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巨大変形ロボット[[ダイターン3]]と共に、地球侵略を目論む[[メガノイド]]と戦う快男児。一人称は「僕」。
 
巨大変形ロボット[[ダイターン3]]と共に、地球侵略を目論む[[メガノイド]]と戦う快男児。一人称は「僕」。
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かつては宇宙開発用の[[サイボーグ]]としてメガノイドを生み出した父・[[破嵐創造]](SRWでは幻聴のみ登場)と共に[[火星]]にいたが、兄と母までもがメガノイドに[[改造]]されてしまい、ほどなくして発生したメガノイドの反乱により、父の助手であった[[プロフェッサー・ミナモト|ミナモト]]に助けられた万丈は、大量の[[金塊]]と試作型のメガボーグであったダイターン3を持ち出し、[[マサアロケット]]で火星から脱出。地球に辿り着いた後、金塊を元手に[[シン・ザ・シティ]]の大富豪となり、ダイターン3でメガノイドと戦うことになる。
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=== 人物 ===
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メガノイドを生み出した科学者・[[破嵐創造]](SRWでは幻聴のみ登場)の息子であり、次男。
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紳士的でありながら型破り、優男に見えて冷静沈着、[[射撃]]や身体能力、その他どれをとっても非の打ち所がない一方、メガノイドに関しては激しい憎悪を持ち、自らの意思でメガノイドになったものは女性や子供であっても容赦も躊躇もなく抹殺する。ただ、メガノイド相手であっても[[木戸川]][[コマンダー・アイサー|アイサー]]など人の心を持った、あるいは取り戻した者には情を見せることもあり、部下思いのメガノイドを倒した時には墓を建て、愛する者の死に直面し嘆くメガノイドにダイターン3のバッテリーを渡し命を助けた。原作の最終回で[[ドン・ザウサー]]を倒した後、いずこと無く姿を消してしまう。
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紳士的でありながら型破りな熱血漢、優男に見えて冷静沈着、[[射撃]]や身体能力、その他どれをとっても非の打ち所がない超人的な人物。一方、自惚れの強さ故に、お調子者ぶりやひょうきんさといった三枚目を演じる事も多く、特に女性に関しては結構ルーズであり、美人を見るなりデレデレと鼻を伸ばしたりしては、アシスタントである[[ビューティフル・タチバナ]](ビューティー)や[[三条レイカ]]を激怒させ、執事の[[ギャリソン時田]]からは失笑を、弟分の[[戸田突太]]からは呆れられている。
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エピローグにて姿を消した場面や、作品内で描かれた人間の枠を超えた力、メガノイドに対する異常なまでの敵意、そして宿敵ドン・ザウサーの正体に関する疑惑などから、'''破嵐万丈自身もまたメガノイド、それも完成体というべき究極のメガノイドであるという説(あるいは解釈)も存在する'''が、彼に関する事の多くは未だ謎に包まれたままである。
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父・創造が生み出し、多くの悲劇や災厄を招いたメガノイドに関しては激しい憎悪を持ち、自らの意思でメガノイドになったものは女性や子供であっても容赦も躊躇もなく抹殺する。ただし、相手がメガノイドだからといって徹頭徹尾に非情となる訳では無く、[[木戸川]]や[[コマンダー・アイサー|アイサー]]等、人の心が残っている、あるいは取り戻した者に人情的な面を見せる事もあり、トドメを刺す事に躊躇ったり、涙を流す事もある。部下思いのメガノイドを倒した時には墓を建て、愛する者の死に直面し嘆くメガノイドにダイターン3のバッテリーを渡し命を助けた事もある。また、地球への侵略を目論むメガノイドを根絶させるという揺ぎ無い信念故に、時として共に戦う仲間達さえ犠牲にするという非情な決断を取る事もあるが、それは仲間達との固い絆があるからでもあり、信頼関係が揺らぐ事は無い(激怒は買っているが…)。
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エピローグにて姿を消した場面や、作品内で描かれた人間の枠を超えた力、メガノイドに対する異常なまでの敵意、そして最大の宿敵である[[ドン・ザウサー]]の正体に関する疑惑等から、'''破嵐万丈自身もまたメガノイド、それも「完成体というべき究極のメガノイドで」あるという説(あるいは解釈)も存在する'''が、彼に関する事の多くは未だ謎に包まれたままである。
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名前の由来は、四字熟語の'''波乱万丈'''から。キャラクターモデルは、作品のコンセプトがイギリスの小説家、イアン・フレミングの小説が原作の人気映画シリーズ『007』シリーズを意識している事から、主人公の'''ジェームズ・ボンド'''である。また「大富豪であり私怨から戦う」という点では、『バットマン』の'''ブルース・ウェイン'''とも言える。
    
破嵐万丈は、彼を演じた[[声優]]・鈴置洋孝氏にとっては自身の出世作のキャラクター以上の存在だったようで、鈴置氏の他にも多くの人に愛されたキャラクターであった。詳しくは、[[#余談|余談]]の欄を参照。
 
破嵐万丈は、彼を演じた[[声優]]・鈴置洋孝氏にとっては自身の出世作のキャラクター以上の存在だったようで、鈴置氏の他にも多くの人に愛されたキャラクターであった。詳しくは、[[#余談|余談]]の欄を参照。
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名前の由来は、四字熟語の'''波乱万丈'''から。キャラクターモデルは、作品のコンセプトがイギリスの小説家、イアン・フレミングの小説が原作の人気映画シリーズ『007』シリーズを意識している事から、主人公の'''ジェームズ・ボンド'''である。また「大富豪であり私怨から戦う」という点では、『バットマン』の'''ブルース・ウェイン'''とも言える。
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=== 劇中の様相 ===
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かつては宇宙開発用の[[サイボーグ]]としてメガノイドを生み出した父・[[破嵐創造]]や母、兄と共に[[火星]]で暮らしていたのだが、ある日メガノイド達が一斉に反乱を起こす事態となり、父の助手であった[[プロフェッサー・ミナモト]]に窮地を助けられた万丈は、彼に言われるまま母や兄のいる元へと向かうのだが、その兄と母までもがメガノイドに[[改造]]されてしまった姿を目の当たりにする。
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== 登場作品と役柄 ==
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結局一人で逃げるしかなかった万丈は、大量の[[金塊]]と試作型のメガボーグを持ち出し、[[マサアロケット]]で火星から脱出。地球に辿り着いた後、金塊を元手に[[シン・ザ・シティ]]の大富豪となるが、火星で反乱を起こしたメガノイド達がやがて地球にも魔手を向ける事を察知していた万丈は、奪取していた試作型のメガボーグを改造して対メガボーグ戦を想定した[[スーパーロボット]]・ダイターン3へと生まれ変わらせ、地球への侵略を開始したメガノイド勢力を相手に仲間達と共に戦いを挑む事になる。
鈴置氏は万丈を「暗さがあって、ニヒルで、二枚目で、カッコ良くて、ジョークも言うキャラクター」と評していたが、SRWシリーズではほぼすべての作品でそれを踏まえた'''完全無欠の超人'''と言えるような万能なベテランとして描写されており、本来なら17、8の年齢でありながらも、年長メンバーである[[アムロ・レイ]][[ロイ・フォッカー]][[猿渡ゴオ]]等とも同格とい言える大人びた雰囲気を見せている。
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SRWシリーズでは[[オリジナル設定]]の「[[破嵐財閥]]」を経営していることが多く、その豊富な資金と広いコネにより、プレイヤー部隊が軍組織などの援助を受けられない状態に陥っても資金や物資の援助をする。隊員としても極めて有能で、作戦の立案に関わっていることが多いだけでなく、部隊を2分割する時は部隊指揮官の[[ブライト・ノア]]等が担当しない方の指揮官を任されることが多い。
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数多くの苦難や激戦を経て、遂にメガノイド側が「火星そのものを地球にぶつける」という最終作戦に乗り出した際は、ギリギリで建造を間に合わせた5台のマサアロケットで仲間達と共に出撃。仲間達がメガノイドの大部隊と戦う中、自らは火星のメガノイドの本拠地へと乗り込んで、実質的な指導者であった[[コロス]]を撃破。そして、彼女の思念波で目覚めた[[ドン・ザウサー]]との最終決戦に突入し辛くも撃破するのだが、動かなくなったコロスの姿を見て「僕は…厭だ…」と呟いた万丈はその後、仲間達の元へは戻る事無く、姿を消してしまう事になった。
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その完全無欠振りから[[まとめ役]]になる事が多く、[[メガノイド]]が敵として登場しない[[いるだけ参戦]]の作品もありながらも、どの作品でも抜群の存在感でストーリーの重要な場面に大きく関わったりとシナリオ面では優遇されている。参戦が中盤以降になる事も多い。
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火星での最終決戦の後、仲間達が去っていった万丈邸では、雨の降る夜明けの中でただ一つの一室だけに明かりが灯されていた…。
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原作では意外と隙が多く、コマンダー・バンチャー(SRW未登場)とカムヒア合戦を繰り広げたり、真冬の湖でパンツ一枚で走り回り唇を真っ青にしたり、惚れられていると勘違いして鼻の下を伸ばしたりと、道化を演じる事も少なくない。だが、完璧超人属性や伊達男ぶりが強調されているSRWシリーズで、彼の三枚目的な側面が再現される事は稀。コメディも違和感無くこなせるキャラなだけに、少々勿体無い印象も受ける。時折ギャグや冗談に乗ったりするものの、あくまで余裕を持つ者としての描写にとどまっている。
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== 登場作品と役柄 ==
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原作では意外と隙が多く、コマンダー・バンチャー(SRW未登場)とカムヒア合戦を繰り広げたり、'''真冬の湖でパンツ一枚で走り回り唇を真っ青にしたり'''、惚れられていると勘違いして鼻の下を伸ばし色男を気取ったりと、道化を演じる事も少なくない。設定通りなら17~18歳と、[[兜甲児]]や[[流竜馬|流竜馬(TV版)]]、[[キラ・ヤマト]]等と同世代の若者なのだが、寧ろ彼等よりやや年上の頼れる先輩として印象が強く、しいて挙げるなら[[剣鉄也]]に近い。彼の三枚目的な側面がスパロボで再現される事は稀で、コメディも違和感無くこなせるキャラなだけに、原作を知っているプレイヤーからは少々勿体無い印象も受け、時折ギャグや冗談に乗ったりするものの、あくまで「心の余裕を持つ者」としての描写にとどまっている。声を演じた鈴置氏は、万丈を「暗さがあって、ニヒルで、二枚目で、カッコ良くて、ジョークも言うキャラクター」と評していたが、SRWシリーズではほぼすべての作品でそれを踏まえた'''完全無欠の超人'''と言えるような万能なベテランとして描写されているようで、年長メンバーである[[アムロ・レイ]]や[[ロイ・フォッカー]]、[[ムウ・ラ・フラガ]]、[[猿渡ゴオ]]、[[ゲイナー・サンガ]]等と同格といえる雰囲気と存在感を見せている。多くの登場作品では、メガノイドと幾多の戦闘経験があるか、あるいは既に壊滅させた後の設定なので、万丈の方が他の同年代のキャラクター達よりも成長しているのだろう。
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また、「究極のメガノイドである」という疑惑が意識されているのか、「生身の人間ではないのでは?」と思わせつつ結局正体は分からない、というエピソードが意識的に盛り込まれているほか、作品にもよるがメガノイドへの異常なまでの憎しみはたびたび再現されており、ラストで原作同様に行方不明となる作品もある。また、他作品に登場する[[サイボーグ]]等、メガノイド同様に人為的な手を加えられた存在に対しては例え仲間であっても複雑な感情を見せる事も。
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SRWシリーズでは[[オリジナル設定]]の「[[破嵐財閥]]」を経営していることが多く、その豊富な資金と広いコネにより、プレイヤー部隊が軍組織などの援助を受けられない状態に陥っても資金や物資の援助をする。隊員としても極めて有能で、その完全無欠振りから[[まとめ役]]になる事が多く、作戦の立案に関わっているだけでなく、部隊を2分割する時は部隊指揮官の[[ブライト・ノア]]等が担当しない方の指揮官を任される事も多い。また、[[メガノイド]]が敵として登場しない[[いるだけ参戦]]の作品も多いながらも、どの作品でも抜群の存在感でストーリーの重要な場面に大きく関わったりとシナリオ面では優遇されている。パイロットとしてのステータスも、スーパーロボット系の中では上位ランクに設定され、精神コマンドも使い勝手が良い為、ボスキラーとして大きく活躍してくれるのだが、それ故に参戦も中盤以降になる事が多い。
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設定どおりなら17~18歳と、[[兜甲児|甲児]]や[[流竜馬|TV版竜馬]]、[[キラ・ヤマト|キラ]]などと同世代の若者なのだが、寧ろ彼らよりやや年上の頼れる先輩として描写されている。多くの作品で既にメガノイドと戦い壊滅させた後の設定なので、それからある程度月日が経ったことで万丈の方が成長しているのだろう。
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また、「究極のメガノイドである」という疑惑が意識されているのか、「生身の人間ではないのでは?」と思わせつつ結局正体は分からない、というエピソードが意識的に盛り込まれているほか、作品にもよるがメガノイドへの異常なまでの憎しみは度々再現されており、ラストで原作同様に行方不明となる作品もある。また、他作品に登場する[[サイボーグ]]等、メガノイド同様に人為的な手を加えられた存在に対しては例え仲間であっても複雑な感情を見せる事も。
    
=== [[旧シリーズ]] ===
 
=== [[旧シリーズ]] ===