南雲しのぶ

南雲しのぶは『機動警察パトレイバー』の登場人物。

南雲しのぶ
読み なぐも しのぶ
漢字表記 南雲忍
登場作品
声優 榊原良子
デザイン ゆうきまさみ(原案)
高田明美(アニメ版)
初登場SRW スーパーロボット大戦Operation Extend
SRWでの分類 NPC
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プロフィール
種族 地球人(日本人)
出身 東京都世田谷区成城
所属組織

警視庁

所属部隊 第一小隊
役職 隊長
警察階級 警部補 → 警部
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概要編集

特車二課第一小隊長で、階級は警部補。第二小隊の「活躍」ぶりにいつも頭を痛めている。

漫画版とアニメ版で性格が異なり、漫画版では規律に厳しいが犯人の確保に手段を選ばない一面があり、周囲から「こわいおばちゃん」とも言われる。

アニメ版では、キャリア組で将来を嘱望されたエリートだったが、とある事件によって出世コースから外されている。また、理不尽な事態には歯に衣着せぬ口調で上層部を糾弾する事も多く、後藤とは別の意味で煙たがられている。かつて自衛隊技術研究科と民間企業を中心に開かれた「多目的歩行機械運用研究準備会」(柘植学校)に出向し、警視庁のレイバー隊創設に関わった功労者でもある。

登場作品と役柄編集

単独作品編集

スーパーロボット大戦Operation Extend
初登場作品。

人間関係編集

後藤喜一
同僚。
祖父江守
『アーリーデイズ』での特車二課課長。存在感が薄く、南雲も「あの人はなんだっていい」と眼中にない模様。
福島隆浩
劇場版以降の特車二課課長。関係が概ね良好な後藤とは違い対立することが多い。
海法
警視庁警備部部長。劇場版2、3では警視総監。生真面目な南雲とはそりが合わず、『アーリーデイズ』6話、劇場版2で激しく対立する。
柘植行人
かつての上司。劇場版2ではテロリストとなった彼と衝突することになる。

名(迷)台詞編集

漫画版編集

南雲「ズバリ、お聞きします。ヘラクレス21の弱点はどこでしょう?」
技師A「弱点と言いますと、ヘラクレス袋にスペシウム光線をぶち込むとか。」
南雲「マジメなお話をしているんです」
技師B「弱点などありません!(えっへん)軽快な運動性と強力なパワーがヘラクレス21の特徴です。燃える男の汎用レイバー!」
技師A「まぁ1対1では、お宅の旧式レイバーでは『絶対』勝てませんな」
南雲「全機、突入ーー!」
漫画版のプロローグより。最新のレイバーを奪った犯罪者に対処するべくメーカーの技師にアドバイスを求めるが、まるで役に立たず、結局、いつも通り力尽くでの解決となった。
南雲「後藤さん....」
後藤「浅草では、大変だったねー」
南雲「第1小隊は、しばらく再起不能だわ」
後藤「メシでも奢るよ」
南雲(悪党....)
漫画版第1話より。テロリストの強力なレイバー1機に旧式のレイバーしか持たない第1小隊は壊滅的な損害を被るが、最新鋭機を保有しながら助けに来なかった後藤に心の中で毒づく。

OVA・TV版編集

「私に手を触れるな!!」
『アーリーデイズ』第6話より、海法警備部長の命令により、南雲を拘束しようとした警察官に対しての一喝。この直後、この警察官は南雲に肘打ちを喰らい一撃で気絶してしまう。南雲の誇り高さ、気高さを現す名台詞である。
劇場版第2作でも海法(この作品では警視総監に就任)の命令によって拘束しようとした警察官に同じ台詞を吐いている。また、実写版の長編では後藤の後輩である後藤田の携帯端末を介して警察上層部に同様の台詞を吐いていた。
「金のためにレイバー隊の誇りを捨てろと…!?」
TV版7話『栄光の97式改』にて、第一小隊に導入予定の新型レイバー、SRX-70が実はシャフトの製品で、導入の真の目的が第一小隊で取得した実戦データを軍需産業に転用する事に気付いた南雲が、福島課長にSRX-70の導入取り止めを提案、実戦データが軍需産業に転用されてしまう危険性を必死に訴えるが、福島は南雲の意見を「考えすぎ」と一蹴し、更に何かと金がかかる特車二課の現状を鑑み、SRX-70導入の好条件(正規導入決定まで無料貸し出し、メンテナンスはメーカーが請け負う)をまたとないチャンスだと言った後に南雲が漏らした台詞。この直後、南雲のこの台詞は福島に届くどころか「プライドでレイバーは動かんよ」と一笑に付されてしまう。
これを受けて南雲は機転を利かせ、SRX-70導入の条件として、太田功をパイロットにすることを提案。すると警察上層部は掌を返して、南雲の思惑通りSRX-70の導入取り止めを決定した。
なお、特車2課への納入が叶わなかったSRX-70は後にSR-70サターンの名称でシャフト・エンタープライズから民間警備用レイバーとして一般販売されるが、火器管制機能がそのまま残されるなどシャフトの闇を象徴する機体となっている他、テストを行った特車2課と数回交戦している。
五味丘「納得できません!第一小隊への新型機の導入と、小隊の増設は急務であると、誰もが認めたことではありませんか!!」
南雲「気持ちはわかる…」
五味丘「お言葉ですが、あの機体は量産機といえども、現用のパイソンより遥かに優秀です!あの機体が入れば、我々は今以上に働けます!!」
南雲「五味丘巡査部長…?」
五味丘「はっ!?」
南雲「もう少し待とう…」
五味丘「は…?」
南雲「いずれ街にあふれる量産機と同じ機体で、この後どれだけ仕事が続けられる?第一小隊に配備される新型機はイングラムを超える機体でなければならない…今回の計画中止はそういう意味だ…」
五味丘「イングラムを超える機体ですか…」
南雲「うん…」
TV版39話『量産機計画』にて南雲と第一小隊1号機の操縦担当五味丘巡査部長とのやり取り。この話にて篠原重工は晴海に現れたグリフォンによって大破したAVS-98 イングラム・エコノミーの改良機、AVS-98Mk-II イングラム・スタンダードを開発。第一小隊のパイソンの後継機として導入のため野明太田、五味丘が交代で試乗してテストを繰り返し、テストの総仕上げとして篠原重工のパイロット山本と、野明の1号機と対戦するが結果は野明の1号機の圧勝。AVS-98Mk-IIの導入(及び小隊増設)は白紙撤回となった。五味丘はこの決定に納得がいかず、普段冷静沈着な五味丘からは考えられないほど南雲に強く抗議するが、南雲は冷静に五味丘を優しく諭すように説得、五味丘も南雲の「イングラムを超える機体」という一言を受けてようやく納得した。
南雲のこの時の判断が結果的に正しかったことは、この話の後に現れた待望の新型レイバー、AV-0 ピースメーカーを満を持して受領したことと、ピースメーカー二機で犯罪レイバーと化したAVS-98Mk-IIを取り押さえたことで証明された。
......が、そのピースメーカーには致命的な弱点が存在しており、グリフォンに一方的な敗北を喫する事となる。その後の第1小隊の顛末は描かれなかったが、劇場版2での後継機がスタンダードの発展機であるヴァリアントになっていることからスタンダードを受領したと思われる。
南雲「202号室!!」
後藤「はいはい」
新OVA第12話「二人の軽井沢」より、Aパート終了直前のやり取り。この話で後藤と南雲は幹部研修に参加していたが、南雲が「今日中に東京に戻ります」と警察のお偉いさん達の前で大見得を切った挙句、階段を踏み外して足を挫いてしまう。後藤も慰労会に出るのが嫌で早々に退散を決め込み、二人で後藤の車で東京に戻ろうとするも台風の影響で主要道路が悉く通行止めに遭い、進退窮まった二人は一泊する事に決めるが、後藤は幹部研修に参加した誰かにばったり会うのを回避するため、ラブホテルに泊まろうとする。さすがの南雲もこれには渋り、1軒目のホテルではもたもたしている間にオープンカーに飛び込まれ満室となってしまい、2軒目のホテルで202号室に泊まることに決めるが、202号室はファンシーな動物が多数描かれたメルヘンチックな部屋だった…このお話では普段では見られない南雲の意外な表情がてんこ盛りで、南雲ファン必見の回である。

劇場版編集

「ご自分の胸に聞かれては如何ですか…!?」
劇場版2にて、後藤と共に警視庁に呼び出された際、南雲が海法警視総監に放った台詞。この時、南雲と後藤は、この日の早朝未明に特車二課課長代理名で神奈川県警交通機動隊レイバー隊に対し出動要請がなされた件を警備課長より問い詰められるが、南雲は逆に自衛隊駐屯地への警備出動や基地司令に対する予防検束に等しい不当な拘束が軽率だと批判し、更に今回の非常事態を招いたそもそもの原因は、一連の事件によって醸成された社会不安に乗じ上層部内の一勢力がその思惑を性急に追求したことにあると、警察上層部を糾弾する。それに対して海法は、上層部内の一勢力とは一体誰のことだと白を切るが、それに対する南雲の静かな怒り、失望感が詰まった名台詞である。
「どけーーーーーーーー!!」
劇場版2のラストバトル、柘植が潜伏する埋め立て地に続く地下通路を守る無人ロボットを突破したと思った矢先、エレベーター内には更にもう一機の無人ロボットが待ち構えており、雄叫びを挙げながら突撃。3号機を大破させるも何とか仕留める。
「柘植行人、あなたを逮捕します」
劇場版2のラスト、事件の黒幕であった柘植に対して。二人がかつて男女の仲にあった事は物語前半でも語られており、手錠をかけながらも指先を絡め合う姿はまるで恋人同士のそれであった。

搭乗機体・関連機体編集

零式
劇場版1の冒頭で搭乗。ハッチが開くと同時にシートが下方に降りてくる場面が印象的である。
AV-98イングラム
劇場版2の終盤に3号機に搭乗。頭部に搭載されたECMにてジャミングを仕掛けた。

余談編集

  • 声優が同じハマーン・カーンと同じ台詞を言う事が多い。
  • 実写版では女優の渋谷亜希氏がシルエットでのみ演じており、声はアニメ同様榊原良子氏が吹き替えている。