい色、これがクロヴィス兄様だったのですね」と絵から兄の人柄を垣間見ていた。彼女も(不本意なものではあったが)ルルーシュに殺害されてしまった。
ルルーシュ・ランペルージ(ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア)
元第11皇子(8年前に廃嫡)。異母弟。チェスのライバル。彼にマリアンヌ暗殺事件の情報を聞きだされた後、口封じとスザクの復讐のために殺害される。
実の所、クロヴィスは母親と違い生前マリアンヌ母子とは仲が良く、自作の絵に描くなど思い入れがあったのだが、そのルルーシュに殺されたのは皮肉である。彼は筋金入りの主義者(ブリタニア人でありながらブリタニアの体制を否定する思想を持つ者)になっており、本編開始以前から自身に憤りを抱かれていた。
ゼロ
ルルーシュがクロヴィスの死後、変装して表舞台に出てきた姿。この衣装はクロヴィス暗殺後に用意されたものであるため、当然クロヴィス本人はゼロのことを知る由もなかった。
しかし、『R2』の時期になると、一部では「ゼロの正体はクロヴィスではないか」と噂に上るようになっていることがミレイによって語られている(外伝『双貌のオズO2』においては皇族内でも上がっている模様)。
C.C.
研究対象。結果的に彼女に関わったために自身の死を招いた。
バトレー・アスプリウス
腹心。総督としては実務能力に今一つ欠けるクロヴィスを軍政両面で支えた。神根島の調査の際、「神聖ブリタニア帝国の侵略先が全て神根島と同様の遺跡がある国々なのでは」と突き止める。
なお、クロヴィスの死後も忠誠心を持ち続け、彼の最期の言葉はクロヴィスに向けた謝罪であった。その際の台詞からも、C.C.の肉体の研究を行いその成果をシャルルに献上しようと提案したのは、バトレーであった事が伺える
枢木スザク
配下ではあるが暗殺された当時は一般兵の上、名誉ブリタニア人である彼との直接的な関わりは無い。
しかし、彼がクロヴィス自身が下した命令に逆らったために親衛隊に撃たれた時点でスザクが死んだと思い込んだルルーシュにとっては、それがクロヴィス殺害の要素になったことは間違いない。
ジェレミア・ゴットバルト
部下。彼の率いる純血派の将兵達を直属部隊として従えていた。皇族への忠誠心に人一倍溢れ、更に勢力拡大のために精力的に任務をこなすため、荒事を苦手とするクロヴィスにはとても使いやすい手駒であった模様。ただし、イレヴンへの宥和政策については不満を持たれていた。

他作品との人間関係

デュオ・マックスウェル
第2次Z破界篇』で、彼から世間では「クロヴィスの軍事的才能はイマイチだ」という評価がされていることが語られた。

名台詞

「久しぶりの再会だというのに手厳しい。姉上こそ、相変わらずですね」
ドラマCD『帝国の兄妹』より。本編の約3年前の話にあたり、クロヴィスがエリア11の総督となる前の話である。コーネリアが帰還したと聞いて挨拶に訪れたら、開口一番「相変わらず動きずらそうな服を着て、戦場で真っ先に死ぬタイプだ」と言われての返答。実際に早々と死んでしまうことになろうとは。
「ご助言感謝しますよ。まずは腕前をご覧あれ、ルルーシュの眠る場所だ。なるべく静かにしておきたいものですからね」
ルルーシュを見殺しにしたイレブンは憎いが友達も居たと聞いては多少の手心も必要かな?と言った折に、コーネリアとシュナイゼルに苦言を呈されての返答。
「う、嬉しいよ、ルルーシュ。日本占領のときに死んだと聞いてたから。いや、良かった、生きていて。どうだい、私と本国に……」
第3話より。目の前で銃口を突き付けている兵士がルルーシュだと知った際の台詞。
銃口を突き付けられているという状態であったため、声も震え気味だった。そのため放送当初は命乞いの類の台詞かと思われていたが、後に明かされた幼少期のルルーシュ、ナナリーとの交流を考えるとこの時の「嬉しい」という言葉は本心だった可能性がある。
「私じゃないっ!! 私じゃないぞ!!!」
同上。ルルーシュに追い詰められ、彼の「母さんを殺したな」との言葉に対して。「マリアンヌを殺害したのは自分ではない」と必死に訴えかけるが…(ルルーシュもできるわけはないと思っていただろうが)。また、後に母ガブリエッラとは正反対にクロヴィスはマリアンヌを慕っていた事が明かされるため、やはりあり得なかっただろう。
「第2皇子シュナイゼルと第2皇女コーネリア、彼らが知っている」
ルルーシュにギアスを掛けられ、マリアンヌ殺害の真相を尋ねられた際の返答。
この後、ルルーシュは「あいつらが首謀者か?」と問うが、そこまでは知らなかったため、これが唯一聞き出せた情報である。
最終的な真実を考えるとこの両名はマリアンヌ殺害の主犯でも実行犯でもなく、更に事件の真相にもほぼ関係ない人物たちだった。なぜこの二人の名がクロヴィスから出たのかは不明。恐らくはクロヴィスも事件の詳細を知ることが出来なかったため、マリアンヌの警護担当の責任者だったコーネリアと、シャルルの命でマリアンヌの遺体を運び出したシュナイゼルは「何かを知っているのでは?」と考えており、それがギアスに引っ掛かった為と思われる。
「本当に私じゃない! やってないッ! やらせてもいないッ!」
ルルーシュ「判ったよ……しかし」
「や、やめろ、腹違いとはいえ、実の兄だぞ!」
最期の台詞。ギアスの効力が切れて正気に戻った後、親族の情に訴えて助命を乞うが、ルルーシュの復讐はむしろその先にあるため何の効果も無かった(ただし、それでも初めての殺人には、流石のルルーシュも後に一度嘔吐している)。
ちなみにルルーシュからは「綺麗事では世界は変わらない」と容赦なく殺されたが直後に場面は翌日に飛び、実際の殺害シーンはルルーシュの回想という形で描写された。その為、実質的な最期の言葉は「ひいいぃーッ」という悲鳴だった。