オズメル大将軍

オズメル大将軍は『合身戦隊メカンダーロボ』の登場人物。

オズメル
登場作品 合身戦隊メカンダーロボ
声優 津嘉山正種
デザイン 岡迫亘弘
初登場SRW スーパーロボット大戦COMPACT3
SRWでの分類 パイロット
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プロフィール
分類 ヒューマノイド(人造人間
性別
製作者 ヘドロン皇帝
製作地 ガニメデ星
所属 コンギスター軍団
役職 大将軍
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概要 編集

コンギスター軍団の幹部の1人で、ヘドロン皇帝が最も信頼する腹心の部下。

他者には窺い知れないヘドロン皇帝からの命令を唯一聞く事が出来るメッセンジャー的な役割も担い、皇帝に催眠洗脳されたガニメデ星の住人をサイボーグ兵へと改造、軍備拡張に貢献した後コンギスター軍団の軍団長へと就任した。

所謂「美形悪役」の範疇に入る端正な顔立ちをしている反面、常に己を「皇帝の覚えめでたき忠臣」と自画自賛するほど自惚れが強く傲慢で、自分以外の存在を露骨に見下し失態の責任を部下に擦り付ける悪癖も持ち合わせている。取り分け、直属の部下であるメデューサ将軍とは口論が絶えない。

組織を束ねる司令官の資質に著しく欠けている一方で、圧倒的な軍事力を有効活用して大規模な侵略活動を企てる作戦立案者としての能力は非常に高く、戦い自体が敵将である敷島正造博士との頭脳戦の様相を帯びるケースも多々見受けられた。

当初こそ侵略対象たる地球の科学力を問題視せず、メカンダーロボすら「下等生物が造った玩具」程度の認識で侮っていたが、メカンダーの前に連敗を重ね続けた事で次第に余裕を失い、遂には追い詰められていく。

実はヘドロン皇帝によって創り上げられたヒューマノイド(人造人間)だが、本人はそのことを知らない。

最終決戦時にジミー・オリオンとの一騎打ちに敗れて死亡した。

登場作品と役柄 編集

COMPACTシリーズ 編集

スーパーロボット大戦COMPACT3
初登場作品。原作ではメカに乗ることはなかったが、本作ではグレープロボに乗り込む。

人間関係 編集

ヘドロン皇帝
主君にて創造主。
メデューサ将軍
仲が悪く、作戦面で言い争う事も多い。
彼女との舌戦では階級差を強調してマウントを取ろうとするなど、己の狭量振りを露わにする場面も珍しくない。
ユルンガス博士
第14話に登場する科学者。富士火山帯へ大量のマグマ列車を送り込み自爆させる事で、連鎖反応的に噴火を誘発して東京壊滅を目論む「ブラックホール作戦」の陣頭指揮を執る。元々オズメルの指揮下に加わる予定だったが、ヘドロン皇帝からの勅命を受け幾つかの惑星を消滅させる任務に従事していた為、オズメルとの合流が遅れてしまった。
基本、部下には辛辣なオズメルが絶大な信頼を寄せるほど有能だが、皇帝からの栄誉を独占しようとするユルンガスの野心までは見抜けなかった模様。最期は自身が持ち込んできた惑星消滅兵器ムカデックと共に爆死した。SRW未登場。
ジミー・オリオン
宿敵。彼がガニメデ星の王子であることは知らなかった模様。

名(迷)台詞 編集

「それがどうした? 我が戦力は蚊に刺された程の影響も無い。寧ろ我が軍団を鍛える絶好の機会ではないか。ハハハ…!」
第1話で3体のメカ獣クマンダーを失った事に因り、メカンダーロボを擁する地球防衛軍へ初黒星を喫したオズメルの采配を軽く皮肉るメデューサ将軍へ、全く意に介さず高笑いしながら次なる戦略を画策する。
「メデューサ、有り難く思え。私が助け舟を出したから、お前はあれ以上のお叱りを受けずに済んだんだ」
第3話でメデューサがヘドロン皇帝から敗北の責任を追及された際、仲裁役を務めて皇帝の怒りを鎮めた…のはいいが、「デキる上司像」をアピールしてマウントを取ろうとするオズメルの滑稽さも浮き彫りにした迷台詞でもある。
「メカンダーロボ? フン、名前だけは勇ましいな」
第5話より。地球防衛軍に潜入中のコンギスターCIA部員JA2が齎した情報に因り、初めて「合身戦隊」と「メカンダーロボ」の名を知るも然して興味を示さず一笑に付す。
「どうせメカンダーロボとやらを考え出したナントカ科学者の類だろう。それよりも地球防衛軍の動きの方はどうなっている?」
直後、JA2から「ミスターX」の存在を告げられるが、こちらにも関心を寄せず上記の反応を示す。一応、オズメルの推察は当たっているのだが、「ナントカ科学者」というアバウトな表現が珍妙な可笑しさを醸し出している。
「最後まで確認したのか、己の目で! 基地が沈むのを見たのか?」
「レーダーはレーダー。第一線の指揮官としてのお前が、確認もせずにノコノコ帰ってくるのが気に入らん!」
第6話でキング・ダイヤモンドを撃沈したものと思い込み意気揚々と帰還したメデューサの不手際を責め立て、彼女からの「レーダーで機影が消失するのを確認した」との反論を一蹴する。この回では「慎重なオズメル」と「迂闊なメデューサ」という通常回とは逆転した対比の構図が際立っており、何時に無くド正論を吐くオズメルの上官らしさも印象的。
「うぬッ、無能な! メデューサ、役立たずはメカンダーロボと共に死ぬがいい!!」
同話にて弾薬補充を済ませたメカンダーから怒涛の猛反撃を喰らい、追い詰められたメデューサの醜態を目の当たりにして激昂し、彼女が搭乗しているニュードム(SRW未登場)をメカンダー諸共オメガミサイルで爆死させようと自ら遠隔操作する。
「東京を死の灰にしてしまうのさ…ま、面白い事になるから黙って見ていろ」
「お前はメカンダーからムカデラーを守るだけで良い。その程度の事なら出来るであろう?」
第8話より。東海村および豊橋市の原子力発電所[1]から強奪した原子炉をムカデラー1号と2号に搭載し、東京駅付近で原子炉を稼動させる事でオメガミサイルを誘導してメカンダー共々首都消滅を目論むが、作戦の詳細を明かす事無くメデューサを小馬鹿にする辺り、相変らずの狭量さも露呈している。
「これが私が作り上げた舞台だ」
「しかしメデューサ、『舞台装置は良くとも踊り子が下手だ』と言われぬように、お前にやって貰わねば成らぬ」
第11話で日本へ戻るキング・ダイヤモンドの帰還ルートをスエズ運河と予測し、スエズ周辺に張り巡らせた「舞台装置」の説明を「踊り子」たるメデューサに行なうが、この痛烈な皮肉は後々ブーメランと化してオズメル自身へ跳ね返ってくる事に。
「私はお前の部下がメカンダー共に何百何千殺られようが、悲しくも無ければ興味も無い」
「見ているがいい、私の作戦を。全知全能の神ヘドロン皇帝直々の使者、このオズメルの闘い様を…」
第12話より。文字通り「高みの見物」でメデューサの失態を冷笑した後、彼女からの批難を意に介さず自身が皇帝から特別視されている存在である事もアピールしつつ、ビッグハリケーン(SRW未登場)に因る日本壊滅作戦を最終段階へと移す。
玉座にふんぞり返って鼻筋を指で弄りつつニヤけ面を浮かべ、皇帝の威光を笠に着た台詞を口にするオズメルを目の当たりにすれば、そりゃメデューサでなくとも「イラッ」とくるだろう。
「申し訳有りません、ヘドロン皇帝陛下! 今度こそ、今度こそ必ず…!!」
第12話ラストでオズメルの作戦失敗に激昂した全知全能の神からの制裁を受け、苦悶に呻きつつ汚名返上を誓う。
明確な形でオズメルへの懲罰が描かれるのは今回が初めてだが、頭を抑えつつ跪くその姿は何処ぞの男爵を彷彿とさせる。
「何ッ!?…くそぅ、ヘドロン皇帝陛下のお声掛かりが無ければ、お前などとっくに叩き殺しているものを…!」
第15話より。前回に於ける「ブラックホール作戦」の失敗やユルンガス博士の戦死を巡ってメデューサと口論を繰り広げていた際、「皇帝の眼前でケリをつけましょうか?」と挑発してくる彼女の返答に、常日頃から抱いていたメデューサへの殺意を思わず口走る。皇帝に特別視されている存在がオズメルだけではなく、メデューサも含まれている事を窺わせる台詞である。
「何、大作戦だと? …フッフッフ……」
「今更、奴らに何が出来る? 小賢しい合身戦隊メカンダーロボとやらが、蜂のように暴れる程度ではないか」
第17話より。日本アルプス山中で大規模な作業を行なっている地球防衛軍の動きをコンギスターへの反抗作戦と見做し、警戒感を抱くメデューサからの進言を上述の台詞で一蹴する。この期に及んで、その「合身戦隊メカンダーロボとやら」に連敗を重ね続けている現状から目を逸らすかの如き楽観的思考や、直後にヘドロン皇帝からも大作戦展開の可能性を示唆され慌ててメデューサへ出撃を命じる「熱い掌返し」などには、一周回って苦笑を禁じ得ない。
「手は打ってある。私は既にコンギスター軍団の全小型円盤機動部隊に太平洋集結を命じた」
「予備の機動部隊1つ、大西洋には無い。今後は全力を挙げてメカンダーロボを叩くつもりだ」
第19話より。静止衛星を壊滅させた事で事実上「弱点無し」と成ったメカンダーロボへ、今まで以上の脅威を覚えるメデューサからの苦言を受けての返答。流石のオズメルも切り札たる静止衛星を失った事で、漸く地球人底力を思い知らされた模様。
「メデューサ、私は今メカンダーロボ必殺の罠を仕掛けている。見よ、このペルシャ湾! ここが奴の墓場と成るのだ」
直後、「円盤群集結だけでは手ぬるい」と断じメカンダー以上の強力なメカ獣作成を主張するメデューサの反論へ、上述の策を示す。通常なら彼女からの苦言を笑い飛ばし、にべも無く一蹴するのが常だったオズメルが感情的に成る事も無く、淡々と秘策を語る様に彼の本気度が窺える。
「フン!ドンガメなどメカンダーロボを倒した後で始末してやる」
ペルシャ湾での作戦中、メカンダーロボが護衛する潜水タンカーへの対応をメデューサに問われた際に。ジミーやミカが揃って「ドンガメ (どん亀)」と評した潜水タンカーを、敵側であるオズメルまで同じく評するあたり笑いを禁じ得ない。結局、この慢心が想定外の事態を招く事に。
「メカオニヒトデに海水を掛けて放電するとは考えたな…」
「この作戦は中止だ。空中要塞都市へ帰る」
メカンダー必殺作戦の要だったメカオニヒトデ(SRW未登場)を失い思わずモニターを叩き割るが、「メカンダーに正攻法の罠は通じない」とのメデューサからの皮肉へムキに成る素振りすら見せず、静かに作戦室から立ち去っていく。敗戦を自覚する辺り、ここに来て漸くオズメルも指揮官として成長した…のか?
「メカンダーの3機はハンドレーロボとオオニューダーで潰す」
「それを救出に出てくる秘密基地とメカンダーロボは、香港とマニラに待機中の新鋭ロボットで海底に沈める」
「メカンダーロボ分断殲滅作戦だ! さあ来いシンガポールへ、叩き潰してやる…」
第20話より。シンガポールへ誘き寄せた合身戦隊の相手に旧型メカ獣を差し向け、彼らと合流するべく自動操縦でやって来るメカンダーには新型メカ獣で捕獲を試みようとする「メカンダーロボ分断殲滅作戦」の概要…なのだが、実際にメカンダーへ奇襲を仕掛けたのは旧式のオオニューダーで新型は全く姿を現さずじまいに終わった。
この件に関しては脚本脱稿の時点でこそ新型メカ獣を登場させる予定だったものの、本作自体が逼迫した制作時期に突入しつつあった[2]事も影響して出せる余裕が無くなり、オズメルの台詞のみに名残が見られる結果に成ったと思われる。
「何と! 皇帝陛下、まさかそれ程までの御決意を…ははッ、分かりましたヘドロン皇帝陛下」
「…それも良かろう。地球人もガニメデ星人も1人残らず宇宙から消えろ…誰か、メデューサ将軍を呼べ!」
第23話より。ヘドロン皇帝自ら設計した対メカンダー撃滅兵器・メカタイガーシャークの実験結果を報告する際、メデューサの不可解な異変を告げた上でオズメル自身が出陣する旨を皇帝へと直訴するも、飽くまでメデューサの指揮に拘る皇帝の思惑を知って引き下がり、謁見終了後メデューサの「死」を願うかの如き呟きを漏らす。
「矢張りメデューサは出来損ないのサイボーグだった」
「ガニメデ星の特異体質は我がコンギスターの科学力を以ってしても、完全に奴隷化する事は出来なかった…」
同上。「ジミーの母親」としての自我を取り戻し、ドラゴンドリラーと共に爆死したメデューサの最期を冷徹に斬り捨てるが、「人の心」まで完全に奴隷化する事が叶わないのを理解出来ていない辺り、オズメルの底の浅さも窺い知れる。
「しかし、ヘドロン皇帝陛下! たった1つ、それも大きな作戦ミスが有りました」
「厄介者のメデューサとメカンダーロボの相打ち作戦、メデューサのみ斃れ、メカンダーロボは生き残ったのです!」
直後、皇帝が目論んだ作戦に詰めの甘さが有った事を指摘し、遠回しとは言え珍しく皇帝批判を口にする。皇帝の真意が、メカンダー諸共メデューサを「処分」する事に有ったのを暴露した場面でもある。
「聞けぃッ! 部下の信頼も厚く、我がコンギスター軍団の有能なる戦士でもあったメデューサ将軍を殺したのは、憎っくきメカンダーロボである。いいか! 今こそ完膚なきまでにメカンダー共を斃し、メデューサ将軍の願いであった地球征服を達成する時である。最早メカンダーロボは居ない! 我々の総力を結集すれば1日にして地球征服は成る」
「掛かれ、全軍総攻撃の準備に掛かれッ!!」
第24話より。ヘドロン皇帝と結託してメデューサ謀殺を画策した事実を伏せつつ、彼女の追悼集会へ集ったサイボーグ兵達を前にしてメカンダーロボを失った日本への総攻撃を高らかに謳い上げる。
どの口が言うか」とばかりに、美辞麗句を並べ立ててメデューサを称賛するオズメルの厚顔無恥ぶりが際立つシーンだが、メデューサを慕っている兵士達の合身戦隊への憎悪を駆り立てる事には成功した。
「…何だ? 各メカに巨大なミサイルをセットした、これが新兵器か?」
「敷島の愚か者めが、これで我がコンギスター軍に斬り込むつもりか?」
同上。合身戦隊の新兵器情報を確認すべく自ら偵察に出向いたものの、単に巨大ミサイルを運搬しているだけのメカンダーマシン各機を目の当たりにして肩透かしを喰らう。
然しながら、この巨大ミサイルこそが後に出現する「新兵器」の為の布石に成っていた。
「ハハハ…ミサイル発射訓練も失敗に終わったようだなメカンダーロボ」
「オズメルだ。攻撃戦隊、発進せよ! メカンダー共の新兵器は子供の玩具だ。恐るるに足らん…フン!」
直後、4機のマシンから射出されたミサイルが着弾地点で互いに激突し、自滅する結果と成ったのを「失敗」と見做して全軍に攻撃開始を命令するが…。
「メカンダーロボ!? くそぉ~謀られたか! メカンダーロボが甦るとは思ってもみなかった…」
同上。劣勢の防衛軍を救うべく駆け付けた新型メカンダーロボの勇姿を目の当たりにして、さしものオズメルも想定外の事態に絶句する。ミサイル訓練は新型メカンダーの各パーツが合体するタイミングを図る為のものだった。
太陽の爆発が太陽嵐を引き起こし、隕石メカの光子力エンジンに不必要な空間エネルギーを与えたか…」
「光子力エンジンが止まれば隕石メカは只の星屑、大気圏突入の摩擦熱で溶けてしまった」
「…悪運の強い奴らだ、メカンダーロボ…」
第26話より。隕石に偽装した隕石メカの群れを合体させて内部にメカンダーロボを閉じ込め、大気圏の摩擦熱で焼き尽くそうとする「大隕石作戦」の成功を確信したのも束の間、隕石メカが謎の連鎖自爆を起こしメカンダーの脱出を許してしまった事で、その原因が太陽嵐の発生による影響を受けたものと推察する。
太陽嵐の発生描写が作画的にも演出的にも分かり辛いものであった為、オズメルの見解という形で視聴者へ作戦失敗の原因を説明してくれるのは有り難いが、「空間エネルギーとは何ぞや?」という別の疑問も生じてしまった。
ジミー「逃がさんぞオズメル!貴様のために尊い命を犠牲にされた多くの地球人と、そして俺の母への償いをしてもらうぜ!」
「母への償い…?お前がメデューサの息子ジミー・オリオンか!丁度いい、地獄への道連れにしてやる!」
第34話より、崩壊する空中要塞都市から脱出したところをジミーに追い詰められて。
既に頭部の半分は内部メカが剥き出しになっており、満身創痍の状態だった。
銃による一騎打ちをするも、あえなく敗れ去った。

搭乗機体 編集

空中要塞都市
コンギスター軍団の地球侵略の本拠地となる巨大移動要塞。無尽蔵と思えるほどの兵器生産能力や偽の要塞によるかく乱作戦で何度となくメカンダーロボや地球防衛軍を苦しめたが、第34話の総力戦においてメカンダーに撃破された。SRW未実装。

SRWでの搭乗機体 編集

グレープロボ

脚注 編集

  1. 本作の世界観では現実通り茨城県に存在している一方で、愛知県にも架空の原発が有る設定と成っている。
  2. この回は第9話および第10話の映像素材を流用しつつ、多少の新規映像も加えて再構成した半総集編的エピソードである。