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2,486 バイト追加 、 2014年12月21日 (日) 20:29
既存スフィアの星座とタロットに関するあれこれを追加。
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;双子座(ジェミニ)
 
;双子座(ジェミニ)
 
:星座のモチーフは、カストールとポリデュークスという双子。
 
:星座のモチーフは、カストールとポリデュークスという双子。
:このうち、弟のポリデュークスは半人半神の不死身、カストールはただの人間であった(母レダの重複妊娠による別々の双子の片割れ同士であり、カストールは神の血を引かない)。ある日イリスとリュンケウスという別の双子との諍いの結果、カストールは殺されてしまい、ポリデュークスは大いに悲しんだ。そこで、ゼウスはポリデュークスの神性をカストールに分け与えたという。
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:このうち、弟のポリデュークスは半人半神の不死身、カストールはただの人間であった(母レダの重複妊娠による別々の双子の片割れ同士であり、カストールは神の血を引かない)。ある日イリスとリュンケウスという別の双子との諍いの結果、カストールは殺されてしまい、ポリデュークスは大いに悲しんだ。そこで、ゼウスはポリデュークスの神性をカストールに分け与えたという。なお、カストールもポリデュークスも双子のもう一方は両方女性である。
 
:割り振りは男性。
 
:割り振りは男性。
:ふたご座の神話の顛末を見るに、「いがみ合う双子」という名前が示すもの、このスフィアの真の覚醒条件は、「相反する二つの感情」というよりも、「相反する'''二組の'''感情」と見ることが出来る。つまり、真の意味でこのスフィアを覚醒・起動させるには、単純な表と裏のみならず、それぞれに反対の方向性を持たせた上で対立させることが必要となると思われる。奪取時のヒビキの精神状態を見ると、「運命に屈する絶望と世界を救う希望」、「ガドライトを追い詰めた希望と戦う術を失う絶望」という二組の感情が存在していることからも推測できる。裏付けるように、ふたご座の神話でも、いがみ合っていたのは片割れ同士ではなく双子二組であり、ジェニオンにもノーマルとガイという二つの姿(=双子のメタファー)が存在することからもこれが見て取れる。対応するジェミニアの方には片割れに当たる存在が見られないが、この辺りは不明。
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:ふたご座の神話の顛末を見るに、「いがみ合う双子」という名前が示すもの、このスフィアの真の覚醒条件は、「相反する二つの感情」というよりも、「相反する'''二組の'''感情」と見ることが出来る。つまり、真の意味でこのスフィアを覚醒・起動させるには、単純な表と裏のみならず、それぞれに反対の方向性を持たせた上で対立させることが必要となると思われる。奪取時のヒビキの精神状態を見ると、「運命に屈する絶望と世界を救う希望」、「ガドライトを追い詰めた希望と戦う術を失う絶望」という二組の感情が存在していることからも推測できる。裏付けるように、ふたご座の神話でも、いがみ合っていたのは片割れ同士ではなく双子二組であり、ジェニオンにもノーマルとガイという二つの姿(=双子のメタファー)が存在することからもこれが見て取れる。対応するジェミニアの方には片割れに当たる存在が見られないが、この辺りは不明。また、パートナーが双方女性であるというのもモチーフそっくりである。
    
;恋人
 
;恋人
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:こうしてみるとわかるが、「自堕落で酒に溺れ」「確固たる目的を持たず」「恋人と死別した」ガドライトはウェイト版の逆位置、「多くの仲間と友を得」「オカルト趣味にのめりこみ」「テンシへの恐怖を乗り越えた」ヒビキはマルセイユ版の正位置が示す寓意とモチーフ、寓画に当てはまっている。
 
:こうしてみるとわかるが、「自堕落で酒に溺れ」「確固たる目的を持たず」「恋人と死別した」ガドライトはウェイト版の逆位置、「多くの仲間と友を得」「オカルト趣味にのめりこみ」「テンシへの恐怖を乗り越えた」ヒビキはマルセイユ版の正位置が示す寓意とモチーフ、寓画に当てはまっている。
 
:デザインに描かれる「天使」に関しても、「テンシ」に関わったことで全てを失ったガドライト、「テンシ」に関わったことで家族を失ったが多くの仲間、そしてパートナーを得たヒビキ、と対応している。
 
:デザインに描かれる「天使」に関しても、「テンシ」に関わったことで全てを失ったガドライト、「テンシ」に関わったことで家族を失ったが多くの仲間、そしてパートナーを得たヒビキ、と対応している。
 
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:なお、「恋人」であるので双子と関連がなさそうではあるが、前述通りこの星座は両方男女の双子であるので、遠いわけではない。ついでに言うと、ギリシャ神話では近親姦をやらかした神が複数いる(双子座の二人は違うが)。
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:また、双子は教皇・月・太陽など複数のタロットに登場する重要な要素であり、マルセイユ版において人間として最後に登場するのも男女の双子であるため、スパロボZを締める「人間」の役割としてはこれ以上ないスフィアと言える。
 
=== 沈黙の巨蟹 ===
 
=== 沈黙の巨蟹 ===
 
リアクターは[[尸空]]。[[尸逝天]]により運用が可能。ちなみに読み方は「ちんもくのきょかい」。
 
リアクターは[[尸空]]。[[尸逝天]]により運用が可能。ちなみに読み方は「ちんもくのきょかい」。
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:性格分類においては、「自然を愛する心」を司っており、自然=周囲を感じられなくなることで自然を求める意思が強化されるために力が引き出されると思われる。
 
:性格分類においては、「自然を愛する心」を司っており、自然=周囲を感じられなくなることで自然を求める意思が強化されるために力が引き出されると思われる。
 
:割り振りは女性。
 
:割り振りは女性。
:グローリーのガナリー・カーバーは一応「ノーティラス⇒オウムガイ」がモデルとなっているのだが、全体的なシルエットは魚に近い。乙女座は占星術上魚座の対極に位置するため、ガナリー・カーバーの形状もそれに関連していると思われる。
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:グローリーのガナリー・カーバーは一応「ノーティラス⇒オウムガイ」がモデルとなっているのだが、全体的なシルエットは魚に近い。乙女座は占星術上魚座の対極に位置するため、ガナリー・カーバーの形状もそれに関連していると思われる。双子座に倣えば魚座も二人覚醒に必要なはずだが、果たしてそれと関連するのだろうか。
    
;隠者
 
;隠者
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嘘をキーとする牡羊座のスフィア「偽りの黒羊」とは相性が悪く、このスフィアの力によってアイムは無力化してしまった。アサキムの前の資格者は不明であるが、女性であったことが彼自身の口により明かされている。曰く、アサキムの闇を覗いてしまったが故に取り込まれてしまったらしい。対の位置にある「沈黙の巨蟹」に対して、好奇心を力とするこちらは「'''理性を凌駕する欲求'''」と言える。
 
嘘をキーとする牡羊座のスフィア「偽りの黒羊」とは相性が悪く、このスフィアの力によってアイムは無力化してしまった。アサキムの前の資格者は不明であるが、女性であったことが彼自身の口により明かされている。曰く、アサキムの闇を覗いてしまったが故に取り込まれてしまったらしい。対の位置にある「沈黙の巨蟹」に対して、好奇心を力とするこちらは「'''理性を凌駕する欲求'''」と言える。
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スフィア・アクトは明言されていないが、「偽りの黒羊」を無効化したのみならずアイムの過去を居合わせたZEXISの面々にまで見せたことを考えると、「'''対象の情報の強制開示'''」だと思われる。
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スフィア・アクトは明言されていないが、「偽りの黒羊」を無効化したのみならずアイムの過去を居合わせたZEXISの面々にまで見せたことを考えると、「'''対象の情報の強制開示'''」だと思われる。これは言い方を変えれば「己の内面と向き合うことを強制する」といえるので、双子座と相性が良さそうだが現状では不明。
    
;山羊座(カプリコーン)
 
;山羊座(カプリコーン)
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;水瓶座(アクエリアス)
 
;水瓶座(アクエリアス)
 
:星座のモチーフは、ゼウスの給仕を務めた美少年ガニメーデスが持っていた、神の酒ネクタールが溢れ出る水瓶。
 
:星座のモチーフは、ゼウスの給仕を務めた美少年ガニメーデスが持っていた、神の酒ネクタールが溢れ出る水瓶。
:ガニメーデスが給仕となる際、地上に残す両親が深く悲しむことを心配したという。ちなみに、女好きのゼウスが彼を給仕にしたのは'''美女と見紛うほどに美しいから'''。喪失の悲しみやそれに対する慈愛は、民を失うことによる強い悲しみとその民への慈愛で覚醒に至ったユーサーと重なる。
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:ガニメーデスが給仕となる際、地上に残す両親が深く悲しむことを心配したという。喪失の悲しみやそれに対する慈愛は、故郷を離れる羽目になった挙句に民を失うことによる強い悲しみとその民への慈愛で覚醒に至ったユーサーと重なる。ちなみに、女好きのゼウスが彼を給仕にしたのは'''美女と見紛うほどに美しいから'''。「'''※ただしイケメンに限る'''」ということか。
 
:性格分類においては、「自己愛」を司っており、独善性が転じて(一方的な)自己犠牲を力とすると思われる。マリリンも、ユーサーの行動を独りよがりだと評している。
 
:性格分類においては、「自己愛」を司っており、独善性が転じて(一方的な)自己犠牲を力とすると思われる。マリリンも、ユーサーの行動を独りよがりだと評している。
 
:割り振りは男性。
 
:割り振りは男性。
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:それに加え、対となる「悲しみの乙女」の特性は感覚という肉体的・物質的な性質の変容だったことからすると、こちらは感情という精神的・非物質的な性質に何かしら影響を与える能力を持つ可能性が考えられる。
 
:それに加え、対となる「悲しみの乙女」の特性は感覚という肉体的・物質的な性質の変容だったことからすると、こちらは感情という精神的・非物質的な性質に何かしら影響を与える能力を持つ可能性が考えられる。
 
:この星座の性格は「'''不安、障害、犠牲的奉仕'''」である。
 
:この星座の性格は「'''不安、障害、犠牲的奉仕'''」である。
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:なお、12星座としてもそれに関連付けられるタロットとしても、12種の中では最後に位置している。
    
;月
 
;月
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*ガイオウの台詞に「12の鍵、ソルの記憶…! 全て俺が喰らう!」というものがある。12の鍵=ソルの記憶という意味での発言だとすればスフィアの集合体を指す言葉の一つという事になり、「記憶=意思=心」と解釈すれば「ソル=太極」と考えられる。[[アイム・ライアード]]の台詞「御使いはソルの心を集めて、全ての宇宙を!」にある「ソルの心」も「ソルの記憶」と同じ意味と思われる。なおソルとは[[ラテン語]]で「太陽」を意味し、すなわち「黄道十二星座を統べる存在」であることは考えやすい。また、時獄篇で登場した[[アスクレプス]]は否応なしに、黄道十二星座にあわせて13番目の星座とされることもある「蛇遣い座」を想起させる上、専用曲が「THE SON OF '''SUN'''」と思わせぶりなネーミングである。
 
*ガイオウの台詞に「12の鍵、ソルの記憶…! 全て俺が喰らう!」というものがある。12の鍵=ソルの記憶という意味での発言だとすればスフィアの集合体を指す言葉の一つという事になり、「記憶=意思=心」と解釈すれば「ソル=太極」と考えられる。[[アイム・ライアード]]の台詞「御使いはソルの心を集めて、全ての宇宙を!」にある「ソルの心」も「ソルの記憶」と同じ意味と思われる。なおソルとは[[ラテン語]]で「太陽」を意味し、すなわち「黄道十二星座を統べる存在」であることは考えやすい。また、時獄篇で登場した[[アスクレプス]]は否応なしに、黄道十二星座にあわせて13番目の星座とされることもある「蛇遣い座」を想起させる上、専用曲が「THE SON OF '''SUN'''」と思わせぶりなネーミングである。
 
**さらに、その乗り手であるアドヴェントは自らを「忘れ去られた最後の一人」と称しており、ますます13番目のスフィアの存在を匂わせている。
 
**さらに、その乗り手であるアドヴェントは自らを「忘れ去られた最後の一人」と称しており、ますます13番目のスフィアの存在を匂わせている。
 
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**余談であるが、タロットカードの「太陽」のアルカナにおいて、太陽は生命全体、果ては宇宙全体に対して恒常的に生と死の影響を及ぼす存在として描かれる。そして、このアルカナは最終真理たる「世界」に至るまでに人間が接触しうる最後のカードとされる。また、太陽はあらゆる対立する力を結合させる、究極存在であるという。そして、マルセイユ版ではこの加護を受ける人間は、最終章の主人公であるヒビキが持つスフィアと同じく双子、しかも同性ではなく男女であるとされる。ウェイト版では一人だけであるが下半身が隠されており、太陽の暗示を踏まえると「結合して男女を超越した存在」とも取れる。ちなみに、両性具有者は半[[太極|陰陽]]と呼ばれる他、天使や悪魔も両性具有とされる。すなわち、両性具有者は人間として神に最も近い姿である。これがストーリー展開の暗示になっていないといいのであるが。
 
== 関連人物 ==
 
== 関連人物 ==
 
;[[アサキム・ドーウィン]]
 
;[[アサキム・ドーウィン]]
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