ゴジラウルティマ
ゴジラウルティマは『ゴジラ S.P <シンギュラポイント>』に登場する生物。
| ゴジラウルティマ | |
|---|---|
| 登場作品 | ゴジラ S.P <シンギュラポイント> |
| 初登場SRW | スーパーロボット大戦Y |
| SRWでの分類 |
機体 パイロット |
| プロフィール | |
|---|---|
| 異名 |
最強怪獣 破局 |
| 種族 | 怪獣 |
| 身長 | 50~100m以上 |
概要 編集
ゴジラ (S.P)の劇中における最終形態であり、そのフォルムは一般によく知られるゴジラのそれとほぼ同じもの。
前形態の時点では青緑だった体表は漆黒の鎧のような外皮に塗り固められ、前傾気味だった体勢も重厚な下半身に支えられた結果、ほぼ直立に近い姿勢となったが、腕はやや小振りになっている。顎の開いていた頭部は縮小しながらもより厳つく険しいものへと変化しており、自身の体長を超えるほどの非常に長い尻尾が伸びている。
体から放出する紅塵の量はテレストリスに輪をかけて膨大となり、紅く禍々しい竜巻のような積乱雲が形成され、それが東京の空を覆い尽くすほどの規模まで広がっているばかりか、周辺で空間の歪みが発生するレベルである。
身体能力も極めて高く、もはや太刀打ちなど不可能なレベルであるが、この形態に至ってもなお成長は続いており、さらなる進化の可能性が示唆されている。
ゴジラそのものが紅塵の発生源であると共に、自らの傷を紅塵によって回復できるため、ゴジラを倒さずして紅塵を消すことはほぼ不可能である。前述通り、自ら発生させた紅塵によって傷を回復できるという性質上、紅塵を消さないとゴジラを倒す事も不可能というその矛盾した特性により、ゴジラと紅塵、両方を同時に消滅させないと倒す事は絶対不可能である。
東京そのものに怪獣の生態系を作り出すほどの変異を齎したが、巨大化したジェットジャガーによって抑え込まれ、オーソゴナル・ダイアゴナライザーの起爆により紅塵もろとも青い結晶体に変換され、消滅した。
ウルティマの消滅に伴い紅塵もなくなった結果、この世界では怪獣が生存不可能となっている。しかし.後日談ではキングギドラの幼体と思しき「翼のようなエラと三つの頭を持った魚」が打ち上げられているのが発見されている。
本体 編集
アニメ版を別視点から描いた小説版では、このゴジラの正体があらゆる可能性の海を夢として見ている<それ>という存在であることが明かされており、自らの始まりと終わりを永遠に繰り返す存在で、その都度様々な敵と戦い、破局で無数の可能性を含む宇宙を作り変えて滅ぼすということを繰り返すとんでもない存在として描かれている。
そのとんでもなさたるや、まず宇宙法則の外に存在するため時間は無関係、生死の概念すらないのでそもそも死なず、滅びないという文字通りの不滅であり、永遠なるものさえ打ち倒している。そもそもこのゴジラにしたところで宇宙の外からの侵襲的知性である<それ>の投影を、生命体の脳が「ゴジラ」という形で認識しているにすぎない。
このように歴代ゴジラでも最強格かつ完全な侵略者なので、「そもそもスーパーロボットで倒せるのか?」との議論が交わされており、本作を知らないスパロボユーザーには「ペルフェクティオが事象としてではなく侵略者としてやってくる」という例え方で解説されている。一応その行動原理の都合上「戦って打倒する」可能性自体は常にあるのだが……。
本体にあたる<それ>については、因果律に一切とらわれず、未来観測の適用外である「特異点」がいなければ「破局」が不可避になるという理不尽の塊である[1]。
また≪それ≫がゴジラで宇宙に存在する時も、その次元のみならず、他の複数の次元に腕を伸ばして同時に侵食できることが明かされている。
登場作品と役柄 編集
単独作品 編集
- スーパーロボット大戦Y
- 初登場作品。本作においては12000年前に「大異変」を招いた「荒ぶる神」として伝えられており、同時に「破局」を招く最大の特異点としても位置付けられている。本作のキャッチコピーである「右は災厄、左は破滅」の「破滅」担当。
- CHAPTER 07メインミッション「しゅうえんのまくあけ」で初登場。この時点では顔見せに過ぎず、撃破しなくても出現から3ターン耐久でステージクリアとなる。
- 決戦となる「はじまりのふたり」/「ふたりのはじまり」ではゴジラウルティマを撃墜することが必須であるが、こちらも出現から3ターン以内と言う時間制限[2]があり、その上マップの最奥に出現し動かないため、悠長に進撃していると間に合わない。
- 原作でも小説版でも描かれたその無茶苦茶な強さはスパロボでも健在であるが、比較的大人しい「はじまりのふたり」ですらHP240000、「ふたりのはじまり」ではHP256000、どちらであっても装甲値2200に加えて底力L8、さらにあろうことか「HP回復(30%)」を二重に持っている上、'''HP・ENが40%回復する'''強化パーツ「アーキタイプ」の効果も合わせて毎ターンHPが100%回復するという悪夢のような耐久力を誇る。加えて当該ステージでは紅塵の効果により味方全機の運動性と照準値に-30、武器攻撃力に-500の修正がかかるため、全体的にリアル系が厳しい本作のバランスと相まって避けられない・耐えられない・削れないの三重苦を強いられる。その上3回行動とプレッシャーL4があるため、MAPをモロに食らった上でターゲットが集中するとスーパーロボットですら真っ向から落とされかねない。ファンからするとそれでこそゴジラと言えるかもしれないが……。
- 事前準備が甘いと返り討ちは必至とも言える本作屈指の強敵であり、旧シリーズを彷彿とさせる理不尽を存分に味わえる。対抗策としてはジェットジャガーの「戦術アナライズ」や、育成スキルのモラルブレイクでならオールキャンセラーを貫通して気力を100未満まで下げられるため、援護攻撃共々ジェットジャガーに育成すると有効。また威圧も覿面に効き、火力低下だけでなくプレッシャーの脅威を大きく減らせられる。また、ゴジラと戦う時期になればプレイヤーサイドも熱血・魂・覚醒といった強精神と共感による無限アシストループが可能なため、リアル時間が犠牲になるが力技で突破することも可能。ただし「ふたりのはじまり」ではそれでもプレッシャーから逃げられないケースがあるので、自信がなければこちらのルートは2周目以降に挑むのがベター。初登場時と決戦でそれぞれアーキタイプを落とすため、できれば初回も撃破を狙ってみたい。
- 撃墜されると紅塵に包まれながら何処かへと去っていくような演出を取る。……が、例によってトドメ演出つきの武器で撃墜すると普通に砕け散ったり、風化したり、爆発したりする。
- なお、どちらのルートでも決戦の地は残念ながら原作での東京ではなく南極となっているが、これは人類側に敗北した事のある『ゴジラの逆襲』や『ゴジラ FINAL WARS』を意識しているのかも知れない[3]。
装備・機能 編集
武装・必殺武器 編集
- 格闘
- 生身の怪獣なので、必然的に肉弾戦を行う事が多い。主にパンチや噛みつき、踏みつけや尻尾を使うが、技量はさほどでもないのか力任せの殴り合いがほとんど。
- その巨体そのものが武器とも言え、実際に都市部での移動時は建造物を崩しながら進んでいる。
- 原子ビーム
- 「放射熱線」に相当する必殺攻撃。第2形態であるテレストリスから使用する。発射する際は背ビレが青く発光し、口先にリングが発生する。ウルティマへの変貌後は威力が跳ね上がり、たった一撃で東京を壊滅させるレベルに到達している。
- 小説版で語られた原理は、体内の特異点に由来するCTC(時間的閉曲線)を利用して、本来は別々の時点にあった分子レーザーを同一時点に重ね、威力を極限まで引き上げた「CTCレーザー」というべきもの。
- SRWの武装としては、長距離格闘攻撃とMAP兵器が用意されている。MAP兵器版は、なんと気力制限が存在しない。そのため、脱力を重ねてMAP兵器を封じるという戦法が根本から通用しない。対策としては、射線上に自軍を複数立たせないことくらいか。
- 可能性観測
- 読んで字のごとく未来や別世界を見る力。劇中ではこれによって、攻撃を受けた際に未来や並行世界から「攻撃を受けていない可能性」を選び出すことでダメージを全て無効化している。
- ただし、原理の関係上特異点による攻撃に対して使用することはできない。
- SRWでは未使用であるが、スパロボYではイベントにより「ゲーム上撃墜はできるが、紅塵がある限り無限に再生する」という形で再現されている。
特殊能力 編集
- HP回復(30%)×2
- まさかの同一能力二重持ち。しかも両方とも機能する。これに強化パーツ「アーキタイプ」の効果(HP、EN40%回復)も付くので合わせて毎ターン100%完全回復。ゴジラの驚異的な再生力を表現したものであろう。
- オールキャンセラー
- あらゆる特殊効果武器を無効化する…が、武器の効果でないモラルブレイク等のパイロットスキルやジェットジャガーの戦術アナライズは貫通して通用するのが救い。
移動タイプ 編集
- 陸
- ゴジラなので空は飛べない。飛ぶ必要がないとも言える。
サイズ 編集
- 2L
カスタムボーナス 編集
- 自軍フェイズ開始時、全ての怪獣のHP+5000。
- 『Y』で採用。上記の通りゴジラ自身は自前の能力と強化パーツのみで100%回復するため、影響は取り巻きのみ。
- 最大HPが上がっているわけではないため手を出した怪獣にはしっかりトドメを刺すようにすれば効果は無視できるが、敵のカスタムボーナスが作動しているということは必然的に高難易度での戦いのためそれも難しい。
パイロットステータス 編集
能力値 編集
全能力が高水準であり、付け入るスキがまるでない。高めの回避は低い運動性と大きなサイズでほぼ無意味だが、常識はずれの耐久力により無意味であることが無意味になっている。
精神コマンド 編集
特殊スキル 編集
- Y
- 3回行動、底力L9、気力+ボーナス、気力限界突破L3、プレッシャーL4、精神耐性
- ゲームバランスの都合上かガードは持っていない。とはいえ『30』で仕様が変更された底力の補正が非常に大きく、殴れば殴るほどダメージが通らなくなっていく。
エースボーナス 編集
- マップ中にいる怪獣(ラドン、クモンガ)1体につき「格闘」「射撃」「命中」「回避」「技量」「防御」が1上昇する。
- エキスパート以上で所持。「はじまりのふたり」では速攻で前座のラドン・クモンガを殲滅すれば無意味にできるが、「ふたりのはじまり」では大量の怪獣が残った状態でウルティマと戦わねばならないため、撃墜難易度が跳ね上がる。