ブラックサレナ

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ブラックサレナは『劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-』に登場した機動兵器。同作の主人公機。

ブラックサレナ
外国語表記 Black Selena[1]
BLACK SARENA[2]
登場作品 劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-
初登場SRW スーパーロボット大戦R
SRWでの分類 機体
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スペック
分類 特殊偵察用機動兵器エステバリス
全高 8 m
動力 重力波
新型バッテリー
固形燃料
素体 エステバリス・テンカワSPL
開発 ネルガル重工
パイロット テンカワ・アキト
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概要

テンカワ・アキト専用機。漆黒のボディに悪魔や恐竜を想起させる禍々しい外見をしているが、その正体は増加装甲を纏ったエステバリス・アキト機である。

開発の経緯

開発にはエステバリスを開発したネルガル重工が関わっているが、ネルガル側では本機や搭乗して破壊工作を行っているアキトとの関係を徹底的に否定している。

本機の開発は全てがあらかじめ設計されていた物ではなく、幾多の戦闘を経て損傷と現地改造を重ねて無理矢理性能を向上させた形によるもので、改造に使用されたパーツは、既製品を利用したハンドメイドの物やネルガルで開発された試験機の部品も使用されている。 その結果、ブラックサレナの外見はエステバリスの改造機である事が判別出来ないまでに変容していき、コンセプトもまた、本来のエステバリスからは完全に設計思想が反する邪道な物となっている。

また、本機の改造に使用された部品を以前に利用していたと思われる、ネルガル重工で開発された「装甲強化型エステバリス」もまた、外見だけでなく、武装にハンドガンを一丁装備し、高機動の活動時における母艦からの重力波照射が追い付かないのに対応してジェネレーターが外付けされている等、ブラックサレナと共通している部分が幾つかあったのだが、やはり一部の技術者からは「エステバリスの設計思想に反する物」として強い反発を受けていたとされている。

機体概要

基本的に母艦から離れて単独で行動し一対多での戦闘を想定した結果、重装甲、高機動の両立を実現した機体ではあるが、その分武装は両腕部に一丁ずつ装備したハンドガンのみと非常に少ない。ただし、ディストーションフィールドを纏った状態での質量を生かした超高速での突撃は、強大な破壊力を発揮する。

両肩部分のアーマーには高出力のノズルが内蔵され、脚部のアーマーその物が高出力のスラスターになっており、これらと重力波放射器との組み合わせによって、鈍重そうな外見からは想像もつかない程の機動力や運動性を獲得するに至っているが、代償として機体に相当な負荷が掛かってしまう為、増加装甲には機体の剛性を高める為の役目も兼ねている。

ウイングバインダーによる長時間の単独飛行だけでなく、脚部のスラスターによるホバー走行も可能であるのだが、歩行による移動は不可能となっている。

尻尾状のテールバインダーはマジックハンドになっており、先端にはアンカークローを有している。

ちなみに実は背部の装甲がかなり薄く、アーマーを装着しているエステバリス・アキト機の重力波アンテナが飛び出している。

このような仕様の為に、機動力と推進力、装甲はズバ抜けているのだが、肝心の火力が通常のエステバリス以下と非常に低い。徹底的に対北辰衆に特化した機体である為、大軍が相手だと素の状態では不利となっている。

強化装備形態

高機動型ブラックサレナ
高機動ユニット」と呼ばれる外装ユニットを装備した状態。大型の戦闘機の様な形状となり、機動力が大幅に向上するだけでなく、ボソンジャンプのシステムが搭載されている事で火星レベルの長距離ボソンジャンプも可能となっている。ただし、ブラックサレナの基本フレームにはCC(チューリップクリスタル)が使用され、搭乗者のアキトもA級ジャンパーである為に、やろうと思えば高機動ユニットを用いずともブラックサレナ単体でのボソンジャンプも可能なのだが、フレームへの影響が懸念される事から、あくまで緊急用とされている[3]
また、高機動ユニットは基本的に使い捨ての仕様となっている為、機密保持の目的で爆弾が内蔵されており、これを利用する事で攻撃手段にも転用可能[4]

機体の変遷

そもそもブラックサレナの核となったエステバリスは、蜥蜴戦争時にアキトが苦楽を共にする形で使用していた機体を改造した実験機で、「エステバリス・テンカワSPL」という名称で呼ばれ、後にネルガルが社の復権をかけて開発する事になる次世代機・アルストロメリアのプロトタイプとなっている。この機体の実戦データにより、ジンシリーズよりも更に小型の機動兵器でもボソンジャンプが可能である事実が判明し、役目を終えたSPLはネルガルの会長室経由でアキトの手に渡った。重力波アンテナは折り畳み式に変更され、改造の末に、脚部のローラーユニットやワイヤードフィストの機能はオミットされているが、単独での戦闘をこなす為に基本性能に関しては従来のエステバリスよりも高くなっている。しかし、高性能試作機とはいえ元が旧型の上、相手は最新鋭の機体である夜天光六連×6では勝ち目があるはずもなく大破(敗れたアキトが生還できたのも単に彼がA級ジャンパーだったからにすぎない)。これを受けたネルガル側は、対多数戦闘をコンセプトに強化改造を行い、外付けの装備や追加アーマーを実装。この結果、誕生したのが「ブラックサレナ」である。

ロールアウトの当初は、大型ミサイルや130㎜カノン砲といった実弾兵器を満載し、落ちた機動力を補う為に燃料系スラスターと重力推進を併用した重火力型で「S型(ストライカータイプ)」と呼称されていた。このS型は拠点強襲には多大な効果を発揮したものの、一番の本命であった夜天光には相性の悪さ(機動力特化の白兵型と火力特化の重装甲では歴然である)が祟り、やはりボロ負けを喫する。

その後、重火力だけでは勝てないと判断された結果、重装甲を維持しつつ高い機動力を確保する為に、「A1型(アーマードタイプ)」へと改造された。S型で脚部に備えていたスラスターを肩部に移植し、脚部のアーマーその物も高出力のスラスターに換装。武装はハンドビームガンのみに絞り、腕部がそれによって塞がれる為、新たにマジックハンドの機能を持たせたテールバインダーが取り付けられている。また、増加した推力に機体を耐えさせる為、エステバリスの四肢を固定する事で剛性を高めている。

A1型から更に装甲を高めたのが、劇中に登場した機体「A2型(アーマードタイプ2)」である。また、A2型からは新たに「高機動ユニット」が装着される様になり、この高機動ユニットにもミサイルポッドやビームキャノンを装備した「重武装タイプ」や大気圏内での飛行を想定した「エアロタイプ」、機種先端部分に削岩ドリルやレーザー掘削機が取り付けられた「モールタイプ」といった様々なバリエーションが存在する。

ブラックサレナのバリエーションに関しては映像化されていないが、『クルセイド』で初めて色つきイラスト化されている。

登場作品と操縦者

異常なまでの運動性移動力、そしてリアル系とは思えないほどの重装甲ディストーションフィールドを併せ持ち、ボソンジャンプEN回復も付いている為、出しておけば単機でシナリオクリアも可能。正式参戦が非常に遅いことを考慮してか、火力は低いという設定に反して高い攻撃力を持つ。

また、他のエステバリスカスタムとの性能差を埋めるためか、コアとなっているユニットがエステバリス・アキト機から、アキト専用のエステバリス・テンカワSPLへと変更されている。 ただし、劇場版でコアとユニットとなっているアキト機は『TV版のエステバリス・アキト機の改造機』なので、エステバリスカスタムとは別物だが『エステバリスのカスタム機』ではある。SRWで『エステバリスカスタム』がコアユニットに採用されているのも、そのあたりも関係あるのかもしれない。

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦R
初登場作品。序盤でスポット参戦した後、終盤から使える。乗るのは序盤が劇場版のアキトで、終盤がTV版のアキト。撃墜されるか分離するとエステバリスカスタム・アキト機になる。また序盤に劇場版ナデシコがメインのルートを選んでいる場合のみ高機動ユニットがつく。
原作と異なり「小型の相転移エンジンを搭載している」という台詞がある(実際はエステバリス同様母艦からの重力波ビームがエネルギー源)。技が二つだけで、ディストーションアタックは気力120~なので、下位メイン機体のエステバリス(砲)と比べてパワーアップしてるとは言い難い。一応エステバリス状態でガイのスーパーエステバリスとダブル・ゲキガンフレアを放つことが可能なのが強み。
スーパーロボット大戦W
ラスト3話+47話・49話のみ参戦するが、それ以外の話では資金+経験値泥棒な上に武装が極端(弾頭10のハンドカノン、消費50のディストーション・アタック、使うと分離するパージ)なため、あまり使い勝手のいいユニットとはいえない(ただし、サレナ自体はEN回復持ち)。装甲も1300しかない(もっとも装甲値が全体的に低い『W』において、リアル系で1300は高い方だが)。しかし、分離してエステバリスカスタム・アキト機になると、ガイとダブルゲキガンフレア(劇場版Ver)が使えるようになる。劇中ではありえない、SRW独自の技にもかかわらず演出が凄まじく、その上合体技の中でも特に凶悪な威力を誇るので、ガイの火力底上げという意味でも使って損はないユニットである。また、サレナ単体でもパージ攻撃が使え、リアル系の単体武器としては破格の攻撃力を誇る。高機動ユニット装着時もパージ攻撃が使えるので計2回使える(パージ攻撃は使うと分離する)。
ブラックサレナとエステバリスカスタム・アキト機の武器の差は実はパージ攻撃とダブルゲキガンくらいで、アキト機はENこそ下がるが重力波アンテナの恩恵を得られるので、燃費もエステバリスカスタム・アキト機の方が良い。ただし、高機動型ブラックサレナ→ブラックサレナ→エステバリスカスタム・アキト機と分離する度に運動性が落ちるという欠点がある。また、『R』、『MX』とは違いボソンジャンプを特殊能力として持っていない(1部と2部の間が半年しかないのでアキトが使いこなせていないとも取れるが、アルテミスではあっさりジャンプ奇襲をやってのけている……)。

VXT三部作

スーパーロボット大戦V
参戦が遅い事に定評のある本機だが、本作では11話より登場し本格参戦は20話とかなり早めの参戦。参戦が早い分、歴代サレナと比べると性能が抑えられているが、アキトが初期状態で底力レベル9を持ち、HPが低くリアル系にしては装甲が高い機体性能もあってちょっと被弾するだけで戦闘力が跳ね上がる。
デフォルトでのEN回復手段を持たない関係で他のエステバリスよりも燃費が良く、気軽にディストーション・アタックが撃てる。回復に関してはカスタムボーナスをとれば「重力波ビーム」の効果を受けられるようになるので早めに五段階改造を施してやると良い。
アキトがダッシュを持っており、カスタムボーナスでさらに+1されるので、素の移動力が9となる。従来作より全体的に移動力が低下している今作においては破格とも言える。
なお、高機動型はマップアイコン、エステバリス・テンカワSPLは演出のみでどちらもユニットとして登場しない。
スーパーロボット大戦T
第4話の終盤で登場しそのまま加入するが、第8話からしばらくの間一時離脱し正式参戦は第15話。『V』を越えて最速参戦となった。ディストーションアタックSは第28話にて追加。
また、今回は分岐でナデシコと別行動になることが多く、そのような場面ではカスタムボーナスを得た状態でもEN管理に気を遣う事になる。移動力+1されるのは『V』と同様なので早いうちに改造しても役に立つが、上述の様なCBが死ぬ事態が発生しうる点は留意しておくこと。
強み自体は『V』自体と変わらないのだが、地味にサイズ差無視武器が無いと言う問題が最後まで付き纏う。アキトはサイズ差補正無視をLV2まで覚えているものの、終盤はそれでも足りない為補強は必須。
また、シークレットシナリオ「シークレット・ミッション」クリア時に限り、能力の底上げが発生する。貴重な機会なので、見落とさないようにしたい。

単独作品

スーパーロボット大戦MX
アキトがリベンジを持っているため強力だが、参戦時期が遅すぎるのが最大の難点。また、リョーコヒカルイズミの3人とは違い、合体攻撃を持っていないのも欠点。しかし、実は本作では合体攻撃を抜きにした、単機による攻撃において最大のダメージを叩き出すユニットである(アキトの養成次第だが、メディウス・ロクスの最終形態なら4発で落とせるほど)。本作では撃墜されてもエステバリスカスタム・アキト機にはならない。武器に「ディストーションアタックS」が追加された。
スパロボ学園
地形適応が空・宇Sと陸・海Dと極端で、入手難易度が高いが本作は回避型ユニットが弱い傾向にあり、いままで以上に扱いが悪い。原作で陸に立っていたのだから陸適応ぐらいAでもいいと思うが…。
スーパーロボット大戦X-Ω
2017年4月の強敵イベント「じぶんらしくあるために」の特攻ユニットとして登場。レアリティSRとSSR、更にSSRはガチャ産と強敵チップ交換による大器(ブラックサレナ◇)の2種類があり全てがシューター。ガチャ産SSRは大器SSRの限界突破の素材として使用可能。大器型は最大限界突破のレベル80の時にリアル系でありながら装甲が1万超えをする上昇量を持つ。
短距離シューターであり敵エリアに居る時にアビリティ「A級ジャンパー」「黒百合」で回避率、攻撃力が上がる為、前線での壁役に優れる。
短距離シューターなので攻撃間隔が高速と表示されているが実際のダメージレースはかなり遅く「復讐者」による攻撃速度アップはその欠点をある程度相殺できる程度でしかない。
2019年2月に大器型SSRブラスターが追加。能力やアビリティはシューターと全く同じ。
2020年1月のイベント「Nearest and...」にて別バージョンの大器型SSRブラスターが追加。こちらも短射程。
スーパーロボット大戦DD
序章ワールド5より登場。防御&回避タイプ。初登場の第6話では珍しくボスユニットとして敵対する。システムの関係から参戦は第10話クリア後と(プレイ順の影響もあるが)歴代最速。移動力は5と本作最大だが、攻撃力と照準値は非常に低い。

装備・機能

武装・必殺武器

武装

マジック・アンカー
主にマニピュレーターの役割をし、精密作業時に使用する。
アンカークロー
V』で追加。マジック・アンカーの先のクローで敵機を打ち上げ、アンカーで叩きつけて墜落させる。消費ENが10と低く、アキトのエースボーナスを上手く使うと反撃だけで雑魚の殲滅をすることも出来る。
『DD』ではR必殺技に採用。メインアビリティは「高機動I」で、気力120以上の時、運動性が増加する。サブアビリティは「HPアップI」。
ハンドカノン / ハンドカノン(遠距離)
本機の射撃武器。エステバリスの両腕に装着して使用する。
実弾なのかビームなのかが資料によってバラバラで、劇中の描写からはビームのようにも見えるがスパロボでは一貫して実弾武器として扱われる。
R』では気力が不十分な状態ではこれしか使えないが、弾数20・中射程P属性・そこそこの威力と通常戦闘には困らない。『W』では弾数がたったの10しかなかったが『V』では16と大幅に増えている。また『V』の遠距離版は移動後使用不可。
『X-Ω』『DD』では通常攻撃に使用。
ハンドカノン(近距離)
『V』でアンカークローと同様に追加。至近距離から回転しながらハンドカノンを乱射する。遠距離版とは弾数は別個で12発もあり、カスタムボーナスがない段階でも反撃に困らない。
『DD』では「ハンドカノン連射」名義でSR必殺技に採用。メインアビリティは「プロテクションII」で、反撃時、回避を選択すると回避率が増加し、防御を選択すると被ダメージを軽減する。サブアビリティは「ダメージアップII(実弾)」。
ディストーションフィールド
周囲の空間を歪ませるバリア
胸部バルカン
胸部に2門搭載されているバルカン砲。SRWでは実装されていないが、『Another Century's Episode』シリーズでは搭載されている。
ただし、劇中では使用描写が無く、更に設定資料などにも特に記載されていないので、実際に搭載されているのかは不明。

必殺技

ディストーション・アタック
ディストーションフィールドを展開して体当たりを行う。
SRWでは高機動型と異なり、通常のエステバリス同様気力制限があることが多い。『W』ではトドメ演出で原作における「抜き撃ち」を行い、中身のエステカスタムが登場する(分離扱いにはならない)。『MX』、『V』ではバリア貫通があるが、『W』では無い他、ディストーション・アタックの例に漏れず燃費が悪い。『V』では初期段階ではEN回復系能力がないこともあり、他のエステ2機(リョーコ機サブロウタ機)よりは消費が軽い。
『X-Ω』ではシューター版・ブラスター版(2019年)の必殺スキルとして採用。直線上の体当たり攻撃。
『DD』ではSSR必殺技に採用。メインアビリティは「黒い幽霊」で、必殺技威力が増加する。さらに基本ステータスの防御力の一部を攻撃力に加える。サブアビリティは「ダメージアップIII(打撃)」。
ディストーション・アタックS
上記のディストーション・アタックの後、装甲をパージしてエステカスタムもディストーション・アタックを行う。『MX』・『V』・『T』で使用。『V』と『T』はトドメ演出でエステカスタムがパージされた装甲の前で立ち、左目から黒いオイルを流すのだが、原作のクライマックスの再現である。なお、『MX』のディストーション・アタックはバリア貫通があるのだが、こちらにはバリア貫通がない。『T』では最高速度で勝るが機動力で劣るブラックサレナで単独でボソンジャンプ可能かつ機動力に勝る夜天光を捉えるには、最短距離を最高速度で詰めて接近戦に持ち込めばいいというドモンの教えにより編み出している。攻撃ではハンドカノンで動きを止めてから行うに変更された。
『X-Ω』では「ディストーション・アタック(コンボ)」名義で、ブラスター版(2020年)の必殺スキルとして採用。ハンドカノンで動きを止めてからディストーション・アタックでの連続体当たりをし、最後にアーマーパージでのディストーション・アタックという流れ。
『MX』では発売延期に伴い追加された技で、寺田貴信Pによれば「個人的に無理言って入れてもらった」とのこと[5]
アーマーパージ
『W』のみ使用。『MX』におけるディストーション・アタックS。ディストーション・アタックの後に装甲をパージしてそれを敵機にぶつけ、中身のエステカスタムが体当たり。リアル系ユニットの武器としては破格の攻撃力を誇るが使うと分離扱いとなり、エステバリスカスタム・アキト機になってしまう。この技の使用で分離すると、個別コマンドの分離と違いENが回復しないので注意。ただし、本機はナデシコと共に運用する事が前提なので、それほど弊害はないと思われる。なお、高機動型にも同様の武器として「高機動ユニットパージ」がある。
ハイマニューバ・ディストーションアタック
『DD』でのSSR必殺技。打撃属性。高機動型ユニットに換装し、連続でディストーションアタックによる突撃を行う。
メインアビリティは「高機動ユニット」で、必殺技威力と防御力が増加する。さらに反撃時にダメージが増加し、気力120以上の時20%で攻撃を完全に回避する。サブアビリティは「ダメージアップIII(打撃)」。

特殊能力

銃装備
W』で所持。ハンドカノンで撃ち落としを発動。
ディストーションフィールド
ボソンジャンプ
R』で所持。『MX』ではアキトの特殊能力A級ジャンパーで同じ効果が得られるため所持していない。『W』や『V』ではどちらも所持していないため、ボソンジャンプを行うのはイベント限定。
EN回復(小 / S)
『R』、『MX』では小、『W』ではS表記。設定ではこのような機能は所持していないが、設定通り重力波アンテナ所持だと活躍させづらいと思われるので妥当な処置だろう。『R』の「小型相転移エンジン搭載」という台詞はこの特殊能力を意識したオリジナル設定かもしれない(単なるライターのミスかもしれないが)。『V』では失われたが、カスタムボーナスで補って余りあるようになる。
分離
『R』、『W』で所持。エステバリスカスタム・アキト機に分離する。HPとENも全回復する。
換装
『MX』、『W』で所持。『MX』では現行の搭載換装と同じで、戦艦に搭載すると再び高機動型に換装可能となる(一度だけ存在するスポット参戦時も可能)。『W』ではインターミッションや出撃準備で高機動型やエステバリスカスタム・アキト機に換装可能。

移動タイプ

飛行可能。尚、脚部はスラスターと燃料の塊なうえに足首も無いため、歩行はほぼ不可能である。

サイズ

S

カスタムボーナス

特殊能力「重力波ビーム」の効果を受けられるようになる。移動力+1
V』、『T』で採用。両作では重力波ビーム自体には射程がないため、ナデシコBCさえ出撃させていればガンガン前線に出して問題ない。移動力増やアキトのエースボーナスも含め、単身先行させ反撃で敵陣をかき乱すのに向いている。
『T』では上述の通り、ナデシコB、Cと分岐で別行動する事が多いため前者の効果が働かないことに注意。

機体BGM

「ブラックサレナIII」

対決・名場面

vs夜天光
かつての仲間の支援により、ついに一騎打ちに持ち込む。お互いの拳と拳の激突は増加装甲を纏ったブラックサレナとアキトの勝利に終わり、崩れ去った夜天光と北辰を前にブラックサレナの装甲が崩れてアキトのエステバリスが姿を見せる。その姿は復讐を終えたアキトを表現しているようであった。

スパロボシリーズの名場面

黒百合作戦
V』第46話「宇宙の狼」にて、ドメル率いるガミラス艦隊と戦闘になった地球艦隊・天駆。ドメルの指揮官としての高い能力も然る事ながら、物質転送装置での攻撃部隊送り込みによる物量作戦に苦戦する。
その最中、ヤマトの副長真田が、敵旗艦の甲板付近にある装備が物質転送装置だと気付く。報告を受けた艦長沖田は、古代に命じて作戦名「黒百合」を発動。
作戦の内容は、ブラックサレナがボソンジャンプで敵旗艦に一気に接近して転送装置を攻撃・破壊し、ボソンジャンプで敵の下を素早く去る、転送には転送で対抗する一撃離脱戦法。アキトは沖田の狙いに応え、理想的な展開で転送装置を破壊、敵の転送戦法を封じて見せたのだった。

関連機体

アルストロメリア
ブラックサレナの実戦データを基に開発された新型量産機。

余談

  • ブラックサレナは黒百合の意味だとされており、黒百合の花言葉は「恋」「呪い」。
    • ユリカへの想いと北辰らへの復讐心のダブルミーニングが込められているのだろう。ユリカへの想いを心に秘め、北辰らへの復讐心で心を閉ざしたアキトと、かつての愛機・エステバリス(ちなみに、エステバリス=ナツザキフクジュソウの花言葉は「優しくて悲しい思い出」「消しがたい思い出」)を漆黒の追加装甲で覆い隠した姿がダブって見える機体である。
    • なお、公式の英語表記として用いられている「black salena」「black serena」は花の名前として存在しないが、ユーラシアでは百合をsaranaあるいはsaranka(サラナ、サランカ)と呼ぶことがあり、クロユリの別名として「black sarana」(ブラックサラナ)と呼称することがある[6]。ちなみにロシア語だとサランカ(Сара́нка)はマルタゴンリリーを指す。

商品情報

脚注