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| === 劇中の様相 === | | === 劇中の様相 === |
− | 工業コロニーである「ドルト2」の労働者階級で生まれ育ったビスケットであったが、両親の死を機に、兄はカヌーレ家への養子縁組を結ぶ形で家を出て、自身も妹のクッキー、クラッカーと共に祖母である桜・プレッツェルの経営する桜農場へ引き取られる事になった。しかし、桜農場の作物はバイオ燃料としての需要がありながらも安く買い叩かれてしまい、決して裕福とは言えない生活のままであった事を憂いたビスケットは、妹達に学校へ通える生活だけでも送らせるべく、自らの人生を投げ打つ形で民間警備会社である「GGC」に入隊した。そこでの自身を含む少年兵達に対する扱いは極めて劣悪であったが、ある時を機に少年兵達の一人であったオルガが、組織の大人達を追放して「鉄華団」を立ち上げる事になり、最初は戸惑いながらもオルガについて行く事を決めて、自身も鉄華団の一員となった。
| + | 工業コロニーである「ドルト2」の労働者階級で生まれ育ったビスケットであったが、両親の死を機に、兄はカヌーレ家への養子縁組を結ぶ形で家を出て、自身も妹のクッキー、クラッカーと共に祖母である桜・プレッツェルの経営する桜農場へ引き取られる事になった。しかし、桜農場の作物はバイオ燃料としての需要がありながらも安く買い叩かれてしまい、決して裕福とは言えない生活のままであった事を憂いたビスケットは、妹達に学校へ通える生活だけでも送らせるべく、自らの人生を投げ打つ形で民間警備会社である「GGC」に入隊した。そこでの自身を含む少年兵達に対する扱いは極めて劣悪であったが、ある時を機に少年兵達のリーダー格であったオルガが、組織の大人達を追放して「鉄華団」を立ち上げる事になり、最初は戸惑いながらもオルガについて行く事を決め、自身も鉄華団の一員となった。 |
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− | その後は、上層志向の強さ故に急ぎ過ぎる行動に出てしまうオルガに不安を感じつつ、戦闘や交渉等において彼のサポート役を担うのだが、[[火星]]を出て[[地球]]へと向かう中、後ろ盾となったテイワズからの初の依頼で故郷のドルト2へと立ち入る事になり、そこでドルトカンパニーの重役にまで出世していた兄・サヴァランと再会する。しかし、実は自分達の輸送していた物資の正体は、クーデターを起こしかねない程に不満を溜め込んでいた労働者達に提供する武器や兵器で、更にサヴァランは会社を守りたいあまり、武装決起を起こそうとしていた労働者達への抑制として[[ギャラルホルン]]と内通。自分達が護衛していた[[クーデリア・藍那・バーンスタイン]]をもギャラルホルンに売り渡そうとしていた(間違って[[アトラ・ミクスタ]]が引き渡されてしまったが)のを知った結果、これまで自身を支えてくれた事に感謝しつつも、兄の行いを許せず、一連の騒動の後、兄と決別して鉄華団として生きる道を選ぶ形でドルト2を出る。 | + | その後は、上層志向の強さ故に急ぎ過ぎる行動に出てしまうオルガに不安を感じつつ、戦闘や交渉等において彼のサポート役を担うのだが、[[火星]]を出て[[地球]]へと向かう中、後ろ盾となったテイワズからの初の依頼で故郷のドルト2へと立ち入る事になり、そこでドルトカンパニーの重役にまで出世していた兄・サヴァランと再会する。しかし、実は自分達の輸送していた物資の正体は、クーデターを起こしかねない程に不満を溜め込んでいた労働者達に提供する武器や兵器で、更にサヴァランは会社を守りたいあまり、武装決起を起こそうとしていた労働者達への抑制として[[ギャラルホルン]]と内通。自分達が護衛していた[[クーデリア・藍那・バーンスタイン]]をもギャラルホルンに売り渡そうとしていた(間違ってアトラが引き渡されてしまったが)のを知った結果、これまで自身を支えてくれた事に感謝しつつも、兄の行いを許せず、一連の騒動後、兄と決別して鉄華団として生きる道を選ぶ形でドルト2を出る。 |
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− | だが、地球へたどり着いた後、兄の身に起きた思わぬ事態を知る事になる。自らの行いが原因で、返って経営者側と労働者側の対立を煽ってしまい、ギャラルホルンが介入した事で多大な犠牲者を出してしまう等、連鎖的に悲劇をもたらした事を激しく後悔したサヴァランは、鉄華団がドルト2を出た後に首吊り自殺してしまう事になり、彼の遺した「家族や仲間を大切に堅実で幸せな人生を送るよう心から願ってる」という遺言を見て愕然とする。これにより、ビスケットは自分達の行動が原因でドルト2で発生してしまった惨劇<ref>大勢の死者やサヴァランの自殺のみならず、[[フミタン・アドモス]]までもが[[ノブリス・ゴルドン]]の差し金で死亡してしまっている。</ref>をろくに省みない所かこれまで以上にリスクを無視した利益重視の方針を持ち出すオルガの考えについて行けなくなり、激しく衝突。兄を失ったショックもあって、オルガを説得出来る代替案を出す精神的余裕など無かったビスケットは、諍いの末に勢い余って「鉄華団を抜ける」とまで言い出す事になるが、雪之丞との会話で何とか落ち着きを取り戻し、目的達成の間までは今後の方針について棚上げとする形で妥協する。しかしその後、ミレニアム島での戦いにて[[カルタ・イシュー]]の駆る[[グレイズリッター]]からの執拗な追撃を受け、同乗していたオルガだけでも助けるべく、彼を強引に振り下ろすが、自らはグレイズリッターからの攻撃によってモビルワーカーのコックピットを吹き飛ばされ、その下敷きとなってしまう形で致命傷を負ってしまう。もはや、駆け寄ってくるオルガの声さえも聞こえない中、最後は家族や鉄華団の為にもまだ死にたくないと独白しながら、その生涯を終える事になってしまった。
| + | だが、地球へたどり着いた後、兄の身に起きた思わぬ事態を知る事になる。自らの行いが原因で返って経営者側と労働者側の対立を煽ってしまい、ギャラルホルンが介入した事で多大な犠牲者を出してしまう等、連鎖的に悲劇をもたらした事を激しく後悔したサヴァランは、鉄華団がドルト2を出た後に首吊り自殺してしまう事になり、彼の遺した「家族や仲間を大切に堅実で幸せな人生を送るよう心から願ってる」という遺言を見て愕然。これにより、ビスケットは自分達の行動が原因でドルト2で発生してしまった惨劇<ref>大勢の死者やサヴァランの自殺のみならず、[[フミタン・アドモス]]までもが[[ノブリス・ゴルドン]]の差し金で死亡してしまっている。</ref>をろくに省みない所かこれまで以上にリスクを無視した利益重視の方針を持ち出すオルガの考えについて行けなくなり、激しく衝突してしまう。兄を失ったショックもあって、オルガを説得出来る代替案を出す精神的余裕など無かったビスケットは、諍いの末に勢い余って「鉄華団を抜ける」とまで言い出す事になるが、雪之丞との会話で何とか落ち着きを取り戻し、目的達成の間までは今後の方針について棚上げとする形で妥協する事になった。 |
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| + | しかしその後、ミレニアム島での戦いにて[[カルタ・イシュー]]の駆る[[グレイズリッター]]からの執拗な追撃を受け、同乗していたオルガだけでも助けるべく、彼を強引に振り下ろすが、自らはグレイズリッターからの攻撃によってモビルワーカーのコックピットを吹き飛ばされ、その下敷きとなってしまう形で致命傷を負ってしまう。もはや、駆け寄ってくるオルガの声さえも聞こえない中、最後は家族や鉄華団の為にもまだ死にたくないと独白しながら、その生涯を終える事になってしまった。その顛末に、自身のこれまでの後悔をするかの如くオルガは慟哭し、「仲間」と言うよりも「友人」であった三日月もまた、[[ガンダム・バルバトス]]のコックピット内でショックから呆然としていた。 |
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| 遺体は鉄華団に回収され、遺品となった帽子は後にクーデリアの手によって、火星にいる家族の元へと送られた。 | | 遺体は鉄華団に回収され、遺品となった帽子は後にクーデリアの手によって、火星にいる家族の元へと送られた。 |
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| ;(全部終わったら火星に帰って、クッキーとクラッカを学校に入れて、また皆で一緒に…。だから死ねない…死にたくない…!俺にはまだオルガとの約束が…!) | | ;(全部終わったら火星に帰って、クッキーとクラッカを学校に入れて、また皆で一緒に…。だから死ねない…死にたくない…!俺にはまだオルガとの約束が…!) |
| ;「オルガ…俺たちで…鉄華団を…」 | | ;「オルガ…俺たちで…鉄華団を…」 |
− | :21話にて。カルタのグレイズリッターによって致命傷を負わされたビスケットは、もはや駆け寄るオルガの声さえも聞こえなかったが、それでも家族や鉄華団の為にも死ぬ訳にはいかないと、独白によって自分を言い聞かせ、足掻こうとする。だが、その願いも空しく、ビスケットは兄の後を追う形で落命し、それを間近で目の当たりにしたオルガは慟哭するしかなく、三日月も[[ガンダム・バルバトス]]のコックピットから呆然としていた…。 | + | :21話にて。カルタのグレイズリッターによって致命傷を負わされたビスケットは、もはや駆け寄るオルガの声さえも聞こえなかったが、それでも家族や鉄華団の為にも死ぬ訳にはいかないと、独白によって自分を言い聞かせ、足掻こうとする。だが、その願いも空しく、ビスケットは兄の後を追う形で落命し、それを間近で目の当たりにしたオルガは慟哭するしかなく、三日月もバルバトスのコックピットから呆然としていた…。 |
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