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== 熱血ロボ ゲキ・ガンガー3(Fiery Spirit Robot Gekigangar 3) ==
 
== 熱血ロボ ゲキ・ガンガー3(Fiery Spirit Robot Gekigangar 3) ==
『[[機動戦艦ナデシコ]]』作中において放送された架空のロボットアニメ。所謂[[劇中劇]]
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『[[機動戦艦ナデシコ]]』作中において放送された架空のロボットアニメ。所謂[[劇中劇]]。正式には、初期タイトルは『ゲキ・ガンガー3』で、27話以降の放映時間変更時に『熱血ロボ』をタイトルに冠するようになった(と言う設定)。
内容は『[[ゲッターロボ]]』を主体として、70年代のロボットアニメや特撮などの要素が多く取り入れられている。
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人気を博し、後にスピンオフ作品としてOVA『ゲキ・ガンガー3 熱血大決戦!!』が製作された。また、テーマ曲「レッツゴー ゲキ・ガンガー3」はヒーローアニメ・往年のスーパーロボットアニメのOP曲を彷彿とさせる出来で、これまた人気が高い。本編では未採用であった「飛翔け!ゲキ・ガンガー3」等の楽曲も含め、ナデシコのアルバムCDに本編の楽曲と同格の扱いで収録されている。
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内容は『[[ゲッターロボ]]』を主体として、70年代のロボットアニメや特撮などの要素が多く取り入れられている。人気を博し、後にスピンオフ作品としてOVA『ゲキ・ガンガー3 熱血大決戦!!』が製作された。また、テーマ曲「レッツゴー ゲキ・ガンガー3」はヒーローアニメ・往年のスーパーロボットアニメのOP曲を彷彿とさせる出来で、これまた人気が高い。本編では未採用であった「飛翔け!ゲキ・ガンガー3」等の楽曲も含め、ナデシコのアルバムCDに本編の楽曲と同格の扱いで収録されている。
    
スタッフは『ナデシコ』本編とは別チームが担当しており、また[[声優]]は本編と共通している。
 
スタッフは『ナデシコ』本編とは別チームが担当しており、また[[声優]]は本編と共通している。
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なお「ゲキ・ガンガーの世界には『機動戦艦ナデシコ』のアニメが放映されている」という設定になっている模様。ナデシコ本編の第14話『「熱血アニメ」でいこう!』は正月放映にあわせた総集編(通常の放映枠が特番で使えず早朝放映となったため、見逃しても問題がないようにという配慮)になっているのだが、この回は通常のOP(とCM)が終わった後のAパート冒頭で、今度は「ゲキ・ガンガーのOP」が始まり、本編も「ゲキ・ガンガーの登場人物であるジュンペイが、『機動戦艦ナデシコ』を見ようとしたら総集編であることを嘆く」という設定で物語が始まるという、非常に手の込んだつくりになっている。ゲキ・ガンガーのOPはすべて70年代をイメージした画風・フォントになっている。
 
なお「ゲキ・ガンガーの世界には『機動戦艦ナデシコ』のアニメが放映されている」という設定になっている模様。ナデシコ本編の第14話『「熱血アニメ」でいこう!』は正月放映にあわせた総集編(通常の放映枠が特番で使えず早朝放映となったため、見逃しても問題がないようにという配慮)になっているのだが、この回は通常のOP(とCM)が終わった後のAパート冒頭で、今度は「ゲキ・ガンガーのOP」が始まり、本編も「ゲキ・ガンガーの登場人物であるジュンペイが、『機動戦艦ナデシコ』を見ようとしたら総集編であることを嘆く」という設定で物語が始まるという、非常に手の込んだつくりになっている。ゲキ・ガンガーのOPはすべて70年代をイメージした画風・フォントになっている。
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『ナデシコ』の作風は「一見明るいオタク的なロボットアニメだが、本質は暗くシビア」と言うものであり、「勧善懲悪」と言う分かりやすいテーマを掲げているスーパーロボット作品であるゲキ・ガンガーは、必ずしも肯定的には描かれていない。「過去に死亡した仲間が復活する」「正義が悪を倒す事で、ハッピーエンドで完結する」と言う内容の最終回はその象徴的な話であり、「ガイや[[白鳥九十九|白鳥]]が死亡し、決して戻ってこない」「木星蜥蜴は絶対悪ではなく、最終的には和平を結ぶ」と言うナデシコの話と真っ向から対立する。ただ、その上で全否定もされておらず、その非現実的な話に憧れる感情は決して否定していない。
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『ナデシコ』の作風は「一見明るいオタク的なロボットアニメだが、本質は暗くシビア」と言うものであり、「勧善懲悪」と言う分かりやすいテーマを掲げているスーパーロボット作品であるゲキ・ガンガーは、実は必ずしも肯定的には描かれていない。「過去に死亡した仲間が復活する」「正義が悪を倒す事で、ハッピーエンドで完結する」と言う内容の最終回はその象徴的な話であり、「ガイや[[白鳥九十九|白鳥]]が死亡し、決して戻ってこない」「木星蜥蜴は絶対悪ではなく、最終的には和平を結ぶ」と言うナデシコの話と真っ向から対立する。ただ、全否定もされておらず「あまりに非現実的だが、それに憧れる気持ちは間違っていない」と言う形で肯定されている。
    
こうしたゲキ・ガンガーの複雑な立ち位置は、最終回を見たアキトの「そりゃあ、ひどい話だった」「ひどい話だったけどゾクゾクした。ゲキ・ガンガーを好きだった俺の気持ち、熱血を信じた俺の気持ちを信じたい」と言う台詞に象徴されている。
 
こうしたゲキ・ガンガーの複雑な立ち位置は、最終回を見たアキトの「そりゃあ、ひどい話だった」「ひどい話だったけどゾクゾクした。ゲキ・ガンガーを好きだった俺の気持ち、熱血を信じた俺の気持ちを信じたい」と言う台詞に象徴されている。
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:木連では地球からの脱出の際に持ち出した全話のうち、原作第9話「キョアック星からの逃亡者」、第13話「聖夜の悲劇!サタン・クロックM!!」および前出のアクアマリンの登場話である第33話が欠けた状態となってしまっており、地球で現存していることを知った九十九は狂喜した。
 
:木連では地球からの脱出の際に持ち出した全話のうち、原作第9話「キョアック星からの逃亡者」、第13話「聖夜の悲劇!サタン・クロックM!!」および前出のアクアマリンの登場話である第33話が欠けた状態となってしまっており、地球で現存していることを知った九十九は狂喜した。
 
:なお、設定資料などで確認できるこの3話のシナリオは、全て狙ったように敵方であるキョアック星人と地球人の融和や戦いへの疑問を思わせる内容であるため、軍上層部による情報統制の匂いもするが、何分視聴者の憶測に過ぎないため真相は不明。
 
:なお、設定資料などで確認できるこの3話のシナリオは、全て狙ったように敵方であるキョアック星人と地球人の融和や戦いへの疑問を思わせる内容であるため、軍上層部による情報統制の匂いもするが、何分視聴者の憶測に過ぎないため真相は不明。
;アキトが最終回を見ていない理由
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;27話以降とアキト
:同作は第27話以降第39話までは放送時間帯が変更された(その際、本作のタイトルは『ゲキ・ガンガー3』から『熱血ロボ ゲキ・ガンガー3』に変更)という設定で、それがためにアキトは最終話の内容を知らず、上記のゲキガン祭で初めて内容を知ることに。それが最後のユリカに対する告白の台詞に繋がる。ただし、アキトが見ていたのは再放送版なので、放送時間帯の変更は無関係のはずである(前出のアクアマリンの登場話である第33話も放送時間帯変更後である)。初回放送時は不振ながら再放送で人気を博したという設定は、Rにて[[ギャリソン時田]]が子供の頃にファンだったという設定にも活かされている。おそらく『[[機動戦士ガンダム]]』や『宇宙戦艦ヤマト』が人気を博した背景が元ネタだろう。
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:前述したように、同作は第27話以降に放送時間帯が変更された(その際、本作のタイトルは『ゲキ・ガンガー3』から『熱血ロボ ゲキ・ガンガー3』に変更)という設定。アキトはガイに聞かされるまでそれを知らず、第27話以降はガイのコレクションで初めて視聴する事になった(前出のアクアマリンの登場話も放送時間帯変更後の第33話であるため、少なくとも『ナデシコ』第10話の時点で『ゲキ・ガンガー』第33話を視聴している事が分かる)。
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:ただ、その後も「最終回を見ちゃうと『自分の中のゲキ・ガンガー』も終わっちゃう気がする」という理由から、最終話(第39話)だけは未視聴のままであった。『ナデシコ』終盤、九十九との交流によって初めて最終回を見る決心をし、その視聴が最後のユリカに対する告白の台詞に繋がる。
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:なお、アキトが見ていたのは再放送版なので、放送時間帯の変更は無関係のはずである。おそらくは、「アキトが視聴した再放送版は何らかの都合で2クールで打ち切りになり、3クール目は放送されなかった」と言う所だろうか。
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:なお、初回放送時は不振ながら再放送で人気を博したという設定は、Rにて[[ギャリソン時田]]が子供の頃にファンだったという設定に活かされている。おそらく『[[機動戦士ガンダム]]』や『宇宙戦艦ヤマト』が人気を博した背景が元ネタだろう。
    
== 関連項目 ==
 
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