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294 バイト追加 、 2022年6月6日 (月) 17:01
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;「共に戦え!! 我が闘争は志ある者を導く為に在る!!」
 
;「共に戦え!! 我が闘争は志ある者を導く為に在る!!」
 
:漫画『機動戦士ガンダム0083 REBELLION』にて、コロニー落とし終盤に彼の前に現れたゲール・ハントに対して。
 
:漫画『機動戦士ガンダム0083 REBELLION』にて、コロニー落とし終盤に彼の前に現れたゲール・ハントに対して。
:「上からの命令に従っただけで、自分と部下は戦犯の汚名を着せられ全滅した。死んだ者のために生きている者が何かしてやるしかない」との質問に対するデラーズの回答。
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:ゲールからの「上の命令に従っただけで、自分と部下は戦犯の汚名を着せられ全滅した。死者のために生きる者は何ができるか?」との質問に対するデラーズの回答。
:デラーズが亡き同胞達の想いを本気で引き継ごうとしている事が分かる反面で、シーマやゲールが戦犯になったのは'''「虐殺を命じた指揮官の責ではなく、単に戦争に負けたから」'''と指導者層の責を軽く見ている節が有り、ゲールからは「勝つまでそれを繰り返す男」と確信される。更には「戦争も良い悪いも無く、あるのは'''愚かな指導者'''のみ」と酷評され、命を狙われる事に。
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:デラーズの亡き同胞達の想いを引き継ごうとする言葉は決して偽りはない。しかし、反面でシーマやゲールが戦犯になったのは'''「虐殺を命じた指揮官の責ではなく、単に戦争に負けたから」'''と指導者層、指揮官としての責を軽く見ている節が見え隠れしている。「勝てば官軍、負ければ賊軍」は戦争の一つの真実なのだが、ゲールたちは戦争に負けたから苦しんでいる訳ではない。少なくともゲールが期待した回答ではなく、「勝つまで悲劇を繰り返す男」と確信される。更には「戦争も良い悪いも無く、あるのは'''愚かな指導者'''のみ」と酷評され、命を狙われる事に。
 
;「部下を失い将としての大義を見失った哀れな男よ。この星の屑作戦こそがワシの償いだ!!」
 
;「部下を失い将としての大義を見失った哀れな男よ。この星の屑作戦こそがワシの償いだ!!」
 
;「ワシは私欲でここにいるのではない!! 英霊たちの無念を晴らし、スペースノイドの未来の礎になる。その為にここにいるのだ!!」
 
;「ワシは私欲でここにいるのではない!! 英霊たちの無念を晴らし、スペースノイドの未来の礎になる。その為にここにいるのだ!!」
 
:漫画『機動戦士ガンダム0083 REBELLION』にて、シーマに反逆され、ゲール・ハントから「これは死なせた兵への償いだ」と銃口を突き付けられた際に。
 
:漫画『機動戦士ガンダム0083 REBELLION』にて、シーマに反逆され、ゲール・ハントから「これは死なせた兵への償いだ」と銃口を突き付けられた際に。
:結局のところ、デラーズにとっての償いとは'''「手段を問わず、自分が信じる目的を達成する事で、散って行った者を犠牲を無駄にしない」'''であり、その手段の為に激しく苦しみ、追い詰められていった同胞達の気持ちは何一つ顧みてはいなかった事になる。その意味でもシーマやゲールと絶対に分かり合う事はできなかったといえる。
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:結局のところ、デラーズにとっての償いとは'''「手段を問わず、自分が信じる目的を達成する事で、散って行った者を犠牲を無駄にしない」'''という事でしかない。その「手段」の為に悲惨な境遇に貶められて、追い詰められていったシーマやゲールの苦しみを決して理解してはいなかった。その意味でも彼らに裏切られてしまったのは、ある意味で必然だったといえる。
 
:そもそもジオンが一年戦争を起こしたのは「自治権の獲得(ギレン・ザビは独立戦争の裏で自身による人類支配を目的としていた)」のためであり、言うなればそれがジオンの大義である。作中におけるデラーズの行いはそれを目指すものとはかけ離れている<ref>ジオン軍が一年戦争でコロニー落としなどの虐殺を行ったのは、自治権獲得のための武力行使という「手段」である。一方のデラーズは、シーマにより拘束された(=デラーズ・フリートとしての敗北が決定的になった)状態でもコロニー落としを諦めておらず、もはやコロニー落としそのものが「目的」となっている節があり、本末転倒となっている。</ref>ため、むしろ'''一番大義を見失っているのはデラーズ自身'''である。
 
:そもそもジオンが一年戦争を起こしたのは「自治権の獲得(ギレン・ザビは独立戦争の裏で自身による人類支配を目的としていた)」のためであり、言うなればそれがジオンの大義である。作中におけるデラーズの行いはそれを目指すものとはかけ離れている<ref>ジオン軍が一年戦争でコロニー落としなどの虐殺を行ったのは、自治権獲得のための武力行使という「手段」である。一方のデラーズは、シーマにより拘束された(=デラーズ・フリートとしての敗北が決定的になった)状態でもコロニー落としを諦めておらず、もはやコロニー落としそのものが「目的」となっている節があり、本末転倒となっている。</ref>ため、むしろ'''一番大義を見失っているのはデラーズ自身'''である。
  
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