擬態獣(Mimetic Beast)とは、『神魂合体ゴーダンナー!!』及び『神魂合体ゴーダンナー!! SECOND SEASON』に登場する敵勢力。
概要
作中では未知の巨大生物として扱われている。擬態「獣」との名の通り、多くの個体は基本形態が四足歩行のヤマアラシに似た獣のような姿をしており、知能や攻撃方法も基本的に獣のそれ。彼等は陸上のみならず空や海、はたまたは宇宙とあらゆる環境に適応する事が可能で、様々な生物・無生物を取り込んで、その能力を自分の物として進化していく。
擬態獣は街を破壊し人類やその他全ての生物に危害をもたらす為、当然ながら駆逐の対象とされており、その対策として世界各地でゴーダンナーを始めとするスーパーロボットや様々な機動兵器が開発される事になっている。しかし、その特性故に下手をするとそのスーパーロボットや機動兵器までもが取り込まれ、擬態獣側に強大な戦力を与えてしまう危険性もあり、劇中ではセレブレイダーやクラブマリナー、ファットボーイ、サンダーボーイといった兵器が擬態獣に寄生・あるいは取り込まれる形で戦力として利用され、終盤には主人公機であるゴーダンナーすら餌食となっており、作中での描写は「擬態」というよりも、むしろ「同化」に近いと言える。更に1stシーズンの終盤では同じ擬態獣の死骸を捕食(所謂「共喰い」)して自身を強化させるタイプ「融合獣」も出現しており、その融合獣同士が更に互いを捕食し合う形で究極的進化を遂げた「超擬態獣」も誕生している。
そして特性以上に脅威なのは、擬態獣が保有する病原体「インサニアウイルス」の存在にある。このウイルスは擬態獣に接触する事で感染する可能性が非常に高く、感染者を擬態獣に近い異形の存在へ変質させる「ラビッドシンドローム」と呼ばれる感染症を引き起こす(詳細については当該記事を参照のこと)。
実際、擬態獣との戦闘で犠牲になったパイロットの死因は、どちらかと言えば擬態獣との直接戦闘よりもラピッドシンドロームの発症のケースの方が圧倒的に多かったと言え、治療方法も見つけられなかった事から、マックス・ジュニアやモウカク、剣といったパイロット達は凄惨な最期を迎え、劇中終盤にてダンナーベースは慢性的な戦力不足(最大の切り札であるゴーダンナーを駆るエースであったゴオは、ラピッドシンドロームの半ば末期症状にまで陥っていた)という大きなハンデを抱えた状態で、超擬態獣を中心とした擬態獣勢力との決戦に挑まなければならなくなっている。
なお、擬態獣の誕生経緯や行動目的は不明であり、作中では最後まで擬態獣の正体自について一切わからないまま、『SECOND SEASON』最終話で「最後の擬態獣」が倒されている。これに関しては「『ゴーダンナー!!』の物語はラビッドシンドロームに関わるドラマが主軸であり、擬態獣はあくまで舞台装置に過ぎなかった」という見方もできる。
登場作品
全体的に地形適応に優れており、得意な地形はS、それ以外の地形もAであることがほとんど。加えて海戦も得意であり、海からの進軍でプレイヤーを苦しめることも多い。また、原作でボーイシリーズを乗っ取った設定からか、他作品の機体で出てくることもある。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦K
- スーパーロボット大戦L
- ユニウスセブン破砕作戦の際に早速登場。ゴーダンナー勢の敵として登場する他、ザフトのザラ派残党のテロリスト(とモビルドール)が妨害を仕掛けてくる際、コロニー内部に住み着いていた擬態獣が出てきて乱戦になると言ったシナリオもある。ウィンダムやザムザザーなどのモビルスーツを乗っ取って現れることも多い。
- 原作よろしく行動目的は不明であるが、大まかに「種として危険であると認識した敵を駆逐するために攻撃を仕掛ける」と言う傾向が見られる。タンホイザーを撃とうとするミネルバのエネルギーに反応して同艦を囲む場面もあった。物語前半では強烈に敵と認識した存在がいなかったのか、縄張りに侵入した外敵と戦うかのような小競り合いを繰り返す程度で、擬態獣全体で纏まった行動を取る事は無かった。強いて言えばヤシマ作戦の最中に乱入してきて第6の使徒に襲い掛かる事があったが、それも規模で言えば小競り合いの範疇だった。しかし物語後半、人類(特にダンナーベース)を最大最強の敵と認めたのか、全世界の擬態獣が集結して超擬態獣を形成、ダンナーベースに殺到する。終盤、クトゥルフに復元されて再登場する。
Scramble Commanderシリーズ
スパロボに登場した擬態獣
関連機体
以下の機体は擬態獣にコントロールを乗っ取られて敵として登場する。