プラクティーズとは、『機甲戦記ドラグナー』に登場する部隊。
概要
正式名称ギガノス帝国親衛機甲兵団予備軍の総称。有体に言えば下部組織となるが、ゆくゆくは親衛機甲兵団への配属が約束されている選ばれしエリート達で集められた部隊でもあり、親衛機構兵団第1部隊に所属する「ギガノスの蒼き鷹」ことマイヨ・プラートもかつては所属していた。劇中では基本的にマイヨの直属指揮下に入っているダン・クリューガー、ウェルナー・フリッツ、カール・ゲイナーの三人を指すが、彼ら以外にも複数存在し、中盤にて登場する。
実力こそあるものの、メタルアーマーの優位性に自覚していない部分もあってか、分不相応とも言える選民思想的なエリート意識の強さや傲慢さといった精神的な未熟ぶりも見受けられ、ドラグナーの台頭により負け癖が付いてケーン・ワカバらドラグナー隊には「お坊ちゃん」と揶揄されている。また、他の部隊よりも実戦経験が極めて少ない為に、敵だけでなく味方からも作戦の邪魔にしかならないとやっかまれてしまう事が多く、事実、グン・ジェム隊を初めとする実践経験豊富のパイロット達と連携をとっていた際には、殆ど足を引っ張っていた。しかし、後に地球連合軍のドラグナーを撃破して見せる等、それなりの活躍を見せている。
ギルトール元帥により次期後継者として目されている事もあってか、かつてプラクティーズに所属していたマイヨを個人的に信奉している者が非常に多い。しかしそれ故に、ダン達三人を除くプラクティーズのメンバーは「マイヨこそがギガノスの頂点へと経つに相応しい存在である」というあまりに行き過ぎた崇拝から、マイヨが独断でのドラグナーの追撃任務に失敗し続けて最前線へと左遷される事になった処分に納得がいかず、処分を甘んじて受け入れたマイヨの意志に関係無く、ホルツ中尉を中心に勝手にギガノス本国で反乱を起こす最悪な事態を引き起こしてしまい、それによってマイヨに非協力的であった将軍達を殺害するという私刑行為にまで出てしまう。当人達は「奸賊と見なした将軍の解任」、「元帥の側近達の前線への追放」、「最高会議のメンバー刷新」の三つを要求し、マイヨの為になると信じて行った事であるが、実際はマイヨの為になるどころか、ただでさえ親衛機甲兵団以外のギガノス軍人達からの評判の悪かった彼の立場が益々危うい物となる事になり、ギルトールですらマイヨが反乱の首謀者では無いかと一時猜疑心を抱かせてしまう程で、戦いが地球連合軍側の優勢となっていた状況を省みずに行ってしまった反乱は、後のギガノス滅亡の遠因となっている。
反乱の報を聞き、急遽ギガノス本国に呼び戻されたマイヨから、今はギガノス全軍が一丸となって戦うべきだと諭されるのだが、ホルツ中尉達は聞き入れないばかりかマイヨに自分達の中心として決起して欲しいと呼びかけ、話は平行線の一方となる。その結果、不満を爆発させたドルチェノフが諍いの末にギルトールを射殺してしまう事態になり、それによって全軍の指揮権を牛耳ったドルチェノフによる容赦の無い粛清が決行されてしまう事になった。これにより、プラクティーズもダン達三人を除いて全滅した事が推察される。
その後、図らずも粛清から生き延びたダン達三人は、偶然にも辛うじて生き延びたマイヨを回収。何もかもを失い生きる意味を失った彼を必死に説得する形で立ち直らせ、ドルチェノフによって完全に支配されたギガノスの暴走を止めるべく共にギガノス機動要塞へと向かう。しかし、その最終決戦の最中でダンはマイヨを庇い戦死。最終的にウェルナーとカールの二人のみが生き残る結末となった。
使用するメタルアーマーはゲバイやダインといった他部隊と変わらない機体であったが、近年ではファルゲンの量産機であるゲルフ系統の機体へと機種転換され始めており、ダン、ウェルナー、カールの三人は先行量産型を受領している。
キャラクターモデルは放送当時の人気アイドルグループ「少年隊」である(ダン…植草、ウェルナー…東山、カール…錦織)。
人物
- ダン・クリューガー
- ゲルフに搭乗。三人の中でマイヨを最も信奉し、マイヨからも信頼されているが、唯一の戦死者となる。初期設定では15話で亡くなる予定だった。
- ウェルナー・フリッツ
- ゲルフ、ヤクト・ゲルフに搭乗。
- カール・ゲイナー
- ゲルフ、レビ・ゲルフに搭乗。劇中では彼がリーダー格に描かれる事が多い。
関連人物
- マイヨ・プラート
- 過去に所属しており、現在は上司としてプラクティーズの三人を率いる。