レイブレード

2016年5月28日 (土) 12:50時点におけるXE (トーク | 投稿記録)による版 (→‎レイブレード)

レイブレード(Raveraid)

アルメラ共和国のイルゼノン社が開発した「魔装機や魔装機神に対抗できる機体」という「攻霊機開発計画」の元に生まれた「攻霊機」と呼ばれる機体。

PTやAMなど地上の機体を参考にして作られており、コックピットはPT式になっている。動力機関の問題から内蔵火器は少なく、ユニバーサル・コネクターに対応した地上の換装武器を扱うことで解消しているようだ[1]

元々は敵魔装機の契約精霊の力を攻め取り、相手を無力化しつつ自機の力に変換する能動型霊的動力侵奪機構搭載機「アーヴェレード(Active Vital Energy RAIDer)」として開発されていたが、現実味のない計画だったのと、何より技術的困難[2]を中心とした諸々の理由により、開発は中断。確実な成果を見込める新型魔装機リジェリオールの開発に移行した。

このまま頓挫するかにみえた「攻霊機開発計画」だったが、イルゼノン社とヴォルクルス教団との裏取引でリチュオルコンバーターを入手した事で計画は再開。結果アーヴェレードは、周囲一帯に漂うの死者の思念(邪霊や死霊)を吸収する感応型霊的動力侵奪機構搭載機「レイブレード(ReActive Vital Energy RAIDer)」として完成した。しかし、動力変換機「リチュオルコンバーター」の真価を最大限発揮するため、操者にはある程度の霊的素養を備えた専属の操者が望まれるなど、新たな問題が発生。誰の意思決定によるものかは不明だが、アルメラの政府は地上(地球)から秘密裏にサキト・アサギという名の日本人の少年を召喚した[3]

最終的にはサキトが霊能力者に準ずる境地に至った事[4]で、余剰または劣化した霊魂を再利用するための装置「S.L.V.Rコード[5]」から改修担当者の想定を上回る莫大なエネルギーを産出することに成功。機体全身から迸る青い浄化の光を目にしたシュウ・シラカワは、レイブレードに「光霊機」という異名を与えた。

レイブレードLF(Raveraid Light Flyer)

レイブレードに大型スラスターユニットと近接戦用兵装のLFユニットを換装した強化形態。「トランスドライブ」による高出力を活かせる武装が追加されたことで飛躍的に強化されている。

レイブレードHB(Raveraid Heavy Blaster)

レイブレードに砲撃戦用兵装のHBユニットを換装した強化形態。魔装機神シリーズでは重装甲を表現するため移動力を落としているが、近接戦闘能力そのものはさほど落ちておらず、[6]魔装機神に匹敵する性能を持つ。

登場作品と操縦者

魔装機神シリーズ

スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神F COFFIN OF THE END
初登場作品。実質的な主人公機として第1話から使用可能。初期は武装も少なく頼りない印象だが、第18話でLFに、第31話にHBに強化され、最終的には第46話でポゼッションに相当するコマンドである『トランスドライブ』が使用可能になり、最強クラスの機体として運用できる。魔装機神ほど攻撃力は上がらないが、トランスドライブ状態で敵を撃墜する(マップ兵器は除く)と、SPが10%回復するというシステムが備わっている。このおかげで「直感」や「魂」などといった有用な精神をガンガン使うことができるため、継戦能力においては間違いなく一番の機体である。
利点にして欠点は、武器の使用制限が気力ではなくTRゲージであるということ。一部のステージを除き、サキト以外でもいいので敵を7体ほど倒すことでゲージがマックスとなり、必殺武器が使用可能となる。簡単に倒せる手頃な雑魚が大量に居るステージなら低い気力でも必殺技が放てるが、無駄に硬い巨人のような敵しかいない場合では必殺技の使用に時間がかかってしまう。
コマンド『トランスドライブ』の解禁以降は、戦闘デモにおけるコンバーターの吸気口部分が赤から青に変わる。

装備・機能

武装・必殺技

レイブレード

ステートガンナー / ブラストショット
連射用のアタッチメントを装着した銃火器の名称。設定を考えるとこの銃火器シリーズもユニバーサル・コネクター対応武器だと思われ、またリジェリオールシリーズが使用しているセーヴィングライフル等も同型の機関部を採用しているなど、イルゼノン社が量産性と兵装共用に高い意識を持っていることが窺える。
ブラストショット
武器ランクアップで追加される散弾銃(ショットガン)仕様のアタッチメント。ポンプアクション機構を備える。ロングバレルの銃口からエネルギーの散弾を発射する。
ビートストライク / クリスタライザー
両腕部を保護する手甲を駆使して放つ殴打。
クリスタライザー
プラーナ結晶化ソード。右の手甲内から形成される光の刃。ビートストライクのランクアップ武器。
トランスドライブ
機関最大出力によって編み出した深紅に輝くプラーナ結晶化ソードを振るって敵機を滅多刺しにする。
異常出力を転化するため、左前腕部を保護するシールドを右の手甲に重ね合わせたあとに「クリスタライザー」を形成するのが特徴。よく見ると、事前に持ち替えているのか左の手甲が前後逆になっている。

レイブレードLF

ブラストショット / レクタングル・ランチャー
エネルギーの散弾を発射する。
レクタングル・ランチャー
「ブラストショット」のランクアップ武器。本来はPT用の装備なので、本機と比べると割と小型。
シャープクリーヴァー / クリスタライザー
右手に装備している実体剣。比較的大振りで取り回しに難点があるため、サキトは戦闘台詞で「使い辛い」とこぼしている。「クリーヴァー」は「裂くもの」、または「肉切包丁」の意。
プラーナ結晶化ソード吸収時の破損解消のため、刀身部には分離する細工が施されている(電撃スパロボ魂2015参照)。
クリスタライザー
解禁条件は「シャープクリーヴァー」のランクアップ。左腕を保護する盾から形成されたプラーナの光刃をかざして突撃、二刀の獲物で敵を斜め十字に切り裂く。
インテグラルキャリバー
「クリスタライザー」と「トランスドライブ」の力の上乗せで生まれた大剣を遮二無二振り回して切り刻んだ後、刺突を見舞ってエネルギーを開放。そのまま一刀両断に突き抜ける必殺技。
長剣と結合した盾内にある円盤部(ヴァリットソーサー)から刀身内部にプラーナ結晶化ソードを直接流し込み、「シャープクリーヴァー」を「インテグラルキャリバー」へと変貌させる仕組み。

レイブレードHB

トレンシャルカノン
高出力のビームで敵をなぎ倒す。移動後可・敵味方識別・方向指定型のMAP兵器。MAP上でのモーションから察するに「イレイザーブラスト」の攻撃モードの一つであると思われる。
クワドラングルミサイル
大盾の下端部から複数の誘導弾を発射する。
ヴァリットソーサー
大盾のユニットからプラーナの輝きを纏ったソーサー(円盤)を射出し、捉えた敵をクリーヴァー(剣)と共に挟み込むように切り裂く。「クリスタライザー」の発生源にあたり、地上製兵器「リープスラッシャー」によく似ている。
イレイザーブラスト
連射モードと単射モードの撃ち分けが可能なビーム兵器。腕部に直接合体してるものの、「インテグラルキャリバー」発動時には付いていないため自由に取り外しが出来る模様。
インテグラルキャリバー
LF形態と同じ演出。発動時、盾に収納されたクリーヴァーを「ヴァリットソーサー」と結合させて抜刀することが主な違い。「トランスドライブ」解禁後は下記のディスインテグレータ共々、リチュオルコンバーターから放出されるエネルギーが禍々しい赤い光から清浄な青い光に変化する。
ディスインテグレータ
バックパックにある2門のブラスターパックから放射される極限にまで高めた霊的エネルギーの奔流で、物質の物理的な構成因子を根源から崩壊させる。狙撃に専念させる状況さえ確保出来れば、超戦術級の威力を発揮できるとされる極めて強力な兵装である。初披露した戦場では狙撃点から着弾点に至る長い路上に存在する障害を見事に一発で薙ぎ払ってみせた。
『F』における使用条件はキャリバーをランクアップさせること。

特殊能力

剣装備、盾装備
斬り返しシールド防御を発動。HB形態では左に大盾を構える。
MG回復(小)
魔装機神シリーズの特殊能力。
トランスドライブ
終盤に解禁される。TRゲージが100%の時(隠し強化パーツで制限がなくなる)にコマンドで開放される。発動中にトレンシャルカノン以外の武装で敵機を撃墜した時にSPを10%回復し、武器攻撃力が1.2倍に上昇する。
使うとSP以外全回復するので「精霊石」の代わりとして使うという手もある。

移動タイプ

飛行可能。

サイズ

M

機体BGM

「トランスドライブ」
専用曲。
「RESURRECTION」
レイブレードが覚醒した時に流れるイベントBGM。フィリス戦のイベント戦闘でも流れ実質レイブレード専用の曲。新OPBGMでもある「ラ・ギアス再び」のオーケストラアレンジ。読みは「リザレクション」、つまり「再生」を意味する。

対決・名場面

初陣
訳も分からないまま化け物に襲われ戦場に飛び出すサキトの駆るレイブレード。操縦方法は無意識に理解していたものの物量で押され絶体絶命に、その時急に悪寒と頭痛が走り、謎のエネルギーを放出。全てのマグゥーキをなぎ倒す。
明確な殺意
サキトが捕えられたことにより、エリシアが銃で足を撃たれ傷付けられてしまう。ティールのおかげで無事救出されたものの、怒りに身を震わせるサキトはレイブレードを駆りブロウを追跡。機体を傷付けてしまったブロウは戦線を離脱しようとするもサキトのレイブレードに追いつかれ、殺されてしまう。初めて人を「自分の意思で」殺してしまったサキトは、平然としている今の自分に恐怖してしまう。
邪神討伐
シュテドニアス首都奪還戦線に辿り着いたサキトは、レッフェン将軍を生贄に召喚した創造神グラギオスに遭遇。グラギオスが暴れた地に存在していた大量の死霊に取り付かれ、悪寒と頭痛が走り動けなくなるサキト。しかし戦場に傷だらけのサンドリーブ姉妹が現れたことにより、その場を彷徨っていたレッフェンとロヨラの霊が覚醒、サキトと同調する。二人と同調したサキトはレイブレードの力を使いグラギオスから死霊で構成されていた力を奪い取り、アディーナムの駆るゾードクヲンを切り捨てる。その刃をグラギオスに向け、最後は全てのエネルギーを近距離で放出、グラギオスの脅威から皆を救った。
RESURRECTION
真実を知り一度は皆の元を離れたサキト。ライオネルの説得により戦う意思を固め、フィリスの前に立ちはだかる。大量の死霊に纏わりつかれ苦しむサキト。しかしサキトの戦う思いにリチュオルコンバーターが反応し、死霊を貪る攻霊機は死霊を浄化する光霊機へと変異と遂げる。その強大な力を得たレイブレードを使い、サキトはフィリスのレヱゼンカヰムを撃退する。

関連機体

ナグツァート
残留思念を取り入れてエネルギーに用いる「咒霊機」と呼ばれる特殊な機動兵器。マサキが「怨念を食らって生きている」と形容したため、この機体にもリチュオル・コンバーターに類似した機構が搭載されている可能性がある。攻霊機レイブレードからみれば遠い親戚と言えるかも知れない(逆説的にみれば、レイブレードの登場で邪教徒が乗り回していた「靈装機」の禁忌と呼ばれる部分についても、ある程度憶測することが可能)。
ディス・アストラナガン
出現当初は死霊を糧としていた点、搭乗者の意思で結果として性質が変わった点からよく似た機体として引合いに出される。

余談

  • 「攻霊機」「レイブレード」などの名前を見るとどうしても『聖霊機ライブレード』の主人公機「ライブレード」を思い起こさせるが、これは寺田Pによれば、元々攻霊機という機体カテゴリーだけが決まっており、機体名がなかなか決まらなかったが、ウィンキーソフトの会議室に貼ってあったライブレードのポスターが目に何回も映り込んだため、レイブレードという似通った名前になったといい[7]、似ているだけで関連性はないとのこと[8]。この案にウィンキーソフトのスタッフは驚き反対したものの、結果的に押し切られ採用されたという[7]
    • ちなみに「アーヴェレード」という名称はウィンキーソフトのスタッフが考案したものである。

脚注

  1. 作中では「レクタングル・ランチャー」を装備している。
  2. 精霊の力を奪う技術自体は今までのシリーズにも登場したが、大掛かりな施設と儀式を必要とするため魔装機には搭載できなかった。
  3. リチュオルコンバーターの入手経路も非合法ながら、秘密裏に地上人を召喚したことも非合法。ラ・ギアス聯盟に発覚すれば制裁と処罰は免れないため、事実関係は上層部以外には伏せられていた。
  4. コンバーターが吸収した霊の意思と同調して浄化。
  5. Spiritual Leader of Veritable Regeneration CORD 霊的真再生誘導コード
  6. 本来は完全な砲撃戦仕様の機体だったが、フィリスの手によってLFユニットの一部近接武装を併用できるように調整されている。
  7. 7.0 7.1 http://srw-ogsf.suparobo.jp/conversation/index4.php
  8. http://blog.spalog.jp/?eid=863651