「ミツヒロ・バートランド」の版間の差分

 
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== ミツヒロ・バートランド(Mituhiro Bartland) ==
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{{登場人物概要
*[[登場作品]]:[[蒼穹のファフナー]]
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| 登場作品 = {{登場作品 (人物)|蒼穹のファフナー}}
*[[声優]]:森功至
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| 声優 = {{声優|森功至}}
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| 初登場SRW = {{初登場SRW (人物)|スーパーロボット大戦K}}
*所属:[[竜宮島]]・[[アルヴィス]] → 新国連
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| SRWでの分類 = [[NPC]]
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元・アルヴィスの[[ファフナー]]開発部に在籍していた科学者で、千鶴の元夫であり、真矢と弓子の父親。<br />一見、温厚で紳士的な人物に見えるが、その本性は傲慢極まりない性格の持ち主で、自らの目的の為に家族も捨てようとする冷酷な人物。アルヴィスでは[[フェストゥム]]に勝てないと判断し、8年前に竜宮島を捨てて現在は新国連ファフナー開発部の上位技官となっている。
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{{登場人物概要
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| タイトル = プロフィール
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| 種族 = [[種族::地球人]]
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| 性別 = [[性別::男]]
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| 所属 = [[竜宮島]]・[[アルヴィス]] → 新国連
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'''ミツヒロ・バートランド'''は『[[蒼穹のファフナー]]』の登場人物。
  
フェストゥムに対する並外れた憎しみから、人としての心を殆ど無くしつつあり、ファフナーの設計思想も「より多くの敵(フェストゥム)を倒す」という過激なもので、仲間を守る事を優先した[[日野洋治]]とは、対照的なものである。
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== 概要 ==
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元・[[アルヴィス]]の[[ファフナー]]開発部に在籍していた[[科学者・技術者|科学者]]で、[[遠見千鶴]]の元夫であり、[[遠見弓子]]と[[遠見真矢]]の父親。
  
弓子が真矢の適正データを改竄していた事実を知った事で、急遽竜宮島に帰島。真矢を自らが開発している[[マークニヒト]]のパイロットにすべく、弓子の行いを口実に遠見親子全員を島から追放して、新国連に連れて行こうとした。<br />しかし、竜宮島の島民やアルヴィスのメンバー、そしてファフナーのパイロット達による遠見親子の擁護発言に逆上し、パイロット達に対する暴言から、遠見親子からは失望を、アルヴィスのメンバーやファフナーのパイロット達からは、激しい怒りを買う結果となり、完全にアルヴィスや竜宮島と決別する。
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本編の8年前に、アルヴィスでは[[フェストゥム]]に勝てないと判断し、[[竜宮島]]を捨てて現在は新国連ファフナー開発部の上席技官となっている。
  
その後、回収させた[[マークフィアー]]のコアを流用し、[[マークザイン]]のデータを元に、殲滅戦重視のサルヴァートルモデル・[[マークニヒト]]を完成させる。真矢を手に入れられなかった為、自らを慕う[[狩谷由紀恵]]の気持ちを利用し、彼女に致死量寸前の投薬処置を施してまで、半ば強引にファフナーと適合させる。
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=== 人物 ===
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一見、温厚で紳士的な人物に見えるが、その本性は傲慢極まりない[[性格]]の持ち主で、自らの目的の為に他人はおろか家族をも利用し捨てようとする冷酷な人物。フェストゥムを相手に文字通り命懸けでファフナーに搭乗して戦っているパイロットの子供達の命も軽んじており、本人達の前で「ファフナーを動かす電池」と侮蔑する等、人としての心を殆ど無くしつつあった。この為、ティターン・モデルの一件からも弓子からは憎悪され、真矢からも最終的には「フェストゥムと同じ」と見なされる事になっている。更にフェストゥムに対する並外れた憎しみから、ミツヒロの抱いていたファフナーの設計思想も「一体でも多くの敵を倒す」という[[日野洋治]]とは正反対であり、島を出たのもフェストゥムに勝利する機体とパイロットを生み出す為で、最終的にフェストゥムを殲滅出来れば何も残らなくても良いとまで断じている。
  
しかし、自らが立案した最終作戦「ヘブンズドア」の開始前日の、マークニヒト最終実験時に、パイロットだった由紀恵がフェストゥム・[[イドゥン]][[同化]]されてしまうのを目の当たりにし、最高傑作であったマークニヒトをあっけなく奪われたショックから、狂気の笑い声を上げたままマークニヒトに拳を叩き付けられて死亡するという、自業自得の結末を迎えた。
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かつてのファフナーのパイロット候補生でアルヴィスの大人達を憎んでいた[[狩谷由紀恵]]にとって唯一慕っている存在であるが、ミツヒロ自身はそんな彼女の気持ちを利用して新国連側のスパイとして利用するだけでなく、致死量のフェストゥム・ゲネを投与して[[マークニヒト]]のテストパイロットをさせる等、実験用のモルモットの様にしか扱わなかった。
  
なお、その死は竜宮島へと伝えられたものの、その非道ぶり故か[[遠見真矢|]]にすら全く悲しまれていない。ただ、竜宮島の外に住む大多数の人間たちの視点からすれば、彼の執念による研究成果や作戦立案が人類側の勝利に貢献してきたところは決して否定できず、悪人ではあっても人類の敵ではない、
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なお前述のとおり、千鶴の元夫であるが、彼女ほどの良識のある女性が何故このような男と一時でも一緒になっていたかは一作目では特に明かされなかった。その後『EXODUS』にて千鶴曰く「彼の若い時そっくり」なとある青年が登場しており、彼の様子を見る限り若き頃は勇敢かつ聡明で、思いやりを持ちつつも理想に燃える性格であったようだが、いつしかその心を失っていった様子。元妻の千鶴からは、「竜宮島で最初にファフナーに心を[[同化]]された人物」と評されている。
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=== 劇中の様相 ===
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かつて、[[ゼロファフナー|エーギル・モデル]]の実験中の事故によって娘夫婦を死なせてしまった[[西尾行美]]がファフナー開発から一線を退いた後、洋治と共に彼女の研究を引き継ぐ事になった。
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しかし、ミツヒロは自身の娘である弓子や由紀恵も含めたフェストゥム因子移植第一世代のパイロットの子供達に対し、エーギル・モデルの発展型であるティターン・モデルの無茶な機動実験や訓練を強行させ、子供達の多くを死に追いやるも同然の結果を招き、洋治が竜宮島を離れてファフナーの研究を継続する決意をさせるに至っている。そして本編の8年前となる2138年にて、自らも竜宮島だけでなく家族まで捨てて新国連に参加。[[ヘスター・ギャロップ]]に巧みに取り入る事で現在の地位と権限を手に入れ、[[人類軍]]の方針そのものを自らの望む形に捻じ曲げるまでの影響力を持つようになった。この経緯から、弓子には激しく憎悪されるに至っている。
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2146年([[蒼穹のファフナー|無印]])にて、由紀恵からの情報を得て海中に沈んでいたノートゥング・モデルのファフナーである[[マークフィアー]]のサルベージを行った後、弓子が真矢の適正データを改竄していた事実を知った事で、急遽竜宮島に帰島。真矢を自らが開発している[[マークニヒト]]のパイロットにすべく、弓子の行いを口実に遠見親子全員を島から追放し、新国連に強制連行しようとした。しかし、竜宮島の島民やアルヴィスのメンバー、そしてファフナーのパイロット達による遠見親子の擁護発言に逆上し、パイロット達に対する暴言から、遠見親子からは失望を、アルヴィスのメンバーやファフナーのパイロット達からは激しい怒りを買う結果となり、完全にアルヴィスや竜宮島と決別する事になった。
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その後、回収させたマークフィアーのコアを流用し、洋治の遺した[[マークザイン]]のデータを元に、殲滅戦重視のザルヴァートル・モデルであるマークニヒトを完成させる。真矢を手に入れられなかった為、自らを慕う由紀恵の気持ちを利用し、彼女に致死量寸前の投薬処置を施してまで、半ば強引にファフナーと適合させる。しかし、自らが立案した最終作戦「ヘブンズドア」の開始前日に行われたマークニヒトの最終実験時、パイロットだった由紀恵がフェストゥム・[[イドゥン]]に[[同化]]されてしまうのを目の当たりにし、自らの最高傑作であったマークニヒトをあっけなく奪われたショックから、狂気の笑い声を上げたままそのマークニヒトに拳を叩き付けられて死亡するという、自業自得の結末を迎えた。
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その後、ミツヒロの死は竜宮島へと一応伝えられたが、生前の愚行の数々故に実の娘にすら全く悲しまれていなかった。
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漫画版ではモルドヴァ基地を脱出した直後に、ヘスター諸共イドゥンに殺害されている。
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=== キャラクターの総評 ===
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その行いにより、視聴者のみならず劇中の人物からも「憎しみの果てに人の心を失った」と評価されているものの、彼の執念による研究成果や作戦立案が人類側の勝利に貢献してきた事実は決して否定できず、竜宮島の外に住む大多数の人間たちの視点からすれば、ミツヒロ・バートランドという人物は'''「悪人ではあっても人類の敵ではない」'''と評価できなくもない。
  
 
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
 
 
=== 携帯機シリーズ ===
 
=== 携帯機シリーズ ===
;[[スーパーロボット大戦K]]
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;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦K}}
:初登場作品。NPCとして登場。しかし、遠見一家とは全く関わらない。一応、終盤で真矢が「お父さんが死んだらしい」とは言うが、原作未見だとこれがミツヒロの事とは絶対に気づかないであろう…
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:初登場作品。[[NPC]]として登場。しかし、遠見一家とは全く関わらない。一応、終盤で真矢が「お父さんが死んだらしい」とは言うが、原作未見だとこれがミツヒロの事とは絶対に気付かないと思われる。
;[[スーパーロボット大戦UX]]
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;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦UX}}
:本作もNPC。今作では味方部隊とガッツリ絡み、原作同様真矢を連れ去ろうとする。
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:本作もNPC。今作では味方部隊とガッツリ絡み、原作同様[[遠見真矢|真矢]]を連れ去ろうとする。
:最終的に原作同様、竜宮島と決別するが「戦争により戦いの本来の目的を忘れてしまった犠牲者」として哀れまれてもいる。
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:最終的には原作同様に[[竜宮島]]と決別、イドゥンによって殺害される。なお、ミツヒロの冷酷な言動については多くの者から非難されるが、一方では'''「戦争により戦いの本来の目的を忘れてしまった犠牲者」'''として憐れまれてもいた。
  
 
== 人間関係 ==
 
== 人間関係 ==
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;[[西尾行美]]
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:アルヴィス所属時代の上司。エーギル・モデルの事故が原因で引退した彼女からファフナー開発の指揮を引き継いだが、結局ミツヒロ本人もそれ以上の悲劇を引き起こしてしまうこととなる。
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;[[皆城公蔵]]
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:アルヴィス所属時代の同僚。自身と同じくフェストゥムとの「決戦」を望む人間だが、ミツヒロの様にフェストゥムへの憎しみで回りが見えなくなっているのではなく、現実的な判断で選んだに過ぎない。事実、彼は史彦達の望む「対話」にも頭ごなしに反対しようとはしなかった。
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;[[真壁史彦]]
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:アルヴィス所属時代の同僚。「決戦」を望む自身とは対照的に「対話」の道を望んでおり、他のパイロットの子供達はおろか実の娘でさえ実験体の様に扱う非道なやり方をやってまでフェストゥムの殲滅を行う事に意味があるのか問われた際は、「勝てば何も残らなくていい」と断じている。
 
;[[遠見真矢]]
 
;[[遠見真矢]]
:娘。後にフェストゥムと同じと評価されて決別され、彼が死んでも悲しんでいないなど、関係は最悪と言ってもいい。ミツヒロは彼女をマークニヒトのパイロットにしようとしていたらしく、実現していれば真矢は悲劇的な結末を迎えていた。
+
:娘であり次女。歳が離れているのもあってかさほど嫌われてはいないが、後に'''「(心を持たない)[[フェストゥム]]と同じ」'''と評価されて決別される。その後、ミツヒロの死を知っても悲しまれないなど、総じて良い関係とは言えない。
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:なお、ミツヒロは真矢をマークニヒトのパイロットにしようと考えていた。それが実現していたら、[[狩谷由紀恵|彼女は悲劇的な結末を迎えていただろう]]。
 
;[[遠見弓子]]
 
;[[遠見弓子]]
:娘だが、彼女からは「あの男」呼ばわりされるほど、やはり関係は最悪。妹を守る為に、パイロットとしての能力データを改竄されていたのを知った際には、殴る等の暴挙も辞さなかった。
+
:娘であり長女。しかし、ティターン・モデルの起動実験で第一世代の子供たちをほとんど死なせる原因を作った挙句に家族まで捨てた為、第一世代の数少ない生き残りである弓子からは「あの男」呼ばわりされるほど憎まれており、関係は最悪。真矢のパイロットとしての能力データを改竄されていたのを知った際には、実の娘である彼女に対して殴る等の暴力も辞さない冷酷さを見せている。
 
;[[遠見千鶴]]
 
;[[遠見千鶴]]
:元妻。
+
:元妻。若い頃、学会で異端視されていた彼女の研究に理解・協力を示し、意気投合して共同研究者となったことが馴れ初め。しかし、フェストゥムへの憎しみに駆られる余り次第に人の心を捨てていったことで千鶴との夫婦仲は研究方針の対立もあって冷めていき、最終的には離婚・決別へと繋がった。彼女から'''「島で最初にファフナーに心を同化された」'''と評されていた。
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;[[日野美羽]]
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:死後に誕生し、出会う事の無かった孫。
 
;[[日野洋治]]
 
;[[日野洋治]]
:ザルヴァートルモデル・ファフナーの開発者同士だが思想は正反対。
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:アルヴィス所属時代からの同僚。ザルヴァートル・モデルの共同開発者だが、彼とはファフナーの設計思想やフェストゥムに対しての考え方、最期の瞬間も正反対である。
 
;[[狩谷由紀恵]]
 
;[[狩谷由紀恵]]
:自分を慕っていたが、ミツヒロは彼女を道具の様にしか思っていなかったようで、事実マークニヒトごとイドゥンに同化されようとした際には、彼女の身の安全など無関心で、ファフナーの事を心配している始末だった。
+
:第一世代の元教え子。アルヴィス所属時代からそのパイロット適性の高さ故に目を掛けており、島の大人たちを憎んでいた由紀恵もミツヒロにだけは心を開き慕っていたが、その実態は彼女を「道具」として利用しているに過ぎないものだった。実際、彼女がマークニヒトごと[[イドゥン]]に[[同化]]されようとした際にも、彼女の身の安全など無関心でファフナーの事だけを心配している始末だった。
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;[[小楯保]]
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:海中から回収した[[マークフィアー]]のコアを抜いたことで馬鹿野郎呼ばわりされる。
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:
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== 他作品との人間関係 ==
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;[[ロード・ジブリール]]
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:[[K]]では協力者のようだが、内心快く思ってはいない模様。
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;[[ジョセフ・カーター・ジョーンズ]]、[[リナ・デイヴィス]]、[[シャフ]]、[[張飛ガンダム]]
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:『[[スーパーロボット大戦UX|UX]]』にて遠見家を[[竜宮島]]から追放させ、パイロット適性の高い真矢を連れて行こうとするミツヒロの卑劣なやり方に不快感をあらわにした。
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;[[ショウ・ザマ]]、[[ティエリア・アーデ]]
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:『UX』にて彼らから自身の思想に対し不快感を抱かれる。
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;[[飛鷹葵]]
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:『UX』にて自身の思想を彼女から「時代錯誤もいいところ」と辛辣に否定される。
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;[[ロミナ・ラドリオ]]、[[スカーレット・ヒビキ]]
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:『UX』にて彼女達からは「ある意味、戦争の被害者」と憐れまれる。
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;[[ノーヴル・ディラン]]
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:『UX』では彼女からマークフィアーのコアを提供される。勿論、ミツヒロは彼女の真意に気づくことはなかった。
  
 
== 名台詞 ==
 
== 名台詞 ==
;「あそこにいるのは…所詮受胎能力を失った日本人が作った遺伝子工学の産物ではないか」<br />「彼らは結局'''ファフナーを動かす電池'''にすぎん」
+
;「大きくなったね…真矢…」
:ファフナーのパイロット達にこう言い放つ。ミツヒロの傲慢さと非道さが全面的に現れている暴言であり、アルヴィスのメンバーとファフナーの搭乗者達の逆鱗に触れ、真矢から決別される。[[K]][[UX]]ではこの発言はないが、ファフナーのパイロット達と[[キラ・ヤマト|同じく]][[アスラン・ザラ|遺伝子工学で]][[シン・アスカ|生み出された]]人物は大勢いるため、もし言った場合、彼らから激しい非難を浴びるのは避けられないだろう(特にUXの場合、[[真上遼|人造人間として生まれた地獄コンビの片割れ]]がいるため迂闊にこの手の台詞を言おうものなら'''彼の逆鱗に触れて叩き潰される'''事態は想像に難くない)。
+
:第18話、真矢たちの前に現れての一声。この時は穏やかな印象を見せていたが…。
;「私の…私の夢が…ははははははっ!ははははははははっ!」
+
;「あそこにいるのは、所詮受胎能力を失った日本人が作った遺伝子工学の産物ではないか」<br />「''彼らは結局ファフナーを動かす電池にすぎん''」
:自身の切り札であるマークニヒトが怨敵のフェストゥムに奪われた際の反応。野望の為に他人を平然と食い物にしてきたミツヒロだが、その最期は狂った笑い声をあげながら、フェストゥムと同化したマークニヒトに叩き潰される(自らの野望をマークニヒトの機体名の通り「否定」される)という無様な物だった。
+
:同18話にて、裁判が茶番に終わった後、[[ファフナー]]のパイロット達にこう言い放つ。ミツヒロの傲慢さと非道さが全面的に現れている暴言である。当然ながら、[[アルヴィス]]のメンバーとファフナーの搭乗者達の逆鱗に触れ、実の娘である真矢からは決別されてしまう。尤も、ファフナー(ノートゥング・モデル)自体が'''パイロットを使い潰す前提の兵器'''である事、そして竜宮島の子供達が'''使い潰される前提で生み出され、調整され、戦場に送り出されている'''事も、覆しようのない事実ではあるのだが。
== スパロボシリーズでの名台詞 ==
+
:しかし、真矢もまた同じように生まれているのも事実であり、彼自身も真矢を自分が開発しようとしているファフナーの電池にしようとしているのも本音であり、おそらく自分で真矢の存在そのものを否定していることも分かっていない。
;「所詮は異星人やテロリストが寄せ集まった傭兵集団にすぎんか」
+
;「勝てるなら、何も残らなくていい」(中略)「状況は絶望的だ」
:人間と[[フェストゥム]]の融合体である[[皆城乙姫]]を「普通の人間」として受け入れる一騎達や自軍部隊を「呆れた考え」と嘲笑した上にこう言い放つ。
+
:[[竜宮島]]から去る時、[[真壁史彦|真壁]]から、「戦いに勝ったとして、お前に何が残る?」と質問されての回答。
:なんか前述の暴言を意識しているような言い回しであるが、[[ショウ・ザマ|ショウ]]や[[ティエリア・アーデ|ティエリア]]、[[飛鷹葵|葵]]に非難され、原作通り真矢から決別されてしまう。
+
:『[[スーパーロボット大戦UX|UX]]』では[[龍装劉備ガンダム|劉備]]から「家族や仲間を捨ててまで得た勝利に何の意味がある」と非難される。
== リンク ==
+
;「おのれぇ…私のファフナーが!」<br />「私の…私の夢が…ははははははっ! ははははははははっ!」
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:第23話、自身の切り札であるマークニヒトが怨敵のフェストゥムに奪われた際の反応。野望の為に他人を平然と食い物にしてきたミツヒロだが、その最期は狂った笑い声をあげながら、[[フェストゥム]][[同化]]した[[マークニヒト]]に叩き潰される('''自らの野望をマークニヒトの機体名の通り「否定」される''')という無様な物だった。
 +
:ちなみにCDドラマ『THE FOLLOWER2』では、この時のミツヒロの胸中について補足が行われているのだが、それは'''「自らの生み出したファフナー(マークニヒト)は、憎むべき敵であるフェストゥムでさえ欲する程の傑作であったのだ」という「歓喜」だった'''という常人には到底理解出来ない様なものであった。尤も、フェストゥムがマークニヒトに目を付けたのは、自身と対立していた[[日野洋治]]が開発した[[マークザイン]]の想像を絶する活躍が原因と思われるが…。
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== スパロボシリーズの名台詞 ==
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;「しかし、ロゴスの後ろ盾無くしてフェストゥムは滅ぼせません。残っている資金を優先的に回してもらうためにも、尻尾を振り続けざるを得ないでしょう」
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:『[[スーパーロボット大戦K|K]]』第18話「存在-なかま-」シナリオデモより。
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;「偶然にしては、少し出来過ぎな気もしますが…」
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:『[[スーパーロボット大戦UX|UX]]』第25話「生命-めざめ-」シナリオエンドデモより。[[竜宮島]]の占領が失敗した直後に[[ノーヴル・ディラン|ノーヴル]]から[[マークフィアー]]のコアを渡されたことに対して。
 +
;「『灯篭流し』か。自己満足に浸るだけのくだらない行事だ」
 +
:『UX』第29話「燈火-ともしび-」シナリオデモより。[[灯籠流し]]の準備をする竜宮島の住民とその手伝いをする[[アルティメット・クロス]]を嘲笑うかのように言った。
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:死者を悼む行事である灯籠流しを自己満足に浸るだけの下らない行事と言い切り、しかもその場に娘の[[羽佐間翔子|翔子]]を亡くした[[羽佐間容子|容子]]がいるため、家族を亡くした人間の心境を全く考慮していない。
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;「亡くなったはずの娘との再会。なかなか感動的な場面ではないか」
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:同上。こちらは翔子が生存し、母・容子と再会した時の台詞。確かに娘が生きて帰ってきた事は容子にとって最大の救いとなっているため、上記の台詞と比べると考慮しているように見える。
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:しかし、その場にいた[[カノン・メンフィス|カノン]]は悲しさと寂しさが混じった心境となっている中でこの台詞を言っているため、結局は上と同じく他者への配慮がなされていない。
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;「フェストゥム化した人間を守るだと!? 馬鹿げているにもほどがある!」<br />「あんな小僧の提案を受けるなど、情にほだされたか、真壁!」
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:同上。異なる存在となろうとする[[春日井甲洋|甲洋]]をフェストゥムから守ろうとするUXに声を荒げて吐き捨てた。
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;「所詮は[[異星人]]や[[テロリスト]]が寄せ集まった傭兵集団にすぎんか」
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:同上。シナリオエンドデモより。人間と[[フェストゥム]]の融合体である[[皆城乙姫]]を「普通の人間」として受け入れる[[真壁一騎|一騎]]達や[[アルティメット・クロス|自軍部隊]]を「呆れた考え」と嘲笑した上にこう言い放つ。
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:なんか前述の暴言を意識しているような言い回しであるが、[[ショウ・ザマ|ショウ]]や[[ティエリア・アーデ|ティエリア]]、[[飛鷹葵|葵]]に非難され、原作通り[[遠見真矢|真矢]]から決別されてしまう。
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;「何とでも言うがいい。私は全てのフェストゥムを消し去る。それだけだ」
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:同上。「フェストゥムに勝てるなら何も残らなくてもいい」と言う発言に食ってかかった[[龍装劉備ガンダム|劉備]]に対し、こう言い残して竜宮島をあとにする。
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:一方、[[ロミナ・ラドリオ|ロミナ]]や[[スカーレット・ヒビキ|スカーレット]]は、フェストゥムを憎むあまりに「人としてあるべき心」を失ってしまったミツヒロに対して、憐れみを感じていた。
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== 関連機体 ==
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;[[マークニヒト]]
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:心血を注いで作り上げたザルヴァートル・モデルのファフナー。あらん限りのフェストゥムへの憎しみを込めた、自身の理想と存在意義を体現するミツヒロの「全て」だったが、それを寄りにも寄ってフェストゥムに奪われたことは、彼にとって発狂するほど最悪の結末に他ならなかった。
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{{DEFAULTSORT:みつひろ はあとらんと}}
 
[[category:登場人物ま行]]
 
[[category:登場人物ま行]]
 
[[category:蒼穹のファフナー]]
 
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2023年7月19日 (水) 21:28時点における最新版

ミツヒロ・バートランドは『蒼穹のファフナー』の登場人物。

ミツヒロ・バートランド
登場作品 蒼穹のファフナー
声優 森功至
デザイン 平井久司
初登場SRW スーパーロボット大戦K
SRWでの分類 NPC
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プロフィール
種族 地球人
性別
所属 竜宮島アルヴィス → 新国連
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概要編集

元・アルヴィスファフナー開発部に在籍していた科学者で、遠見千鶴の元夫であり、遠見弓子遠見真矢の父親。

本編の8年前に、アルヴィスではフェストゥムに勝てないと判断し、竜宮島を捨てて現在は新国連ファフナー開発部の上席技官となっている。

人物 編集

一見、温厚で紳士的な人物に見えるが、その本性は傲慢極まりない性格の持ち主で、自らの目的の為に他人はおろか家族をも利用し捨てようとする冷酷な人物。フェストゥムを相手に文字通り命懸けでファフナーに搭乗して戦っているパイロットの子供達の命も軽んじており、本人達の前で「ファフナーを動かす電池」と侮蔑する等、人としての心を殆ど無くしつつあった。この為、ティターン・モデルの一件からも弓子からは憎悪され、真矢からも最終的には「フェストゥムと同じ」と見なされる事になっている。更にフェストゥムに対する並外れた憎しみから、ミツヒロの抱いていたファフナーの設計思想も「一体でも多くの敵を倒す」という日野洋治とは正反対であり、島を出たのもフェストゥムに勝利する機体とパイロットを生み出す為で、最終的にフェストゥムを殲滅出来れば何も残らなくても良いとまで断じている。

かつてのファフナーのパイロット候補生でアルヴィスの大人達を憎んでいた狩谷由紀恵にとって唯一慕っている存在であるが、ミツヒロ自身はそんな彼女の気持ちを利用して新国連側のスパイとして利用するだけでなく、致死量のフェストゥム・ゲネを投与してマークニヒトのテストパイロットをさせる等、実験用のモルモットの様にしか扱わなかった。

なお前述のとおり、千鶴の元夫であるが、彼女ほどの良識のある女性が何故このような男と一時でも一緒になっていたかは一作目では特に明かされなかった。その後『EXODUS』にて千鶴曰く「彼の若い時そっくり」なとある青年が登場しており、彼の様子を見る限り若き頃は勇敢かつ聡明で、思いやりを持ちつつも理想に燃える性格であったようだが、いつしかその心を失っていった様子。元妻の千鶴からは、「竜宮島で最初にファフナーに心を同化された人物」と評されている。

劇中の様相 編集

かつて、エーギル・モデルの実験中の事故によって娘夫婦を死なせてしまった西尾行美がファフナー開発から一線を退いた後、洋治と共に彼女の研究を引き継ぐ事になった。

しかし、ミツヒロは自身の娘である弓子や由紀恵も含めたフェストゥム因子移植第一世代のパイロットの子供達に対し、エーギル・モデルの発展型であるティターン・モデルの無茶な機動実験や訓練を強行させ、子供達の多くを死に追いやるも同然の結果を招き、洋治が竜宮島を離れてファフナーの研究を継続する決意をさせるに至っている。そして本編の8年前となる2138年にて、自らも竜宮島だけでなく家族まで捨てて新国連に参加。ヘスター・ギャロップに巧みに取り入る事で現在の地位と権限を手に入れ、人類軍の方針そのものを自らの望む形に捻じ曲げるまでの影響力を持つようになった。この経緯から、弓子には激しく憎悪されるに至っている。

2146年(無印)にて、由紀恵からの情報を得て海中に沈んでいたノートゥング・モデルのファフナーであるマークフィアーのサルベージを行った後、弓子が真矢の適正データを改竄していた事実を知った事で、急遽竜宮島に帰島。真矢を自らが開発しているマークニヒトのパイロットにすべく、弓子の行いを口実に遠見親子全員を島から追放し、新国連に強制連行しようとした。しかし、竜宮島の島民やアルヴィスのメンバー、そしてファフナーのパイロット達による遠見親子の擁護発言に逆上し、パイロット達に対する暴言から、遠見親子からは失望を、アルヴィスのメンバーやファフナーのパイロット達からは激しい怒りを買う結果となり、完全にアルヴィスや竜宮島と決別する事になった。

その後、回収させたマークフィアーのコアを流用し、洋治の遺したマークザインのデータを元に、殲滅戦重視のザルヴァートル・モデルであるマークニヒトを完成させる。真矢を手に入れられなかった為、自らを慕う由紀恵の気持ちを利用し、彼女に致死量寸前の投薬処置を施してまで、半ば強引にファフナーと適合させる。しかし、自らが立案した最終作戦「ヘブンズドア」の開始前日に行われたマークニヒトの最終実験時、パイロットだった由紀恵がフェストゥム・イドゥン同化されてしまうのを目の当たりにし、自らの最高傑作であったマークニヒトをあっけなく奪われたショックから、狂気の笑い声を上げたままそのマークニヒトに拳を叩き付けられて死亡するという、自業自得の結末を迎えた。

その後、ミツヒロの死は竜宮島へと一応伝えられたが、生前の愚行の数々故に実の娘にすら全く悲しまれていなかった。

漫画版ではモルドヴァ基地を脱出した直後に、ヘスター諸共イドゥンに殺害されている。

キャラクターの総評編集

その行いにより、視聴者のみならず劇中の人物からも「憎しみの果てに人の心を失った」と評価されているものの、彼の執念による研究成果や作戦立案が人類側の勝利に貢献してきた事実は決して否定できず、竜宮島の外に住む大多数の人間たちの視点からすれば、ミツヒロ・バートランドという人物は「悪人ではあっても人類の敵ではない」と評価できなくもない。

登場作品と役柄編集

携帯機シリーズ編集

スーパーロボット大戦K
初登場作品。NPCとして登場。しかし、遠見一家とは全く関わらない。一応、終盤で真矢が「お父さんが死んだらしい」とは言うが、原作未見だとこれがミツヒロの事とは絶対に気付かないと思われる。
スーパーロボット大戦UX
本作もNPC。今作では味方部隊とガッツリ絡み、原作同様真矢を連れ去ろうとする。
最終的には原作同様に竜宮島と決別、イドゥンによって殺害される。なお、ミツヒロの冷酷な言動については多くの者から非難されるが、一方では「戦争により戦いの本来の目的を忘れてしまった犠牲者」として憐れまれてもいた。

人間関係編集

西尾行美
アルヴィス所属時代の上司。エーギル・モデルの事故が原因で引退した彼女からファフナー開発の指揮を引き継いだが、結局ミツヒロ本人もそれ以上の悲劇を引き起こしてしまうこととなる。
皆城公蔵
アルヴィス所属時代の同僚。自身と同じくフェストゥムとの「決戦」を望む人間だが、ミツヒロの様にフェストゥムへの憎しみで回りが見えなくなっているのではなく、現実的な判断で選んだに過ぎない。事実、彼は史彦達の望む「対話」にも頭ごなしに反対しようとはしなかった。
真壁史彦
アルヴィス所属時代の同僚。「決戦」を望む自身とは対照的に「対話」の道を望んでおり、他のパイロットの子供達はおろか実の娘でさえ実験体の様に扱う非道なやり方をやってまでフェストゥムの殲滅を行う事に意味があるのか問われた際は、「勝てば何も残らなくていい」と断じている。
遠見真矢
娘であり次女。歳が離れているのもあってかさほど嫌われてはいないが、後に「(心を持たない)フェストゥムと同じ」と評価されて決別される。その後、ミツヒロの死を知っても悲しまれないなど、総じて良い関係とは言えない。
なお、ミツヒロは真矢をマークニヒトのパイロットにしようと考えていた。それが実現していたら、彼女は悲劇的な結末を迎えていただろう
遠見弓子
娘であり長女。しかし、ティターン・モデルの起動実験で第一世代の子供たちをほとんど死なせる原因を作った挙句に家族まで捨てた為、第一世代の数少ない生き残りである弓子からは「あの男」呼ばわりされるほど憎まれており、関係は最悪。真矢のパイロットとしての能力データを改竄されていたのを知った際には、実の娘である彼女に対して殴る等の暴力も辞さない冷酷さを見せている。
遠見千鶴
元妻。若い頃、学会で異端視されていた彼女の研究に理解・協力を示し、意気投合して共同研究者となったことが馴れ初め。しかし、フェストゥムへの憎しみに駆られる余り次第に人の心を捨てていったことで千鶴との夫婦仲は研究方針の対立もあって冷めていき、最終的には離婚・決別へと繋がった。彼女から「島で最初にファフナーに心を同化された」と評されていた。
日野美羽
死後に誕生し、出会う事の無かった孫。
日野洋治
アルヴィス所属時代からの同僚。ザルヴァートル・モデルの共同開発者だが、彼とはファフナーの設計思想やフェストゥムに対しての考え方、最期の瞬間も正反対である。
狩谷由紀恵
第一世代の元教え子。アルヴィス所属時代からそのパイロット適性の高さ故に目を掛けており、島の大人たちを憎んでいた由紀恵もミツヒロにだけは心を開き慕っていたが、その実態は彼女を「道具」として利用しているに過ぎないものだった。実際、彼女がマークニヒトごとイドゥン同化されようとした際にも、彼女の身の安全など無関心でファフナーの事だけを心配している始末だった。
小楯保
海中から回収したマークフィアーのコアを抜いたことで馬鹿野郎呼ばわりされる。

他作品との人間関係編集

ロード・ジブリール
Kでは協力者のようだが、内心快く思ってはいない模様。
ジョセフ・カーター・ジョーンズリナ・デイヴィスシャフ張飛ガンダム
UX』にて遠見家を竜宮島から追放させ、パイロット適性の高い真矢を連れて行こうとするミツヒロの卑劣なやり方に不快感をあらわにした。
ショウ・ザマティエリア・アーデ
『UX』にて彼らから自身の思想に対し不快感を抱かれる。
飛鷹葵
『UX』にて自身の思想を彼女から「時代錯誤もいいところ」と辛辣に否定される。
ロミナ・ラドリオスカーレット・ヒビキ
『UX』にて彼女達からは「ある意味、戦争の被害者」と憐れまれる。
ノーヴル・ディラン
『UX』では彼女からマークフィアーのコアを提供される。勿論、ミツヒロは彼女の真意に気づくことはなかった。

名台詞編集

「大きくなったね…真矢…」
第18話、真矢たちの前に現れての一声。この時は穏やかな印象を見せていたが…。
「あそこにいるのは、所詮受胎能力を失った日本人が作った遺伝子工学の産物ではないか」
彼らは結局ファフナーを動かす電池にすぎん
同18話にて、裁判が茶番に終わった後、ファフナーのパイロット達にこう言い放つ。ミツヒロの傲慢さと非道さが全面的に現れている暴言である。当然ながら、アルヴィスのメンバーとファフナーの搭乗者達の逆鱗に触れ、実の娘である真矢からは決別されてしまう。尤も、ファフナー(ノートゥング・モデル)自体がパイロットを使い潰す前提の兵器である事、そして竜宮島の子供達が使い潰される前提で生み出され、調整され、戦場に送り出されている事も、覆しようのない事実ではあるのだが。
しかし、真矢もまた同じように生まれているのも事実であり、彼自身も真矢を自分が開発しようとしているファフナーの電池にしようとしているのも本音であり、おそらく自分で真矢の存在そのものを否定していることも分かっていない。
「勝てるなら、何も残らなくていい」(中略)「状況は絶望的だ」
竜宮島から去る時、真壁から、「戦いに勝ったとして、お前に何が残る?」と質問されての回答。
UX』では劉備から「家族や仲間を捨ててまで得た勝利に何の意味がある」と非難される。
「おのれぇ…私のファフナーが!」
「私の…私の夢が…ははははははっ! ははははははははっ!」
第23話、自身の切り札であるマークニヒトが怨敵のフェストゥムに奪われた際の反応。野望の為に他人を平然と食い物にしてきたミツヒロだが、その最期は狂った笑い声をあげながら、フェストゥム同化したマークニヒトに叩き潰される(自らの野望をマークニヒトの機体名の通り「否定」される)という無様な物だった。
ちなみにCDドラマ『THE FOLLOWER2』では、この時のミツヒロの胸中について補足が行われているのだが、それは「自らの生み出したファフナー(マークニヒト)は、憎むべき敵であるフェストゥムでさえ欲する程の傑作であったのだ」という「歓喜」だったという常人には到底理解出来ない様なものであった。尤も、フェストゥムがマークニヒトに目を付けたのは、自身と対立していた日野洋治が開発したマークザインの想像を絶する活躍が原因と思われるが…。

スパロボシリーズの名台詞編集

「しかし、ロゴスの後ろ盾無くしてフェストゥムは滅ぼせません。残っている資金を優先的に回してもらうためにも、尻尾を振り続けざるを得ないでしょう」
K』第18話「存在-なかま-」シナリオデモより。
「偶然にしては、少し出来過ぎな気もしますが…」
UX』第25話「生命-めざめ-」シナリオエンドデモより。竜宮島の占領が失敗した直後にノーヴルからマークフィアーのコアを渡されたことに対して。
「『灯篭流し』か。自己満足に浸るだけのくだらない行事だ」
『UX』第29話「燈火-ともしび-」シナリオデモより。灯籠流しの準備をする竜宮島の住民とその手伝いをするアルティメット・クロスを嘲笑うかのように言った。
死者を悼む行事である灯籠流しを自己満足に浸るだけの下らない行事と言い切り、しかもその場に娘の翔子を亡くした容子がいるため、家族を亡くした人間の心境を全く考慮していない。
「亡くなったはずの娘との再会。なかなか感動的な場面ではないか」
同上。こちらは翔子が生存し、母・容子と再会した時の台詞。確かに娘が生きて帰ってきた事は容子にとって最大の救いとなっているため、上記の台詞と比べると考慮しているように見える。
しかし、その場にいたカノンは悲しさと寂しさが混じった心境となっている中でこの台詞を言っているため、結局は上と同じく他者への配慮がなされていない。
「フェストゥム化した人間を守るだと!? 馬鹿げているにもほどがある!」
「あんな小僧の提案を受けるなど、情にほだされたか、真壁!」
同上。異なる存在となろうとする甲洋をフェストゥムから守ろうとするUXに声を荒げて吐き捨てた。
「所詮は異星人テロリストが寄せ集まった傭兵集団にすぎんか」
同上。シナリオエンドデモより。人間とフェストゥムの融合体である皆城乙姫を「普通の人間」として受け入れる一騎達や自軍部隊を「呆れた考え」と嘲笑した上にこう言い放つ。
なんか前述の暴言を意識しているような言い回しであるが、ショウティエリアに非難され、原作通り真矢から決別されてしまう。
「何とでも言うがいい。私は全てのフェストゥムを消し去る。それだけだ」
同上。「フェストゥムに勝てるなら何も残らなくてもいい」と言う発言に食ってかかった劉備に対し、こう言い残して竜宮島をあとにする。
一方、ロミナスカーレットは、フェストゥムを憎むあまりに「人としてあるべき心」を失ってしまったミツヒロに対して、憐れみを感じていた。

関連機体編集

マークニヒト
心血を注いで作り上げたザルヴァートル・モデルのファフナー。あらん限りのフェストゥムへの憎しみを込めた、自身の理想と存在意義を体現するミツヒロの「全て」だったが、それを寄りにも寄ってフェストゥムに奪われたことは、彼にとって発狂するほど最悪の結末に他ならなかった。