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スーパーロボット大戦のゲーム中で「リアル(ロボット)」という用語が初めて明確に登場したのは『[[第4次スーパーロボット大戦]]』である。本作はスーパーロボット大戦において初めて「プレイヤーのマイキャラとしての[[主人公]]」のシステムが取り入れられた作品であるが、この主人公の設定は「リアル」「スーパー」の2種類から選択することが可能となっていた。
 
スーパーロボット大戦のゲーム中で「リアル(ロボット)」という用語が初めて明確に登場したのは『[[第4次スーパーロボット大戦]]』である。本作はスーパーロボット大戦において初めて「プレイヤーのマイキャラとしての[[主人公]]」のシステムが取り入れられた作品であるが、この主人公の設定は「リアル」「スーパー」の2種類から選択することが可能となっていた。
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リアルロボットという概念自体は、前述のガンダムやボトムズ等の作品を指すものとして以前から存在していたが、本作で「リアル系」という設定が採用された主たる理由は「ガンダム世代のニーズに応えるため」であると言われている。実際に同作の主人公には、「[[ニュータイプ]]技能所持」というガンダムとの互換性を意識した設定が盛り込まれており、また後期主人公機である[[ヒュッケバイン]]の造形もガンダムに類似したものとなっている。
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リアルロボットという概念自体は、前述の『ガンダム』や『ボトムズ』等の作品を指すものとして以前から存在していたが、本作で「リアル系」という設定が採用された主たる理由は「ガンダム世代のニーズに応えるため」であると言われている。実際に同作の主人公には、「[[ニュータイプ]]技能所持」というガンダムとの互換性を意識した設定が盛り込まれており、また後期主人公機である[[ヒュッケバイン]]の造形もガンダムに類似したものとなっている。
    
そしてその結果として、リアル系主人公の能力及び主人公機の性能も、それまでのスパロボシリーズで確立していたガンダムシリーズのパラメータの影響を強く受けることとなる。即ち、パイロット能力・機体性能の両面で「'''避けて当てる'''」パラメータ<ref>リアルロボットは本当に回避をコンセプトとした機体であるのか?という点については議論の余地があるが、能力値についてそのような傾向となった理由としては以下のような点が考えられるだろう。
 
そしてその結果として、リアル系主人公の能力及び主人公機の性能も、それまでのスパロボシリーズで確立していたガンダムシリーズのパラメータの影響を強く受けることとなる。即ち、パイロット能力・機体性能の両面で「'''避けて当てる'''」パラメータ<ref>リアルロボットは本当に回避をコンセプトとした機体であるのか?という点については議論の余地があるが、能力値についてそのような傾向となった理由としては以下のような点が考えられるだろう。
*リアルロボットとスーパーロボットを比較すると、後者の方が相対的に「敵の攻撃を耐える」性能に秀でているイメージは強い。この点の表現のためにスーパーロボットの装甲は厚めに設定される必要があり、バランスの問題からリアルロボットの能力は運動性(即ち「命中・回避」)に比重が置かれる結果となった。
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*リアルロボットとスーパーロボットを比較すると、後者の方が相対的に「敵の攻撃を耐える」性能に秀でているイメージは強い。この点の表現のためにスーパーロボットの[[装甲]]は厚めに設定される必要があり、バランスの問題からリアルロボットの能力は[[運動性]](即ち「[[命中]]・[[回避]]」)に比重が置かれる結果となった。
*リアル系作品の大きな特徴として「超人的な技量を持ったエースパイロット」の描写が多いという点がある(この描写は勿論ガンダムシリーズにも見られるが、より鮮明なのは前出のボトムズ、また同型のバルキリーが大量に製造されているという設定の[[マクロスシリーズ]]である)。そしてこの「高い技量」の表現に「命中」「回避」「技量」「反応」といったパラメータが使われたため、より一層命中・回避型の能力傾向に拍車がかかった。
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*リアル系作品の大きな特徴として「超人的な技量を持ったエースパイロット」の描写が多いという点がある(この描写は勿論ガンダムシリーズにも見られるが、より鮮明なのは前出のボトムズ、また同型のバルキリーが大量に製造されているという設定の[[マクロスシリーズ]]である)。そしてこの「高い技量」の表現に「命中」「回避」「[[技量]]」「[[反応]]」といったパラメータが使われたため、より一層命中・回避型の能力傾向に拍車がかかった。
 
*また、同作では[[サイズ]]の概念が初めて導入され、小型機ほど被弾しにくいという設定になった。リアルロボットに属する機体は大半が小型機であり、回避能力にプラスの補正を得た。
 
*また、同作では[[サイズ]]の概念が初めて導入され、小型機ほど被弾しにくいという設定になった。リアルロボットに属する機体は大半が小型機であり、回避能力にプラスの補正を得た。
 
*宇宙世紀ガンダムシリーズに限定して言えば、同作には「[[ニュータイプ]]」と呼ばれる、一種の攻撃先読み能力の設定が存在する。この能力の表現についても、ゲーム中では主として「命中・回避能力への追加補正」という形で表現された。
 
*宇宙世紀ガンダムシリーズに限定して言えば、同作には「[[ニュータイプ]]」と呼ばれる、一種の攻撃先読み能力の設定が存在する。この能力の表現についても、ゲーム中では主として「命中・回避能力への追加補正」という形で表現された。
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=== 歴代のバンプレストオリジナル・リアル系主人公機 ===
 
=== 歴代のバンプレストオリジナル・リアル系主人公機 ===
本項では、これまでに「リアル系」という括りで紹介されてきた主人公機<ref>公式にアナウンスがあるもの、または主人公機を複数の中から選択可能な作品において、攻略本等の媒体で「リアル系」に分類され紹介されているもの。</ref>を列挙する。
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本項では、これまでに「リアル系」という括りで紹介されてきた主人公機<ref>公式にアナウンスがあるもの、または主人公機を複数の中から選択可能な作品において、[[攻略本]]等の媒体で「リアル系」に分類され紹介されているもの。</ref>を列挙する。
    
設定面については多くの議論の余地はあれど、前述した「避けて当てる」能力値であるという点については共通していることが確認できる。
 
設定面については多くの議論の余地はあれど、前述した「避けて当てる」能力値であるという点については共通していることが確認できる。
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設定や作品の作風などまで考慮に入れた上でのリアル・スーパー区分は、前述の通り議論が込み入りがちである(詳細は前述の通り別記事を参照)。下記によく話題に上る作品を一部例示する。
 
設定や作品の作風などまで考慮に入れた上でのリアル・スーパー区分は、前述の通り議論が込み入りがちである(詳細は前述の通り別記事を参照)。下記によく話題に上る作品を一部例示する。
 
;[[機動武闘伝Gガンダム]]([[モビルファイター]])
 
;[[機動武闘伝Gガンダム]]([[モビルファイター]])
:元々が『[[ガンダムシリーズ]]』に登場する機体なので、この観点から見るとリアル系だが、戦闘描写のノリはスーパー系に近い。ユニット性能的にも気力制限のある高火力必殺技を標準装備しており(代わりにリアル系御用達の「[[魂]]」を覚えないことが多い)、前述のノリの影響か装甲も高めに設定された。しかし近年では(リアル系としては)高目の装甲値とバランスをとるためか運動性を低めに設定される傾向があり、中でも『[[J]]』においては、「避けない・装甲薄い」とスーパーとリアルの欠点だけが際立った性能に設定され([[ゴッドガンダム]]及び[[ドラゴンガンダム]]は比較的マシ。あくまで比較的だが)、作中最大のお荷物機体扱いで[[二軍|万年ベンチ]]にしたプレイヤーも多い。なお同作には普通のMSも登場するが、スパロボにはそれらは未登場である。
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:元々が『[[ガンダムシリーズ]]』に登場する機体なので、この観点から見るとリアル系だが、戦闘描写のノリはスーパー系に近い。ユニット性能的にも[[気力]]制限のある高火力必殺技を標準装備しており(代わりにリアル系御用達の「[[魂]]」を覚えないことが多い)、前述のノリの影響か装甲も高めに設定された。しかし近年では(リアル系としては)高目の装甲値とバランスをとるためか運動性を低めに設定される傾向があり、中でも『[[J]]』においては、「避けない・装甲薄い」とスーパーとリアルの欠点だけが際立った性能に設定され([[ゴッドガンダム]]及び[[ドラゴンガンダム]]は比較的マシ。あくまで比較的だが)、作中最大のお荷物機体扱いで[[二軍|万年ベンチ]]にしたプレイヤーも多い。なお同作には普通のMSも登場するが、スパロボにはそれらは未登場である。
 
;[[戦闘メカ ザブングル]]([[ウォーカーマシン]])
 
;[[戦闘メカ ザブングル]]([[ウォーカーマシン]])
 
:機体の造形はリアル系だが、原作のノリや、『装甲が厚く、外見ほど避けない』というSRWにおける性能はスーパー系に近い。
 
:機体の造形はリアル系だが、原作のノリや、『装甲が厚く、外見ほど避けない』というSRWにおける性能はスーパー系に近い。
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;[[蒼穹のファフナー]]([[ファフナー]])
 
;[[蒼穹のファフナー]]([[ファフナー]])
 
:世界観と組織はリアル系そのもの。しかし機体の方は武装こそリアル系だが「[[フェストゥム]]の「読心」能力に'''唯一対抗し得る兵器'''」「'''搭乗者は限定的'''(ある程度は[[乗り換え]]可能)」「'''搭乗すると身体を蝕まれ'''、最終的に[[同化|廃人化・死亡する]]」というスーパーロボットの側面を強く併せ持っている。サイズもリアルロボットにしてはかなり大型で、その大半は全長が30m以上もある。特に主人公機は作中で明確に[[マークザイン|救世主]]・決戦兵器として建造されており、他のファフナーとは完全に別次元の性能を持つ。
 
:世界観と組織はリアル系そのもの。しかし機体の方は武装こそリアル系だが「[[フェストゥム]]の「読心」能力に'''唯一対抗し得る兵器'''」「'''搭乗者は限定的'''(ある程度は[[乗り換え]]可能)」「'''搭乗すると身体を蝕まれ'''、最終的に[[同化|廃人化・死亡する]]」というスーパーロボットの側面を強く併せ持っている。サイズもリアルロボットにしてはかなり大型で、その大半は全長が30m以上もある。特に主人公機は作中で明確に[[マークザイン|救世主]]・決戦兵器として建造されており、他のファフナーとは完全に別次元の性能を持つ。
:また「敵対する人外の生物とは'''実質的には同一の存在'''」「パイロットが'''年端も行かない少年少女'''に限られる」等、[[エヴァンゲリオン]]との共通点も少なからずあり(後者に関しては後に解消されてはいる)、EVA自体もスーパー・リアルの判断に難があるため猶更判断に迷う要素になっている。
   
;[[ゾイドシリーズ]]([[ゾイド]])
 
;[[ゾイドシリーズ]]([[ゾイド]])
 
:ゾイド自体が生命体であり自我を持ち、自己修復能力があるなど、ロボット自体はスーパー系の要素も持つが、世界観などはリアル系寄りである。アニメ第1作『[[ゾイド -ZOIDS-]]』の下敷きになったバトルストーリーもリアルロボット全盛の'80年代に展開されており、その影響下にあることが伺える。しかしアニメではシリーズを経るにつれ、よりスーパー系然とした演出や設定も目立つようになり、厳密な区分は難しくなっている。
 
:ゾイド自体が生命体であり自我を持ち、自己修復能力があるなど、ロボット自体はスーパー系の要素も持つが、世界観などはリアル系寄りである。アニメ第1作『[[ゾイド -ZOIDS-]]』の下敷きになったバトルストーリーもリアルロボット全盛の'80年代に展開されており、その影響下にあることが伺える。しかしアニメではシリーズを経るにつれ、よりスーパー系然とした演出や設定も目立つようになり、厳密な区分は難しくなっている。
 
;[[鉄のラインバレル]]([[マキナ]])
 
;[[鉄のラインバレル]]([[マキナ]])
:本作はコミックスの裏表紙でも銘打たれているようにリアルロボット作品であり、主人公機である[[ラインバレル]]をはじめとしてデザインも設定もリアル系寄りなのだが、作風がスーパー的な要素もあることからスーパー系だと思っている人も多く、本Wikiでもスーパー系として扱われることが多い。初参戦した『L』ではまだ「HP回復のあるリアル系」と呼べる性能だったが、『UX』では即時回復による耐久力の大幅な上昇、他のリアル系と比較して命中回避が大きく劣る、[[集中]]持ちが希少な事などから、スーパー系の色が濃くなっている。逆に、脇役の[[アルマ]]や[[迅雷 (ラインバレル)|迅雷]]は紛うことなくリアル系である。
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:本作はコミックスの裏表紙でも銘打たれているようにリアルロボット作品であり、主人公機である[[ラインバレル]]をはじめとしてデザインも設定もリアル系寄りなのだが、作風がスーパー的な要素もあることからスーパー系だと思っている人も多く、本Wikiでもスーパー系として扱われることが多い。初参戦した『L』ではまだ「[[HP回復]]のあるリアル系」と呼べる性能だったが、『UX』では即時回復による耐久力の大幅な上昇、他のリアル系と比較して命中・回避が大きく劣る、[[集中]]持ちが希少な事などから、スーパー系の色が濃くなっている。逆に、脇役の[[アルマ]]や[[迅雷 (ラインバレル)|迅雷]]は紛うことなくリアル系である。
 
;[[魔装機神シリーズ]]([[魔装機]])
 
;[[魔装機神シリーズ]]([[魔装機]])
 
:世界観や設定こそファンタジー調であるが軍事的運用や量産機の存在などそのメカニックはリアル系のカラーを強く持つ。ただし一部のワンオフ機や上位機である[[魔装機神]]はスーパーロボットそのものである。
 
:世界観や設定こそファンタジー調であるが軍事的運用や量産機の存在などそのメカニックはリアル系のカラーを強く持つ。ただし一部のワンオフ機や上位機である[[魔装機神]]はスーパーロボットそのものである。
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