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[[ネオ・ジオン]]軍の若き士官。
 
[[ネオ・ジオン]]軍の若き士官。
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名門トト家の出身で、世間知らずのお坊ちゃんな所がある。
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当初は[[マシュマー・セロ]]の部下として、一パイロットの身に過ぎなかったのだが、やがてその内に秘めた野心を肥大させ、[[ハマーン・カーン]]に反旗を翻す事になる。
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[[マシュマー・セロ]]の部下として[[ガザC]]に乗って初陣を飾る際、敵である[[ルー・ルカ]]と出会い一目惚れするが、彼女が[[アーガマ]]に帰還する為に利用されてしまう。
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=== 人物 ===
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名門トト家の出身であるが、ややお人好しで世間知らずのお坊ちゃんな所がある。マザコンの気があり、本人曰く「ママの教え」に忠実で、一目惚れした[[ルー・ルカ]]からもその事を指摘されているが、グレミー本人は腹を立てて否定している。
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その後上官だったマシュマー、[[キャラ・スーン]]が相次いで左遷したことにより巡洋艦[[エンドラ|ミンドラ]]の指揮を任され、専用カラーの[[バウ]]に乗り込み、度々[[ガンダム・チーム]]と交戦する。しかし、その甘い考えは[[ハマーン・カーン]]からのお目付け役として派遣された副官[[オウギュスト・ギダン]]には快くなく、ルー自身を盾代わりとした[[ビーチャ・オーレグ]]の愚劣な作戦により乗機のバウを失い、さらにオウギュストにはあっさり死亡したと思われてしまった。一人サハラの砂漠に取り残されたグレミーは全てを失い、唸り声を上げるしかなかった。
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ややズレている部分もあるが、女性には紳士的に接しようとしており、一目惚れという個人的感情を挟んでいるとはいえ、敵であるルーを助けようとしたり、成り行きでネオ・ジオンに身を寄せる事になってしまった[[ジュドー・アーシタ]]の妹である[[リィナ・アーシタ]]を客人として丁重に扱おうとしている。ただし、リィナをレディとして教育しようとした事には本人から反発されていたが、彼女が死んだと思った際には大きな衝撃を受けていた事からも、本当に大切に想っていた。
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その後アフリカのゲリラ組織「青の部隊」との邂逅により、その青の部隊リーダーであるディドー・カルトハから戦士と認められて、ディドーの死を慕った。この後のグレミーは幾分軍人としての才覚が目覚める。
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当初は戦場で孤立してマシュマーの名を呼びながら右往左往したり、ルーにあっさり騙されてしまう、指揮官に任命されても[[ゴットン・ゴー]]率いる一部の部下達に嘗められて勝手な行動を取られてしまう等、情けない部分が目立っていたのだが、地球での経験が軍人・指揮官としての才覚を発揮し始める事になり、青臭さが抜けていくのと同時に、内に秘めていた野心を膨れ上がらせていく事になる。
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後に自らを[[ジオン公国軍|ジオン]]の正統の後継者と称し、ハマーンに反旗を翻す。この時に彼の大きな戦力となったのが、[[エルピー・プル]][[プルツー]]を始めとした、[[ニュータイプ]]部隊であった。しかし、手塩にかけて育てていたプルは波長のあった[[ジュドー・アーシタ]]の元に行ってしまい、切り札のプルツーも離反してしまう。最期は[[クィン・マンサ]]のコクピットを出たところを想い人のルーに狙撃されて命を落とした。
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真偽は不明であるが、本人曰く[[ザビ家]]の血を引いているとの事で、かつての[[ジオン公国]]の公王である[[デギン・ソド・ザビ]]の隠し子で、トト家に預けられたとされている。一方では、[[ギレン・ザビ]][[ニュータイプ]]の素養のある女性との遺伝子で人工授精させた試験管ベビーで、同じ経緯で産み出された[[プルクローン|プルシリーズ]]と異母兄妹とも言われている。小説版でもニュータイプと明言されているが、アニメ版では不明。ただしジュドーが[[ハイパー化]]まがいの現象を引き起こした際は不快感を露わにしていたため、素養はそれなりにあった様子。
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なおハマーンがグレミーを艦の司令官に任命したのは、大きなカリスマを欲していたネオ・ジオンにおいて彼の素性背景が重要であったが故のことであり、更にはグレミーの性格を把握した上での采配だった。ハマーンはグレミーに多大な期待をしていたのだが、その一方で警戒心を抱いてもおり、グレミーが最終的に獅子身中の虫となったのはハマーンにとっては読み通りではあった。とはいうものの、ネオ・ジオンを内から滅ぼす結果を導くようなタイミングでの反乱までは想定しておらず、グレミーが世の時勢を読みきれない男であったのは残念である。もう少し強かな面があれば、ハマーンと対等の立場としてネオ・ジオンを率いる立場を得られたかもしれない。
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ハマーンからもその野心や能力を見抜かれた上で大きく期待されていたのだが、若さに任せた権力志向故に世の時勢を読み切れず暴走してしまう部分があり、それがタイミングを読めない形で反乱を起こす事になったのは残念である。もう少し強かな面があれば、ハマーンと対等の立場としてネオ・ジオンを率いる立場を得られたかもしれない。
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小説版では[[ニュータイプ]]と明言されているが、アニメ版では不明。ただしジュドーが[[ハイパー化]]まがいの現象を引き起こした際は不快感を露わにしていたため、素養はそれなりにあった様子。
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=== 劇中の様相 ===
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初登場時はマシュマー率いる巡洋艦・[[エンドラ]]の部隊に一兵士として配属され、[[ガザC]]に乗って初陣を飾る事になるのだが、戦場であっけなく孤立してしまい、帰還出来なくなっていた際、敵であるルーと出会い一目惚れするが、自らの甘さを見抜いていた彼女には[[アーガマ]]に帰還する為に利用されてしまう。
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その後、上官だったマシュマーや[[キャラ・スーン]]が相次いで左遷した事により、エンドラの同型艦となる[[エンドラ|ミンドラ]]の指揮を任され、専用カラーの[[バウ]]に乗り込み、舞台を宇宙から地上に変わる中、度々アーガマの[[ガンダム・チーム]]と交戦する。ハマーンがグレミーを艦の司令官に任命したのは、大きなカリスマを欲していたネオ・ジオンにおいて彼の素性背景が重要であったが故のことであり、更にはグレミーの性格を把握した上での采配でもあった。しかし、手塩にかけて育てていた[[エルピー・プル]]は波長のあったジュドーの元に行ってしまい、また自らの甘い考えはハマーンからのお目付け役として派遣された副官[[オウギュスト・ギダン]]にも快くなく、ルー自身を盾代わりとした[[ビーチャ・オーレグ]]の愚劣な作戦により乗機のバウを失った結果、オウギュストには死亡したと思われ、あっさり見捨てられてしまった。一人サハラの砂漠に取り残されたグレミーは全てを失い、唸り声を上げるしかなかった。
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しかしその後、[[アフリカ]]のゲリラ組織である「青の部隊」との邂逅により、その青の部隊リーダーであるディドー・カルトハから戦士と認められ、ディドーの死を慕った。この後のグレミーは、幾分軍人としての才覚が目覚め、それまでグレミーを内心見下していたオウギュストも、ハマーンから自身に寝返らせるまでに至っている。そして、自らの切り札であったニュータイプ部隊の要であった[[プルクローン]]である[[プルツー]]を覚醒させ、[[ダブリン]]への[[コロニー落とし]]が行われる中で、プルツーをハマーンから受領した[[サイコガンダムMk-II]]に搭乗させてアーガマへ攻撃を仕掛けさせるが、病症の身で[[キュベレイMk-II]]に搭乗したプルの自らの命と引き換えにした決死の行動により、サイコガンダムMk-IIを失う形で失敗に終わった。
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後に地球連邦との交渉でサイド3がネオ・ジオンに引き渡される中、自らを「ジオンの正統な後継者」と称し、ハマーンに反旗を翻す。グレミーが最終的に獅子身中の虫となったのはハマーンにとっては読み通りではあったのだが、ネオ・ジオンを内から滅ぼす結果を導くようなタイミングでの反乱までは完全な想定外となっていた。この時に自らの大きな戦力となっていたのは、プルクローンで構成されたニュータイプ部隊で、更には歴戦の猛者である[[ラカン・ダカラン]]率いる「スペース・ウルフ隊」も味方につけていたのだが、ラカンは半ば自滅に近い形で戦死。追い込まれたグレミーは、死して魂となったプルからの説得を度々受けて精神が不安定になっていたプルツーを同乗させて、自ら[[クィン・マンサ]]で出撃するも、ジュドーとプルの魂に呼び掛けられ続けたプルツーは、ジュドーを求める形で遂に離反してしまい、最期はコクピットを出た所を想い人のルーが乗る[[Ζガンダム]]に狙撃されて命を落とした。
    
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
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:上の台詞に動揺するジュドーに対し、自らが語った信念。しかし、多くの人間の意志を背負っている事に気付いたジュドーにより、血に縛られて小さい事しか考えていないと否定される。
 
:上の台詞に動揺するジュドーに対し、自らが語った信念。しかし、多くの人間の意志を背負っている事に気付いたジュドーにより、血に縛られて小さい事しか考えていないと否定される。
 
;「き、君か…ルー・ルカ…君に…やられる…?」
 
;「き、君か…ルー・ルカ…君に…やられる…?」
:[[プルツー]]に逃げられ、追いかけようとした時にルーが乗る[[Ζガンダム]]の狙撃を受けた時の最期の言葉。クィン・マンサの巨体は爆散し、グレミーの野望もろともに散り果てた。<br/>『X』でもルーによって撃墜された場合の特殊台詞として採用された。
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:[[プルツー]]に逃げられ、追いかけようとした時にルーが乗る[[Ζガンダム]]の狙撃を受けた時の最期の言葉。[[クィン・マンサ]]の巨体は爆散し、グレミーの野望諸共に散り果てた。しかし、グレミーは彼女に討たれる事に驚愕しながらも、その死の寸前の表情は何処か安らぎを得て満たされたかの様な物だった。最後の最後で、グレミーは彼女の「[[愛]]」を感じたのだろうか…。
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:『X』でもルーによって撃墜された場合の特殊台詞として採用された。
    
== スパロボシリーズの名台詞 ==
 
== スパロボシリーズの名台詞 ==