差分

3 バイト追加 、 2014年1月14日 (火) 11:55
編集の要約なし
1行目: 1行目:  
== スーパーデフォルメ(Super Deformed) ==
 
== スーパーデフォルメ(Super Deformed) ==
「'''スーパーデフォルメ'''」(略語・'''[[SD]]''')とは、リアル頭身の対象を低頭身化・簡略化して、丸っこく可愛らしい外見にすることで、コミカルでルーズな雰囲気を強調する技法のことである。
+
「'''スーパーデフォルメ'''」(略称・'''[[SD]]''')とは、リアル頭身の対象を低頭身化・簡略化して、丸っこく可愛らしい外見にすることで、コミカルでルーズな雰囲気を強調する技法のことである。
   −
元々は『[[SDガンダムシリーズ]]』のために作られた用語であり、正確には「スーパーデ'''ィ'''フォルメ」である。しかし一般的には表記揺れの範囲で、この二つに違いは用いられない。「スーパーディフォルメ」はバンダイの商標登録なこともあり、バンダイに限らない全般的なSDデザイン傾向を解説することも含めて、当該の項目名は「スーパーデフォルメ」とする。
+
元々は『[[SDガンダムシリーズ]]』のために作られた用語であり、正確には「スーパーデ'''ィ'''フォルメ」である。しかし一般的には表記揺れの範囲で、この2つに違いは用いられない。「スーパーディフォルメ」はバンダイの商標登録なこともあり、バンダイに限らない全般的なSDデザイン傾向を解説することも含めて、当該の項目名は「スーパーデフォルメ」とする。
    
事実、1990年代にはバンダイ以外も低頭身化・簡略化させたキャラクター玩具が次々と作り出され、児童雑誌ではそれらの製品の紹介にも「SD」という言葉が当たり前のように使われていた。
 
事実、1990年代にはバンダイ以外も低頭身化・簡略化させたキャラクター玩具が次々と作り出され、児童雑誌ではそれらの製品の紹介にも「SD」という言葉が当たり前のように使われていた。
11行目: 11行目:     
=== デフォルメ ===
 
=== デフォルメ ===
元来の「デフォルメ」(deformer)とは『変形させる』という意味のフランス語である。英語表記ではデフォーム(deform)となる。
+
元来の「デフォルメ」(deformer)とは「変形させる」という意味の[[フランス語]]である。[[英語]]表記ではデフォーム(deform)となる。
    
絵画・彫刻の分野などでは、対象や素材の形態を変形して表現することで、創作者の考えるテーマを強調する技法のことを指す言葉として「デフォルメ」が使われている。
 
絵画・彫刻の分野などでは、対象や素材の形態を変形して表現することで、創作者の考えるテーマを強調する技法のことを指す言葉として「デフォルメ」が使われている。
18行目: 18行目:     
== SD形成史 ==
 
== SD形成史 ==
===SDガンダム以前===
+
=== SDガンダム以前 ===
 
SDという言葉は[[SDガンダム]]が作り出したものだが、キャラクターを低頭身化・簡略化させてコミカルさを強調する技法はそれ以前から試みられていた。原点と言えるのは、比較的シリアスな漫画作品に挿入される息抜きのギャグシーンやパロディシーンで、キャラクターを「崩した絵」で描くことである。この技法は1970年代の少女漫画界で生み出され、現在に至るまで漫画技法の定番のひとつである、
 
SDという言葉は[[SDガンダム]]が作り出したものだが、キャラクターを低頭身化・簡略化させてコミカルさを強調する技法はそれ以前から試みられていた。原点と言えるのは、比較的シリアスな漫画作品に挿入される息抜きのギャグシーンやパロディシーンで、キャラクターを「崩した絵」で描くことである。この技法は1970年代の少女漫画界で生み出され、現在に至るまで漫画技法の定番のひとつである、
   −
SDキャラクター全盛期を支えたデザイナーの一人である佐藤元によれば、低頭身キャラクターのデザイン技法を洗練させたのはアニメ誌「月刊OUT」の投稿者のコミュニティだとしている。『宇宙戦艦ヤマト』のヒットで中高生の若いアニメファンが、上述した少女漫画的な技法のお遊びとして「崩しキャラを使ったパロディイラスト」を月刊OUTに多数投稿しており、当時の若い世代のアニメファンや、アニメ製作者の間でそういうセンスが浸透されていった。1980年代に入ると、影響を受けた作り手側がそのようなセンスを商業作品に落とし込むようになり、アニメ『[[超力ロボガラット]]』や食玩シールの『ビックリマン』シリーズ、タカラのミニカー玩具『チョロQ』など、キャラクターデザイン(メカデザイン)の低頭身・簡略化を手抜き感なく高い完成度で実現した商業コンテンツが世に出てくるようになった。そして、1980年代後半には当時のOUTの読者世代がプロとして企画側になり、彼らによって爆発的にSDキャラクターが量産された、というわけである。
+
SDキャラクター全盛期を支えたデザイナーの1人である佐藤元によれば、低頭身キャラクターのデザイン技法を洗練させたのはアニメ誌『月刊OUT』の投稿者のコミュニティだとしている。『宇宙戦艦ヤマト』のヒットで中高生の若いアニメファンが、上述した少女漫画的な技法のお遊びとして「崩しキャラを使ったパロディイラスト」を月刊OUTに多数投稿しており、当時の若い世代のアニメファンや、アニメ製作者の間でそういうセンスが浸透されていった。1980年代に入ると、影響を受けた作り手側がそのようなセンスを商業作品に落とし込むようになり、アニメ『超力ロボガラット』や食玩シールの『ビックリマン』シリーズ、タカラのミニカー玩具『チョロQ』など、キャラクターデザイン(メカデザイン)の低頭身・簡略化を手抜き感なく高い完成度で実現した商業コンテンツが世に出てくるようになった。そして、1980年代後半には当時の『月刊OUT』の読者世代がプロとして企画側になり、彼らによって爆発的にSDキャラクターが量産された、というわけである。
   −
これらの中で、『SDガンダム』の直接的な先祖とされる商品が『チョロQ』である。これはプルバック式のゼンマイによって走行するコミカルな形状のミニカーなのだが、タカラはこのゼンマイ機構をロボットアニメ『[[太陽の牙ダグラム]]』の主人公ロボに組み込んだ玩具を1983年から売りだしていた(名前はズバリ『'''チョロQダグラム'''』)。この際、『チョロQ』のデザインにあわせてダグラムも低等身で丸っこくデフォルメされた。これそれなりのヒットを記録し、『[[装甲騎兵ボトムズ]]』『[[機甲界ガリアン]]』『[[巨神ゴーグ]]』などのタカラ版権のロボットが次々とチョロQ化されることになる。
+
これらの中で、『[[SDガンダム]]』の直接的な先祖とされる商品が『チョロQ』である。これはプルバック式のゼンマイによって走行するコミカルな形状のミニカーなのだが、タカラはこのゼンマイ機構をロボットアニメ『太陽の牙ダグラム』の主人公ロボに組み込んだ玩具を1983年から売りだしていた(名前はズバリ『'''チョロQダグラム'''』)。この際、『チョロQ』のデザインにあわせてダグラムも低等身で丸っこくデフォルメされた。これそれなりのヒットを記録し、『[[装甲騎兵ボトムズ]]』『機甲界ガリアン』『巨神ゴーグ』などのタカラ版権のロボットが次々とチョロQ化されることになる。
    
この流れを見たバンダイも、自社がスポンサーをしているロボットに低頭身デフォルメを施した玩具を次々と企画。1984年~1985年にはチョロQ類似品『ロボチェンマン』、変形プラモ『カワルドスーツ』、ミニプラキット『ディフォルメ・エルガイム』『ディフォルメ・ガンダム』など様々なものが発売された。そして最終的に消しゴム人形『SDガンダム』が登場し、大人気を得たことで、他のデフォルメもののシリーズは「SD」のブランドに統合される形で発展的解消を遂げた。このライン統合が後にSDガンダムのプラキットシリーズ化(BB戦士、元祖SDガンダム)につながることになる。
 
この流れを見たバンダイも、自社がスポンサーをしているロボットに低頭身デフォルメを施した玩具を次々と企画。1984年~1985年にはチョロQ類似品『ロボチェンマン』、変形プラモ『カワルドスーツ』、ミニプラキット『ディフォルメ・エルガイム』『ディフォルメ・ガンダム』など様々なものが発売された。そして最終的に消しゴム人形『SDガンダム』が登場し、大人気を得たことで、他のデフォルメもののシリーズは「SD」のブランドに統合される形で発展的解消を遂げた。このライン統合が後にSDガンダムのプラキットシリーズ化(BB戦士、元祖SDガンダム)につながることになる。
43行目: 43行目:  
SDというデザインはどうしてもシリアスさよりコミカルさの方が強調されるため、版権SDキャラクター玩具が押し出す独自キャラクター性はコメディリリーフに特化したものが多かったが、SDデザインそのものが受け入れられるに従って、版権SDキャラクターの独自キャラクター性をシリアス方向でも出していく方向性が開拓されていった。
 
SDというデザインはどうしてもシリアスさよりコミカルさの方が強調されるため、版権SDキャラクター玩具が押し出す独自キャラクター性はコメディリリーフに特化したものが多かったが、SDデザインそのものが受け入れられるに従って、版権SDキャラクターの独自キャラクター性をシリアス方向でも出していく方向性が開拓されていった。
   −
コミカルな低頭身キャラクターでもハードで重厚な世界観を表現できることは、ロッテの食玩シール「ビックリマン 天使VS悪魔シール」の大ヒットにより前例があったため、それに追随する形で神話的で壮大な世界観がいくつかの版権SDキャラクターの展開のために作られるようになった。SDブームと同時期には『ドラゴンクエスト』によって始まったファンタジーRPGブームが存在しており、その影響も多大にあった。代表的なものに『騎士ガンダム(SDガンダム外伝)』『武者ガンダム(SDガンダム戦国伝)』がある。
+
コミカルな低頭身キャラクターでもハードで重厚な世界観を表現できることは、ロッテの食玩シール「ビックリマン 天使VS悪魔シール」の大ヒットにより前例があったため、それに追随する形で神話的で壮大な世界観がいくつかの版権SDキャラクターの展開のために作られるようになった。SDブームと同時期には『ドラゴンクエスト』によって始まったファンタジーRPGブームが存在しており、その影響も多大にあった。代表的なものに『騎士ガンダム(SDガンダム外伝)』『武者ガンダム(SDガンダム戦国伝)』がある。
    
上記の「武者」「騎士」は大きな人気を経たが、物語性の強い世界観になればなるほどそこで活躍するキャラクターのデザインには世界観に根ざしたものがある程度求められるため、元の版権キャラクターのデザインを残さないといけないという都合上、「武者」「騎士」以外では成功例と言えるものはほとんどない。
 
上記の「武者」「騎士」は大きな人気を経たが、物語性の強い世界観になればなるほどそこで活躍するキャラクターのデザインには世界観に根ざしたものがある程度求められるため、元の版権キャラクターのデザインを残さないといけないという都合上、「武者」「騎士」以外では成功例と言えるものはほとんどない。
   −
しかしこのやり方は版権SDキャラクターでなく「SD化されたオリジナルキャラクター」を玩具会社が売り出すための手法として注目された。その多くは「騎士」「武者」の路線を引き継いだ「ファンタジーRPG的世界観とSD体型のロボットを組み合わせた冒険もの」である。端緒となったのがタカラが玩具展開した『[[魔神英雄伝ワタル]]』で、他にも『[[魔導王グランゾート]]』、『[[NG騎士ラムネ&40]]』、『[[覇王大系リューナイト]]』、『[[からくり剣豪伝ムサシロード]]』、『[[RPG伝説ヘポイ]]』など様々なものが1980年代後半~1990年代前半にかけて乱立するかのように作られた。しかしそれらの作品はファンタジー世界観に起因する他作品との合わせづらさが問題なのか、スパロボへの参戦が極めてレアなケースとなっている。また、背景がファンタジー的でないものとしては『超特急ヒカリアン』、『[[疾風!アイアンリーガー]]』などがあるが、これらも背景には比較的シリアスな設定が盛り込まれており、SD=コメディものというかつての図式から脱却していることが分かる。
+
しかしこのやり方は版権SDキャラクターでなく「SD化されたオリジナルキャラクター」を玩具会社が売り出すための手法として注目された。その多くは「騎士」「武者」の路線を引き継いだ「ファンタジーRPG的世界観とSD体型のロボットを組み合わせた冒険もの」である。端緒となったのがタカラが玩具展開した『魔神英雄伝ワタル』で、他にも『魔導王グランゾート』、『[[NG騎士ラムネ&40]]』、『[[覇王大系リューナイト]]』、『からくり剣豪伝ムサシロード』、『RPG伝説ヘポイ』など様々なものが1980年代後半~1990年代前半にかけて乱立するかのように作られた。しかしそれらの作品はファンタジー世界観に起因する他作品との合わせづらさが問題なのか、スパロボへの参戦が極めてレアなケースとなっている。また、背景がファンタジー的でないものとしては『超特急ヒカリアン』、『[[疾風!アイアンリーガー]]』などがあるが、これらも背景には比較的シリアスな設定が盛り込まれており、SD=コメディものというかつての図式から脱却していることが分かる。
    
=== ブームの収束と浸透 ===
 
=== ブームの収束と浸透 ===
59行目: 59行目:     
== SDの世界観 ==
 
== SDの世界観 ==
SDガンダムが真に画期的であったのは「オリジナルとは別の独自のキャラクター」としてSDキャラクターを確立させたことというのは先に記したが、これを強調するために、二次創作パロディとしてのギャグイラスト、ギャグ漫画が製品のオマケとして用意され、「コミックボンボン」などの幼年雑誌で漫画連載をするタイアップも惜しみなく行われた。これらにより「SDキャラクターたちの性格」や「彼らがドタバタコメディを行う舞台」が掘り下げられていった。
+
SDガンダムが真に画期的であったのは「オリジナルとは別の独自のキャラクター」としてSDキャラクターを確立させたことというのは先に記したが、これを強調するために、二次創作パロディとしてのギャグイラスト、ギャグ漫画が製品のオマケとして用意され、『コミックボンボン』などの幼年雑誌で漫画連載をするタイアップも惜しみなく行われた。これらにより「SDキャラクターたちの性格」や「彼らがドタバタコメディを行う舞台」が掘り下げられていった。
    
それらの漫画作品では、SDガンダムは人が乗り込むロボット'''ではなく'''、擬人化された意思ある存在として生き生きと描かれていた。これを物語として見せられてしまえば、版権SDキャラクター玩具が本編に出てくるロボットとは異なる「独自のキャラクター」であることが子供達でも分かり理解される。
 
それらの漫画作品では、SDガンダムは人が乗り込むロボット'''ではなく'''、擬人化された意思ある存在として生き生きと描かれていた。これを物語として見せられてしまえば、版権SDキャラクター玩具が本編に出てくるロボットとは異なる「独自のキャラクター」であることが子供達でも分かり理解される。
74行目: 74行目:  
SD化は原作キャラクターとは異なる独自性を持たせることができる技法であるが、デザインやキャラ設定の独自性が原作とかけ離れすぎている場合、盗作・模倣と見られかねない。そのため、版権モノのSD展開をする場合は、そのキャラクターの件関係でトラブルが起こらないように慎重な版権管理が必要になる。SDというデザインそのものは浸透する一方で、版権モノのSD企画よりもオリジナルSDキャラを作る企画に玩具市場の興味がシフトしたのも、この版権管理の難度が背景にある。
 
SD化は原作キャラクターとは異なる独自性を持たせることができる技法であるが、デザインやキャラ設定の独自性が原作とかけ離れすぎている場合、盗作・模倣と見られかねない。そのため、版権モノのSD展開をする場合は、そのキャラクターの件関係でトラブルが起こらないように慎重な版権管理が必要になる。SDというデザインそのものは浸透する一方で、版権モノのSD企画よりもオリジナルSDキャラを作る企画に玩具市場の興味がシフトしたのも、この版権管理の難度が背景にある。
   −
逆に、この部分に長けた玩具会社がバンプレストである。バンプレストは「アミューズメント市場にキャラクタービジネスを行う」ために立ち上げられた企業で、様々な版権キャラクターをSD化してアミューズメントセンターでのみ手に入る特別な景品として御したことが、バンプレストの基本経営戦略のうちの一つを支えた。これらの経緯から、様々な版権を得たバンプレストが独自にゲーム開発したのが、版権SDキャラクターによる「[[コンパチヒーローシリーズ]]」と呼ばれる作品群である。<br />やがてそこから初代『[[スーパーロボット大戦]]』が誕生し、後に『[[スーパーロボット大戦シリーズ]]』として派生・独立していくこととなる。
+
逆に、この部分に長けた玩具会社がバンプレストである。バンプレストは「アミューズメント市場にキャラクタービジネスを行う」ために立ち上げられた企業で、様々な版権キャラクターをSD化してアミューズメントセンターでのみ手に入る特別な景品として御したことが、バンプレストの基本経営戦略のうちの一つを支えた。これらの経緯から、様々な版権を得たバンプレストが独自にゲーム開発したのが、版権SDキャラクターによる『[[コンパチヒーローシリーズ]]』と呼ばれる作品群である。<br />やがてそこから初代『[[スーパーロボット大戦]]』が誕生し、後に『[[スーパーロボット大戦シリーズ]]』として派生・独立していくこととなる。
    
== スーパーロボット大戦シリーズにおけるSD ==
 
== スーパーロボット大戦シリーズにおけるSD ==
[[スーパーロボット大戦シリーズ]]の前進にあたる「[[コンパチヒーローシリーズ]]」は、版権SDキャラクターが「独自のキャラクター性」をもって独自の世界観で過ごしている、という従来のSDキャラクターの手法が踏襲されていた。
+
[[スーパーロボット大戦シリーズ]]』の前進にあたる『[[コンパチヒーローシリーズ]]』は、版権SDキャラクターが「独自のキャラクター性」をもって独自の世界観で過ごしている、という従来のSDキャラクターの手法が踏襲されていた。
    
初代の『[[スーパーロボット大戦]]』もその手法にあったのだが、『[[第2次スーパーロボット大戦]]』からはコンパチヒーローシリーズとは異なる独自の路線を歩み始めた。登場するロボットやキャラクターは原作アニメとほぼ同じ設定を持つものとして扱われ、画面上で表示されるユニットのグラフィックのみ、SD化されたものが使われた。この流れは現在でも続いており、スパロボの一つの特徴となっている。
 
初代の『[[スーパーロボット大戦]]』もその手法にあったのだが、『[[第2次スーパーロボット大戦]]』からはコンパチヒーローシリーズとは異なる独自の路線を歩み始めた。登場するロボットやキャラクターは原作アニメとほぼ同じ設定を持つものとして扱われ、画面上で表示されるユニットのグラフィックのみ、SD化されたものが使われた。この流れは現在でも続いており、スパロボの一つの特徴となっている。
101行目: 101行目:  
:SD化はデザインの「簡略化」であり、これはゲーム上のグラフィック作成でも同じことである。原作そのままのデザインを再現するより、複雑な意匠を簡略化した方が手間は軽減される。SD化がファンの間でもて受け入れられているならば、わざわざそれを覆してコストを高める必要はないという判断である。
 
:SD化はデザインの「簡略化」であり、これはゲーム上のグラフィック作成でも同じことである。原作そのままのデザインを再現するより、複雑な意匠を簡略化した方が手間は軽減される。SD化がファンの間でもて受け入れられているならば、わざわざそれを覆してコストを高める必要はないという判断である。
 
;版権コストの軽減
 
;版権コストの軽減
:創通が関わる作品は、リアル等身で登場させると番組ごとに著作権料を支払わなくてはならない。しかし、[[ガンダムシリーズ]]についてはSD化させれば「SDガンダム」のみの著作権料で済むとされており、膨大な額になると思われる著作権料を少しでも安く抑えられるというメリットがある。
+
:創通が関わる作品は、リアル等身で登場させると番組ごとに著作権料を支払わなくてはならない。しかし、『[[ガンダムシリーズ]]』についてはSD化させれば「SDガンダム」のみの著作権料で済むとされており、膨大な額になると思われる著作権料を少しでも安く抑えられるというメリットがある。
 
:ただし、『[[第2次スーパーロボット大戦Z]]』の[[カットイン]]演出では、ガンダムシリーズのモビルスーツがSDではなくリアル等身で描かれており、個々のガンダム作品に版権料を支払っているにも関わらず、あえてSD化を選んでいることが判明している。
 
:ただし、『[[第2次スーパーロボット大戦Z]]』の[[カットイン]]演出では、ガンダムシリーズのモビルスーツがSDではなくリアル等身で描かれており、個々のガンダム作品に版権料を支払っているにも関わらず、あえてSD化を選んでいることが判明している。
 
:スパロボ以外ではバンダイの『SDガンダム ジージェネレーション』シリーズがまさにこれが理由で「SDガンダム」のブランドを使用している。このシリーズは基本的にガンダムシリーズの「原作」の雰囲気と世界観を使ったキャラクターゲームであり、スパロボ以上に原作再現志向が強い。
 
:スパロボ以外ではバンダイの『SDガンダム ジージェネレーション』シリーズがまさにこれが理由で「SDガンダム」のブランドを使用している。このシリーズは基本的にガンダムシリーズの「原作」の雰囲気と世界観を使ったキャラクターゲームであり、スパロボ以上に原作再現志向が強い。
    
== 関連事項 ==
 
== 関連事項 ==
;[[スーパーロボット大戦シリーズ]]
+
*[[スーパーロボット大戦シリーズ]]
:
+
*[[アニメーション]]
;[[アニメーション]]
+
*[[スタッフ]]
:
  −
;[[スタッフ]]
  −
:
   
<!-- == メモ == -->
 
<!-- == メモ == -->
 
<!-- == 話題まとめ == -->
 
<!-- == 話題まとめ == -->
 
+
<!-- == 資料リンク == -->
== 資料リンク ==
   
<!-- *[[一覧:SD]] -->
 
<!-- *[[一覧:SD]] -->
 
<!-- *[[一覧:スーパーデフォルメ]] -->
 
<!-- *[[一覧:スーパーデフォルメ]] -->
 +
 
{{DEFAULTSORT:すうはあてふおるめ}}
 
{{DEFAULTSORT:すうはあてふおるめ}}
 
[[Category:資料]]
 
[[Category:資料]]
匿名利用者