インファレンス
インファレンス(Inference)
- 登場作品:バンプレストオリジナル
- 種族:プログラム
- 性別:男
- 年齢:--歳
- 身長:---cm
- 体重:---kg
- 所属:ザ・データベース
知の記録者の意志決定を行う3つのプログラムのうちの一つで、名称は”推論者”を意味する。
造られた当初はレコーダー(記録者)としての役割を持たされていたが、機能不全(感情の芽生え)によりインファレンス(推論者)を名乗るようになる。他の2名(クリティック、レギュレイト)に優先する最終決定権を持っているため、現在は実質的なザ・データベースのリーダーとしての立場にある。
ザ・データベースのプログラムの人格はそれぞれ、製造者であるブレスが彼の身内をベースにして設定したもので、インファレンスの人格のベースはカズマである。
普段は落ち着き払った態度であり、当初はカズマとの共通点に誰一人気が付かなかったが、最終決戦の際に激昂し感情を剥き出しにした時の口調はまさに彼そのものであった(周囲の面々は、その際にようやく「普段のスカした態度はカイト時代の(痛々しい)カズマの態度そっくり」であるという事実に気づいた)。また、ブレス本人を模した存在であるアプリカントを”父親”のような存在として慕っていたが、自身に感情が芽生えたという事実を否定していたため、それを表に出す事は無かった。
また、上述したように感情を出すと口調がガラリと変わり、普段のカズマを極端にしたような乱暴なものになるが、実は発言内容自体は全く変わっていない(言い回しが変わっただけ)。
最終決戦においてはスキエンティアを駆りカズマ達と対峙。機体を撃破された後は秘密裏に造り上げたサピエンティアに乗り換え、自身を操ろうとしたクリティックを消去。「思い出を永久に残すために知を記録し続ける」というブレスの意志を貫くという名目で再びカズマ達に挑むが、力及ばず敗れ去る。その際死を覚悟するものの、実は生きていたアプリカントによって救出され、事なきを得た。二周目では展開が変わり、サピエンティアを逆にクリティックに奪われ、処分されそうになるも、アプリカントによって救出される展開となっている。
『W』のラスボスという立場ではあったものの、クリティックに利用されていた事や自らの使命に殉じ、父親の遺志を継ぐために戦う姿勢から、甲児には「お前みたいな素直な奴は嫌いじゃない」と言われるなど、ノイ・ヴェルター側からも同情を寄せられていた。
エンディングでは自身の感情、またアリアやアプリカント達と自身が”家族”である事を受け入れる。その事で名実共にブレスの意志を受け継ぐ存在となった彼は、今までに犯した罪を償うため、これまで滅ぼしてきた文明の生き残りを救助するべく、アリア、アプリカント、レギュレイトと共に外宇宙へ旅立っていった。
登場作品と役柄
- スーパーロボット大戦W
- Wにおけるラスボスだが、二周目ではクリティックにその座を奪われてしまう。一周目にクリティックを倒した後の最終決戦では、熱血主人公そのものの性格や父親の意志を継ぐという戦闘理由、また、ザ・データベースの暗部をクリティックが全て持っていった事も相まって、ラスボスにもかかわらず、味方部隊(特にスーパーロボット乗りの面々)からは概ね好意的な印象を持たれ、敵味方に分かれたことを惜しむ者もいた。
パイロットBGM
- Knowledge Recorder
- スキエンティア搭乗時。直訳はずばり「知の記録者」。
- Eternal Memory
- サピエンティア搭乗時。「永遠の記憶」といったところか。
パイロットステータス設定の傾向
能力値
Wの敵パイロットでは最大の能力値を誇り、ラスボスの風格を見せつける。迂闊に突っ込むと返り討ちにあうので、リアル系を先陣に進軍すべし。
特殊技能
人間関係
- アリア・アドヴァンス
- 部下。最終的に妹として認めた。
- アプリカント
- 同僚。心の中で父親として慕っていた。
- レギュレイト
- 同僚。最終的に母親として認めた。
- クリティック
- 同僚。影で自分を操っていた事に薄々気づいていた。
- カズマ・アーディガン
- 宿敵。
他作品との人間関係
- ダイ・バザール大帝王、シンクライン皇太子
- 同盟者。彼ら親子から「父子」というものを学ぼうとしていた。しかし、シンクラインの度を越えたエゴイストぶりから、全然参考にならず、遂には父親のダイ・ハザールを売り渡す醜悪さまで見せ付けられている。見え透いた嘘をついてまで自己保身の為に父親を売ったシンクラインの思考に興味を持ち、あえて彼の虚言を聞き入れているが、その後すぐにふてぶてしい態度をとった事は相当不快極まりなかったで様で、口汚く罵倒して追い返している。
- パルス・アベル
- 同盟者。
- レナード・テスタロッサ
- 一時的な協力者で妙にウマが合っていた。厨二病同士だからか、同じ知の記録者だからか。実際、この二人には色々と共通点が多い(主人公の宿敵、知の記録者、現在関係が良好でない「妹」の存在、キザで全能者のように振舞っているがその本性は実は…など)。実際、原作小説終盤のレナードの豹変ぶりは、インファレンスを彷彿させるものである。さらに見た目も似ている。
- Dr.ヘル、ラウ・ル・クルーゼ
- ノイ・ヴェルターに敗れた彼らの「憎悪」の感情、そして「知識欲」に興味を抱き、味方に引き入れる。
- 千鳥かなめ
- 人間としての感情が芽生えたことを指摘され、戦いを止めるよう彼女に説得される。人間らしい感情で動く彼女の行動理念は、インファレンスやクリティックの理解を超えていたらしく、驚愕、狼狽する様子が度々見え隠れしていた。
- Dボゥイ
- 彼に相羽孝三とイバリューダーの真実を伝える。これもまた父への想いを胸に命を懸けたDボウイに対しての敬意であった。
名台詞
戦闘台詞では武器名を叫ぶことが多く、この辺りにもカズマとの共通点が見いだせる。
- 「カズマ・アーディガン…君だけは僕が倒す…!」
「さよならだ…君は思い出の中で生きるがいい…」 - 平常時のインファレンスの台詞。見た目と物腰に合っているため、カズマと違って違和感はさほどない。
- 「不満かい、レギュレイト? 意見があるなら言いなよ。君にはその権利があるのだから」
「君は調整者、クリティックは批評家、そして僕は推論者……」
「これがアプリカントから与えられたそれぞれの役目であり、互いを監視することも重要な任務の一つだ」 - 中盤のIMにて。最後の台詞が少々ややこしいが、彼らに役目を与えたのはブレスであり、アプリカントはブレスの全てを受け継いだ代行者である、ということから、彼らにとって「記録者の任務はアプリカントから与えられたもの」という認識であるらしい。
- 「なぜだ……? なぜ、クリティックは何の反応も見せない!? それこそ理解不能だ!!」
「アプリカントは僕達を作ったんだぞ……!? だから、だから僕は……!!」 - 54話のエンドデモにて、ヴァルアルムの撃墜に無反応のクリティックに混乱して。自身の中にある感情を認められなかったインファレンスは、その感情に由来する混乱に飲み込まれていたが……。
余談だが、アリアの発言からも見られるように、やはり彼らザ・データベースにとって、「アプリカント≒ブレス」という認識であるらしい。
- 「この宇宙のゲッターはまだ活動を開始していないようだ。どうやら、この宇宙の死にはまだまだ時間がありそうだね」
- Wの最終話前半戦でのゲッターチームとの戦闘前会話での台詞。インファレンスが「前の宇宙」で見たゲッターとは、やはりあのゲッターロボのことだと思われる。この発言を素直に解釈すると、宇宙の崩壊が近い状態の時、ゲッター線の活動が活性化するという関係があるらしい。
- 「ゲッターロボ!宇宙に災厄をもたらす存在のお前達は俺が倒す!!」
- 最終話後半における本性を露にした後のゲッターチームとの戦闘前会話での台詞。このインファレンスの発言から、ゲッター線は宇宙の崩壊が近付くにつれて活性化するだけでなく、宇宙そのものを崩壊へと導く力になるという事もわかる。漫画版や石川賢による諸作品を鑑みると、納得のいく事実である。尚、クリティックがラスボスの場合のルートでは、彼も同様の発言をしている。
- 「カズマ!てめえは俺の手で倒す!完膚なきまでにな!!」
「さらばだ…てめえの事は忘れないぜ…!」 - 激昂時のインファレンスの台詞。
- 「救いの光の中で永遠となれ……!」
「救いの光の中で永遠になりやがれえええええっ!!」 - サルース・ルーメン使用時の台詞。上段が通常、下段が本性。カズマと違って口調は変わっても内容が変わっていない辺り、ある意味筋金入りである。
- 「うるせえ! 後悔すんじゃねえぞ、この●●●●野郎が!」
- 最終話でカズマの挑発に乗ってしまったときの台詞。●●●●の部分はアリアから「下品」と悲鳴を上げた事から、このゲームでは表示できない単語なのは確かであろう。
- 「…だが、それはできねえ」
「知の記録者の活動は親父と第5惑星人達の願いだ! それを捨てるわけにはいかねえ!!」
「そして、この宇宙の思い出全てを次の宇宙に伝えるんだよ!」 - 「果てなき未来への出航」にて、サピエンティアに乗り換えた後の台詞。自身に感情が芽生えたことを認めた直後に、戦いを止めるようかなめに説得されるも…。
余談
当初、彼の顔グラやカットインが『第三次αのクォヴレー・ゴードンに似ている。』と話題になった事があった。(設定画が公開された後はあまり言われなくなったが…)