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== 概要 ==
 
== 概要 ==
[[エゥーゴ]]の指導者。[[地球連邦軍]]の准将であり、[[地球連邦政府]]議会員の資格を持つ。
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[[エゥーゴ]]の指導者。[[スペースノイド]]を苛烈な手段をもって弾圧する[[ティターンズ]]の活動に異を唱え、賛同者を集めてエゥーゴを結成するに至ったが、志半ばで倒れる事となり、[[シャア・アズナブル]]としての正体を知った上で、[[クワトロ・バジーナ]]に自らの後を託す。
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[[ジャミトフ・ハイマン]]により創設され、[[30バンチ事件]]を始めとした[[スペースノイド]]に対する弾圧を行う[[ティターンズ]]に対抗して、[[アナハイム・エレクトロニクス]]や[[月|月面都市]]、[[スペースコロニー]]の支持を受けてエゥーゴを創設した。
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=== 人物 ===
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エゥーゴを創設し、その初代・指導者となっていた人物。[[地球連邦軍]]の准将であり、[[地球連邦政府]]議会員の資格を持っている。
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基本的には温和な人物で、[[アースノイド]]とスペースノイドの双方に偏見を持つ事無く、融和の道を模索しようとする人格者であり、スペースノイドであるカミーユに対しても、彼がティターンズ戦う意思を見せた事で快く歓迎している。一方で、同時に自らが創設したエゥーゴの理念や存続の重大さも理解している為、ティターンズの指揮官である[[バスク・オム]]がカミーユの母であるヒルダを人質にして脅迫してきた際は、断固屈しない道を取る等、エゥーゴとしての理念を優先する鉄の信念の持ち主でもある。しかし、指導者でありながらも自らの危険も顧みずに前線で指揮を執る姿勢等からも、組織の構成員達からの信頼は非常に厚く、クワトロや[[ヘンケン・ベッケナー]]からも信頼の出来る人物として敬意を表されている。また、クワトロがかつてジオン公国軍として「赤い彗星」として名を馳せたシャア・アズナブルである事も知っているが、その上で彼をエゥーゴに迎え入れ、絶大な信頼を寄せている。
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かつてのアースノイドとスペースノイドの熾烈な戦争である[[一年戦争]]を経験し、その戦いによって家族の全てを失ってしまった過去を持つ。その後、[[ジオン公国軍]]の残党である[[デラーズ・フリート]]のコロニー落としを機に[[ジャミトフ・ハイマン]]によってティターンズが創設され、[[30バンチ事件]]を始めとしたスペースノイドに苛烈な弾圧を行う彼等を「アースノイドとスペースノイドの溝を広げる存在」と見なしたブレックスは、これに対抗すべく、連邦政府内でも少数派となってしまった改革派の軍人達を纏め上げ、地道に財界人への根回し等も行う。そおして、[[アナハイム・エレクトロニクス]]や[[月|月面都市]]、[[スペースコロニー]]の支持を受け、更にはアースノイドやスペースノイドだけでなく、旧ジオンの人脈も取り入れる柔軟な思考と理念も伴ってエゥーゴの創設に至っている。
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=== 劇中の様相 ===
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[[グリプス戦役]]の初期である宇宙世紀0087年3月、エゥーゴの新造艦「[[アーガマ]]」に乗船し、スペースコロニー「[[グリーンノア]]」で運用試験の行われていた[[ガンダムMk-II]]の奪取作戦の指揮を自ら執る。その際、個人的私怨からMk-IIの奪取に協力した民間人の少年であったカミーユを「[[アムロ・レイ]]の再来」と称し、彼が[[ニュータイプ]]として成長していく事を期待している。また、後にシャトル「テンプテーション」の船長を務めていた[[ブライト・ノア]]をアーガマの艦長として新任したのも、ブレックスの権限による物と思われる。
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しかし、後に[[ダカール]]の地球連邦議会にて、ティターンズの暴挙の数々を暴露する演説を行う予定であったのだが、滞在中のホテルでバスクの放ったティターンズの刺客により[[暗殺]]されてしまい、その最期を看取ったクワトロに「シャア・アズナブル」として後を託し、志半ばで倒れる事となってしまった。
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=== キャラクターの総評 ===
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新たなエゥーゴの指導者となったクワトロが行った「[[ダカール演説]]」によってエゥーゴとティターンズの対立構造はエゥーゴの方が優勢となった為、ブレックスの判断に間違いは無かったと言える。
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しかし、かつてのジオンのエースであったシャアがエゥーゴの代表となった事に、エゥーゴの元連邦軍人の中には反感を抱いていた者が少なからずいたらしく、徐々にエゥーゴと言う組織自体に陰りをもたらしていく事にもなっている。グリプス戦役で多大な戦力喪失となり、更にクワトロがエゥーゴを見限って行方不明になった結果、徐々にその腐敗は悪化の兆しを見せていく事になり、[[第1次ネオ・ジオン抗争]]の終盤では[[ネェル・アーガマ]]を旗艦とする[[ガンダム・チーム]]を除く戦力が参戦しないまま戦争が終結してしまう大失態を演じている。
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更にその後は、エゥーゴ出身者の人間達が連邦軍高官としての確固たる地位を約束された途端、掌返しでスペースノイドの独立を認めない姿勢に出るどころか、ブレックスが期待していたニュータイプ達の事も危険視する等、殆ど連邦政府の保守派と変わらない有様になってしまっており<ref>漫画『機動戦士ガンダムUC 虹に乗れなかった男』で、連邦軍査問会議にかけられたブライトによってその旨が語られている</ref>、エゥーゴに見切りをつけてシャア率いる[[ネオ・ジオン]]に合流してしまった者を出したり、[[第2次ネオ・ジオン抗争]]でシャアが地球潰しに乗り出す要因を生み出している。
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これらからも、本来の指導者であったブレックス存在が、「エゥーゴのあるべき理念の体現者」としてどれだけ重要な人物であったのかが伺われる。
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作中では地球連邦議会にて演説をする予定であったが、滞在中のホテルで[[バスク・オム|バスク]]の放ったティターンズの刺客により[[暗殺]]され、その最期を看取った[[クワトロ・バジーナ|クワトロ]]に後を託す(正体が[[シャア・アズナブル|シャア]]であることに気づいていた)。
      
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==