ソラノヒト
ソラノヒトとは、『ゾイド ジェネシス』に登場する勢力の一つ。
概要編集
かつての旧文明時代に起こった「大変動」が原因で、居住が出来なくなった大地から脱出し、空にクリスタル結晶のような形をした空中都市「ソラシティ」を造り出して暮らす者たちの末裔。「ソラシティ最高評議会」と呼ばれる機関によって統括が行われている。「天空人」とも呼ばれており、旧文明時代に生み出されたオーバーテクノロジーを多数保有している。地上の幾つかの村で稼動し続けている「ジェネレーター」も、元々はソラノヒトが地上の環境を修復する目的で造り出した物であるのだが、ソラシティの動力に「ジェネレーター」は使用されておらず、現在ジェネレーターに関しては、書物の資料に情報が残っているくらいである。本来、ソラノヒトが空に居住するのは、地上の崩壊が修復されるまでの期間だけであったが、次第にソラシティでの豊か過ぎる暮らしに人々が慣れてしまった結果、ほとんど修復は完了しているにも拘らず、地上への帰還は取りやめになっていた。
ソラシティの稼動に必要不可欠なものであるレッゲルを入手すべく、地上のディガルドに接触。「天空通商条約」を結び、ディガルドからレッゲルを徴収し、その報酬としてソラノヒトの保有するテクノロジーを与えていた。さらに、効率よくレッゲルの徴収が行えるよう、ソラノヒトであるジーンをディガルドに派遣し、その監視役のエージェントとしてフェルミも送り込んでいる。
ソラノヒトの法では、戦闘を行った人物・引き起こした人物は重罪人とされており、戦争の火種は極力排除しようとしている[1]。しかし、自分たちの形振りかまわない手段が原因で地上が戦場になってしまったことにはまるで無関心で、自分たちが生きていくために必要なレッゲルが手に入れば、地上がどうなろうと知ったことではないと考えている者たちばかりである。また、地上からリーオの弾丸を取りに訪れたルージ一行を監視しロンを騒乱罪の容疑で逮捕するなど猜疑心にも満ちていた。
最高評議会は、自分たちがディガルドに送り込んだジーンが野心を持っていることを知っていながらも、彼をうまくコントロール出来るだろうと判断していたが、ナンバーを利用したバイオラプターグイの大部隊による爆撃によって、ソラシティそのものを陥落させられてしまう最悪の結末を招いてしまうこととなった。
最終的にソラノヒトは、ルージたちの乗ってきたギルドラゴンに乗り込んで、地上へ遅過ぎる帰還をすることになった。
その後はズーリに移住し、地上での生活に適応するための活動を行っている。
所属人物編集
名前はほとんどが元素の名称から取られているのが特徴。
- バナ
- ソラシティ最高評議会の議長。他の議員に比べると冷静で聡明な判断の出来る人物。
- プロメ
- ソラシティ最高評議会議員の一人で、ディガルドとの通商を担当。
- サマリ
- プロメの部下。やや神経質な性格。
- ユウロ
- プロメの部下。傲慢な性格の持ち主で、地上人を「虫けら」呼ばわりしている。その性格が大きな仇となり、バイオラプターグイの大部隊を迎撃するべくデカルトドラゴンに搭乗して出撃した際、集中放火を受けた挙句に、最後はバイオラプターグイの特攻でコックピットを潰されて死亡。
- パラ
- ロンの上司にあたる人物。穏健派。ゾイド乗りとしての操縦技術もあり、デカルトドラゴンに搭乗。
- ロン・マンガン
- ソラシティが地上に送り込んだエージェント。ソラノヒトによる地上の支配を望むプロメたちとは対立している。ソラシティの人間も地上で共存すべきだと考えており、ほかのソラノヒトと異なって地上の人間たちへの協力にも積極的である。
- ジーン
- 地上から効率良くレッゲルを徴収するために送り込まれたエージェント。ソラノヒトはジーンの野心を知っていながら彼を地上に送り込んでおり、その結果、手痛すぎる「しっぺ返し」を食らう羽目になった。
- フェルミ
- ジーンの監視をするために送り込まれたエージェントだが、快楽主義者ゆえに「面白そうだから」という理由でジーンの側に付いた。逆にジーンがソラシティを落として「神」を自称するようになると「つまらなくなった」という理由でジーンから離反した。
脚注編集
- ↑ その方針ゆえに、ほとんどの者たちが戦うことを知らず、ソラシティの防衛も、光学迷彩やバリア、無人操作のザバットにまかせっきりの状態で、人間が操縦して戦うゾイドは僅か数機のみである。