トッド・ギネス(Tod Guines)
- 登場作品:聖戦士ダンバイン
- 声優:逢坂秀実(TV・スパロボ)、堀内賢雄(OVA総集編パート・ゲーム『聖戦士伝説』・ACE2)、森田順平(サンライズ英雄譚)
- 種族:地球人(アメリカ人)
- 性別:男
- 所属:アの国(ドレイク軍)→クの国(ビショット軍)→ドレイク軍
- 階級:聖戦士
- 年齢:23歳
- 出身:アメリカ・ボストン
- キャラクターデザイン:湖川友謙
ショウ・ザマと共にドレイク・ルフトの下に召喚されたアメリカ人。地上にいた時は、アメリカ空軍のパイロットだった。
アメリカ人らしい陽気な部分もあって、序盤はまだ味方だったショウにアドバイスを送るなど面倒見の良さもあったが、実利的な性格も持ち合わせており、リムルにドレイクの企みを聞かされても、騎士としての待遇が約束されるドレイクに荷担した。また、ややマザコン気味でもあり、彼の戦う理由も母親に楽をさせてあげたいという思いもあっての事で、最期の言葉も母親へ向けてのものだった。
専用カラーのダンバインやドラムロに乗って戦ったが、敵になったショウとの戦いで何度も敗北を味わい、復讐心からオーラ力を増大させていく。
地上にいた頃の先輩のアレン・ブレディが召喚された事で、対抗心から功を焦りショウに撃墜されたが、エ・フェラリオのナックル・ビーに発見され一命をとりとめた。
再登場後はクの国の騎士となり、ビアレスやライネックを駆る。その執念はショウたちを苦戦させた。その後、ビショットの計らいでドレイクの配下に戻る。
最終決戦の直前、ショウへの憎しみのオーラ力を爆発させ、ライネックをハイパー化させた(ハイパーライネック)。しかし、エレとマーベルのオーラ力に援護されたショウに敗れ、命を散らした。
スパロボシリーズにおいて
後述の『余談』の項でも触れられている通り、当時のアニメ誌で追悼企画が組まれる程の人気キャラクターである。その事を鑑みてか、いわゆる『スパロボ補正』の影響を強く受けており、原作における彼の扱いとは程遠い優遇を受けている。
能力的にはショウに次ぐ聖戦士で、充分に一軍で使っていける実力の持ち主。作品によってはショウとの合体攻撃も存在するという優遇ぶり。
登場作品と役柄
原作ではショウに激しい敵愾心を燃やし、あくまでも最後まで敵という立場ではあったのだがスパロボではショウと和解し共闘する事が多い。
旧シリーズ
- スーパーロボット大戦EX
- ゴラオンを仲間にするルートで味方として登場。元々は敵なのだがラ・ギアスに来てしまったので一時休戦といった位置付け。幸運やひらめき等の有用な精神コマンドを覚えるが、ショウやマーベルと比べて二回行動が遅いのが難点。
- 第4次スーパーロボット大戦(S)
- 今回は原作どおり敵として登場。後半シナリオ「ビヨン・ザ・トッド」ではハイパー化イベントがある。なお、チャムによるとEXで共闘したらしいが、それが正史だとするとイブン婆さんが死んでいるはずなのに、彼女はこの後のLOEでも生存している。
- スーパーロボット大戦F
- 今回から声付きで登場。DVEイベントもある。ショウで説得できるが、この場ではまだ仲間にはならない。
なお、原作の声優である逢坂氏を探すのに非常に苦労したという逸話はあまりにも有名で、その甲斐あってか完結編含めDVEイベントはかなり気合が入っている。 - PS版の戦闘デモでショウと「ショウ!」「トッド!」と言い合いながら戦う場合があるが、実はチャムを乗せているとどちらのセリフも反応してくれない。
- スーパーロボット大戦F完結編
- マーベルも参加して数回の説得の後「ボストンに陽は暮れて」でNPC戦闘を経てようやく仲間に。Fでの1回(これは完結編の初期セーブデータでは説得していないことに注意)も含む説得イベントを1つでも逃すと第4次同様「ビヨン・ザ・トッド」でのハイパー化イベントがある。なにげに倒したときの顔グラフィックが別に用意されている。仲間になった場合、回避がショウに比べると低いが聖戦士の効果であるのでカバーできる程度。他の能力はショウと互角。ただし、命中率アップ系の精神コマンドを覚えないのが欠点。二回行動がLv49とショウよりも早く優秀。射撃がショウより高いので反撃でダメージを与えることを考えるならばショウよりビルバイン向きかもしれない。
COMPACTシリーズ
- スーパーロボット大戦COMPACT
- 本作では無条件で味方に。4話で味方に加入。ただし、敵時に説得しておくとライネックを持ってきてくれる。能力はショウとほぼ互角。本作では妖精が多数加入するので、精神コマンドの穴を補ってくれる妖精をサブパイロットにするといい。
- スーパーロボット大戦COMPACT for WSC
- COMPACTとほぼ同様。必修精神コマンドはひらめき、熱血、気合。また集中、必中、見切りのいずれかを覚えるので、どのパターンになっても戦力になる。
- スーパーロボット大戦COMPACT2第1部
- 本作では説得をするとシーン3終了時に加入。マップ上で仲間にならないせいか、それともシーン3終了まで寝ていたからか、レベルが敵時から6も下がって加入する。能力はショウとほぼ互角で即戦力。ショウより射撃が高いためダンバインよりビルバインの方が相性がよい。ド根性、熱血、気合を必ず覚える。
- スーパーロボット大戦COMPACT2第3部
- 第1部で仲間にしているとそのままいる。本作でもショウと互角の高い能力を持つ。ド根性、熱血、気合を必ず覚え、命中アップの精神コマンドも必ず覚えるため、ショウの精神コマンドがハズレ(命中アップ系精神コマンドを覚えないパターンが2つも存在する)だった場合、トッドを主力にすることが推奨される。
- スーパーロボット大戦IMPACT
- ステージ13でショウで説得した後、撃墜すると専用ダンバイン共々ステージ16直前で仲間になる。
ガラリア共々、バイストン・ウェルルートに飛ばされないが、地上ルートで地上人の召喚について解説した。ショウ達に敵愾心を燃やしたり我を張ったりせず、かなり棘が取れている印象。能力・聖戦士レベル共にショウと遜色無く、熱血をLv9、気合をLv24と精神の充実が速い。(ショウは35、57)。更に援護攻撃も素で習得する為非常に使い勝手がいい。閃きが欠如しているので妖精で補おう。 - スーパーロボット大戦COMPACT3
- 今回は珍しく説得不可で仲間にならない。
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α
- ダンバイン関連ルートを通り続けて説得することで、ようやく仲間になる。
熟練度によって持ってくる機体が変わり、低いとライネック、高いとビアレスとダンバイン (トッド用)のセットになる。
この3機の中では専用ダンバインの性能が最も高いのは言うまでも無い。ただし、ショウ機と比べると、トッド機は燃費に優れる反面、運動性や限界反応が低く、ショウ機はその逆……と、一長一短。ビルバインの陰に隠れて軽く見られがちだが、どちらのダンバインも強力なのでレギュラーを張る事も十分可能。
ただし、当人の能力はさほど高くなく、集中を覚えないという致命的な欠点がある為、搭乗機には集中を覚えるベルを同乗させるのが無難。 - スーパーロボット大戦α for Dreamcast
- 能力の大幅向上がみられる。2軍級だった格闘、回避、技量がエースクラスと遜色ないまでの高さになり、集中も覚えた。また、合体攻撃も可能でPS版より遥かに使えるキャラとなった。
単独作品
- スーパーロボット大戦64
- 説得すれば中盤以降、地球人として銀河帝国に対抗するため仲間になる。説得しなかった場合はハイパー化して死亡イベントも発生。今回は隠し機体のズワウスorサーバイン、更にシルキー・マウまで一緒に連れてくる可能性がある。
その為、オーラバトラーを主力にする場合、仲間にするのは結構重要。
関連作品
- バトルロボット烈伝
- 惑星ウルスに転写され、ビアレスに乗り敵として登場。最後はハイパー化するが倒され、シャアが月へ向かった事を言い残し死亡した。
パイロットステータス設定の傾向
能力値
一部の作品ではエースと呼ぶには物足りない場合もあるが、大抵の作品では格闘、回避が高く、ショウとほぼ互角の能力を持つ。また、僅かだが射撃がショウより高いことが多いため、射撃武器を多くもつビルバインとの相性が良い。
敵の時は強敵で、性格が強気や超強気なため、あっという間に分身、ハイパーオーラ斬り解禁という恐ろしい事態を招く。
精神コマンド
ひらめき、気合、熱血などを覚える。オーラバトラーには不要な根性、ド根性を覚える傾向がある。
- EX
- 根性、熱血、幸運、覚醒、威圧、友情
- F・F完結編、64
- ひらめき、努力、熱血、根性、気合、魂
- リンクバトラー
- 気合、ひらめき、根性、努力、熱血、魂
- α
- ひらめき、熱血、根性、必中、気合、魂
- IMPACT
- ド根性、集中、熱血、気合、加速、幸運
特殊技能(特殊スキル)
パイロットBGM
- 「ダンバインとぶ」
人間関係
- ショウ・ザマ
- 同時期にバイストン・ウェルに召喚された。最初は仲間だったが、後に何度も戦うライバルの関係となる。序盤ではショウがトッドを仲間にするよう説得する場面も見られた。
- トカマク・ロブスキー
- 同時期にバイストン・ウェルに召喚された…が、登場早々にして撃墜されたため大した関係にはなっていない。
- マーベル・フローズン
- 同じアメリカ人ではあるが、ダラスの農場の娘として育った彼女を同胞と見なしておらず「西部のイモ」とバカにした。そういう自身をも「東部の落ちこぼれ」と自嘲しているが。
- アレン・ブレディ
- 空軍時代の先輩。彼の召喚はトッドに焦りを生じさせた。
- ガラリア・ニャムヒー
- 同僚。一緒に出撃することも多く、血気にはやって功に焦るガラリアをフォローすることが多かった。一瞬いい雰囲気になりかけたものの、トッドが撃墜され行方不明になったため有耶無耶になった。スパロボでは一緒に仲間にいる事があるが、会話する事はあまりない。64ではガラリアから「足引っ張んじゃないよ」と愚痴をこぼされたのち「せいぜい努力させてもらうぜ」と返すやり取りがある。
- ナックル・ビー
- 撃墜されたトッドを介抱したエ・フェラリオ。当時はオーラロードを開いた罪でみすぼらしい姿に変えられていた。また戦いに行こうとするトッドを引き止めようとしたが、聞き入れられず置いていかれた。SRW未登場。
他作品との人間関係
名台詞
- 「都合で男と女を使い分けるんじゃないよ!」
- 第9話でガラリアに対して言い放った。どことなく誰かさんの言い回しに似ている。
- 「ジャップ!やっぱりお前とはこうなるって関係だったんだな!」
- ショウがドレイクを裏切った時の台詞。
- 「貴様のおかげで俺は地獄を見たんだよ!」
「他人(ひと)に説教するほど歳をとったのかよ、ショウ!」 - クの国の聖戦士になり戦場に復帰し、ショウと対峙した時の台詞。
- 「ショウは友達さ。俺にとっての良きライバル、命がけの友達なんだ」
- エルがトッドをショウの友達と勘違いした時に言った台詞。エルを利用するための嘘なのだが、その中に彼のショウに対する思いが垣間見られる。
- 「いい夢を見させてもらったぜ…」
「ママ……ああああっ!!」 - ライネックをハイパー化させたものの、ショウに倒されたときの最期の台詞。
スパロボシリーズの名台詞
- 「やれやれ。何が悲しくてあんな化け物どもと組まなきゃならないんだ」
- 64にて。ミケーネや百鬼と組むことを皮肉っている。
- 「どういうつもりもクソもあるかよ!俺だって、地球人だぜ。銀河帝国ってのがどういう奴らかってことぐらい、俺だって聞いてるんだ。貴様への恨みをチャラにする気はないが、何をするべきかはわかってるつもりだぜ」
- 64中盤、銀河帝国の攻勢に苦しむマーチウィンドに対して同じ地球人として増援として現れる。非常に燃えるシチュエーションで、独立軍ルートならば登場と同時にショウとツインオーラアタックとかもできるのだが、64のトッドはマーベルとの間に恋愛補正という非常に大きな壁がある…。
- 「ああ。地球が滅びるなんてのは冗談じゃないからな。奴らいきなり街を破壊し始めやがって、あやうく俺のおふくろだって巻き込まれるところだったんだ」
- 64にて。やっぱりおふくろを引き合いに出している。
- 「正直言って俺にもわからん。俺はお前らにやられた後、なんとか命を取り留めた。だが気付いた時にはライネックは消えちまってた」
「ま、俺はそのあとずっと療養していたのさ。ところが最近になって突然こいつを発見した。そうだな、ちょうど銀河帝国とやらが地球圏に来た頃のことだ」 - 搭乗していたサーバイン(ズワウス)を指しての台詞。設定的にも説明的にも極めて大雑把な気がしてならない。
- 「俺が味方すると信じてたのか?おめでたくなったな、ショウ」
「…まあいいさ。言っておくが、ボストンのおふくろを守るためにだぜ。勘違いするなよ?」 - IMPACTでショウに地上世界の混迷振りを聞かされ、彼からの協力要請にトッドらしい言い回しを用いて応じる。
- 「へっ、オーラバトラーは美しさじゃなくて、腕がものを言うんだ…見せてやるぜ…!」
- IMPACTでコレクションの一部としてレプラカーンを召喚し、「美しいフォルムだ~」と悦に入るコマンダー・ベンメルへ吐き捨てた台詞。
- 「ガタガタ言ってても分からねえもんは分からねえんだ。悩むんじゃねえよ、ショウ」
- 宇宙に満ちた「悪意のオーラ」を感じ、今後の戦いの行方を不安視するショウへ励ましの言葉を送る。普通に「友人同士の会話」といった感じの遣り取りである。
- 「やれやれ…遅いぜ、騎兵隊さん達よ!」
- 佐世保でアレンの部隊と交戦していた折、遅れて援軍に駆け付けたナデシコ隊を一瞥して。すっかり自軍に馴染んでるのと同時に、彼らを「仲間」として信頼している様子が窺える。
- 「なぁに…あいつらだって、たまには散歩がしてえんだよ。バイストン・ウェルにだって現れるくらいだからな」
- 女帝ジャネラとの決戦後、以前と違い彼女らキャンベル星人の援護に現れなかったアインストの動向を訝しむ一同の発言を受けての軽口。
- 「いちいちキマってるところが憎らしいが…ま、ありがてえこったぜ」
- ギャンドラーとの決着後も、ロンド・ベルに残留の意思を示すロム達に対しての台詞。
余談
- 『スーパーロボット大戦F』製作の際、逢坂秀実氏は既に声優業を引退していたが、出演を依頼するため興信所を使ってまで所在を探し当てたというエピソードがある。その際には、同作でショウ・ザマを演じた中原茂氏や『重戦機エルガイム』のダバ・マイロードを演じた平松広和氏も協力にあたっていたそうである。
- 原作で敵のまま倒され、また最大のライバルでもラスボスでもなかったという扱いを鑑みるに、殆どの作品において異常なまでに優遇されている(『バトルロボット烈伝』含む)。
- 雑誌『アニメック』では「苛烈な性分ながらも根は母親思い」という性格設定が人気を呼び、彼が戦死した際には追悼企画として「トッドの部屋」なる読者コーナーが設けられ、逢坂氏も「トッド・ギネスは生きてるぜ!あんたの心の中にな」という感謝のコメントを寄せた。