リアム・セラ・バンフィールド

リアム・セラ・バンフィールドは『俺は星間国家の悪徳領主!』の主人公

リアム・セラ・バンフィールド
登場作品 俺は星間国家の悪徳領主!
声優
  • 花江夏樹
  • 前田佳織里(幼少期)
  • 宮田俊哉(前世)
デザイン 高峰ナダレ(原案)
森前和也(アニメ版)
初登場SRW スーパーロボット大戦DD
SRWでの分類 パイロット
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プロフィール
異名
  • 海賊狩りのリアム
  • 黒鉄の略奪伯[1]
種族 人間
性別
年齢 50歳程度[2]
外見年齢 地球人換算で13歳程度
所属 アルグランド帝国(バンフィールド領)
所属部隊 バンフィールド領私設軍
役職 バンフィールド領現当主
称号 伯爵
趣味 アヴィドの魔改造
自慢話
好きな物 黄金
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概要 編集

現代日本から異世界への転生者。 前世はごく普通のサラリーマンで一般家庭を築いていたが、妻が会社の上司と不倫関係にあり娘はその相手との子供である事も発覚。 さらに会社の金を横領した冤罪をかけられた事でクビにされ、離婚の慰謝料と養育費などの捻出に追われるようになった結果、無理が祟りアパートの一室で孤独死するという壮絶な最期を遂げる。 その際に案内人により別の世界へ転生する機会を与えられ、ロボットが飛び交うSFの世界―星間国家アルグランド帝国の貴族の息子として転生した。

転生後は周囲の人間から裏切られた経験を踏まえ善行をしても無駄だと悟り、憂さ晴らしも兼ねて悪徳領主として領民たちを虐げようとする。 しかし、本人の価値観が転生前の日本の一般市民そのままで思い描く悪徳領主も時代劇ドラマと同じものであり、このためアルグランド帝国の人間たちとの間で認識にズレが生じており[3][4]、さらにバンフィールド領も先代・先々代の悪政による財政難もあり、まずは自分の私腹を肥やすためにと貧弱な領地を敢えて発展、さらに腐敗した役人たちから金を巻き上げ弾圧し、軍備も実用性重視の第七工場製の製品を多く取り入れ、襲撃してきた宇宙海賊を小遣い稼ぎも兼ねて殲滅していったことから、むしろ領民たちや部下など関係者一同からはこの上ない名君として賞賛されていく。 この事に本人は何故感謝されているのかと困惑しているが、以後も価値観は改まっていない。

前世の経験や今世での身の上から他人を簡単には信用せず天城などのアンドロイドを重宝している一方で、案内人や安士のように強く信頼すると相手が騙しに来ている可能性が思考から消えてしまう程に妄信してしまう(そしてこれが案内人たちの悩みのタネとなる)など、本質的には価値観を含めて真面目で善良な性格であり、役人への弾圧なども転生前の自分が受けた仕打ちと照らし合わせた事での憤りが大きい。

登場作品と役柄 編集

単独作品 編集

スーパーロボット大戦DD
初登場作品。2025年11月のイベント「異世界転移」にて期間限定参戦。アヴィドのパイロット。

パイロットステータス 編集

精神コマンド 編集

DD
気合不屈覚醒奇襲巧手

特殊スキル 編集

DD
[+]一閃流免許皆伝
攻撃力・照準値・HPが増加する。気力130(レベルを上げると150以上も追加される)以上の時、ステージ中一度「ひらめき」(レベルが上がると「一念」も追加される)がかかる。
気力限界突破(リアム)
照準値が増加する。気力上昇量が増加する(LV10で追加される)。
悪徳領主
攻撃力・防御力が増加する。スピードが増加する(LV10で追加される)。
傍若無人
気力が10上昇する毎に、攻撃力が増加する。

人間関係 編集

主要人物 編集

天城
5歳の誕生日プレゼントとして両親から貰ったメイドロボ。容姿は自分好みにカスタマイズしたものであり、天城の言う事は素直に聞く事も多く最大の忠臣と言える。
帝国の歴史の影響で多くの人間からAIは白眼視される傾向にあるが、転生者であるリアムはその事を全く気にしておらず、むしろ転生前の妻に裏切られたトラウマから天城に依存し心の拠り所としている。
案内人
自身を転生させ、一転して幸せな人生を掴ませてくれた恩人…と、思い込んでいる(実際は真逆で更なる不幸を与えようとしているのだが、悉く裏目に出ている)。

バンフィールド領関係者 編集

ブライアン・ボーモント
執事。忠臣ではあるが、奔放なリアムに苦労を重ねている。
クリフ・セラ・バンフィールド、ダーシー・セラ・バンフィールド
今世での両親。しかし両親ともにリアムに愛情は無く、まだ5歳のリアムに領主の座を押し付け夫婦共に早々に隠居生活へと入った。
先々代及び先代当主である彼らの悪政により、バンフィールド領は借金まみれの貧乏領土となっていた(つまりリアムよりも彼らの方が悪徳領主)。
なお、このような腐敗は作中世界では珍しくなく、父親もまた先々代(リアムの祖父)から領主の座を押し付けられている。
安士
剣の師匠。実際はインチキ芸人なのだが、彼の教えを真に受けた結果、人並外れた強さを着実に身につけて行く。
その結果、安士はリアムの純粋な尊敬の目に苦心する羽目になる。
ニアス・カーリン
帝国第七工場所属の技術者でアヴィドの整備作業を担当。彼女の奇行に呆れる事もしばしば。
クリスティアナ・レタ・ローズブレイア
ゴアズ海賊団に捕まっていた彼女を救出した事で忠臣となる。
エマ・ロッドマン
スピンオフ『あたしは星間国家の英雄騎士!』の主人公。
幼少期にリアムの海賊狩りの実況中継を見た事でリアムのような領民たちを守れる正義の騎士になる事を目指している。

前世 編集

安久井 美香
妻だが知らない間に裏切られてしまい、それを転生後も引きずる事となる。
なお、その後に程なくして不倫相手である課長が警察に逮捕された事で逆に不幸のどん底に叩きつけられてしまうが、転生したリアムはその事を知らない。[5]
安久井 香菜美
娘だったが、実際は不倫相手との子供であり托卵されていた。一度はリアム(の前世)を拒絶してしまうが、成長後にそれを後悔するようになる。
課長
上司だが妻と不倫していた。横領の罪を被せるが、案内人の横やりにより警察にそれが露呈し逮捕された。[6]
新田
会社の後輩。オタク趣味であり、彼の影響でサブカルに詳しい。
飼い犬
転生前に飼っていた犬で数少ない信頼できる友達。実はリアムの転生先の世界にも霊体として付いて行っており、彼を度々導いている。

その他 編集

リオン・フォウ・バルトファルト
作者である三嶋与夢氏の別作品『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です(SRW未参戦)』の主人公。原作小説コラボSSにて共演。
共に悪ぶった振る舞いをするなど似た性格ではあるが「前世及び今世との家族とは良好な関係」を持ち「多くの女性から好意を向けられ謙遜しているが満更ではない」リオンに対し、リアムは「前世が不幸続きで今世でも両親とは険悪」で「多くの女性から好意を向けられるも基本的に天城にしか心を許していない」と生い立ちに関しては対照的。

他作品との人間関係 編集

アルバトロ・ナル・エイジ・アスカ
参戦イベントにて共演。前世の己を重ね合わせており、彼のお人よしっぷりを否定しようとするが、決して折れない立派な彼の姿に絆され共にグラドス軍に立ち向かう。

名(迷)台詞 編集

価値観の違いが表れた台詞が多く見られている。

「ハッハッハッハー! 弱い、弱すぎるぞお前ら! もっと俺を楽しませろ! 弱者は俺に狩られる存在だ。せいぜい抗って、その存在意義を果たせ! ハッハッハッハ!!」
第1話プロローグでの第一声。典型的な悪役ムーヴと言える台詞。
「…いや違う。俺は他人などどうでもいい。俺は…俺のために生きる。人間がどうなろうと関係ない。やり直しだ! ロボット三原則など必要ない! お前には俺が作ったメイドロボ三原則を与える!」
「第1条! メイドロボは主人に危害を加えてはならない! また、危険を見過ごすことによって主人を危険に晒してはならない!」
「第2条! メイドロボは主人に与えられた命令に服従しなければならない! ただし、その命令が第1条に反する場合はこの限りではない!」
「第3条! メイドロボは第1条及び第2条に反する恐れのない限り、自分を守らなければならない!」
「人間なんてクソくらえだ! 主人あっての、メイドロボだ!」
第2話。ブライアンから両親が自分を捨てた事やAIロボが反乱を起こしていた歴史を聞かされた後、除け者同士という事で天城を改めて忠臣へと迎える中、「人間に仕える」ロボット三原則ではなく「主人に仕える」という旨のメイドロボ三原則を唱え天城にインストールさせた。
「こいつ…動くぞ!」
「ぶ…武器は無いのか!?」
第3話。モーヘイブに乗り込み動かしてみた際の一言。この人のパロディであり、曰く「言ってみたかっただけ」との事。
「お前…部下に横領の罪を着せて殺したのか?」
「お前…部下を殺して楽しかったか?」
「部下に罪を擦り付け、自分は生き残って楽しいかと聞いている」
「その汚い口を閉じろ! 俺の権力を使っていいのは俺だけだ! 俺の領民を虐げていいのは俺だけだ! 俺の金と領民に手を付けるな! お前のようなゴミはさっさと死ね!!」
同話。汚職役人との対面の際に役人が部下に横領の罪を着せていた事を知った際に態度を豹変させる。
当初は悪徳領主として姿勢を見習おうとしたが、転生前の自身の身の上からその行為は地雷も同然であり有無を言わさず斬り殺した。
そのまま感情任せに汚職役人を一斉に処刑しろと命令するも、天城から「領務に問題が発生する」という制止もあり、統治を役人からメイドロボたちへと切り換えさせた。
(いかん…意識が胸に…)
「し、静まれ! 俺の煩悩~~ッ!!」
第4話、アヴィドのテスト操縦の際に同乗していたニアスの胸に気を取られ、その煩悩が動作にフィードバックされてしまい胸を揉むような手付きをしたりと卑猥な動きを次々と行ってしまう。
言うまでもなくニアスからドン引きされ、場に立ち会っていた安士はうらやまけしからんと叱咤するが、ブライアンは生身の女性に興味を持ってくれたと一応感動していた。
「それって武器を作る材料だろ? 俺はダイヤモンドだらけの金の王冠とか、そういうお宝が欲しかったんだよ!」
第5話、襲ってきた宇宙海賊たちを撃破した後に財宝であるオリハルコン、アダマンタイト、ヒヒイロカネを得るも"リアムの基準での"財宝でなかった事に不服だった。
転生しても価値観は前世のままである事が表れた場面の一つ。
「いいだろう、救ってやる。その代わり恩は必ず返せよ」
「医療班を呼んでここの奴らを全員運び出せ」
第7話、ゴアズ海賊船団のうちの一隻を探索中に、内部の研究施設にて変わり果てた姿の人間たちを見つける。その中の一人から「自分たちを救ってほしい」と懇願され、治療をさせる事を決める。
「俺は助けを求められた。だから助ける。それだけだ」
部下「リアム様、救ってほしいと言うのは…」
「わかっている。今の俺は気分が良いからな。たまには善行も悪くない。そうは思わないか?」
(悪徳領主の俺には似合わない事をしちまったな…。だが、前世の俺よりももっと酷い扱いを受けた奴らを放っておくのは…俺が後味悪い)
同話、部下から莫大な治療費がかかる事などを指摘されるも、この言葉を返す。このように根は悪徳領主とは言えない善人である。
(海賊の宝が手に入り、借金の返済も進み、領地も栄え、俺の剣術の腕も認められた…ここのところ良い事ばかりが続く。これもみんな俺を転生させてくれた案内人のおかげだ。ありがとう案内人!全部あなたのおかげだ!俺を幸福に導いてくれて…ありがとう!)
同話ラスト、幸せ続きで全てが順調に進んでいる事で案内人に感謝を述べる。なお、当の案内人はポジティブな感情を与えられた事で憤慨していた。

スパロボシリーズの名(迷)台詞 編集

(フッ、驚いているな。普通に考えれば、捕まった連中を救い出すことは困難な状況だ)
(だが、それをぽっと出の俺様が圧倒的な力であっさりと成し遂げてみせれば、さすがのこいつも思い知るだろう)
(自分の決意や行動がいかに愚かしく無駄なことだったのかをな)
参戦イベント第3話「蒼き一閃」より。グラドス軍により仲間を罠に使われ、それでも仲間を助けに行こうとするアルバトロ・ナル・エイジ・アスカの行動を否定しようとする。…彼の内心自体はこうだが、出力された行動が「罠だと知りながら、自分一人でエイジの仲間を助けに行く」というものだったため、エイジからは当然ながら「余計な犠牲を出さないために自ら死地に赴こうとしている」と勘違いされてしまうことに。エリザベス・クレブリーからも「口は悪いようだけれど、悪い人間ではないのかも知れない」とまで思われてしまう。それはそうだ。
(フッフッフ、見ているがいい。他者のためではなく、俺自身の幸せのために戦う、全てをねじ伏せる絶対的な強者の力を!)
上記の直後、皆から勘違いされているとも知らずに。先に指摘されているが、「俺自身の幸せのため」だけに戦うのであれば、まずわざわざ死地に赴く必要自体がない。彼特有の勘違いの絡んだ悪ぶった善人っぷりが表現された内心といえる。
(しかし、今回思いがけずパラレルワールドの地球にワープしたわけだが、そこで賞賛の声を浴びることになるとはな…)
(前世に未練は残していないつもりだったが、苦い記憶を少しでも塗り替えようと、案内人なりに気遣ってくれたのかも知れないな)
(だから、あのアイテムで俺を地球に…)
「フッ、やはり感謝しかないな…。月並みな言葉になってしまうが、お前に送るぞ!」
「ありがとう、案内人!」
同話エンドデモより。元の世界に帰還したリアムは案内人に感謝を述べる。…が、当の案内人はリアムを前世の地球に飛ばし絶望させるつもりだった。ただ、「もっとも望まない場所に対象を跳ばす」アイテムを用いた結果、前世の方ではなく『蒼き流星SPTレイズナー』の世界に誤って跳躍させてしまい、しかも「善行で感謝されて、贖罪を果たしたと判断されなければ戻ることができない」という条件をリアムがこれまた勘違いで満たしてしまい、結局リアムが戻って来た上に原作のように感謝を述べられる…。なんとも因果なものである。

搭乗機体 編集

アヴィド
愛機。元々は曽祖父が使用していた旧式の機体。
アッシュバイパー
バンフィールド軍の旗艦。
モーヘイブ
初めて搭乗した機体だが、操縦したてという事もあり部下との模擬戦ではあっさり負けてしまった。

脚注 編集

  1. アニメ版1話より。表記は公式切り抜きショート動画にて記載。
  2. 作中世界の人間は長命な種族であり、500年以上生きている者も珍しくない。
  3. 例えば成金趣味という事で黄金集めを好んでいるが、作中の世界ではミスリルやアダマンタイトなどより価値の高い金属が採れるため黄金に価値はあまり無く、このことで周りからは物好きと思われている。
  4. ファッション文化に関しては特にギャップを感じており、原作ではソフトクリームのような髪型(俗に言う『メガ盛り』)、アニメでは鼻ちょうちんのようなアクセサリや全身を覆う水着などの流行に憤慨していた。
  5. 原作小説版や漫画版での浮気相手は会社とは全く無関係の赤の他人であり、案内人の横やりも「変心により突然美香を捨てる」という内容となっている。
  6. 原作小説では逮捕されない。