アイドルマスター XENOGLOSSIA

2015年12月12日 (土) 21:09時点におけるSilva (トーク | 投稿記録)による版

概要

ナムコ(現:バンダイナムコゲームス)のアイドルプロデュース体験ゲーム『THE IDOLM@STER(アイドルマスター)』を原案とするアニメ作品。だが、ストーリーは全く異なり、意思を持つロボット「iDOL(アイドル)」と、そのパイロットである少女「アイドルマスター」の関係を描くものとなっている。また、原案とはキャラクターの声優のキャスティングが異なる点も特徴である。

タイトルの「XENOGLOSSIA(ゼノグラシア)」は本来「習ったことがないはずの言語を話す現象」を指す言葉だが、本作品のプロデューサー古里尚丈氏は「妖精や精霊という意味と、宇宙の言葉がわかる巫女的存在という意味」と説明している。

ストーリー

の崩壊「ロストアルテミス」から100年あまり経った復興歴107年。月の破片「ドロップ」落下の危機に晒される世界において、他の国が核兵器でドロップを迎撃する中、非核三原則のため核を持たない日本は意思を持つ巨大ロボット「iDOL」によってドロップを除去していた。

芸能オーディションに合格し上京した天海春香は、iDOLを巡って争う組織「モンデンキント」と「トゥリアビータ」の戦いに巻き込まれる。窮地に陥る春香はモンデンキントのiDOL「インベル」に救われ、モンデンキントに保護される。オーディションがアイドルではなくiDOLのパイロット「アイドルマスター」を探しだすためのものだったと知らされ春香は呆気にとられるが、モンデンキントの格納庫でインベルと再会し、アイドルマスターになることを決意する。

登場人物

モンデンキント / アイドルマスター課

天海春香
主人公。インベルのアイドルマスター。
萩原雪歩
元アイドルマスター候補生。
水瀬伊織
アイドルマスター。ネーブラのアイドルマスターの座を真と競い合った末に譲るが、後に真を追い越しマスターとなる。
菊地真
ネーブラのアイドルマスター。
双海亜美
テンペスタースのアイドルマスターだったが、双子の妹・真美とテンペスタースが行方不明になったことでモンデンキントを離れる。
双海真美
亜美の妹。テンペスタースとともに行方不明となる。
ジョセフ・真月
アイドルマスター課の課長。
三浦あずさ
アイドルマスター課の主任。元ネーブラのアイドルマスター。
宗方名瀬
アイドルマスター課の管制官(リーダー)。
大道楢馬
アイドルマスター課の管制官(データ解析担当)。
鈴木空羽
アイドルマスター課の管制官(伝達担当)。
秋月律子
インベルの整備責任者。アイドルマスターの住居「十六夜寮」の寮長も務める。
源千佳子
整備班のチーフで、ネーブラの整備責任者。
安原蛍
アイドルマスター課の医務員。

トゥリアビータ

如月千早
ヌービアムのアイドルマスター。

その他

高槻やよい
芸能人。春香の親友。

登場メカ

インベル
ネーブラ
テンペスタース
ヌービアム
ヒエムス
エピメテウス

組織

モンデンキント
ロスト・アルテミスからの復興を目的とする国際組織。
春香たちが所属するのはモンデンキントJP(日本)の一部門である「特殊隕石対策実行係」アイドルマスター課。
トゥリアビータ
モンデンキントから分離した組織。モンデンキントの所有するiDOLの奪取を目論む。

用語

ロスト・アルテミス
本編の107年前に起きた月の崩壊と、それに伴う未曾有の大災害。
砕けたの破片が隕石となって地球に降り注ぎ地表を破壊。また、地球と月との間で保たれていた重力均衡に異常が起こり、潮汐が失われ海面上昇により多くの都市がに沈んだ。その結果、地球の人口の約4分の1が失われた。
コンペイトウ
ロスト・アルテミスによって砕けた月の破片の一部によって形成された、地球を取り巻く4つのオービタルリング。
ドロップ
コンペイトウから外れ、地球へ降り注ぐ隕石。大きさによって8段階の区分けがなされており、地表へ被害を及ぼす恐れがあるものには破壊などの対処がなされる。
iDOL(アイドル)
復興暦57年、地球に落下した隕石から発見された膨大なエネルギーを内包する未知の鉱物、及びそれをコアとして開発された「隕石除去人型重機」のこと。
iDOLという名は「遺産相続人の永遠の守護者(immortal Defender Of Legatee)」の頭文字から取られている。
慣性制御能力を持ち、隕石の破壊や飛行能力は元より、人型の維持でさえこの慣性制御によって成り立っている。
なお、iDOLは一部の若い女性にしか反応を示さず、自身の搭乗者(アイドルマスター)を選ぶ。それゆえ、iDOLを運用するアイドルマスター課はその殆どが女性で構成されている。

登場作品と扱われ方

単独作品

スーパーロボット大戦X-Ω
初参戦作品。2015年12月限定の参戦となる。

スタッフ

企画・制作
サンライズ
原案
バンダイナムコゲームス『THE IDOLM@STER』より
原作
矢立肇
監督
長井龍雪
シリーズ構成
花田十輝
キャラクターデザイン
竹内浩志
メカニックデザイン(iDOL)
阿久津潤一
ゲストメカニックデザイン
大河広行
音楽
斉藤恒芳

余談

  • 企画そのものは2005年の時点で決定していた。そのため、それ以後に発売されたXbox版に登場する星井美希などのキャラクターは未登場。
  • 原案のゲームとは異なるロボットアニメとして制作された『アイドルマスター XENOGLOSSIA』だが、本作の放送から4年後になる2011年に放送されたアニメ『THE IDOLM@STER』(こちらは原作ゲームを元にしたアイドルプロデュースを題材とした作品)の第15話「みんな揃って、生放送ですよ生放送!」にてロボットものの劇中劇が登場しており、一部のファンの間で話題となった。
  • 原作のファンからは全く別路線になった本作は賛否両論が激しく、放映から8年経過した2015年現在でも論争が続いている。原作サイドも公式サイトやイベントで本作の存在に言及しないため、一時は「ゼノグラシアはアイマス原作サイドからも黒歴史扱いされている」という通説があった。
    • しかし、『X-Ω』への参戦に当たり、原作総合プロデューサーの坂上陽三氏が公式ブログにて「10周年にあたってどこかでゼノグラシアにスポットを当てたいと思っていた」「スーパーロボット大戦への参戦が非常に嬉しい」と述べており、この通説は否定されている。
    • ただし、制作当初は原作サイドもゼノグラシアには否定的な姿勢だったことが示唆されている。ナムコ側のスタッフは当時の裏日記にて「内部事情を考えると挑発のし過ぎだとは思う」とした上で、エイプリルフール企画として滅茶苦茶な内容のアイマスアニメ化ネタを特設ページつきで行っている。
      • なお、その特設ページの次のネタばらしページのイラストは、「アイドルの格好をしたロボットが剣で小惑星を突き刺している」という明らかにゼノグラシアを意識したものになっている。
  • サンライズの古里プロデューサーは、2007年2月号の『アニメージュ』にて、アイマスのアニメ化企画を持ち込まれた際にロボットアニメになった理由として「『原作の魅力には勝てない、同じ土俵には立てない』から、『ゲームのキャラで舞-HIMEを作ってくれという依頼』だと好意的に解釈した」と述べている。
  • 元がアイドル作品でサンライズ制作のロボットアニメということなのか幾つかのサンライズ作品の主題歌をカバーが収録されているアルバムが存在する。