タシロ・ヴァゴは『機動戦士Vガンダム』の登場人物。
タシロ・ヴァゴ | |
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外国語表記 | Tassilo Wago |
登場作品 | 機動戦士Vガンダム |
声優 | 中村秀利 |
デザイン | 逢坂浩司 |
初登場SRW | 新スーパーロボット大戦 |
SRWでの分類 | パイロット |
プロフィール | |
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種族 | 地球人 |
性別 | 男 |
所属 | ザンスカール帝国 |
軍階級 | 大佐 |
概要
ザンスカール帝国の将校で、ムッターマ・ズガン(SRW未登場)と並ぶフォンセ・カガチの腹心。カイラスギリー建造の指揮を執っていた人物で、そのビッグ・キャノン構想自体も主導していたらしい。
カイラスギリー攻防戦で敗北し、更にザンスカール本国を空襲にさらしたという理由でギロチンで処刑されるところだったが、ウッソ・エヴィンらの反抗の混乱により処断は避けられた。その後はエンジェル・ハイロゥ防衛の指揮を執ることになる(処刑寸前だった人間が助かったら元通り艦隊司令というのは妙な話に見えるが、小説版では全てカガチの意向で、ギロチンと執行役人に助かるトリックが凝らされており、それをタシロも納得ずくでギロチン台に立つ描写がある)。
自ら宇宙漂流刑に処したファラ・グリフォンを保護し、配下に置くなど、野心のために様々な手をうつ。しかし、自分の防衛艦隊はリガ・ミリティアと地球連邦軍の連合艦隊により壊滅寸前となり、戦場から逃れるためカガチに反旗を翻し、女王マリア・ピァ・アーモニアを拉致するが、利用しきれずに反乱は失敗に終わる。挙句の果てに乗艦のシュバッテンにウッソのV2ガンダムが取り付いた際には、逆上してマリアを射殺するという暴挙に出てしまう。それを目の前で見て怒り狂ったウッソによって、最後はブリッジごとビームサーベルで貫かれて死亡するという末路を迎えた。
登場作品と役柄
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α
- ジュピトリアンに所属。アドラステアの艦長を務める。性格が普通なので後回しにしても問題ない。エンジェル・ハイロゥ落下後の戦闘で死亡。原作と違いマリアを手にかけない。
- ストーリー終盤のエンジェル・ハイロゥ追撃ルートのステージ「勝者と敗者に祝福を」ではタシロバグと呼ばれる資金増殖バグがある。
- また、今作は味方に名前の同じ艦長がいるせいで、攻略本から「補給が使えると思ったら別人だった」と軽くネタにされていた。
- スーパーロボット大戦α for Dreamcast
- 役回りはPS版と変わらず。基本能力は上がっているが苦戦しないだろう。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦D
- 原作と同様。スクイードに搭乗する。強いのはタシロ自身ではなく彼の指揮能力で命中、回避率が上がる雑魚敵の方である。
単独作品
- 新スーパーロボット大戦
- 初登場作品。原作同様、カイラスギリーの指揮官として登場するが、なんとクーデターを起こしてカガチを追い落としてしまう。また、本作ではファラを本当に宇宙漂流刑に処しており、彼女を保護していなかった(本作では、ゴッツォが保護している)。その為か、彼女がゴッツォの使いでタシロの元に訪れた時はひどく狼狽えていた。
- その後隠しマップでゾンビ化して再登場、リグ・コンティオに乗る。本当に「死後の世界に生きる」事になってしまった。戦闘台詞は艦長仕様のままなので、MSなのに被弾中「対空砲火が薄いぞ!」と怒鳴りだす等、台詞の違和感が強い。
- 新スーパーロボット大戦 スペシャルディスク
- フリーバトルに登場。
- スーパーロボット大戦30
- 今作で初めて自身の座乗艦であるシュバッテンに搭乗。攻撃時にカットインも存在する。中村秀利氏が既に鬼籍に入っているためライブラリ収録だがエーアイ系スパロボにあるような艦長と一般兵の掛け合いが無く、台詞も一言で終わる事が多いため初期のスパロボ作品のような光景が見られる。終盤ではギワザ・ロワウと手を組み、反乱を起こすものの、ゾルタン・アッカネンに引導を渡された。
パイロットステータス
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
エースボーナス
- 特殊スキル「指揮官」の効果範囲にいる味方の被ダメージ0.8倍
- 『30』で採用。
人間関係
- ファラ・グリフォン
- 部下。タシロにとっては重要な戦力で、彼女が死んだ後にまで助けを求めたこともあった。一方TV版で彼女が死んだ時には「女だった」と言うマリアに「戦士だ」と言い返している。小説版では愛人関係にもあったらしい。
- フォンセ・カガチ
- ザンスカール帝国の指導者だが、後に彼に対して反乱をおこす。
- クロノクル・アシャー
- 当初は上司と部下の関係であり、クロノクルは献身的にタシロを支え、タシロもクロノクルを高く評価・重宝するなど比較的良好な間柄だった。
- しかし、後にクロノクルが艦隊司令に出世すると対等・政敵の関係となってしまう。
- マリア・ピァ・アーモニア
- 人質として戦場を逃れようとするが、逆に追い詰められて殺害してしまった。
- ウッソ・エヴィン
- 共にギロチンに掛けられそうになるなど、意外と因縁が深い相手。最期は追い詰められた末にマリアを射殺した事で、激昂した彼にビームサーベルで焼き殺された。
他作品との人間関係
- ギワザ・ロワウ
- 『30』での協力者。
- ゾルタン・アッカネン
- 『30』では彼に粛正される。
名台詞
- 「ここで敗北するつもりはない」
- 第21話にてビックキャノン攻防戦で部下から「ノーマルスーツをお召になってください」と言われた際の返答。自信と度量を持った指揮官であることが分かる。……でも、危なくなったら着る。ちなみに戦闘はザンスカールの敗退に終わり、撤退する際には乗艦の壁面を破壊してまで助けに来たクロノクルのモビルスーツの掌に搭乗する形で回収されているため、最終的にノーマルスーツを着用した判断は間違いではなかった。
- 「貴様の意見は聞いてない、フォンセ・カガチの命令だ」
- 第26話にてマリアにウッソの処遇を訪ねると、クロノクルは「子ども相手に逆効果」に対しての返しの憤怒混じりの言葉。流石に子どもを恐怖政治の見世物とするのは誰とて反対するだろう。だが、ギロチンにかけられるのはウッソだけではなく…
- タシロ「何故だぁーっ!? 何故私がギロチンにかけられなきゃならないんだぁー!」
カガチ「この者達は女王マリアの暗殺を企てた連邦のパイロット達と、カイラスギリーの艦隊を全滅に追い込み、首都防衛に失敗したタシロ・ヴァゴ大佐で……」
タシロ「ギロチンにかけられる程の罪かぁー!」
兵士「お静かにッ!」
タシロ「放せぇッ! ムッターマ・ズガン将軍の差し金ではないのか、閣下ぁ!」 - ギロチンに掛けられるのは、ウッソ達だけではなく、まさかのタシロ自身もであった。大本の目的は「カイラスギリーの艦隊を全滅に追い込み、更に首都防衛に失敗してザンスカール市民を危険にさらした罪」。次にマーベット、ウッソとなる予定だったが、ギロチンの一件でマリアがウッソの仲間に警備を掻い潜って助けるよう手配し、伝えたことでタシロも死を免れた。のちにマリアを殺害することになるタシロだったが、命の恩人である事実は最後の最期まで知ることはなかった。
- また、後のファラ・グリフォンのモノローグでは、この時タシロがギロチンに掛けられそうになった本当の理由は、「極秘裏に首相フォンセ・カガチと、将軍のムッターマ・ズガン中将を追い落とす計画を企てており、それがカガチ側に発覚した」という事が語られている。要するにクーデター計画が露見したため、処刑されそうになったという事であり、完全に自業自得である。中村秀利氏の熱演もあり、視聴者的には笑いを誘うかもしれない。
- 「いや、ピピニーデンはまだ力を持っている。それは、使い果たさせんと危険だ」
- 第42話より。ピピニーデンのラステオ艦隊がタシロの艦隊を戦闘に巻き込むべく、連邦軍艦隊の主砲が有効射程距離に入る位置まで後退し、ファラが出撃を主張した際に。
- ピピニーデンの策謀を看破しており、戦闘に参加しなかったため、ラステオ艦隊はあっさりと壊滅した。彼の目算通りピピニーデンは乱戦に陥れて、タシロとファラの抹殺を企てていたが、同時にタシロも先鋒のラステオ艦隊を連邦とリガ・ミリティアの戦力を削るための盾にしており、既にザンスカール内での権力闘争は始まっていた。
- 「目の前の敵が強いぃ、下がるしかないぃっ!」
- エンジェル・ハイロゥへの後退命令を出した際、疑問を抱くシュバッテンの艦長が「それでは後退し過ぎであります」との諫言に対して。字面だけでは分からないが、イントネーションが異様であり、艦長も引き気味だった。
- 「私は正気だよ」
- 上の指示の直後にいつもの調子に戻ってこの台詞。そしてこの直後に反乱を起こす。
- 「これがキールームか……。カガチ殿、自分が今日まで黙っていたのは完成したエンジェル・ハイロゥを破壊するためだったからでありますよ」
カガチ「タシロ!?」
「ここまでやれば、ご老体としても消耗したでありましょう?」 - エンジェル・ハイロゥに接舷し、カガチと面会中に銃口を突きつけてキールームへと案内させる。それを眺めながらカガチに語ったタシロの目的。
- 謀反を起こすタイミングをエンジェル・ハイロゥ完成後まで待っていたのはカガチが再起できなくなるまで待っていたと言わんばかりな言い方である。言葉も嫌味たっぷりであり、ここでも狂気の一面が垣間見れる。
- カガチもタシロの異常性を感じ取ったのか、絶句してしまっている。
- 「司令自らがこんなことをする覚悟…なまじではないのだ!!」
- エンジェル・ハイロゥの正体を暴きつつ、マリア女王を人質に取り、カガチと駆けつけてきたクロノクルを威圧しながら啖呵を切る。この時は肝の据わった様子を見せていたのだが。
- 「一度はギロチンにかけられそうになった私だ。既に死後の世界に生きている」
- 第46話で、エンジェル・ハイロゥから全速離脱しているにも関わらず、何故か連邦とリガ・ミリティアが自分の艦隊を追ってくるのを、マリアが敵を呼び込んだと邪推。口論の末に銃口を突き付けた際の台詞。
- 今まで狂気の鱗片を見せてきたが、一気に正気とは思えない血走った表情を露わにする。
- スパロボでは後半の部分が「私は死後の世界に生きている!」とアレンジされた形で大破時の台詞として使用されており、「「おまえは丹波哲郎かっ!」と思わずツッコミを入れたくなるセリフ」と言われたことも[1]。
- 「私は貴女を敵だとは思っていませんよ。我々の真の敵はエンジェル・ハイロゥのカガチです」
- 第47話冒頭にて、ただし上記のやり取りの後では全く信用できたものではない。案の定、目は血走ったままで銃口も突きつけたままである。
- 「鈴が……落ちた。」
- 第47話でゲンガオゾが撃墜されて部下のファラが戦死した事に対して。
- 「あなたを女王と崇めるのは、フォンセ・カガチを討った後、利用できる存在と認めているからなのです」
「マリアを中心とした母なる帝国をつくるのです。それだけのことであります」 - 上の台詞の後、マリアから「そのモビルスーツのパイロット、女だったのでしょう」と問われた末の問答。なぜ女王を人質に取ったのか、そして自身の最終目的を明かす。
- 「どこまでも私の前に現れるのだ白い奴ッ! 対空砲火が薄いではないかッ! 奴を近づけるんじゃない!!」
「……ッ!? どうしたファラ!? 白い奴が来てるぞぉッ!」 - エンジェル・ハイロゥから離脱している筈の自分の艦隊に、V2がどこまでも食らい付いてくる事態に焦り、八つ当たり的に怒号を飛ばす。それでも止まらないV2に恐怖を感じ、撃墜確認されているファラに助けを求めてしまう。
- 「ギロチンのファラが、死んでいる訳がないではないか!?」
- 人質のマリア女王から「死者に助けを求めてどうする」とたしなめられるも、焦点の合っていない目で反論した。直感的にファラの死を知りながらも頭では認められない状況のようだ。
- カイラス・ギリー防衛戦での冷静な指揮ぶりはうかがえず、「正気」と自分で言っておきながらこの取り乱しようなので、まるで説得力が無い。ちなみにこの直後にシュバッテンの艦橋にウッソのV2が取り付いてしまう。
- 「フハハハハハ…! 私に逆らうからこういうことになるのだ! まだまだお前は!」
- 第48話にてマリア女王を射殺して。銃を持つ手の動きがもはや「狂人」のそれである。そしてこの後…。
- 「うわぁーーーっ!!」
- V2ガンダムのビームサーベルで焼かれ、断末魔とともにタシロは『Vガンダム』の舞台から退場、本当に死後の世界へ向かうことになった。
迷台詞
小説版
- 「こんなところで、死にはせん。まだまだ、おまえの股座に顔をうめて、おまえをよがらせてみせなければならんのだ」
- スクイードを撃沈寸前まで追い詰められた際の台詞。この時の「おまえ」とは、小説版における愛人であるファラのこと。ファラと再度いかがわしいことがしたいという一心でスクイードからの脱出を敢行する。
- 「フォン・ブラウン・シティ効果を、リガ・ミリティアの艦艇におこさせれば、戦争はおわるのだ。そのうえで、乳のひとつも揉ませてもらえば、女王として崇めてやるよ」
- アニメ版と同様にマリア女王を人質にとった際の発言。この後マリアに無理矢理キスをした上、本当に胸を揉んだ。なお、小説版ではタシロの狂気に付いて行けなくなった部下に射殺される最期を迎える。
スパロボシリーズの名台詞
- 「白い翼と光の翼を持ったガンダムだと…白い奴め、どこまでもついてまわるか…」
- 『α(α for Dreamcast)』第57話「天使の輪の上で」のエンジェル・ハイロゥ攻防戦にて。「白い翼」と「光の翼」とは、それぞれウイングガンダムゼロカスタムとV2ガンダムを指す。
搭乗機体
SRWでの搭乗機体
脚注
- ↑ ケイブンシャ『新スーパーロボット大戦大百科』P122より。実際には「丹波哲朗」と誤記。