ビデオ戦士レザリオン
『ビデオ戦士レザリオン』は東映動画制作のテレビアニメ作品。
ビデオ戦士レザリオン | |
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原作 | 八手三郎 |
監督 | 森下孝三(シリーズディレクター) |
キャラクターデザイン |
居村真二(原案) 本橋秀之 |
メカニックデザイン |
村上克司 小原髪夫 大畑晃一 ひおあきら |
音楽 | 渡辺宙明 |
制作 | 東映動画(現:東映アニメーション) |
放送局 | TBS系 |
放送期間 |
1984年3月4日 - 1985年2月3日 |
話数 | 全45話 |
初登場SRW | スーパーロボット大戦X-Ω |
概要編集
『超電磁ロボ コン・バトラーV』以来続いた東映本社プロデュースのロボットアニメ第9弾にして最終作。
1984年当時には先進的であった、コンピュータ・ネットワーク社会の要素を採り入れた作品。物語前半は月面反乱軍との戦いを描くリアルロボット作品の影響を受けたハード路線であったが、後半には新たに地球外からの侵略者「ジャーク帝国」が敵となり、レザリオンと同等の能力を持つ専用機に乗るライバルが登場するなど大幅なテコ入れが行われた。
長らく映像ソフト化に恵まれなかったが、2020年にDVDが発売された。
なお、タイトルの「ビデオ」は「ビデオゲーム」の意味を持つ。
登場人物編集
スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。
メインキャラクター編集
- 香取敬
- 主人公。コンピューターの扱いに長けた少年。
- オリビア・ローレンス
- ヒロイン。敬のガールフレンド。
地球連邦軍編集
- ブルーハイム
- 連邦軍の科学者であり、電送装置の発明者。実質的なレザリオンのもう一人の生みの親とも言える。
- 電送装置の他にも市民を攻撃から守るための防御スクリーンや、レーザーバトルギアも開発した。
- シルベスター
- シークレットフォースの長官。
- ジャーク帝国との戦いからはシークレットフォースのみならず、最高司令官として陸・海・空軍の指揮権を託される。
- モンロー
- シルベスターの秘書。
- チャールズ・ダナー
- 戦闘ロボG1のパイロット。陽気な黒人男性。
- 内縁の妻であるリネットと娘のポーラを溺愛しており、後に日本で結婚式を挙げた。
- サハラ
- 戦闘ロボG2のパイロット。姉御肌な女性。
- エジプト出身だが相次ぐ内乱で家族を失い、祖国を捨てて外人部隊へと身を投じた過去がある。
- エレファン
- 異星人。母星をジャーク帝国によって侵略され、無理やり兵士にされる。任務の失敗が続き最後のチャンスとして地球偵察に向かった際、連邦軍の捕虜となる。その時、あらかじめ仕掛けられていた処置によって全ての記憶を失う。
- 後半ではジャーク帝国の襲来で記憶を取り戻し、ブルーハイム博士の助手やG5のパイロットとして戦った。
月反乱軍編集
- ゴッドハイド
- 反乱軍の最高指導者である博士。かつてはブルーハイム博士の下で研究を行っていたが、他の教授に自分の研究結果を奪われたことで絶望。
- その教授とのいさかいで事故による負傷を負い、その後に様々な業績を残して失踪。反乱軍の最高指導者として再び姿を現した。
- 完成したマーチ・サタン号を見るために火星へと赴いたところを洗脳されたマーチによって射殺される。
- インスパイア
- 反乱軍の指揮官で階級は大佐。自らの地位を守るためなら非道な手段も辞さない。
- ゴッドハイドの片腕ともいえる人物だったが、彼が暗殺されると命乞いをしてジャーク帝国へ寝返った。
- エリック・シッド
- 元地球連邦軍大尉。かつて上官へ反抗し、地球連邦軍を追放された。
- 高慢な性格から反乱軍でもインスパイアと衝突し、一年前に火星基地に左遷されていたがゴッドハイドの命で月面基地へと呼び戻された。
- エースパイロットと評された腕前は確かで、性能で勝るレザリオンの攻撃を凌ぎ続ける事で敬を焦らせ、生じた一瞬の呼吸の乱れを特殊なセンサーで察知し撃退している。
- しかし、自分の地位を危惧したインスパイアの策略によってセンサーを狂わされ、最後はレザリオンのレーザーソード二刀流による攻撃を受け敗北した。
- ペレス・アンドラ
- エリック・シッドに代わってレザリオン打倒に選ばれたパイロット。
- 「ペガサスのペレス」と呼ばれる腕を持ったモトクロスの世界チャンピオンだったが、生きがいだった妹のマリアを交通事故で失う。
- 加害者への復讐の後も地球へ憎しみを募らせていた。白く塗装されたブラックベアーを駆ってレザリオンを追い詰めるが、ツインレーザークラッシュに敗れる。
- バロン
- 火星の衛星ダイモスから呼び寄せられた傭兵部隊の隊長。部下たちとの一糸乱れぬフォーメーション攻撃を得意とする。
- かつて砂漠の戦地でサハラと出会い、命を救って戦い方を教えた。互いに惹かれ合うも「君はもう一人で生きていける」と手紙を残し去っている。
- 反乱軍の南アフリカ侵攻船団の護衛として、ガードベルトの戦闘ロボット部隊を壊滅させている。
- フォーメーションでレザリオンを苦しめるもサハラの決死の行動で出来た隙を突かれ、部隊は壊滅。自身はサハラの手にかかって散った。
- ブラザーズジョウ
- 二人組のパイロット。それぞれ顔が左右で違う。
- カプセルの中に入った影のジョウがESPシールドを張ることでレーダーやソナーを欺瞞する能力を持っている。
- これによってガードベルトのセンサーをごまかして地球に降下したり、機体のセンサーを誤認させて相手に隙を作る戦術を得意とする。
- 触手のような武装を放つカスタマイズブラックベアーを用いて、北極でチャールズの妻と娘が乗っている潜水艦を襲ってレザリオンをおびき出し、追い詰める。
- しかし心理学者のリネットに動きのタイミングを読まれ、マニュアル操作で放たれた対空ミサイルで隙が出来たところをレーザーソードで倒された。
- ケティ・シッド
- エリック・シッドの妹で特殊訓練を受けたレッドベアー隊隊長。
- 月からの亡命難民を装い、地球へと潜入。中学生として山手総合学園へと編入し、敬やオリビアと出会う。
- 敬たちとの交流で普通の暮らしに憧れを抱くも、命令に従い連邦軍の監視を掻い潜って機体で破壊活動を行った。
- 兄の仇であるレザリオンとの戦いの最中、エリックの写真が入ったペンダントに気を取られて命を落とす。その正体は敬たちに知られることはなかった。
- ゼブラ
- 破壊工作隊のリーダー。部下にジャガー・グリズリー・ガゼルがいる。
- サファリパークの肉食獣を誘導電波で扇動して総合通信センターから海賊放送を流してパニックを起こさせようとした。
- しかし、ライオンたちを飼育係のトミーになだめられたのとオリビアによる通報で作戦は失敗する。
- ルドルフ
- ルドルフ隊のリーダー。
- 3人の部下と共に黒い月旅団を名乗って爆弾テロを行い、さらに地球人と月系住民の対立を変装して双方から煽る作戦を行っていた。
- 暴動をレザリオンに乗った敬の説得で鎮圧され、ブラックベアーで戦闘を挑むも敗北した。
- ドルバ
- 反乱軍大尉。破壊と血を見ることが何よりも好物の男で「赤い狼」と呼ばれていた。
- 第一次東京攻撃(第1話での戦い)でレザリオンに敗れ、重傷を負うも偽名を名乗って潜伏。軍関係者を殺害してミラクルベースの見取り図を手に入れ、単身レザリオン奪取を図るも作戦は失敗。
- 格納庫から奪取したG5でレザリオンに戦いを挑んだが、レザリオンのコンピューターがドルバの攻撃パターンを記憶していたために敗北した。
- マーチ・ウェルズ
- 10年前地球連邦のやり方に異を唱え、ゴッドハイドに同調した人物。火星基地の指揮官でもあり、エリックやペレスを指導していた。
- 巨大戦艦マーチ・サタン号を作り出したがその陰でジャーク星人に洗脳されており、自身の意に反して火星へとやってきたゴッドハイドを暗殺してしまう。
- 命じられるがままにレザリオンのデータをモニターし終えると、用済みとばかりにガニメデによって殺された。
ジャーク帝国編集
- ジャーク大帝
- ジャーク帝国の支配者であり最高指揮官。ライフモスを食べることで、一万年近く生き続けている。
- プロミネンス総統
- ジャーク帝国の司令官。
- ギャリオ
- ジャーク帝国のエースパイロットであり、後半におけるライバルキャラクター。ジャーク大帝からの信頼も厚い青年将校。
- 専用機ギャリオ・サバンを駆り、敬のレザリオンと互角の戦いを繰り広げる。
- ゲプラー参謀
- ジャーク帝国の参謀。
- ガニメデ・カリスト・イオ
- ジャーク帝国工作員。その目的を隠してマーチに接触し、ジャーク帝国の技術を提供した。
- ゲプラー参謀と手柄を争っている。
登場メカ編集
スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。
地球連邦軍編集
- レザリオン
- 物質電送実験の事故により旅客機と敬のゲーム用データが混信して誕生したスーパーロボット。
- フルアーマーレザリオン
- 強化装備・レーザーバトルギアを装着した形態。名称は当時の玩具名のもの。
- G1/G2/G5
- シークレットフォースが扱う戦闘ロボット。Gタイプと総称される。チャールズ、サハラ、エレファンが乗り込む機体の他にも多数が量産されている。
- チャールズとサハラが乗るG1、G2は他の機体に対し固定武装で差異がある。G5は作中で新たにロールアウトした機体で、武装面が強化された。
- この他にG1が使えなくなった際にチャールズが使用した旧型機も存在する。
月反乱軍編集
- ブラックベアー
- ゴッドハイドにより開発された新型量産型ロボ。
- 地球連邦軍の既存の兵器では相手にならず、戦闘ロボであるG1、G2でも苦戦を強いられる。
- 中盤では搭乗するパイロットによって様々なカスタマイズが施された。
- マーチ・サタン号
- 火星で建造された巨大宇宙戦艦。マーチの思想から、あえて火星に廃棄された地球の廃棄物を使用して制作されている。
- ロケット砲や戦車、飛行機を搭載し、ジャーク帝国の技術を導入したことで、地球圏の技術では不可能な単独でのワープ航法3が出来る他、通常兵器もたやすく跳ね返す装甲を持つ。
- 飛行機の乗客を人質にレザリオンを破壊しようとするが、海底からレーザータンクによる突入を受け、ダメージを負ったところにサンダードリルを食らって破壊された。
ジャーク帝国編集
ジャーク帝国では優れた操縦者達の特性を生かした専用機と、様々な形式の量産機を揃えている。
- ギャリオ・サバン
- ギャリオの愛機である専用機。収集されたレザリオンのデータを元にジャーク帝国の科学者たちが作りだした。
- 赤いエネルギー剣を武器とし、電送機能も搭載している。頭部の操縦席はレザリオンと同様に分離し、独自に飛行する機能を備えている。
- 互角の性能を持って一度は敬の焦りをついて12時間にわたる長期戦を制し、レザリオンを倒す。
- 再戦ではオリビアの命を守るために恐怖を克服した敬とフルアーマーレザリオンに撃退された。その後も性能を補強され、幾度となく戦うことになる。
- 第39話からはジャーク大帝の部下であるザキとゴルの乗る同型機が登場したが、レザリオンに敗れている。
- ジャークサバン
- ジャーク帝国製の量産機。両手をマニピュレーター以外にも、実体剣やドリルなどの白兵装備に切り替え可能となっているのが特徴。
- 所属部隊によって異なる塗装が存在する。
- ゴールデンピラミッド
- サボテン要塞を囮にアフリカ地下で建造されていた移動型前線基地。強力なバリアーを搭載し、レザリオンの電送による内部への突入も跳ね返す。
- 地中・水中・空中を移動する他、レーザー砲台や多数のジャークサバンを搭載している。
- ナイル地下でライフモスを採集し、月面へと帰還したがバリアーを解除されている最中にレザリオンの奇襲を受け、内部へと突入を許してしまう。
- 最後はゲプラー参謀の策によって多数の兵士たちと共にレザリオンを倒すため、自爆させられた。
用語編集
- 物質電送装置
- ブルーハイムが開発した装置。物質を電子分解し、装置間で電波による転送を行うことができる。
- ニューヨークから日本への大規模電送実験中、反乱軍からのミサイルが撃ち込まれた事で電波が混線し、レザリオンが生み出される事となる。
- ミラクルベース
- 正式名称は地球中央情報局日本技術研究所。地球連邦軍の基地内にあり、ブルーハイム博士が所長を務める。
- 日本側の物質電送装置があり、レザリオン誕生後は味方側の基地として機能した。
- シークレットフォース
- 月反乱軍討伐のためにシルベスター将軍が組織した最前線部隊。チャールズやサハラ、敬もこの部隊に所属している。
- 物語中盤では激しさを増す戦いに備え、増員が行われた。
- 月反乱軍
- ゴッドハイド博士が月面・火星に収監された犯罪者たちを扇動し、組織した軍勢。瞬く間に火星と月を掌握した。
- 本拠地は月の地底基地。ガードベルトを突破して機動兵器による地球圏への攻撃を行っている。
- 地球クリーン化政策
- 連邦政府が行った政策。その実態は地球で問題となっていた雇用・資源・汚染などの問題を全て地球外に押し付けて解決するというもの。
- この政策によって月面・火星は地球からの廃棄物で汚染され、地球へと送る資源を過酷な環境で採掘させられることになった。結果、積もった不満が月反乱軍の結成へと繋がることになる。
- ジャーク帝国
- 第23話から登場した新たなる敵。外宇宙からやってきた異星人で地球を植民地化するのが目的。
- 本隊到着後は月面に母船を着陸させて本拠地としていた。
- ガードベルト
- 地球の大気圏外に設置された防衛ライン。外敵から地球を守るために宇宙ステーション・パトロール艇・宇宙機雷が置かれており、レーダーでキャッチした侵入者に対して一斉攻撃を行う[1]。
- 前大統領の政策として作られており、ブルーハイム博士は「前大統領の最大の失敗作」「反乱の原因もこれに尽きる」と酷評していた。
- 反乱軍との戦争が起こってからは地球外への行き来が禁止され、長距離輸送を行っていた民間輸送船で多数の廃業が発生している。
- 第24話でサタン・マーチ号の攻撃により壊滅した。
- ライフモス
- 生命の素とも言われる特殊な苔。火山活動などで出来た地下の風穴や鍾乳洞に生息し、黄金に光る。
- ジャーク帝国ではこれを食べると永遠の命を得られると信じられており、ジャーク大帝が様々な惑星を侵略して探させていた。
楽曲編集
- オープニングテーマ
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- 「ビデオ戦士レザリオン」
- エンディングテーマ
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- 「Heartful Hotline(ハートフルホットライン)」
登場作と扱われ方編集
単独作品編集
- スーパーロボット大戦X-Ω
- 初参戦作品。第3期参戦作品第10弾として発表され、2018年2月に追加参戦。
- レザリオンのユニットシナリオにて、参戦時系列は反乱軍壊滅後であることが明かされている。
商品情報編集
DVD編集
動画配信編集
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脚注編集
- ↑ これには月面からの脱出者の船も例外なく対象としている。