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、 2012年10月22日 (月) 19:43
== リー・リンジュン(Lee Lingjun) ==
*[[登場作品]]:[[バンプレストオリジナル]]
**[[スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION2]]
**[[スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS]]
**[[スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクター]]
*声優:若林亮(OGS) / 岡野浩介(ジ・インスペクター)
*種族:地球人
*性別:男
*年齢:29歳
*所属:[[地球連邦軍 (OG)|地球連邦軍]]⇒[[シャドウミラー]]
*[[軍階級|階級]]:中佐
『[[スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION2]]』より登場した[[シロガネ]]の新艦長。士官学校を主席で卒業し、“パーフェクト”の異名を持つ。また、[[テツヤ・オノデラ]]とは同期である。序盤で[[キョウスケ・ナンブ]]ら[[ATXチーム]]を指揮下に置く。
軍人として優れた才覚を持っているが、ときおり実戦経験の乏しさが顔を出し状況判断のミスも多い。また、人間味に欠ける硬直した態度から、隊員との言い争いが絶えなかった。猜疑心も強く、[[ノイエDC]]から離反した[[アラド・バランガ]]などには常に疑いの目を向けている。<br />その理由は、前大戦の[[L5戦役]]において[[イングラム・プリスケン]]の造反により、家族を失った事にある。そのため、当時現場にいて造反者を出した[[ハガネ]]隊らを憎しみの目で見ている。
家族を失ったという事情から、[[異星人]]の脅威に対抗して地球を防衛することに強い執念を燃やすが、そのためには、軍隊は徹底して規律により統率されなければならないと考えていた。<br />しかし、現実はリーの理想通りにはいかなかった。[[DC戦争]]・L5戦役の立役者たる[[ハガネ]]や[[ヒリュウ改]]の部隊は、どちらかと言うと鉄の規律よりも仲間としての絆を重視していた。しかも[[ハガネ]]の場合は敵からの離反者も加わっていたこともあって、このような部隊が地球圏防衛の要として扱われることに我慢がならなかった。また、[[イスルギ重工]]と癒着している[[ケネス・ギャレット]]のような高級将校が連邦軍に存在していることにも、苦々しさを覚えていた。<br />そのような思いを抱く彼の前に現れたのが[[シャドウミラー]]であった。[[シロガネ]]の入手を目論む[[シャドウミラー]]によって捕縛されるも、その際に[[ヴィンデル・マウザー]]の掲げる理想に共感。連邦を見限って離反し、ヴィンデルの配下となる。
その後、連邦軍と[[インスペクター]]によるラングレー基地攻防戦([[オペレーション・プランタジネット]])では、空間転移によって[[ハガネ]]の隙を突き、[[ダイテツ・ミナセ]]艦長を討ち取る事に成功する。<br />しかし、この時期をきっかけにシャドウミラーは異星人である[[インスペクター]]と手を組む。互いに利用し合い、後々の破棄を前提とした同盟ではあったろうが、リーにとっては極めて皮肉な状況となった。当然リーは不満を抱いていたが、「最強の軍隊を作り、宇宙において地球人類の確たる地位を築く」という大目的のために我慢したようである。<br />その後、ホワイトスター周辺宙域での交戦において、ダイテツの遺志を受け継いだテツヤによって[[シロガネ]]を沈められ死亡する(OGSでは戦域から離脱して行方不明)。
ある意味、OG世界で最もリアルかつ模範的な軍人なのだが、作中では何かと嫌な上司としての印象の方が強く、現実的で非情な判断が完全に間違っている訳ではないのだが、部下達からは理解されず反感を買う場面も多い。前述の歪んでしまった背景などを考えると、同情すべき点も多々あるのだが(事実家族の死はトラウマになっており、悪夢に魘される場面もある)、プレイヤー部隊にその内情を理解してもらおうとしないうえ、あれ程までに裏切りを嫌っておきながら自分は堂々と裏切り、更にはダイテツを死に追いやったという印象の悪さは拭えない。そして何より、ハガネ隊を憎む理由が結果的には逆恨みにしかなっていないのも大きい。
<br />'''「上官の命令は絶対であり意見は許さん」'''とは事あるごとに主張する彼の持論であり、理想とする軍隊なのだが、自身の上官とも言えるケネスを筆頭とする軍の上層部には納得がいかないからと意見したり、文句を垂れた他、散々批判していたイングラムを棚上げしての裏切り行為や、本来倒すべきはずの異星人と手を組んだこと、そしてハガネ隊への逆恨みと八つ当たりも踏まえれば、建前は上下関係を厳しく主張しているが、その主張も「任務に忠実な兵士による最強の軍隊を率いる」という目的でしかなく、根は極めて我儘で自分勝手な人間である。<br />ただし、物語構成上で彼の負う役割は「規律に五月蠅い嫌な上司」「裏切り者として嫌われる事」というものであり、そういった意味で彼は己の役目をしっかりと果たしている。
このように「嫌な上司」という印象が拭えないリーであったが、アニメ[[ジ・インスペクター]]においては尺の都合上これらの負の一面が悉くカットされ、「イヤミだが、根は良識的な軍人」という扱い(ある意味、本来のリーの性格)になっている。しかし考え方によっては、負の面が無くなったことで敵役としての見せ場を失ったとも言える。
== 登場作品と役柄 ==
=== [[OGシリーズ]] ===
;[[スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION2]]
:序盤から使えるが、中盤で裏切る。シロガネの能力も[[ハガネ]]や[[ヒリュウ改]]に比べるとパッとしないので、まず使う事はないだろう。
;[[スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS]]
:撃沈はされなかったので死亡せず、大破したシロガネと共に行方をくらます。
;[[スーパーロボット大戦OG外伝]]
:フリーバトルのみ登場。
;[[スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクター]]
:声優が岡野浩介氏に変更された。序盤はゲームと同様の扱いだが、家族を失った過去や、テツヤとの因縁は描かれず、ハガネ登場後にシロガネ修復のために撤退して以来、最終話まで全く登場しなくなる。そのため、シャドウミラーに寝返る事も、ダイテツの死の原因になる事もない。そして最終話にて宇宙に出ていたシロガネからキョウスケ達とベーオウルフの死闘を見届け、戦闘後、キョウスケ達の回収を指示するというまさかの見せ場が与えられた。結果として、出番がなくなったために負の面が描かれず、良い目を見たとも言えなくはない。
== パイロットステータス設定の傾向 ==
=== [[能力|能力値]] ===
能力値上においては[[テツヤ・オノデラ|テツヤ]]よりも多少強いといった感じ。エースボーナスが優秀なので撃墜数を稼ぎたいところだが、後に離脱するため率先して使う必要はない。離反後は回避・防御・命中が大きく上がる。
=== [[精神コマンド]] ===
;[[スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS]]
:[[鉄壁]]、[[必中]]、[[努力]]、[[狙撃]]、[[熱血]]、[[突撃]]:艦長としてはかなり優秀な[[精神]]を覚えるが、熱血の消費[[SP]]はまさかの'''55'''。
=== [[特殊技能]](特殊スキル) ===
;[[指揮官]]、[[援護攻撃]]、[[気力+(ダメージ)]]、[[ガンファイト]]L6、[[リベンジ]]、[[ガード]]
:気力+(ダメージ)から先は離反後の技能。シャドウミラーに入って鬱屈がなくなったのか?
=== [[エース|固有エースボーナス]] ===
;反撃時に与える、最終ダメージ+10% 受ける最終ダメージ-10%
:戦艦乗りとしては理想的なボーナス。とはいえ、普通にプレイしているとこれを見る機会はまず無いだろう。
== 人間関係 ==
;[[テツヤ・オノデラ]]
:同期だが、士官学校で自分以下の成績であった彼の事を一貫して“ナンバー2の男”として見下していた。しかし、いざテツヤと敵対関係になると、DC戦争・L5戦役を戦い抜いてきたテツヤとの実戦経験の差が浮き彫りとなった挙句、最後は彼を見下す余り、よりにもよって'''ドリル戦艦である[[クロガネ]]に突撃命令を下してしまう'''。案の定、クロガネのドリルでシロガネを大破させられ、行方不明に(OG2ではシロガネごとドリルで粉砕される)。
;[[ダイテツ・ミナセ]]
:彼を討ち取る事に成功する。
;[[レフィーナ・エンフィールド]]
:こちらもテツヤ同様「特別措置で艦長になっただけの女」と見下していた。ただし実戦経験はリー以上である。
;[[ケネス・ギャレット]]
:上官。内心軽蔑していた。部下には「上官の命令は絶対」と散々主張するくせに、気に食わない上官には平然と文句を垂れる辺り、リーのご都合主義が表れている。
;[[ヴィンデル・マウザー]]
:彼の理想に賛同して配下に加わる。しかし、ヴィンデルにとってリーはあくまで駒の一つでしかなかった。まあ、人を駒としてしか見ない組織こそリーが理想としていた軍隊ではあるのだが、シャドウミラー側はリー自身の目的などあまり理解していなかった。また結果的にリーは方法の為に目的を忘れた形になった。
;[[イングラム・プリスケン]]
:直接面識はないが、彼の裏切り行為のために、リーはハガネに不信感を抱くとともに、異星人を倒すことに執念を燃やすことになる。無論彼の真意など知る由もなかった。
;[[ラミア・ラヴレス]]
:「ジ・インスペクター」では言語回路が故障していた彼女の言動に思わず'''ギャグ調にデフォルメされた表情を晒してしまう'''ほど唖然としていた。
== 名台詞 ==
;'''「反論は許さん。貴様は私の命令に従っていればいい」'''<br />「言っておくぞ、中尉。ハガネに乗っていた時と同じように振る舞えるとは思わんことだ。命令、そして軍規に違反する者は厳しく処分する。あのふざけた女にもそう伝えておけ」
:OGS(2)「美しき侵入者」より。不服ながら身元や目的が怪しいラミア&アンジュルグを預かる羽目になり、その監視をキョウスケに押し付ける。当然キョウスケは不審がるのだが、リーは意見さえも許さなかった。軍規の厳しさを主張しているが、結局は厄介者を部下に押し付けただけである。
;「貴様は士官学校で何を学んできたのだ?」<br />'''「上官の命令には絶対服従……それが軍隊の大原則だ」'''<br />「それを守れぬ者は命令系統を混乱させる要因となり、全体の作戦行動や士気に悪影響を及ぼす」<br />「個々が与えられた命令に従い、定められた任務を効率よく遂行しなければ優れた戦果を挙げることなど出来ん」
:OGS(2)「星への翼」にて。艦長の命令に従わず平然と意見するブリットへの説教。「上官の命令は絶対である」というリーを象徴するような台詞であり、ラミアが同調しているように現実の軍隊においては極めてごもっともな説教と持論ではある(ついでに言えば、上官に質問をするには許可が必要なのだが、ブリットはいきなり食って掛かっている)。<br />この地点ではまだ「嫌味だが軍規に忠実な模範的な軍人」という解釈も出来たのだが…。
;「シンシア……!」<br />「ふふふ…私もまだまだ青い。未だにあの夢を見るとはな」
:OGS(2)「忘れ得ぬ記憶」で、L5戦役で両親と妻を失った際の光景を夢で見て飛び起きた際の一言。リー本人は自嘲気味に呟いたが、それだけ彼にとって深刻なトラウマになっていることを証明している。
;(私は異星人共を倒すために……父や母、シンシアの無念を晴らすために今まで戦ってきた)<br />(それが、戦線離脱だと?地球脱出船団だと?冗談ではないぞ…!)<br />(私は、無能な上層部の人間を脱出させるためにシロガネの艦長を務めているわけではない)<br />(何とか…何とかせねば)
:上層部からシロガネをDC追撃任務から外す旨を宣告されて苛立つモノローグ。異星人撃退に執念を燃やす気持ちはわからんでもないが、自分の部下に対し「上官の命令は絶対である」と主張するくせに、自分の上官には平然と文句と愚痴をこぼしているため、彼の持論に説得力が無くなってしまうと同時に「自分勝手な軍人」という印象が強まってしまう。
;「フン…上官侮辱と受取っておくぞ…」<br />「ええい!この役立たずが!」
:OGS(2)前者は'''基地防衛に専念すると判断し基地のど真ん中に居座り全く艦を動かそうとしない'''リーに対しカチーナは意見するが耳を貸さず、一方的に見下して一言。後者はゲームオーバー時の一言。<br />ところがこのマップは基地への敵ユニット侵入が敗北条件なのだがシロガネは「基地防衛に専念する」という'''リーの判断により一切動かすことが出来ない'''。皮肉にもプレイヤーからは事実上戦力として計算出来ないシロガネの方が役立たずになってしまっている。また、口にはしないものの、先述の通り軍の上層部に苛立っている面があることから、前の台詞も合わせ、'''「自分の上官侮辱は棚上げするくせに、部下の上官侮辱は許せない」'''という御都合主義な面の露見、そして何より、自分の判断ミスを棚上げした台詞でもある。
;テツヤ「お前はそのために戦争を継続させると言うのか!?そのために犠牲を払っても構わないと言うのか!?」<br />リー「犠牲はすでに払われている。貴様やケネスのように無能な軍人のせいでな」<br />テツヤ「!」<br />リー「シャドウミラーこそ、私の理想の軍隊。兵士は己の任務に忠実であり、命を捨てることも厭わない」
:OGS(2)「壊れた人形」にて。軍を裏切った身でありながら「兵士は己の任務に忠実であり~」と発言されても説得力がない。ケネスやテツヤを引き合いに出しても、単なる逆ギレである。無論リー本人はあれほど「上官の命令は絶対」と主張したくせに当の自分が命令違反をしていることなど気付きもしない。<br />結果的に'''「上官の命令は絶対服従という軍隊の大原則を守らず、命令系統を混乱させる要因となり、全体の作戦行動や士気に悪影響を及ぼした」のは他ならぬリー本人である。'''
;「フン、末端の兵士は己の任務のことだけを考えていればいい」<br />「そして、任務を確実に遂行する兵器であればいいのだ」
:OGS(2)「壊れた人形」にて。人間味に欠けるも一理ある意見だが、これまた軍を裏切った身で「兵士の忠実さ」を説かれても説得力の無い主張である。結局リーは自分の言うことを聞く順応な部隊を率いたかっただけである。
;「ふん……ナンバー2と特別措置で艦長になっただけの女が私に勝てると思っているのか!」
:OGS(2)「己が信じるもののために」にて。前者はテツヤ、後者はレフィーナを指している。しかし片や士官学校で自分以下の成績、片や推薦だけで艦長になったとはいえ、DC戦争やL5戦役を戦い抜いたテツヤ&レフィーナと、士官学校で主席だったとはいえ、就任して間も無く実戦経験に基づいた判断力のないリーとでは、どちらが有力かは言うまでもないだろう。
;「馬鹿なことを言うな!私が貴様などに敗北するものか!ナンバー2の貴様などに!」<br />「艦首をクロガネに向けろ!何としてもあの艦を沈めるのだ!!」<br />「ヴィンデル大佐の理想を!最強の軍隊を!貴様などに潰させるものか!」
:OGS(2)「己が信じるもののために」にて。テツヤを見下すがあまり、クロガネという艦の性能を忘れてしまっている。この事から彼が本当にパーフェクトなのか、疑問を抱いてしまう。<br />また、リーの本来の目的は異星人を倒すはずだったのだが、いつしか異星人と組むウィンデルの為に、結果的に倒すべきはずの異星人の為に戦ってしまっている。そして敗北後、本末転倒な言動であったことをあれほど見下していたテツヤに言われてしまうことに。
=== ゲーム外媒体 ===
;「貴様ッ、'''軍人が民間人の被害を看過してどうする!'''」
:コミカライズ「Record of ATX」でゲスト出演した際の台詞。北京でのエアロゲイターの戦闘において、自艦を戦域へと前進させようとした際に副官に「敵は市街地を狙っているのだから、前に出て的になるよりもこの位置で迎撃した方がいい」と言われた際の'''怒りの反論'''である。副官の襟首を掴み上げ、かなり険しい表情で発していたことからも、リーが副官の民間人軽視な意見にどれだけ怒りを感じていたかを察することができる。己の被害を顧みず民間人を守ろうとする意志を最大限に示した台詞でもあり、リーもかつては良識的な軍人だった事が伺える場面だが、この後のイングラムの裏切りで、彼の運命の歯車は徐々に狂っていく事になる…。
;「遅い!」
:「Record of ATX」で、部下からハガネ隊が到着したとの報告を受けた際の毒づき半分な感想。市街地戦は民間人の犠牲が常につきものであり、長引けばそれだけ犠牲が増える一方である。口が悪いと言われても仕方のない台詞ではあるが、リーの言っていること自体は割と筋が通っている。
;「生存機を回収しろ」
:[[ジ・インスペクター]]最終話にて、[[ベーオウルフ]]との死闘の後、生き残ったキョウスケ達を発見しての一言。こちらのリーはなんだかんだでキョウスケ達を認めたようで、僅かながら柔和で優しげな笑みを見せている。
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