イノベイド
イノベイド(Innovade)とは、『機動戦士ガンダム00』『劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-』に登場する人種。
概要
将来において人類が到達するであろう進化種イノベイターを模倣して作られた人造人間のこと。
創造者であるイオリア・シュヘンベルグの意図は他にもっと重要なものがあったが、一般的には人間を理解できないヴェーダに代わって人間を観察・評価するためのデバイスとされ、個々の自意識を有すると同時にその殆どがヴェーダとリンクしており、人間についての情報を常にアップロードし続けており、ヴェーダが確認出来ない「ネットワークに繋がっていない」スタンドアローンの端末の情報収集も目的としている。また、それと同時にヴェーダからの監視も受けており、計画に反する行動を起こすものには強制停止をかけられる。
イノベイドも大きく二種類に分けられ、自身がイノベイドだと知らぬまま人類社会に潜入し情報収集する「情報収集型」と、戦闘要員やエージェントとして活動する「戦闘型」が存在する。
基本的に全て中性であり、必要な場合にのみ性別が付与され同一パターンから男女どちらも造り出せる。情報収集型は自身が人間でない事に気付かぬよう有性であり、(体内のナノマシンによって)不老長寿で周期的に一瞬だけヴェーダと無自覚によるリンクをしている以外は一般人と変わらない。戦闘型は偽装が無用である事等から中性であり、ヴェーダに対して忠実な存在として計画遂行に関わる内容に従事している。ヴェーダとのリンクによってレベルに応じた情報を意識下に取得し、総じて人より高い身体能力を有している。また、特殊な任務に従事するイノベイドは、ヴェーダの機能の一部の使用権を特殊能力として与えられている。その事もあり、人間を見下しているイノベイド(イノベイター)の中には、絶対的主義になる者もいた。
ちなみに、DNAパターンは当時ソレスタルビーイングに協力していた科学者達から提供されたものであるが、パターンが少ないのか同じ容姿を有したものがかなり多い。2ndシーズンエピローグでは、多数のモブキャラに混じって多くのイノベイドを見かける事が出来る。
SRWでの扱い
Zシリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- 2ndシーズンに登場した名有りイノベイドが総登場。味方メインパイロットとして使用可能なティエリア以外の全員が天才を持つので、中々厄介。
- なお、本作に登場するパイロットには性別が設定されているが、ティエリア、アニュー、量産イノベイド以外のイノベイドの性別は「無性」(原作における「中性」の再現)に設定されている[1](その為、桂およびミシェルを性格が女性寄りのヒリングに接触させても、エースボーナスが発動しない)。
携帯機シリーズ
いずれの作品も、ティエリア専用の特殊スキルとして登場。刹那のイノベイター同様、気力が130で発動するが、こちらはアレルヤの超兵のように命中率と回避率のみ上昇する。
VXT三部作
- スーパーロボット大戦V
- 劇場版設定であるため組織としては登場しないが、クリア後の用語事典において彼らもエンブリヲを出し抜こうと行動していたことが示唆されている。
単独作品
- スーパーロボット大戦Card Chronicle
- 2ndシーズンのシナリオ終了後に復活し、宇宙海賊バンカーと共謀。
イノベイドに該当する人物
- リボンズ・アルマーク、ヒリング・ケア、スカイ・エクリプス
- 塩基配列パターン0026タイプ。E・A・レイの遺伝子をベースとしている。良くも悪くも、物語の中心となったイノベイドが多い。
- ティエリア・アーデ、リジェネ・レジェッタ
- 塩基配列パターン0988タイプ。「己の意思でイオリア計画を掌握せんとする者に反抗した」という点において一致している。
- リヴァイヴ・リバイバル、アニュー・リターナー
- 塩基配列パターン不明。なお、リヴァイヴに性別は無いが、アニューは情報収集型なので女性である。
- ブリング・スタビティ、デヴァイン・ノヴァ
- 塩基配列パターン0666タイプ。一般的な戦闘型イノベイド。
- 量産イノベイド
- ブリングとデヴァインと同じ塩基配列パターン0666タイプで、イノベイドの兵士。
公式外伝作品に登場するイノベイド
- ビサイド・ペイン
- 公式外伝作品『機動戦士ガンダム00P』や『00I』に登場するリボンズと同じ塩基配列パターン0026タイプ。
- リボンズとは意見を異にしており、イノベイドによる武力介入を主張して人間のガンダムマイスターを抹殺しようとする。
- 極端なまでの完璧主義者として作られたため、自身の思惑通りに事が進まなくなるとすぐに激昂してしまう欠点がある。
- グラーベ・ヴィオレント
- 塩基配列パターン不明。公式外伝作品『機動戦士ガンダム00P』2ndシーズンの主人公。
- ガンダムラジエルのガンダムマイスターであり、プトレマイオスチームのガンダムマイスター達(第3世代)のスカウト活動も行っていた。
- 覚醒前は研究者として人間世界で生きてきた事から、人の心の強さと脆さをよく知る男性型イノベイド。
- ヒクサー・フェルミ
- 塩基配列パターン不明。グラーベの相棒で、GNセファーのパイロット。
- リボンズが送り込んだイノベイドだが、後のアニュー同様当初はその自覚が無く、リボンズやビサイドの思惑に振り回される事になる。
- レイヴ・レチタティーヴォ
- リボンズと同じ塩基配列パターン0026タイプ。公式外伝作品『機動戦士ガンダム00I』の主人公。ビサイドと瓜二つな容姿から、劇中において、重要な役回りとなる。
- テリシラ・ヘルフィ
- 塩基配列パターン不明。医者として生活していた男性イノベイド。
- スルー・スルーズ
- 塩基配列パターン不明。カタロンに参加していたテリシラと同型の女性イノベイド。
- ブリュン・ソンドハイム
- 塩基配列パターン不明。少年型のイノベイド。
- ラーズ・グリース、フリンチ・ブレイク、ブラッド
- ブリングと同じ塩基配列パターン0666タイプ。
- ピティホープ・グリース
- 塩基配列パターン不明。アニューと同型のイノベイド。
- ハナヨ
- 塩基配列パターン不明。少女型のイノベイド。発表時は「ガンダムマイスター874」と表示されている。肉体を持たず、データ上のみの存在。
- ハヤナ、ハーミヤ
- 塩基配列パターン不明。ハナヨと同タイプの少女型のイノベイドで、ハヤナ(887)は元々ハナヨの肉体として作られたものだった。
- レティシア・アーデ
- ティエリアと同じ塩基配列パターン0988タイプ。ティエリアが自分の記憶をコピーしたクローン的存在。ただし、あくまでも別の人格を持つ。
関連人物
- イオリア・シュヘンベルグ
- ソレスタルビーイングの創設者にしてイノベイドの創造者。
- E・A・レイ
- リボンズ達のオリジナルに当たる人物で、イオリアの盟友の一人。
- なお、レイの声優は古谷徹氏(リボンズとは異なり、古谷氏の本名でクレジットされている)で、本名は「エターナル・アラン・レイ」と言う。明らかにアムロ・レイを意識したネーミングとなっている。
- クレーエ・リヒカイト
- 公式外伝作品『機動戦士ガンダム00I』に登場。ソレスタルビーイングの監視者の一人でもあり、チームトリニティを生み出した人物。
- イノベイドの不老ナノマシンを得ようとブリュンを誘拐した。SRW未登場。
他作品の関連人物
- ガリモス大船長、ギル・バーグ
- 宇宙海賊バンカーの面々。『CC』にてイノベイド(リボンズ一派)と共謀して、ソレスタルビーイング号を強奪する。
運用機体
イノベイド製のモビルスーツの機体性能は、ヴェーダのバックアップも相まってソレスタルビーイングのガンダムよりも上になっている。
- ガルムガンダム
- GN-Zシリーズの最初期の機体。各部は他の機体と似ているが、ガンダムフェイスを持っている点が特徴。
- 後にフェレシュテのガンダムマイスターであるレオ・ジークの乗機となる。SRW未登場。
- ガデッサ
- 遠距離砲撃戦を主体とするGN-Zシリーズの機体。「GNメガランチャー」を装備する。リヴァイヴ機とヒリング機が存在する。
- ガラッゾ
- 近接戦闘を主体とするGN-Zシリーズの機体。5本の指から発生し収束させた「GNビームサーベル」の切れ味は強力。ブリング機とヒリング機が存在する。
- ガッデス
- 中距離戦闘を主体とするGN-Zシリーズの機体。無線誘導兵器「GNビームサーベルファング」を装備しているが、戦闘にはあまり向かない機体である。
- ガガ
- GN-Zシリーズの簡易型量産機。まともな武装が存在せず、トランザムによって加速し敵機に体当たりする事を目的とした特攻機である。
- エンプラス
- エイの様な外見をしたイノベイド製の白いモビルアーマー。レグナントのプロトタイプ機である。
- レグナント
- ルイス・ハレヴィが搭乗する可変モビルアーマー。彼女の憎しみを体現したかのような異形の外見を持つ。
- アルケーガンダム
- ガンダムスローネツヴァイを基に開発されたアリー・アル・サーシェスのガンダム。4つの眼と長い腕を持つ禍々しい外見が特徴的。
- リボーンズガンダム(リボーンズキャノン)
- ダブルオーライザーと同じ「ツインドライヴシステム」を搭載したリボンズ・アルマーク専用のガンダム。砲撃戦を得意とするリボーンズキャノン形態への変形も可能。