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圧倒的なカリスマ性を誇り、紳士的な振る舞いなどから、多くのガミラス国民の支持を得ている。だが実際は、その紳士的な面とは裏腹に傲慢で冷徹な[[性格]]で、部下であろうと躊躇なく粛清する冷酷な独裁者である。人を醒めた目で見ており、'''「愚かで従順な存在で、この上もなく退屈な生き物」'''と評している。だが、不当に収監されていた[[ミーゼラ・セレステラ|セレステラ]]と[[ミレーネル・リンケ]]を保護したり、処刑と見せかけて兄の元妻とその子供を追放するに留めたりなど、人間としての温かさを感じさせる面もある。
圧倒的なカリスマ性を誇り、紳士的な振る舞いなどから、多くのガミラス国民の支持を得ている。だが実際は、その紳士的な面とは裏腹に傲慢で冷徹な[[性格]]で、部下であろうと躊躇なく粛清する冷酷な独裁者である。人を醒めた目で見ており、'''「愚かで従順な存在で、この上もなく退屈な生き物」'''と評している。だが、不当に収監されていた[[ミーゼラ・セレステラ|セレステラ]]と[[ミレーネル・リンケ]]を保護したり、処刑と見せかけて兄の元妻とその子供を追放するに留めたりなど、人間としての温かさを感じさせる面もある。
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第8話において、自らが立案した作戦を[[ヤマト]]が突破した事から、以降ヤマトに対して少なからず興味を抱くようになる。
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第8話において、自らが立案した作戦を[[ヤマト]]が突破したことから、以降ヤマトに対して少なからず興味を抱くようになる。
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祖先を同じくする[[イスカンダル]]とガミラスの大統合を究極の目的としており、銀河に戦争を広げているのも「イスカンダル主義を啓蒙する」という平和目的であるとしている。その崇高な理想に嘘はないのだが、彼が大統合を夢見る真の動機は、'''愛する[[スターシャ・イスカンダル|スターシャ]]を手に入れたい'''<ref>旧作の続編『新たなる旅立ち』の設定が反映されている。</ref>というものである。戦争を起こしているのも単純に'''スターシャの気を引くため'''という部分が大きい<ref>自分が宇宙を支配すれば恒久平和というスターシャの願いが叶えられるという純粋な思いと、スターシャが自分を受け入れない限りもっと戦争が広がるだけという打算的な脅しの両方が含まれている。また、幼少期より母親の愛情を一切受けなかった影響もあったと思われる</ref>。
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祖先を同じくする[[イスカンダル]]とガミラスの大統合を究極の目的としており、銀河に戦争を広げているのも「イスカンダル主義を啓蒙する」という平和目的であるとしている。その崇高な理想に嘘はないのだが、彼が大統合を夢見る真の動機は、'''愛する[[スターシャ・イスカンダル|スターシャ]]を手に入れたい'''<ref>旧作の続編『新たなる旅立ち』の設定が反映されている。</ref>というものである。戦争を起こしているのも単純に'''スターシャの気を引くため'''という部分が大きい<ref>自分が宇宙を支配すれば恒久平和というスターシャの願いが叶えられるという純粋な思いと、スターシャが自分を受け入れない限りもっと戦争が広がるだけという打算的な脅しの両方が含まれている。また、幼少期より母親の愛情を一切受けなかった影響もあったと思われる</ref>。ただ、それだけが理由ではなく、過去に重臣達の間で公然の秘密となっていたガミラス星の寿命の事実を聞いてしまったことで、口封じとして処断されそうになった際、兄の取り成しで、「血の誓い」を立てたことで、同じく秘密を共有する者となる。
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ただ、それだけが理由ではなく、過去に重臣達の間で公然の秘密となっていたガミラス星の寿命の事実を聞いてしまったことで、口封じとして処断されそうになった際、兄の取り成しで、「血の誓い」を立てたことで、同じく秘密を共有する者となる。
スターシャが自分を拒否し続けることに業を煮やしたデスラーはやがて手段を選ばなくなり、ガミラスの民が大統合を求めるように世論誘導を開始。保護(拉致)した[[森雪]]を[[ユリーシャ・イスカンダル|ユリーシャ]]に仕立てて大統合を認めさせることで国内の機運を高めようとする。
スターシャが自分を拒否し続けることに業を煮やしたデスラーはやがて手段を選ばなくなり、ガミラスの民が大統合を求めるように世論誘導を開始。保護(拉致)した[[森雪]]を[[ユリーシャ・イスカンダル|ユリーシャ]]に仕立てて大統合を認めさせることで国内の機運を高めようとする。
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:デスラーの叔父。彼の死後にガミラスを武力で再統一した。
:デスラーの叔父。彼の死後にガミラスを武力で再統一した。
;マティウス・デスラー
;マティウス・デスラー
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:デスラーの実の兄。命の恩人であり、優秀な兄を尊敬していたが、彼の早すぎた死により、兄と言う巨大な存在に対する他からの自身への重圧やガミラスの将来を守らねばならぬ立場という重責がデスラーの精神に歪みを掛けた要因となってしまう。
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:デスラーの実の兄。命の恩人であり、優秀な兄を尊敬していたが、彼の早すぎた死により、兄という巨大な存在に対する他からの自身への重圧やガミラスの将来を守らねばならぬ立場という重責がデスラーの精神に歪みを掛けた要因となってしまう。
;アデルシア・デスラー
;アデルシア・デスラー
:デスラーの母親。夫とは既に死別しており、その面影を色濃く受け継ぐマティウスに大きな期待と深い愛情を注いでいたため、最後までその愛情を向かれることはなかった。
:デスラーの母親。夫とは既に死別しており、その面影を色濃く受け継ぐマティウスに大きな期待と深い愛情を注いでいたため、最後までその愛情を向かれることはなかった。
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=== ヤマトのクルー ===
=== ヤマトのクルー ===
;[[古代進]]
;[[古代進]]
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:[[ライバル|宿敵]]。ただし、デスラーの方は彼の事を宿敵とは認識していない。
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:[[ライバル|宿敵]]。ただし、デスラーの方は彼を宿敵とは認識していない。
;[[森雪]]
;[[森雪]]
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:彼女がイスカンダル人でない事に感付きながらも利用する。
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:彼女がイスカンダル人でないことに感付きながらも利用する。
== 他作品との人間関係 ==
== 他作品との人間関係 ==
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:『[[スーパーロボット大戦V|V]]』では、[[戦闘前会話]]で彼の非常に高いパイロット技量を見て是非部下に加えたいと、高く評価している。
:『[[スーパーロボット大戦V|V]]』では、[[戦闘前会話]]で彼の非常に高いパイロット技量を見て是非部下に加えたいと、高く評価している。
;[[ELS]]
;[[ELS]]
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:『V』では、彼等に対してデスラー砲による攻撃を行い、敵意を加速させてしまう。
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:『V』では、彼らに対してデスラー砲による攻撃を行い、敵意を加速させてしまう。
=== [[バンプレストオリジナル]] ===
=== [[バンプレストオリジナル]] ===
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:旧作でも発言しており、視聴者の印象に残ったのか[[タママ二等兵|このシーンの]][[ケロロ軍曹 (TV)|パロディを行う作品]]も存在する。
:旧作でも発言しており、視聴者の印象に残ったのか[[タママ二等兵|このシーンの]][[ケロロ軍曹 (TV)|パロディを行う作品]]も存在する。
:また、ヤマトを[[N-ノーチラス号|オマージュしている]]『[[ふしぎの海のナディア]]』の[[ガーゴイル]]も似たような処刑を実行している。
:また、ヤマトを[[N-ノーチラス号|オマージュしている]]『[[ふしぎの海のナディア]]』の[[ガーゴイル]]も似たような処刑を実行している。
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;『暗殺計画は、既にセレステラが掴んでいてねぇ。お陰で退屈な時間を過ごさずに済んだよ。…さて、君の罪状は明白な訳だが、何か言い残す事はあるかね? ゼェェェリッ…』
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;『暗殺計画は、既にセレステラが掴んでいてねぇ。お陰で退屈な時間を過ごさずに済んだよ。…さて、君の罪状は明白な訳だが、何か言い残すことはあるかね? ゼェェェリッ…』
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:総統を謀殺し、ヤマトを沈めたと悦に浸るゼーリックに通信を入れて。皮肉を込めたのか、ゼーリックの口調を真似ているのが印象深い。
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:総統を謀殺し、ヤマトを沈めたと悦に浸るゼーリックに通信を入れて。皮肉を込めたのか、ゼーリックの口調を真似ているのが印象深いが、ゼーリックが画面へ発砲したため途中で途切れた。
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:なお、ゼーリックの口調を真似て最後まで言おうとしたが、ゼーリックが画面へ発砲したため途中で途切れた。
;「抗議抗議…君がここを訪れる時はいつも抗議ばかりだ…ならば、あのテロン人たちにも抗議をしてはどうかね」<br/>「君が呼び寄せたあの艦もまた、波動エネルギーを兵器に転用している」
;「抗議抗議…君がここを訪れる時はいつも抗議ばかりだ…ならば、あのテロン人たちにも抗議をしてはどうかね」<br/>「君が呼び寄せたあの艦もまた、波動エネルギーを兵器に転用している」
:第23話「たった一人の戦争」にて、デスラー砲を発射したことで抗議の通信を寄こしてきたスターシャに対して。この事実は少なからず彼女に動揺と地球人への不信感を与えることになった。
:第23話「たった一人の戦争」にて、デスラー砲を発射したことで抗議の通信を寄こしてきたスターシャに対して。この事実は少なからず彼女に動揺と地球人への不信感を与えることになった。
;「これは通過儀礼なのだよ」<br/>「ヤマトと共にバレラスは消滅する…ガミラスはその尊い犠牲を持って、古き衣を脱ぎ捨てる」
;「これは通過儀礼なのだよ」<br/>「ヤマトと共にバレラスは消滅する…ガミラスはその尊い犠牲を持って、古き衣を脱ぎ捨てる」
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:バレラスに向かって第二バレラスの工区を落下させた事を問い詰める[[ヴェルテ・タラン]]に対して。
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:バレラスに向かって第二バレラスの工区を落下させたことを問い詰める[[ヴェルテ・タラン]]に対して。
;「私は戦争をしているのだ」
;「私は戦争をしているのだ」
:亜空間回廊内でのデスラー砲発射は自殺行為だと止めようとするヴェルテ・タランに銃を向けながら。
:亜空間回廊内でのデスラー砲発射は自殺行為だと止めようとするヴェルテ・タランに銃を向けながら。
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== 余談 ==
== 余談 ==
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*ファンの間では、「'''デスラー総統'''」という称号を含めて呼ばれる事が多い。なお、『2199』におけるデスラーの「アベルト」というファーストネームは、リメイクに伴って設定されたものである。
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*ファンの間では、「'''デスラー総統'''」という称号を含めて呼ばれることが多い。なお、『2199』におけるデスラーの「アベルト」というファーストネームは、リメイクに伴って設定されたものである。
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**かつて、「デスラーの名前の由来は第二次世界大戦時のドイツの独裁者アドルフ・ヒトラーをもじったものである」とされていた。だが、原作者の松本零士氏曰く「エジプト[[神話]]の[[神|太陽神]]に由来する「'''ラー'''」と、死を意味する「'''デス(Death)'''」を組合わせたものである」との事。すなわち、「'''デスラー=死の[[太陽]]'''」を意味するとされるようになった。
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**名前の由来は第二次世界大戦時のドイツの独裁者アドルフ・ヒトラーをもじったものとされていたが、原作者の松本零士氏曰く「エジプト[[神話]]の[[神|太陽神]]に由来する「'''ラー'''」と、死を意味する「'''デス(Death)'''」を組合わせたものである」とのこと。すなわち、「'''デスラー=死の[[太陽]]'''」を意味するとされるようになった。
**フルネームを「ア'''ル'''ベルト・デスラー」と[[誤字|誤記]]されやすい傾向にある模様で、実際バンダイビジュアルのヤマトポータルでも'''[https://www.bandaivisual.co.jp/yamato-portal/yamato_2199/ 「アルベルト・デスラー」と誤記されている。]'''
**フルネームを「ア'''ル'''ベルト・デスラー」と[[誤字|誤記]]されやすい傾向にある模様で、実際バンダイビジュアルのヤマトポータルでも'''[https://www.bandaivisual.co.jp/yamato-portal/yamato_2199/ 「アルベルト・デスラー」と誤記されている。]'''
*旧作に比べると、やや顎が細くなり、目つきが鋭くなっている。また、容姿も若々しいものに変更されている。
*旧作に比べると、やや顎が細くなり、目つきが鋭くなっている。また、容姿も若々しいものに変更されている。
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**山寺氏自身「オファーが来たとき、復活編で演じた古代役かと思っていたらまさかのデスラーだった」とオリコンのインタビューで述べている。
**山寺氏自身「オファーが来たとき、復活編で演じた古代役かと思っていたらまさかのデスラーだった」とオリコンのインタビューで述べている。
**後に制作された続編『2202』第5巻のAmazon.com限定特典ドラマCDには、'''山寺氏が演じる古代進が登場する'''(クレジット表記は古代進〈'''旧'''〉)。
**後に制作された続編『2202』第5巻のAmazon.com限定特典ドラマCDには、'''山寺氏が演じる古代進が登場する'''(クレジット表記は古代進〈'''旧'''〉)。
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*旧作では民族の存亡のためにヤマトと対峙したデスラーであったが、『2199』のデスラーは上述したように個人的心情が原因で行動をおこし、その過程でヤマトと対峙することとなった点において思想がまったく正反対であり、旧作ファンなどから「'''コスモ童貞'''」等と揶揄されている。
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*旧作では民族の存亡のためにヤマトと対峙したデスラーであったが、『2199』のデスラーは上述したように個人的心情が原因で行動をおこし、その過程でヤマトと対峙することとなった点において思想がまったく正反対であり、旧作ファンなどから「'''コスモ童貞'''」と揶揄されている。
**『2199』でのデスラー像が旧作からのイメージから大きく乖離したことを『2202』制作サイドは大きな課題と認識していた模様で、デスラーの名誉を回復させるとして『2199』制作時に不採用になった旧作の設定が『2202』で採用されている。これによって『2199』終盤の行動の真意が明らかになっている。ただしこの設定はスタッフ交代後の後付けで『2199』時点での描写と矛盾する場面もあるため、賛否が分かれるところになっている。
**『2199』でのデスラー像が旧作からのイメージから大きく乖離したことを『2202』制作サイドは大きな課題と認識していた模様で、デスラーの名誉を回復させるとして『2199』制作時に不採用になった旧作の設定が『2202』で採用されている。これによって『2199』終盤の行動の真意が明らかになっている。ただしこの設定はスタッフ交代後の後付けで『2199』時点での描写と矛盾する場面もあるため、賛否が分かれるところになっている。