惑星Zi

2013年6月6日 (木) 02:11時点におけるRaigaku (トーク | 投稿記録)による版 (→‎歴史)

惑星Zi(Planet Zi)

ゾイドシリーズの舞台となる惑星。
地球からおよそ6万光年彼方、銀河の正反対(ゾイド・ゾーン)に存在している。大きさは地球の85%程度。衛星が3つ存在したが、大変異により次々とその数を減らしている。

惑星Zi人による独自の文化が発展していたが、地球人の宇宙船が漂着したことから、地球の科学文明の影響を受けて急速な近代化が行われた。惑星Ziは元来より民族対立が絶えなかったため、近代化は軍備増強に容易く繋がり、ついには「戦闘機獣」を生み出すに至った。そして惑星Ziは大規模な戦乱が多発する世界となってしまった。

ゾイドシリーズの多くでは惑星Ziを、「帝国」と「共和国」との長きにわたる戦争が続いている近代的な世界として描いているが、シリーズの中の一つ『機獣創世記ゾイドジェネシス』は幾つもの戦乱で文明が崩壊した時代の惑星Ziを舞台にしており、『ゾイド -ZOIDS-』をはじめとする他のシリーズとは雰囲気が大きく異なる。

惑星Zi土着の生物は金属含有率が地球より高いため、総称して金属生命体と呼ばれている。ただし、多くの生物種は地球の動植物と身体構成はあまり変わらない。しかし、ゾイドと呼ばれる生物種だけは飛躍的に金属含有率が高く外皮まで金属に覆われている。このゾイドを科学の力で改造したものが前述した「戦闘機獣」である。つまりゾイドとは正確にはロボットというよりもサイボーグである。

惑星Zi人

惑星Ziに住む人間たちの総称。
地球人とほぼ同じ進化のルーツを持つとされ、惑星Zi人と地球人の交配も可能である。
ゾイドとは根本的に異なる生物ではあるが、それでも金属粒子濃度が格段に濃い惑星Ziの影響を大きく受けており、先祖に当たる古代ゾイド人は金属皮を持ち、一時的に全身をメッキ化し皮膚を硬化する防御能力を持っていたとされる。
現在のZi人はこの機能は退化しているが、体の一部、とくに顔に金属殻が痣のように浮き出ることがあり、顔に刺青を入れる習慣も存在している。

地球人との交流によって技術や政治体制が急激に進歩することになったが、騎士道のような思想や部族の重視といった伝統的なメンタリティーも色濃く残っている。

歴史

(TVアニメシリーズの設定と、それ以前に作られた玩具シリーズの設定で細部は異なるが、共通するおおまかな点のみ記載する)

古代ゾイド文明
10万年ほど前に、ゾイドたちと独自の共生文明を作り出した「古代ゾイド人」の文明が存在していたが、今は遺跡を残すのみとなっている。この文明が滅んだあと、惑星Ziの人類の文明は地球の紀元前と同等の文明レベルまで退化し、地球と同じように科学を少しずつ発展させていった。この共生文明は人類からは完全に忘れられていたが、ZAC(ゾイド歴)1700年に出土した「バハモットの石板」により再び歴史に語られるようになった。なお、ZACは「この石板が作られたと推測される年」を元年としてこの時点で作られた紀年法である
ゾイドの家畜化
惑星Ziの大陸の一つ「中央大陸(デルポイ大陸)」では、ZAC1800年頃から他の動物たちと同じようにゾイドたちを家畜化する試みが行われ、それは成功した。ゾイドは軍馬や軍象と同じような感じで戦争に使われるようになり、その巨体と戦闘力から戦場の主力兵器となっていった。
部族間戦争時代
ゾイドが戦争に利用されるようになると中央大陸での部族間戦争が激化した。50あった部族はたがいに滅ぼし合い、最終的に生き残ったのが風族、海族、鳥族、虫族、火族、砂族、神族、地底族の8部族であった。部族間の戦国時代はZAC1800年代後半から約100年続き、ZAC1957年に風族族長ヘリック・ムーロアを盟主にする「ヘリック王国」が誕生することで終結した。大陸にようやく平和がおとずれる。
この戦いで最後まで抵抗した地底族は最終的に暗黒大陸(ニュクス大陸)まで逃れ、彼らはそこでガイロス帝国という独自の国家を打ち立てた。
産業革命
平和になった中央大陸では技術的発展を高め、産業革命が起こり急速な近代化が成し遂げられる。それはゾイドの世界にもおよび、ZAC1960年に「ゾイドにコックピットと兵器をとりつける」ということが成し遂げられる。ゾイドは完全な「兵器」となったのである。これ以降、戦闘ゾイドはゾイドコア以外の大半の部分が人工的なパーツに置き換えられるのが一般的となり、まさに「ロボット」のような外見となった。
中央大陸戦争
ZAC1978年、ヘリック王国の第2王子であったゼネバスが王国に反旗を翻す。中央大陸は「へリック共和国」と「ゼネバス帝国」に分裂し、再び戦争が起こる。
この大戦のさなかであるZAC2029年に、地球からの移民船が惑星Ziに不時着。惑星Ziに地球の科学文明がもたらされることになった。当時の地球はゾイドにかかわらない兵器に関しては惑星Ziの数百年先をいっており、それまでは地球でいうところの20世紀レベルの実弾火器しかなかった惑星Ziに、ビーム兵器などのオーバーテクノロジーがもたらされることになる。これらはゾイドにも組み込まれ、荷電粒子砲などが戦場で活躍するようになった。
第一次大陸間戦争
ZAC2051年、ゼネバス帝国の首都はへリック共和国により陥落。ゼネバス皇帝は暗黒大陸のガイロス帝国に救援を要請するが、ガイロス帝国はゼネバスには手を貸さず、逆に中央大陸をわがものにしようと侵略を開始。ここに大陸の戦争はさらに激化することになる。
1983年から1989年の間に展開された玩具のゾイドの背景設定は中央大陸戦争と第一次大陸間戦争を舞台とする。
惑星Zi大異変(グランドカタストロフ)
ZAC2056年、惑星Ziの3つの衛星の1つDeに彗星が直撃。衛星Deは砕け散り。惑星Ziに降り注いだ衛星の破片は大破戒をもたらす。惑星Ziの地形は大幅に変変わってしまい、戦争続行も不可能になった。
第二次大陸間戦争
ZAC2099年、ガイロス帝国は野望を実現すべく戦争を再開。西方大陸(エウロペ大陸)への侵攻が開始され、それに対抗すべくへリック共和国も西方大陸へ出陣。さらにはネオゼネバス帝国が勃興し、三つ巴の戦争が行われた。
1989年から1991年に展開された玩具のゾイドの背景設定で、TVアニメ1作目『ゾイド -ZOIDS-』の舞台となった時代。
ゾイドバトル
戦争がおわり平和になったあと、ゾイドたちは兵器ではなく競技用のメカとして使われるようになった。ゾイドにより行われる様々な競技のことをゾイドバトルと呼ぶ。しかしゾイドバトルはただの興業ではなく、高度な政治的・軍事的な陰謀も絡むことも多かった。
TVアニメ2作目『ゾイド新世紀/(スラッシュ)ゼロ』(SRW未参戦)、3作目『ゾイドフューザーズ』(SRW未参戦)の舞台となった時代。
惑星Zi大異変(2回目)
残っていた惑星Ziの2つの衛星の1つが落下し、再びZiが崩壊する。今度の大異変は過去以上の損害をもたらし、この異変の後に人類の文明レベルは産業革命以前に落ち、ゾイドのコックピット作成技術は失われた。自然環境は汚染され、人類は古代の遺産「ジェネレータ」が稼働している周辺地域でしか生活することができない。
この時代のゾイドはコックピットつきのものを「発掘」によって見つけるのが基本である。また、ゾイド改造は部族間戦争時代と同程度の「簡単な兵器をくっつける」くらいしかできない。
ディガルド戦役
文明後退後の惑星Ziは小国が乱立する時代になっていたが、古代のロストテクノロジーを入手した「ディガルド武国」が世界制覇を目指して世界侵略を開始。他の国々は「ディガルド討伐軍」という連合軍を結成し、それに立ち向かった。
TVアニメ4作目『機獣創世記ゾイドジェネシス』の舞台となった時代。

主な国家

ヘリック共和国
惑星Zi中央に位置するデルポイ大陸東部を領土とする大国。もとは国制の国家だったが国王自らこれを廃し、大統領制を敷いた。
ゼネバス帝国
ヘリック共和国から分裂したデルポイ大陸西部を領土とする帝国。ヘリック共和国の支配民族だった風族の後継者争いの末に建国され、ヘリック共和国と中央大陸戦争を繰り広げた。
TVアニメ以前の玩具シリーズでは大活躍したライバル勢力で、ガンダムシリーズでいうところのジオン公国のような存在。古くからのゾイドファンにはゼネバス帝国好きも多いが、アニメシリーズはゼネバス帝国滅亡後が舞台なため一切語られない。
ガイロス帝国
暗黒大陸ニクスを領土とする地底族の国家。『ゾイド -ZOIDS-』においては西方大陸エウロペにも進出しており、こちらを本拠地としている。
ネオゼネバス帝国
ゼネバス帝国の再来を名乗る勢力で、東方大陸のZOITEC社の息がかかっている。これも残念ながらアニメシリーズでは出てこない。

文明崩壊後の国家

キダ藩
ディガルド武国
ソラノヒト

登場作品

スーパーロボット大戦K
地球 (2)に含まれており、名称も『エリアZi』となっている。

関連用語

ゾイド
惑星Ziに住む金属生命体。改造することで戦闘機獣になる。