ラウ・ル・クルーゼ

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ラウ・ル・クルーゼ(Rau Le Creuset)

ガンダムシリーズでお馴染みの「仮面の男」。ナスカ級の高速艦「ヴェサリウス」を旗艦とする「クルーゼ隊」の隊長を務めるが、その複雑な生い立ち故に、心中にはある目論見があった…。

人物

物語の開始以前から、ザフトのトップエースとして多大な戦果を挙げており、プラント最高評議会議員の血縁者を赤服として指揮下に置いている事からも、プラント最高評議会、特にパトリック・ザラからも人望が厚く、ザフトの一大反抗作戦である「オペレーション・スピットブレイク」の全容についても、発動事前にパトリック本人から聞かされていた程。しかし、経歴不明な上に、並外れた戦果を挙げている事から、同じ隊長格との折り合いは悪いらしく、アンドリュー・バルトフェルドからは怪しまれ、マルコ・モラシムからは激しく妬まれていた。

ムウ・ラ・フラガとは深い因縁があり、経歴不明とされているその正体は、ムウの実父、アル・ダ・フラガのクローンで、実はコーディネイターではなくナチュラルであった。本名は「ラウ・ラ・フラガ」。
資質は十分なものであったが、テロメアが短いという欠点があったのを理由に、自らを生み出すよう命令したアルに棄てられてしまい、独力で出生を突き止めたクルーゼは、復讐するべくアルを殺害。やがてその憎しみは自らを生み出した世界そのものへと向ける事になり、狂気にも等しい憎悪に取り付かれる事になる。

ナチュラルでありながら、ザフト最高パイロットの地位に立ち(戦闘だけでなく頭脳その他技量も試されるアカデミーでも主席だった)、尚且つスーパーコーディネイターであるパイロットのキラと互角に渡り合っており、当初ナチュラルでは操縦できないとまで言われていたMSを自在に乗りこなしていたことからも、彼の操縦技術が並外れたものであることがわかる。能力的にはSEED作中でも最高クラスで、クローン培養で生み出されたとはいえ、その資質面は正真正銘の天才であったと言える。
ザフトでは彼の仮面の下の素顔を見ようとしたものは死亡するというジンクスがある。ミゲルニコルが見たがっていたらしい。また仮面はかなり丈夫に作られているようで、ジェネシスの直撃を受けても原形をとどめたまま宇宙空間を漂っていた(ムウのヘルメットも似たようなものだが・・・)。また、彼がコーディネイターではない、というのは放送初期からすでに設定されており、TCG「ガンダムウォー」では「条件によってコーディネイター技能を得る」という、彼の偽装設定を反映したものであった。

彼のその過酷な人生は理解者であり親友であったギルバート・デュランダルの考えにも影響を与えたようである。その一方で漫画版『SEED DESTINY THE EDGE』でのレイ・ザ・バレルの回想では、彼の弾くピアノを笑顔で聴き、ギルバートを待っていたシーンもあり、自分と同じ境遇であったレイのことは可愛がっていたようでもある。TV本編「FATES」ではデュランダルとの会話で自らの生い立ちと思想を語り、SE「選ばれた未来」では、幻影でギルバートやレイの前に現れ、レイに至っては、ラストで仮面を外した素顔で優しい笑顔を見せており、この事からもレイとクルーゼにとって、お互いが特別な存在であったことが伺える。上官として人間関係が深い、アスラン、ディアッカ、イザークらに、原作中では本性を表した後の彼との会話はなかった。スパロボにおいてはその辺の戦闘前会話がフォローされているので、要注目。

来歴

本編開始前

ラウのオリジナルとなるアル・ダ・フラガは、かなり傲慢な性格をした人物で、息子のムウに家業を継がせようとするも、ムウには自分の才能が100%受け継がれているわけではないと分かると彼を忌避する。また、ムウは母の影響を受けて育っており、それを嫌ったアルはユーレン・ヒビキ(キラ・ヤマトの実父)に自身のクローンを作るように指示。しかし、生まれたクローンのラウはテロメアにより寿命が短い事を知り、アルに用済みと見なされたラウは棄てられ、やむを得ずムウに家業を継がせる事にした。
しかし、ラウは自分の出生の秘密を独力で知ると、フラガ家の自宅を焼き払い、アルを殺してしまった。そして世を呪い、世界を破滅へと導こうとする。

それから数年後、自らをコーディネイターの「ラウ・ル・クルーゼ」と偽って、プラントのザフトに入隊したが、コーディネイターをも遥かに凌駕する能力を持っていた為に、クルーゼがナチュラルであったという気付く者は殆どいなかった。エースパイロットとして評価を高めていったクルーゼは、C.E.70年2月22日の「世界樹攻防戦」で、モビルスーツでモビルアーマー37機・戦艦6隻を撃破。その功績を称えられ、トップエースのみが与えられる「ネビュラ勲章」を授与される。さらに同年6月2日、ジンハイマニューバの量産型1号機に搭乗しグリマルディ戦線で地球連合軍第三艦隊を壊滅させるなど、トップガンとして獅子奮迅の活躍を見せている。

本編

自らの部隊である「クルーゼ隊」に、アスラン・ザライザーク・ジュールディアッカ・エルスマンニコル・アマルフィの4人を部下に加えたクルーゼは、独断でガンダム強奪作戦を行い、ガンダム4機を入手。このガンダム4機のデータは、後のザフトのモビルスーツ開発においても、大きな影響を与える事になる。

密かに目論んでいた「世界そのものへの復讐」を成し遂げるべく、大戦中に二重スパイとして暗躍していたクルーゼは、ザフトと地球連合に情報を引き渡して地上での争いを激化させていき、「オペレーション・スピットブレイク」時には大西洋連邦のアラスカ基地である「JOSHA」に潜入するも、偶然フレイ・アルスターに遭遇。彼女を拉致してザフトの元へと連れて行く事になる。
宇宙に上がった後、フレイを利用してムルタ・アズラエルニュートロンジャマー・キャンセラーのデータを提供。地球連合が再び核を使用するよう仕向け、パトリックがジェネシスで地球を直接攻撃する事態にまで向けて、世界を破滅の一歩手前まで追い込んだが、最期はキラとの死闘の末、ビームサーベルでコックピットを貫かれ行動不能に陥ったところをジェネシスのレーザーに焼かれ絶命。彼の野望は潰えた。

スパロボシリーズにおいて

登場回数はまだ多くないが、 敵役としてはシロッコシャアクラスの地位を得ている。ただ、曲がりなりにも人類のことを考えて行動している彼らとは違い、クルーゼの最終的な目標は破壊と殺戮なせいか、その行動に共感する者が少なく、(特に味方側からの)嫌われっぷりは彼らの比ではない(特に戦闘前会話ではその傾向が顕著に現れている)。また、「世界の破滅のためなら手段は選ばない」という姿勢が多数の勢力が入り乱れるスパロボではさらに強調されていることが多く、どこぞの特殊任務実行部隊よろしく様々な勢力に節操無く取り入り自軍の邪魔をしてくるため、大ボスクラスの能力・立ち位置にいる存在の割にやっていることが非常に小賢しいのも特徴である。

なお、原作ではSEEDの終盤で戦死しているため、DESTINY準拠の作品には今のところ登場していないが、演出の一環として登場する事はある。

登場作品と役柄

第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ
原作の暴れっぷりが忠実に再現されている。最後はαナンバーズの経歴・戦歴・所属隊員のパーソナルデータ等を知り尽くした上で、彼らに人間の憎悪は決して消えない事を悟らせた。特筆すべきは、各キャラとの戦闘前会話で明かされたαナンバーズの面々のパーソナルデータに関する驚異の情報収集能力で、司馬宙サイボーグである事や竜崎一矢エリカの関係、果ては兜十蔵剣造父子の死に至る経緯まで完全に調べ上げており、原作以上に偏執的かつ粘着的な性格が強調されている(更には存在そのものすら極少数の人間しか知らない人類補完計画の真実、ディス・レヴの秘密にも辿り着いている)。ちなみに、UCガンダム系の主人公クラスにもSEED系同様、特殊セリフが用意されている。しかし、返しのセリフとしてはガンダム全般のみ。セレーナ編では一部のシナリオでスポット参戦扱いだが使用できる。現時点で一時的に自軍として運用できるのはこの作品のみ。また何気に声が付いてるのもこの作品だけである。
スーパーロボット大戦J
声が同じで、似たような思想を持つ木原マサキとの対決が期待されたが、実現せず。その代わり、彼のクローンである秋津マサトとは対決会話があり、さらにマサトに対しては戦闘台詞が全て特殊なものになるという特徴がある。そのマサトからは「虫唾が走る」と完全否定された。また、原作でも死亡していない草壁春樹を艦ごと撃ち落してしまい、劇場版ナデシコを知るプレイヤーの溜飲を下げた。設定上、コーディネイターではないが、コーディネイター技能を持つ。
スーパーロボット大戦W
終盤に原作通りに倒されるも密かに生き延びており、地球文明の破壊を狙うザ・データベースと結託。彼らの尖兵としてDr.ヘルと共に現れる。キラやムウの他、似たような生い立ちであるプレアとも絡む。プレアとは少し異なるが、やはり生い立ちに共通した点を持つ叢雲劾からは同情を受けながらもその思想も行動も「無意味」「命の無駄使い」と完全否定された。今回はコーディネイター技能はない。また、戦闘前会話ではボン太くんに心癒されかけてしまっていた。今作では彼以上に過酷な運命を背負っているキャラが多くいるため、若干小物臭く見える。今のところ直接登場したのはこの作品で最後。
スーパーロボット大戦Z
登場はしないが、何度か名前が触れられる。また、フロスト兄弟も彼の運命を知っていた。
スーパーロボット大戦K
登場しない。キラとレイの戦闘前会話に彼の名前が出てきたり、レジェンドのドラグーン使用時などにカットインで登場したりする。

パイロットステータス設定の傾向

能力値

全能力が非常に高く欠点が見当たらない。前作のシャアハマーンに匹敵する。(第3次α)

精神コマンド

直感(15) 加速(20) 集中(10) 熱血(40) 直撃(30) (60)(第3次α)
全体的に消費が少なくどの精神も優秀。敵なので関係ないが。

特殊技能(特殊スキル)

底力 カウンター シールド防御 切り払い 指揮官 見切り 気力+(ダメージ)(第3次α)
彼の高い能力と高レベルの底力による補正は凄まじい強さ。これでニュータイプ等の技能があったら更に厄介だったが、第3次αでは持たなかった。ちなみにプロヴィデンスに搭乗すると、指揮官が「[[気力+(ダメージ)]]」に変わる。

小隊長能力

「小隊移動力+1」(第3次α)

搭乗機体

ジン
赤服時代に使用した機体。当時、この機体と地球連合軍の主力MAメビウスとの戦力比は1:3であったが、彼はこの機体でMAメビウスを37機戦艦6隻を撃墜するという異常な戦果を挙げ、その功績を称えられネビュラ勲章を授与された。この事からも彼の能力の高さが分かる。
ジン・ハイマニューバ
グリマルディ戦線で一度だけ搭乗した。ムウと初戦を交えた機体でもある。当然この機体でも多大な戦果を挙げた。
シグー
初期に搭乗していた機体。地球降下後はヴェサリウスに残してきたのか、登場しなくなる。後にビーム・ライフルを装備した状態で再搭乗した。
ディン
連合の本部を攻める際に搭乗。第3次αでは1話のみ搭乗するが、イベントですぐに離脱してしまう為、戦う機会がない。
ゲイツ
先行量産タイプに搭乗。ムウのランチャーストライクを大破させ勝利したが、その後駆けつけたフリーダムに瞬時に撃墜されてしまった。核エンジン搭載の機体相手では分が悪過ぎたのだろう。
プロヴィデンスガンダム
原作ラスト2話前に登場する。乗りなれていない機体ではあるが、この機体独自の武装であるドラグーン・システムを瞬時に使いこなし、ディアッカ・エルスマンバスターを一瞬で大破させ、多数のストライクダガーM1アストレイを葬り、あのエターナルクサナギを撃破寸前まで追い込んだが、フリーダムに阻止され、最終的にフリーダムのビーム・サーベルでコクピットを貫かれて行動不能になり、ジェネシスの自爆と連動して発射された一撃に巻き込まれ機体毎消滅した。第3次αでは前作のナイチンゲールに匹敵するMSとしては脅威のHP100000越えに加え、PS装甲による堅牢な防御、超射程+低燃費+高威力の全体攻撃武器のドラグーン・システムを武器に襲い掛かるゲーム中屈指の強敵。

人間関係

プラント

パトリック・ザラ
腹心の部下を装い、アズラエルと同様に彼を利用する。内心では憎しみによって盲目的になり、自分の暗躍に全く気付かない彼を見下し嘲笑していた。
ギルバート・デュランダル
クルーゼの唯一の友人。老化を抑える薬を渡した。彼の思想をデュランダルはどう捉えたのであろうか?
レイ・ザ・バレル
クルーゼと同じアル・ダ・フラガのクローン。クルーゼにとって数少ない心を通わせた人物。クルーゼよりは「友人」に恵まれたせいか、ただ憎悪に身を浸すことはなかった。

ザフト

アスラン・ザラ
部下。意外にも原作では離反後に一度も対峙していないがスパロボでは直接対決の機会がある。
ニコル・アマルフィ
部下。戦死。Wで生存した場合は直接対決の機会がある。生存していたことに関してはクルーゼも驚いていた。
ディアッカ・エルスマン
部下。最終決戦で彼のバスターガンダムを中破させた。
イザーク・ジュール
部下。スパロボでは直接対決の機会がある。
ミゲル・アイマン
部下。
フレデリック・アデス
部下。
アンドリュー・バルトフェルド
同僚であるが、彼からは快く思われていない。

三隻同盟

ムウ・ラ・フラガ
遺伝子的には親子関係と言える。そのためなのか、近くにいるとニュータイプのようにお互いの存在を感じあえる。
キラ・ヤマト
自分と同じく人のエゴで生まれた者でありながら、闇に囚われずに生きる彼を許せなかった。最終決戦では世界とキラに対する憎悪をむき出しに死闘を繰り広げ、最終的には敗北する。

その他

アル・ダ・フラガ
自身のオリジナルで、ムウの父。最終的には彼を殺害した。スパロボ未登場。
ムルタ・アズラエル
彼とは裏で取引しており、戦争を泥沼化の一途を辿らせるべく彼を利用した。フレイを介して彼にニュートロンジャマーキャンセラーの技術を渡し、世界の破滅への引き金の一歩とする。
フレイ・アルスター
アラスカにて彼女を拉致し、自身の計画の為に彼女を利用した。散々利用した挙句、最終的にはキラの眼前で彼女を殺害した。
カナード・パルス
彼にキラの存在を教えたのはクルーゼ。この時のクルーゼはカツラを被っていたらしく黒髪。Wにおいてこの設定はしっかり反映され、彼と対峙した際にはそれにまつわる会話が発生、カナードはクルーゼがキラの存在を教えた男であることにはっきりと気づき対峙する。ちなみに、カナードにキラの存在を教えた男=クルーゼである事が公表されたのはゲーム『GENERATION of C.E.』からだった。

他作品との人間関係

ガンダムシリーズ

アムロ・レイカミーユ・ビダンジュドー・アーシタ
第3次αにて激突。散っていったシャアハマーンの想いを汲み、人類の可能性を信じて戦う彼らに、その憎悪を真っ向から否定される。アムロには「エゴの塊」と断じられ、カミーユとジュドーには「弱虫」と切り捨てられる。
シャア・アズナブル
直接の共演は今のところスパロボシリーズでは実現していない。第3次αにおいては第2次αでの彼の逆襲を肯定していたが、その真意を全く理解しておらず、自身の憎悪の正当化の為に彼の事を引き合いに出した事でアムロやカミーユ達の更なる激怒を招く。
ヒイロ・ユイ
第3次αでは序盤からその本性を感づかれていた。
張五飛トロワ・バートン
第3次αではセレーナ同様に一時的な部下。
プレア・レヴェリー
Wで共演。似たような宿命を背負うがプレアは人類への希望を捨てていないため対峙する。
叢雲劾
Wにて激突。クルーゼと同じく他者の欲望のために生み出された者として彼に対して理解を示すが、人類と世界の滅亡を画策するクルーゼのその所業に関しては「無意味」「命の無駄使い」と完全否定する。シリーズを通してクルーゼに舌戦で一切の反論を許さず、完全に勝利した(それも二度も)希有な人物。ある意味ではクルーゼの天敵といえる存在である。
フロスト兄弟シャギア・フロストオルバ・フロスト
彼らもまた、ガンダムシリーズにおいて憎しみのままに世界を滅ぼそうとした者達。スパロボZでは既にクルーゼが故人の為直接絡む事は無いが、彼らはクルーゼの事やその辿った運命についても知っており、「自分達は破滅に向かっていっただけのクルーゼとは違う」と主張するが、キラは彼らを「あの人と同じだ」と、クルーゼの同類と断じている。

リアル系

草壁春樹
Jでは彼の悪あがきを嘲笑的な目で見ていた。最後は引導を渡す。
北辰
Wでは一時共闘し、彼にラクスを誘拐させた。北辰はクルーゼの闇に気付いていた。
ボン太くん
Wではなんと彼に心癒されかけてしまう。その前作のJでは逆に殺る気満々だったのとは対照的。

スーパー系

ユウキ・コスモ
第3次αにて激突。『無限力イデ』を有する機体・イデオンのパイロット。イデを「滅びの力」と捉えるクルーゼは彼に対して全てを滅ぼす事を望むが、真っ向から否定される。彼からは「生きる事をリタイアした奴」と切り捨てられる。
碇シンジ
第3次αにて激突。『補完を導く力』を秘めた機体・EVA初号機のパイロット。「補完」を「滅び」と捉えるクルーゼは彼に補完によって全てを滅ぼす事を望むが、彼にもその憎悪を真っ向から否定される。
秋津マサト
Jではクローン設定や中の人が同じであるなどの共通点がある故に唯一SEED系以外で特殊な戦闘台詞がある。残念ながらマサキ化した彼との共演はなかったが、彼との対決は印象深い。最後まで一貫して彼を「木原マサキ」と呼び続け、マサトからは「あなたの悪意には虫唾が走る」と吐き捨てられる。
木原マサキ
上記の様に対峙する事はなかったが、彼の冥王計画を引き継ごうとする。クルーゼが自身に類似した存在を生み出し、利用し続けたマサキ個人をどう思っていたかは不明だが、マサトをマサキ扱いした上で自身の憎悪を否定した事に関して「君にそれを言う権利があるとは思えないが」とさり気なくマサキが行った事への反発心を垣間見せている。
ボルテスチーム獣戦機隊
Jにて目の前でフレイを殺された事で、クルーゼに対して激怒した。
Dr.ヘル
Wでは共にインファレンスに拾われ、終盤に共にノイ・ヴェルターに挑む。

バンプレストオリジナル

セレーナ・レシタール
第3次αでは一時期部下だった。セレーナ自身は早い段階からクルーゼの闇に気付いていた。
フューリーの面々
Jでは全ての破滅を望むクルーゼと、人類の排除を望むフューリー側の思惑が一致した事で彼らと結託。彼らからニュートロンジャマーキャンセラーの技術を受け取り、ナチュラルコーディネイターの共倒れを目論んだ。
紫雲統夜 / カルヴィナ・クーランジュ
Jにて目の前でフレイを殺された事で、クルーゼに対して激怒した。
インファレンス
Wではクルーゼの憎悪の感情に興味を持ち、ジェネシスの光に飲み込まれた彼を助け、味方に引き入れた。

名台詞

「…いや、遅いな…。私の勘がそう告げている。ここで見過ごさば、その代価…いずれ我らの命で支払わなければならなくなるぞ」
「(連合のモビルスーツの強奪は)最高評議会からの返答を待ってからでも遅くないのでは?」というアデスの問いに対して。記念すべき第一声の発言であり、この独断行為がSEEDの始まりを告げた…。
「君のかつての友人でも、いま敵なら我らは討たねばならぬ。それは分かってもらえると思うが?」
アスランがストライクのパイロットを告白した気遣いと忠告をする。
「ストライク、討たねば次に討たれるのは君かも知れんぞ…」
上記の事とイザークのこともあり、再度忠告をするが…
「私にはあるのだよ!この宇宙でただ一人、全ての人類を裁く権利がな!」
傍から見れば、妄想に取り付かれた偽善者とも捉えられるセリフ。
「私は己の死すら金で買えると思い上がった愚か者…貴様の父、アル・ダ・フラガの出来損ないのクローンなのだからな!」
メンデル内でムウと対峙した際、彼に自身の正体を告げた。
「知れば誰もが望むだろう!君のようになりたいと!」
最終決戦にて、キラに対して。Wではこの台詞の直後、「あのカナード・パルスのように!」と続く。
「他者より強く! 他者より先へ! 他者より上へ!」
その後、「競い!妬み!憎んで! その身を喰いあうッ!!」「自ら育てた闇に食われて、人は滅ぶとなぁ!!」と続く。激しい競争社会の果てが「破滅」を意味する。
「正義と信じ、『分からぬ』と逃げ、知らず、聞かず。その果ての終局だ、もはや止める術など無い!」
この台詞の際該当する様々なキャラクターの回想が入る。確かに多くのキャラは彼の言った通り行動を取っている。
「それだけの業、重ねてきたのは誰だ!?」
最期の台詞。人間を否定し続けたラウ。そして、その末路は…。
「救いとは何だ? 望むものが全て、願ったことが全て、叶うことか?こんな筈ではなかったと、だから時よ戻れと祈りが届くことか?なれば次は間違えぬと、確かに言えるのか、君は?誰が決めたと言うのだ。何を?」
デュランダルに自らの生い立ちと本心を語った台詞。

スパロボシリーズでの名台詞

「手間をかけさせてくれる」「まだ死なれては困るのでな」
第3次αでの援護防御時の台詞。何だかんだ言って面倒見がいい。
「アスラン、ここは退きたまえ」「父上殿の手前もあるのでな…」「ニコル、もっと機体の特性を活かしたまえ」「ディアッカ、君は弾幕を張れ」「熱くなり過ぎだぞ、イザーク」
アスラン、ニコル、ディアッカ、イザークに対する援護防御時の専用台詞。何故かアスランだけ2つ用意されている。部下には優しい?クルーゼ隊長。アニメでも僅かだがアスランやイザークに対して気遣いや優しさを感じさせる場面があったのだが、それが本心かどうかは闇の中。
「君達が余計なことをしなければ、私が歴史の表舞台に立つことなどなかったのだ!今日の滅びを呼んだのは君達が人類の未来に希望などを見せたからなのだよ!」
「欠陥品である私には元々未来も希望もなかったのさ。だから、私はこの世界が滅びるのを幼き日から望んでいた。そして、新西暦187年世界はついに滅びの日を迎えようとした!」
「それからの数年間、地球は常に死と隣り合わせにあった。バルマー戦役、超重力崩壊の衝撃波、そして、封印戦争…しかし、その度に地球は救われてきた!」
「それだよ!君達の存在こそが私の望みにとって最大の障壁なのだよ!君達が人類に希望を与えるたびに私がどれだけみじめな想いを味わったかわかるか!」
第3次αジェネシス内部での決戦にてαナンバーズと対峙した際に彼らに吐露した心中。その身勝手な私怨はαナンバーズの多くのメンバーの怒りを買い、バサラにも「みっともない恨み節」とその憎悪を否定された。
「そうかな…。君達もそろそろ疲れてきているのではないか?」
「私を倒し、ジェネシスを止めたところで人の歴史から戦いはなくならない…なくなるはずがない!」
「まだ苦しみたいか!」
「いつか…やがていつかはとそんな甘い毒に踊らされ、いったいどれほどの時を戦い続けてきた!」
上の場面で怒りの言葉をぶつけてきたαナンバーズの面々に対して、クルーゼが返した反論。「αから本作に至るまでの経緯」や「SEED DESTINYの世界観」を考えると、かなり皮肉な台詞ともとれる。
「あの光を見たからこそなのだよ、アムロ大尉!私の夢を 砕いたあの光が私にもたらしたものは希望ではなく絶望だ!」
「だから滅ぼす!愚かな争いを繰り返す人類には下されて当然の裁きだ!」
「そう…あの男…シャア・アズナブルが下した結論は正しかったのだよ!」
第3次αでアムロと対峙した際の台詞。直後にアムロに「シャアが本当に絶望したのはお前のようなエゴの塊の人間ばかりとなった世界に対してだ」と、その考えを否定される。
「人造人間エヴァンゲリオン!早く君は使命を果たしたまえ!補完という名の滅びを!」
第3次αでシンジと対峙した際の台詞。「逃避」「破滅」に過ぎない「補完」を「救い」と考えてごまかそうとしているゼーレゲンドウとは異なり、クルーゼは全ての滅びを望むが故にある意味補完の本質をするどく捉えている。しかし、シンジは「EVAは人類を滅びから救う力」とし、補完を肯定はせず、クルーゼの考えを否定する。
知る者が殆ど居ない人類補完計画の真実をクルーゼがどのようにして知ったのかは不明。
「セレーナか…。その薄まった憎悪の心で私に勝てるつもりかね?君の原動力は深淵にも似たあの異常なまでの憎しみだったというのに!」
第3次αで終盤にセレーナと対峙した際、序盤からクルーゼの本性に薄々気付いていた彼女に「ようやく本性を現した」と言われて。確かに両者の原動力は憎悪ではあるが、成長したセレーナとクルーゼでは戦う理由には大きな違いがあった。
「君に代わって、私が冥王計画とやらを成し遂げてあげよう…」
「偽善ぶる事など無いのだよ!心の声を聞き、自らの運命を、ただ受け入れれば良いっ!」
「君もいわば、コーディネイター、いや、私と同じクローンと言ったところか…」
「あまいっ! そんな事ではこの世に終焉を迎える事など出来ぬぞ!」
「そうだ、それで良い!どの道貴様は戦う運命にあるのだよ!」
「ふっ…私と貴様、どちらが残ろうともこの世の終焉が拝めそうだな!」
「いいぞ!己の血のおもむくまま、破壊の限りを尽くすが良い!」
「その力…。所詮貴様も宿縁には逆らえぬという事だよ!はーっはっはっはっはっ!」
Jにおいてゼオライマーとの戦闘時に言う台詞の数々。
「君の悪あがきも、楽しませてもらったがね、だが世界は、正義と悪だけで語れる物とは思えんな」
「信じていた物に裏切られるのは辛いだろう?楽になりたまえ」
Jの終盤、見苦しく悪あがきをする草壁をかぐらづきごと撃ち落した際の台詞。劇場版ナデシコを知るユーザーにとっては、ある意味溜飲の下がる場面と言える。
「何を言うんだ、キラ・ヤマト君?君も生きているというのに」
「自分だけが特別だと思うのは君の悪いクセだよ」
Wの終盤、ザ・データベースの尖兵となってノイ・ヴェルターの前に再び姿を現した際、「生きていたのか…」とクルーゼの復活に驚愕するキラに対して言った皮肉。
「ディアッカか…。まさか、あの狡猾な君がノイ・ヴェルターにつくとはな」
Wの終盤にて冥王星近海で登場した際のディアッカに対する台詞。さり気なくディアッカの初期設定(狡猾で残忍)の一部に触れた台詞であり、ファンを驚かせた。
「まさか、君がキラ・ヤマトと共にいるとはな…」
「だが、君は別の方法で己の存在の証を見つけることができたようだな」
Wの終盤、カナードと対峙した際の台詞。カナードはこの時、クルーゼが自分にキラの存在を教えた男であるとはっきりと気付く。上記の通り、『GENERATION of C.E.』で明かされた設定をしっかり反映した台詞。
「くっ…あの機体を見ていると私の中の闇が薄れていく…!」
Wボン太くんと対峙して。Wでは、ボン太くんに対する反応がみんな面白いが、その中で最も愉快な反応だろう。

余談

「人間のエゴでクローンとして生み出された事が原因で全てを憎悪した悪役」の登場した作品は数多い。スパロボ参戦作での類似例としては、作られた目的が違うが「未来ロボ ダルタニアス」のドルメン大帝などが挙げられる。