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2,994 バイト追加 、 2017年4月8日 (土) 09:33
「再参戦問題」追加、「とりわけユーザーの興味は~」から始まる文章が分かりづらいので改変してみました。
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まだ[[スーパーロボット大戦シリーズ]]に参戦した事の無い作品全体を指す用語。該当作品はこのWikiに置いても、「'''(SRW未参戦)'''」<ref>登場人物、メカ、設定等には「SRW未'''登場'''」が使われる場合もある。</ref>と付記される。
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まだ[[スーパーロボット大戦シリーズ]]に参戦した事の無い作品全体を指す用語。該当作品はこのWikiに置いても、「'''(SRW未参戦)'''」<ref>登場人物やメカ、武装、設定等には「SRW未'''登場'''」や「SRW未'''採用'''」が当てられる場合もある。</ref>と付記される。
    
参戦にあたって障害になり得るとされる要素は多数推測されているが、本項ではそのうち有力とされている説を挙げる。未参戦作品の中でも話題の焦点になりやすいものは[[未参戦作品/一覧‎]]を参照。
 
参戦にあたって障害になり得るとされる要素は多数推測されているが、本項ではそのうち有力とされている説を挙げる。未参戦作品の中でも話題の焦点になりやすいものは[[未参戦作品/一覧‎]]を参照。
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語義からすれば「参戦不可能な作品」ではなく「未だ参戦していない作品」全般を指すと考えるのが普通で、実際に後者の意味で扱われることが多いが、前者のニュアンスを持たせた上で用いられる場合も少なくない。これは「'''この作品は需要があるのにいまだ参戦していないのはおかしい'''」という考えをするファンがどの作品にも少なからずいるためである。そのようなファンたちが考察する「未参戦の理由」はもっともらしいものからどう考えても思い込みなものまで様々で、それらの検証に関する話題はファンの間でも格好の話の種になっている。
 
語義からすれば「参戦不可能な作品」ではなく「未だ参戦していない作品」全般を指すと考えるのが普通で、実際に後者の意味で扱われることが多いが、前者のニュアンスを持たせた上で用いられる場合も少なくない。これは「'''この作品は需要があるのにいまだ参戦していないのはおかしい'''」という考えをするファンがどの作品にも少なからずいるためである。そのようなファンたちが考察する「未参戦の理由」はもっともらしいものからどう考えても思い込みなものまで様々で、それらの検証に関する話題はファンの間でも格好の話の種になっている。
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ただし、その主張のほとんどはあくまで「'''ごく一部のファンの意見または推測'''」であって、確定事項であったりファン全体の共通認識であったりするわけではないことに注意して読んでもらいたい。
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ただし、その主張のほとんどはあくまで「'''ごく一部のファンの意見または推測'''」が広まったものであって、必ずしも確定事項であったりファン全体の共通認識であったりするわけではない。また、噂の域を出ないにも関わらず、信用され広まるのにも「不自然さがない」「十分あり得る」と感じさせるのが理由の一つであり、悪意がこもっているとは限らないことも忘れてはならない。
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本項を読み進める際にはこれらを念頭に置いて読んでもらいたい。
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== 未参戦の主な原因 ==
 
== 未参戦の主な原因 ==
 
=== 放送時期の問題 ===
 
=== 放送時期の問題 ===
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放送時期的に古すぎる、視聴方法が限られている、単に話題性が無いなどの理由により知名度が低い作品がある。それらは参戦しても喜んでくれる原作ファンやスパロボファンが少なく、同時に売上に貢献しないという考え方である。例として、古谷徹氏は寺田Pと食事に行った際、自身が主役を演じた『グロイザーX』の参戦を希望したが、寺田Pは「誰も知らないでしょ」と返答したとのこと。
 
放送時期的に古すぎる、視聴方法が限られている、単に話題性が無いなどの理由により知名度が低い作品がある。それらは参戦しても喜んでくれる原作ファンやスパロボファンが少なく、同時に売上に貢献しないという考え方である。例として、古谷徹氏は寺田Pと食事に行った際、自身が主役を演じた『グロイザーX』の参戦を希望したが、寺田Pは「誰も知らないでしょ」と返答したとのこと。
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ファンサービス的にも、商業的にも、より多く参戦を望まれている作品が優先されるのは仕方ないことではあるが、知名度が低いからといって絶対に参戦できないという訳ではない。メジャー作品だけでは参戦作品がいつも似たような顔ぶれになることもあり、シリーズを重ねるにしたがって一般的に知名度が低いと言われるような作品の参戦機会も増えてきている。かつて携帯機用スパロボには声が無く、製作費が安いことから知名度の低い作品でも試験的に参戦しやすいと言われ、そちらで初参戦した作品が好評だった場合は据置機用スパロボに再参戦することもあった。中でもマイナーな作品の多かった『[[スーパーロボット大戦COMPACT2|COMPACT2]]』が『[[スーパーロボット大戦IMPACT|IMPACT]]』としてリメイクされたことは好例といえる。
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ファンサービス的にも、商業的にも、より多く参戦を望まれている作品が優先されるのは仕方ないことではあるが、知名度が低いからといって絶対に参戦できないという訳ではない。メジャー作品だけでは参戦作品がいつも似たような顔ぶれになることもあり、シリーズを重ねるにしたがって一般的に知名度が低いと言われるような作品の参戦機会も増えてきている。かつて携帯機用スパロボには声が無く、製作費が安いことから知名度の低い作品でも試験的に参戦しやすいと言われ、そちらで初参戦した作品が好評だった場合は据置機用スパロボに再参戦することもあった。中でも初参戦の3作全てがマイナー作品だった『[[スーパーロボット大戦COMPACT2|COMPACT2]]』が『[[スーパーロボット大戦IMPACT|IMPACT]]』としてリメイクされ、3作の内2作にまつわる俗称<ref>『[[マシンロボ クロノスの大逆襲]]』の「[[ロム・ストール|ロム兄さん]]」と、『[[忍者戦士飛影]]』の「[[飛影|経験値泥棒]]」のこと。</ref>が生まれたことは好例といえる。
    
また、スパロボに参戦したのちに作品の知名度が上がり、放送当時の玩具の復刻やリメイク作品が製作されるなどのケースもある。
 
また、スパロボに参戦したのちに作品の知名度が上がり、放送当時の玩具の復刻やリメイク作品が製作されるなどのケースもある。
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ただし『[[機動武闘伝Gガンダム]]』の「[[ガンダムファイト]]」、『[[蒼穹のファフナー]]』の「[[日本]]列島消滅」等のように舞台装置が大幅改変・無視されることも常態化しているため、一概に「この設定では参戦できない」と断言することは出来ない。
 
ただし『[[機動武闘伝Gガンダム]]』の「[[ガンダムファイト]]」、『[[蒼穹のファフナー]]』の「[[日本]]列島消滅」等のように舞台装置が大幅改変・無視されることも常態化しているため、一概に「この設定では参戦できない」と断言することは出来ない。
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「[[多元世界]]」を導入した『[[Zシリーズ]]』の出現以降、各作品同士を[[平行世界]]の関係に置くことでこの問題をクリアしているスパロボは多く、日に日にハードルは下がっている。
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「[[多元世界]]」を導入した『[[Zシリーズ]]』の出現以降、各作品同士を[[平行世界]]の関係に置くことでこの問題をクリアしているスパロボは多く<ref>[[OGシリーズ]]と[[魔装機神シリーズ]]を除いた、いわゆる「版権スパロボ」に限ると全て当てはまる。</ref>、日に日にハードルは下がっている。
    
=== 作品のジャンルの問題 ===
 
=== 作品のジャンルの問題 ===
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どの作品がいつ、どんな形で参戦するかは、スパロボユーザーの間で最も注目度の高い項目といっても過言ではない。それ故に「ある作品がスパロボに参戦する可能性はどれほどなのか」という点は各所で論争の火種となっている(この記事自体も、その論議の延長線上にある)。
 
どの作品がいつ、どんな形で参戦するかは、スパロボユーザーの間で最も注目度の高い項目といっても過言ではない。それ故に「ある作品がスパロボに参戦する可能性はどれほどなのか」という点は各所で論争の火種となっている(この記事自体も、その論議の延長線上にある)。
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今日、ある作品が未参戦である理由は概ね前述の6種<ref>「単に機会に恵まれていないだけ」「実はいつでも出せるが、あえて出さない」という理由を含めると8種</ref>に整理されて語られるが、Webの草創期にネット上で行われたこの手の議論について言えば、「その作品の設定がスパロボの世界観との親和性を有するかどうか」という'''世界観や設定に関する問題提起'''が非常に多かった。
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今日、ある作品が未参戦である理由は概ね前述の6種<ref>「単に機会に恵まれていないだけ」「実はいつでも出せるが、あえて出さない」という理由を含めると8種。</ref>に整理されて語られるが、Webの草創期にネット上で行われたこの手の議論について言えば、「その作品の設定がスパロボの世界観との親和性を有するかどうか」という'''世界観や設定に関する問題提起'''が非常に多かった。
    
その中には例えば
 
その中には例えば
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「スパロボは当時のバンプレストが権利関係の調整に秀でていたからこそ実現したシリーズ」という製作者サイドの発言が物語っているように、参戦に対するハードルの高さは、実際のところはほぼ'''権利関係の調整難度'''に帰着するものと思われる。権利者の一人でもある原作者の心理的障壁を取り払う意味では、原作の雰囲気を損なわずに参戦可能な世界観を構築することもまた参戦実現に不可欠なため、それらに関する課題もないとは言い切れないが、権利の問題に比してその比重がかなり小さいことは間違いない。
 
「スパロボは当時のバンプレストが権利関係の調整に秀でていたからこそ実現したシリーズ」という製作者サイドの発言が物語っているように、参戦に対するハードルの高さは、実際のところはほぼ'''権利関係の調整難度'''に帰着するものと思われる。権利者の一人でもある原作者の心理的障壁を取り払う意味では、原作の雰囲気を損なわずに参戦可能な世界観を構築することもまた参戦実現に不可欠なため、それらに関する課題もないとは言い切れないが、権利の問題に比してその比重がかなり小さいことは間違いない。
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2015年11月、「Side-BN倶楽部」のメルマガにスパロボシリーズの購入者限定の製品開発アンケートが送られており、その中の「スパロボに入っていれば是非プレイしたいと思う参戦作品」という質問で提示されている作品が「[[未参戦作品/一覧‎]]」にある他会社の作品やホビーロボットアニメ、さらに『宇宙戦艦ヤマト』・『銀河英雄伝説』のような艦隊戦・軍記物の作品群も含めた全226作品の選択肢があった。これにより、参戦が難しいとされてきた作品にも可能性があるのではないかと話題になり、その後実際に『[[宇宙戦艦ヤマト2199]]』が参戦した。
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== 再参戦 ==
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再参戦もファンによっては初参戦と同じくらいに関心を寄せており、[[#版権料が高い・権利の所在が不明]]でも触れた『[[ジャイアントロボ THE ANIMATION 地球が静止する日]]』のように、最後に参戦してから10年以上経つ作品は少なくない。にも関わらず、なにかと未参戦作品に話題が振られがちである。再参戦希望の意味で単に「○○を出してくれ」と意見を出せば「××でもう出てるじゃないか」と返されるのはよくある光景で、一例を挙げれば、「[[ガンダム・センチネル|ガンダムセンチネル]]出してくれ」といえば、ストーリー再現を含めた本格参戦を望む声だと考えるのが妥当だが、「'''第4次に[[Sガンダム]]が出てるじゃないか'''」と返されてしまうことがある。
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しかし、「一度でも参戦したことがある」作品を語るのはそれなりの知識が必要なのに比べ、「一切参戦したことがない」作品は単純に分かりやすく初心者でも話題に乗りやすいことを踏まえると、ある意味仕方ないことなのかもしれない。
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== 今後の展望 ==
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2015年11月、「Side-BN倶楽部」のメルマガに、スパロボシリーズの購入者限定の製品開発アンケートが紹介されていた。その中の「スパロボに入っていれば是非プレイしたいと思う参戦作品」という質問で提示されている作品が「[[未参戦作品/一覧‎]]」にある他会社の作品やホビーロボットアニメ、さらに『宇宙戦艦ヤマト』『銀河英雄伝説』のような艦隊戦・軍記物の作品群も含めた全226作品の選択肢があり、その後実際に『[[宇宙戦艦ヤマト2199]]』が参戦した。このアンケートは'''製作側が参戦作品の幅を広げようと試みていることの証左'''であり、ファンの間では参戦が難しいとされてきた作品も、参戦の可能性があるのではないかと話題になっている。このことを踏まえると、参戦の障害として重篤なものは「版権料が高い・権利の所在が不明」と「ジャンルや作風が参戦済み作品と違う」に絞られる。
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とりわけユーザーの興味は「スーパーロボット大戦で表現されたアニメーション」と「異なる世界観の融合」の二つに絞られる。「スーパーロボット大戦シリーズのアニメーションで表現したアニメーション」はロボットアニメというジャンルを超えて、全ての著作物に適用されている。自由度の高さもあってか二次著作物(オリジナル動画)が多く作成されており、ここから「異なる世界観の融合」へと繋がり、未参戦作品のラインナップへとつながる。しかし、元々のスーパーロボット大戦のイメージアップに繋がるのか、そうでないのか。ユーザーの賛否は又とないことである。
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ユーザーの興味は「戦闘アニメーション」と「異なる世界観の融合」の二つに絞られるが、それもスパロボ参戦が叶わなければ始まらない。イラストや動画の投稿サイトにはスパロボの戦闘アニメを模したものが多く投稿されており、戦闘アニメーションはロボットアニメというジャンルを超えて、全ての著作物に対して「スパロボ風の二次創作」という形で適用されている。ここから「(ユーザーの想像の中での)異なる世界観の融合」へと繋がり、未参戦作品のラインナップへとつながる。しかし、それまでとジャンルや作風の違う作品が参戦することは、やもすれば'''「ロボットアニメの夢の共演」というスーパーロボット大戦のアイデンティティを破壊する危険性'''を孕んでおり、紛うことなきロボットアニメが多く未参戦なまま、『[[宇宙の騎士テッカマンブレード]]』のようなロボットアニメと呼びづらいものが先に参戦すれば、スパロボを見限るファンが現れても不思議ではない。参戦の幅が広がるというイメージアップに繋がるのか、はたまたファンの反感を買う結果になるのか、ユーザーの賛否はである。
    
== 脚注 ==
 
== 脚注 ==