ズゴック (SEED FREEDOM)

ズゴックは『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の登場メカ

ズゴック
外国語表記 Z'GOK[1]
登場作品

ガンダムシリーズ

デザイン

大河原邦男 (ラフデザイン)

射尾卓弥 (クリンナップ)
初登場SRW スーパーロボット大戦DD
SRWでの分類 機体
テンプレートを表示
スペック
分類 偽装用増加装甲装着型モビルスーツ
型式番号 ZGMF-MM07
全高 19.64 m
重量 113.98 t
素体 インフィニットジャスティス弐式
所属 ターミナル
パイロット アスラン・ザラ
テンプレートを表示

概要 編集

第2次連合・プラント大戦終結後、オーブ軍からターミナルへ出向したアスラン・ザラが搭乗するモビルスーツ。その正体は、インフィニットジャスティス弐式に偽装アーマーを装着した機体である。

大戦終結後、戦闘データ抽出のためオーブ連合首長国へと預けられたインフィニットジャスティスであったが、アスランが自身の任務で機体を使用するにあたってオーブの関与を公にしないために「謎のモビルスーツ」として偽装することが決定。機体の改装と偽装はモルゲンレーテで行われたが、偽装用として型号は水陸両用MSを多く保有するザフトの「ZGMF」を使用している。

偽装形態ではあるもののミサイルやビーム砲を備え、背中にはインフィニットジャスティスのリフターである「M2X32E フォランテス」をドッキングさせることが可能。

登場作品と操縦者 編集

単独作品 編集

スーパーロボット大戦DD
初登場作品。4章Part3より追加。攻撃&防御タイプ。シナリオの関係上、主役機を差し置いての『FREEDOM』実装第1弾機体となった。
後に実装予定のインフィニットジャスティス弐式は別機体として実装される予定であり、その関係もあって本機のSSRユニットパーツはミッションで入手する「強襲」のみの予定を告知。実質上の期間限定の配布機体となっている。(機体とSR以下のパーツだけなら恒常的に入手可能だが、SSRパーツなしでは実用には堪えない。)
その為かインフィニットジャスティスより優れている点は海がSになっている事と実弾武装を持っている事くらいでそれ以外の全ての能力値が同値か下回っている。

装備・機能 編集

武装・必殺武器 編集

武器 編集

SAM-434 地対空ミサイル ジャーヘッド
頭部に6門搭載されている地対空ミサイル。
Q5M2 重粒子力線砲
両腕部に搭載されているビーム砲。映画パンフレットではメガ粒子砲と表記されていたため、物議を醸した。
『DD』ではビーム属性のR必殺技。メインアビリティは「ガードブレイクI」。
YD-5M 対装甲斬牙爪
両腕部に装備された三本爪。ブレード部分を赤熱化させるヒート系武装。
『DD』では斬撃属性の通常攻撃およびR必殺技。メインアビリティは「重装甲I」。
M2X32E フォランテス
インフィニットジャスティス弐式用の新型ウイング。ストライクルージュの「EW454F オオトリ」の発展形。
MA-M50E3F 高エネルギー長射程ビーム砲
フォランテス上面に2基装備されたビーム砲。
AIM-1913D 自立誘導中距離空対空ミサイル スコルピオ
フォランテスのウイングの付け根に内蔵されたミサイルランチャー。
MA-R259 ビームライザー
フォランテスの主翼となる複合兵装。ガンモードとスラッシャーモードを切り替えることが可能。
ビームライザー・スラッシャーモード
ビームライザーの主翼にビーム刃を形成して対象を切断する。作中では本機に装備したままこれを展開しブラックナイトスコード シヴァと激しい格闘戦を繰り広げている(後述の「強襲」で再現)。
『DD』では斬撃属性のSR必殺技。メインアビリティは「全力攻撃II」。

必殺技 編集

強襲
『DD』で実弾属性のSSR必殺技として登場。メインアビリティは「M2X32E フォランテス」。
ビーム兵器及びジャーヘッドで一斉射撃を行いつつ接近し、続けざまに格闘戦を仕掛けた後、スコルピオとジャーヘッドで追撃を行う。『FREEDOM』で初登場した際の戦闘シーンの再現で、険しい表情のアスランのカットインや、黒背景でゆっくりと立ち上がるズゴックなどが再現されている。

機体BGM 編集

「砂煙の彼方に」
DD』でSSRユニットパーツを使用する際に流れるBGM。同作での戦闘BGMは全てオリジナルとなっているが、本機のBGMは『OE』初出のBGMが流用されている。
そしてこの曲は「颯爽たるシャア」っぽいオリジナル曲。オリジナル曲なのをいいことに、シャア・アズナブルの機体のパロディを行った本機のBGMとして採用されてしまった。本機自体の原作での登場シーンでも「颯爽たるシャア」のオマージュ曲が流れていたため、そのネタを拾ったものと思われる(後述)。
「原作で『颯爽たるシャア』っぽい新曲で登場した機体が」「戦闘BGMが全てオリジナルのスパロボで『颯爽たるシャア』っぽいオリジナル曲をBGMにする」という『第3次Z天獄篇』のリボンズ登場シーン並の極めて巧みな形だが、実は「援軍」と「砂煙の彼方に」のどちらも「颯爽たるシャア」との関係は明言されていない。オマージュ曲とオマージュ曲が繋がるというのも妙な話なのだが。

関連機体 編集

インフィニットジャスティス弐式
ベース機。
キャバリアーアイフリッド-0
本機の作戦をサポートする支援ユニット。MSの火力や飛行能力を強化するのみならず、装備先の機体も丸ごと隠蔽できるレベルのミラージュコロイドや多数の人員を収納できるスペースなど長期間の隠密作戦に対応する設備と装備を持ち、同型機間ではSPCによるタイムラグなしの超長距離通信が可能となる。小説版では本機と合体した状態のズゴックをアメイジングズゴックと呼んでいる。
元ネタは『機甲戦記ドラグナー』のキャバリアー0型

他作品の関連機体 編集

シャア専用ズゴック
本機のオマージュ元。

余談 編集

  • 上述した通り、外見やモーションはシャア専用ズゴックという元ネタそのままで、名称も何の捻りもなく直球で「ズゴック」。そんなズゴックが低空飛行で初登場する、視聴者視点では奇妙奇天烈な光景に加え、その登場時のアスランの表情も相まって機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』という作品自体の空気を(いい意味で)破壊した凄まじいインパクトを持つ機体である。
    • また、本機登場シーンで流れたBGM「援軍」も明らかに「颯爽たるシャア」っぽい新規曲であり、オマージュに余念がない。
    • さらには『機甲戦記ドラグナー』のオマージュが多い[2]機動戦士ガンダムSEED』シリーズにおいてド直球の追加装備であるキャバリアーまで装備してしまったせいで、結果として本機は実質上初代『機動戦士ガンダム』と『ドラグナー』のキメラパロディ機体となってしまった。
    • このインパクトでこれまでのアスランとその機体の印象を塗りつぶしてしまったせいか、『FREEDOM』公開を記念して公式サイトで行われた人気投票「機動戦士ガンダムSEEDシリーズ グランプリ2024」MS・MA部門では2024/2/19時点の中間発表[3]および最終結果発表[4]双方で4位に君臨、色々な意味での人気の高さを実証してしまった。ちなみにキャラクター部門最終結果の4位がアスランであり、機体・パイロット双方が4位になるという珍事となった。
    • さらに、動員130万人突破記念として『ピンクハロが2つに分かれ中から本機が残像を出しながら立ち上がり「満員御礼」の垂れ幕を掲げる』という動画をアップしているほか、本機>インフィニットジャスティス弐式>アスラン>カガリのマトリョーシカが発売されるなど、公式までネタ枠兼人気枠と認識している節がある。
    • 「モビルスーツの中にまた別のモビルスーツが入っている」という点で「ズゴックの中にはザクが入っている」というネタが描かれたトニーたけざき氏のギャグ漫画『トニーたけざきのガンダム漫画』を思い出した視聴者も多い。
    • なお、当初の案ではアッガイに偽装する予定だったが、『ガンダムビルドファイターズ』においてベアッガイIIIなどアッガイ人気が既にあったため、ズゴックに変更となったとの事。一応、SEED FREEDOM版アッガイのデザイン自体はされていた[5]
    • 福田己津央監督も悪ノリの産物である自覚があったのか、当初は立体化の前提は全く無く「ガンプラ化は勘弁して欲しい」と公言していた。ところが、実際に作品を視聴したモデラーたちの間で大きな話題になり、実際に設定通りインフィニットジャスティス弐式をズゴックの中に格納できるよう再現した改造ガンプラも見られている。
      • バンダイの関係者一同も試写会で本機の活躍を見た事で「これは(ガンプラを)出さなければならない」と思い至り、すんなり商品化が決まったと語っている。その甲斐もあってか、実際に販売されたガンプラも無改造の状態でインフィニットジャスティス弐式を一部分だけながら格納できるようになっている。
      • ちなみにインフィニットジャスティス弐式のツノの部分や足裏が剥き出しになっているのは「立体化を前提としたデザイン」にしたかった大河原邦男氏のデザイナーとしての最後の抵抗との事。

脚注 編集

  1. MECHA 2025年8月20日閲覧
  2. そもそもジャスティス系列の「リフター」の名称自体がドラグナー各機の追加装備を元ネタとしている。
  3. https://www.famitsu.com/news/202402/19334933.html
  4. https://www.gundam-seed.net/special/gp2024/
  5. 双葉社『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM メカニック&ワールド』P108より。2025年11月15日閲覧。

資料リンク 編集