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1,136 バイト追加 、 2020年11月9日 (月) 17:07
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使用するパイロットは'''[[精神ポイント]]'''(略称は'''[[SP]]''')と呼ばれるリソースを消費する必要があるが、それにより「機体のHP回復」「攻撃力上昇」「[[命中]]率や[[回避]]率の修正」「獲得[[経験値]]や[[資金]]の増加」といった様々なメリットを得ることができる。
 
使用するパイロットは'''[[精神ポイント]]'''(略称は'''[[SP]]''')と呼ばれるリソースを消費する必要があるが、それにより「機体のHP回復」「攻撃力上昇」「[[命中]]率や[[回避]]率の修正」「獲得[[経験値]]や[[資金]]の増加」といった様々なメリットを得ることができる。
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一般に、精神コマンドは「RPGにおける[[魔法]]のようなもの」などと説明される。これは、精神コマンドの使用条件や発生する効果が概ね他作品の魔法と同様に説明できることと、メジャーな精神コマンド(魔法)がユーザー間の共通言語として市民権を獲得していることによる(ただ、シリーズが進むにつれて'''[[覇王大系リューナイト|本来の意味]][[機神咆吼デモンベイン|での魔法が]][[SDガンダム外伝|登場する]]'''こともあるようになっているため、この表現も微妙になりつつあり、ついには[[中断メッセージ]]中にて'''「精神コマンドは魔法じゃない」'''と[[アンジュ|発言するキャラ]]が出てきている)。
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一般に、精神コマンドは「RPGにおける[[魔法]]のようなもの」などと説明される。これは、精神コマンドの使用条件や発生する効果が概ね他作品の魔法と同様に説明できることと、メジャーな精神コマンド(魔法)がユーザー間の共通言語として市民権を獲得していることによる<ref>ただ、シリーズが進むにつれて『[[覇王大系リューナイト]]』『[[機神咆吼デモンベイン]]』『[[SDガンダム外伝]]』といった、'''本来の意味での魔法が登場する'''作品も参戦するようになっているため、この表現も微妙になりつつあり、ついには[[中断メッセージ]]中にて'''「精神コマンドは魔法じゃない」'''と[[アンジュ|発言するキャラ]]が出てきている。とはいえ「システムとしての魔法的な役割」としての精神コマンドの地位は依然揺るぎないためこの指摘も若干的外れではある。</ref>。漢字の二字熟語で表されるものが多く、「熱血」「正義」など、感情や心情を表す単語が多いことを踏まえて考えると、キャラクターたちが原作中で自身の信念や意志、感情を露にするシーンを、魔法の役割に置き換えて表現したもの、とも言えるだろう。
    
代表はボス戦でよく使われる「熱血(ダメージ2倍)」「必中(攻撃が必ず当たる)」など(この2つはスパロボの最初期から各種攻略本等で推奨されている、定番の組合せである)。このようにユーザーにとって馴染み深いワードであるという点もあってか、スパロボ公式ブログのタイトルにも用いられている(「[http://blog.spalog.jp/ 熱血!必中!スパログ!]」)。
 
代表はボス戦でよく使われる「熱血(ダメージ2倍)」「必中(攻撃が必ず当たる)」など(この2つはスパロボの最初期から各種攻略本等で推奨されている、定番の組合せである)。このようにユーザーにとって馴染み深いワードであるという点もあってか、スパロボ公式ブログのタイトルにも用いられている(「[http://blog.spalog.jp/ 熱血!必中!スパログ!]」)。
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効果が持続する精神コマンドは、ステータス画面で先頭一文字で表示される([[無限のフロンティアシリーズ]]では省略されず、正式名で表示)。
 
効果が持続する精神コマンドは、ステータス画面で先頭一文字で表示される([[無限のフロンティアシリーズ]]では省略されず、正式名で表示)。
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パイロットのレベルアップにより、使用できる精神コマンドは増えていく。覚えるコマンドは同じパイロットでもシリーズによって異なるが、概ねキャラクターの性格や設定を精神コマンド名の字面に反映させつつ、ゲーム上における機体性能との相性を考慮したものとなっている。基本的に敵側はイベント及び[[エースボーナス]]抜きで精神コマンドを使うことはないので、敵側のラインナップは純粋にキャラ付けのためのものとなっており、明らかにゲームバランスを無視した設定になっているものもある。ただし一度でも[[スポット参戦]]の機会がある場合は、味方側と同様ゲームバランスを考慮したラインナップとなる。
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パイロットのレベルアップにより、使用できる精神コマンドは増えていく。覚えるコマンドは同じパイロットでもシリーズによって異なるが、概ねキャラクターの性格や設定を精神コマンド名の字面に反映させつつ、ゲーム上における機体性能との相性を考慮したものとなっている。『[[スーパーロボット大戦F]]』の時点では、習得できる6つのうち3つは性格を考慮し、残り3つは使い勝手を考えて持たせられていることが明かされている<ref>ケイブンシャ『セガサターン必勝法スペシャル スーパーロボット大戦Fを一生楽しむ本』79頁。</ref>。基本的に敵側はイベント及び[[エースボーナス]]抜きで精神コマンドを使うことはないので、敵側のラインナップは純粋にキャラ付けのためのものとなっており、明らかにゲームバランスを無視した設定になっているものもある。ただし一度でも[[スポット参戦]]の機会がある場合は、味方側と同様ゲームバランスを考慮したラインナップとなる。
    
=== 特徴 ===
 
=== 特徴 ===
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精神コマンドの消費SPはシリーズによって全員共通の場合と、パイロット個別に設定される場合がある。現在の作品では後者が多くなり、よりキャラクターの個性やユニットの性能が強調されるようになっている。『[[スーパーロボット大戦NEO|NEO]]』『OE』では全員共通だが、Lv1~3のレベル制になっており、レベルの上昇によって消費SPの量が変化する。
 
精神コマンドの消費SPはシリーズによって全員共通の場合と、パイロット個別に設定される場合がある。現在の作品では後者が多くなり、よりキャラクターの個性やユニットの性能が強調されるようになっている。『[[スーパーロボット大戦NEO|NEO]]』『OE』では全員共通だが、Lv1~3のレベル制になっており、レベルの上昇によって消費SPの量が変化する。
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作品によっては、敵のレベルを自軍平均レベルから算出する作品もある(携帯機シリーズなど)が、精神ポイントの成長とそれによる精神コマンド使用回数の増加はプレイヤーユニットにのみ恩恵があるため、基本的にレベルが上がれば上がるほどプレイヤーが有利になる大きな一因の一つでもある。
    
=== 習得数 ===
 
=== 習得数 ===
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;イベントによる変化
 
;イベントによる変化
 
:ごく一部のキャラは、イベントによって習得する精神コマンドが変化する場合や、特定イベントが発生するまで習得不可能な精神コマンドが存在する場合がある。前者は『OG2』の[[アイビス・ダグラス]]、後者は『Z』の[[エウレカ]]が代表例。
 
:ごく一部のキャラは、イベントによって習得する精神コマンドが変化する場合や、特定イベントが発生するまで習得不可能な精神コマンドが存在する場合がある。前者は『OG2』の[[アイビス・ダグラス]]、後者は『Z』の[[エウレカ]]が代表例。
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:また、イベントではないが[[エースボーナス]]によって精神コマンドが変わるキャラも居る(『AP』の[[コウ・ウラキ]]等)。
 
;形態による変化
 
;形態による変化
 
:『[[W]]』における[[マイク・サウンダース13世]]はコスモロボ形態とブームロボ形態で習得する精神コマンドが異なり、計'''12種'''習得している。なお、[[精神ポイント]]は共有。
 
:『[[W]]』における[[マイク・サウンダース13世]]はコスモロボ形態とブームロボ形態で習得する精神コマンドが異なり、計'''12種'''習得している。なお、[[精神ポイント]]は共有。
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| V || [[精神コマンド/V]] || 35種 || 個別 || 「[[希望]]」が『Z』以来の採用。<br/>エクストラアクションと競合する「[[闘志]]」「[[直撃]]」が不採用に。
 
| V || [[精神コマンド/V]] || 35種 || 個別 || 「[[希望]]」が『Z』以来の採用。<br/>エクストラアクションと競合する「[[闘志]]」「[[直撃]]」が不採用に。
 
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| X || [[精神コマンド/X]] || 35種 || 個別 || バンプレソフト時代を含めてB.B.スタジオ製作品では初めて「[[ド根性]]」が不採用に。
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| X || [[精神コマンド/X]] || 35種 || 個別 || バンプレソフト時代を含めてB.B.スタジオ製作品では初めて「[[ド根性]]」が不採用に。「[[決意]]」初登場。
 
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| T || [[精神コマンド/T]] || 35種 || 個別 || サポーターコマンド採用。
 
| T || [[精神コマンド/T]] || 35種 || 個別 || サポーターコマンド採用。
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:「[[熱血]]」「[[必中]]」「[[ひらめき]]」「[[加速]]」が同時にかかる。登場作は極めて少ない。『EXCEED』で復活した。
 
:「[[熱血]]」「[[必中]]」「[[ひらめき]]」「[[加速]]」が同時にかかる。登場作は極めて少ない。『EXCEED』で復活した。
 
;[[奇跡]]
 
;[[奇跡]]
:「[[魂]]」「[[必中]]」「[[ひらめき]]」「[[加速]]」「[[気合]](×3)」「[[ド根性]]」「[[加速]]」「[[幸運]]」が同時にかかる。作品によってはかかるコマンドが微妙に異なる。
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:「[[魂]]」「[[必中]]」「[[ひらめき]]」「[[加速]]」「[[気合]](×3)」「[[ド根性]]」「[[幸運]]」が同時にかかる。作品によってはかかるコマンドが微妙に異なる。
 
;[[希望]]
 
;[[希望]]
 
:『Z』に登場。指定した1小隊全員の気力を+10し、「応援」「祝福」「友情(1小隊のHP完全回復)」を同時にかける。
 
:『Z』に登場。指定した1小隊全員の気力を+10し、「応援」「祝福」「友情(1小隊のHP完全回復)」を同時にかける。
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『無限のフロンティアEXCEED』では、支援キャラに1種類ずつ精神コマンドと発動確率が設定され、戦闘メンバーにセットしておくと戦闘時にランダムで発動する。SPの消費は一切無し。
 
『無限のフロンティアEXCEED』では、支援キャラに1種類ずつ精神コマンドと発動確率が設定され、戦闘メンバーにセットしておくと戦闘時にランダムで発動する。SPの消費は一切無し。
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== 関連する用語 ==
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== 関連用語 ==
 
;[[シャッフルバトラー]]
 
;[[シャッフルバトラー]]
 
:『OG外伝』のオマケ要素であるシャッフルバトラーには、精神コマンドと同名のコマンドカードが大量に登場している。一部の作品でしか使われなかったレアな精神コマンドもかなり採用されており、しかも極めて効果が高いこともある(代表例は[[隠れ身]]、[[必殺]]、[[激怒]]など)。
 
:『OG外伝』のオマケ要素であるシャッフルバトラーには、精神コマンドと同名のコマンドカードが大量に登場している。一部の作品でしか使われなかったレアな精神コマンドもかなり採用されており、しかも極めて効果が高いこともある(代表例は[[隠れ身]]、[[必殺]]、[[激怒]]など)。
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:上記シャッフルバトラーと同様に、過去の作品からの精神コマンドがカードとして登場。基本的には『スーパーロボット大戦α』までに実際に登場した精神コマンドが中心だが、スクランブルギャザー専用のオリジナル精神コマンドもいくつか存在する(「卑怯」など)。
 
:上記シャッフルバトラーと同様に、過去の作品からの精神コマンドがカードとして登場。基本的には『スーパーロボット大戦α』までに実際に登場した精神コマンドが中心だが、スクランブルギャザー専用のオリジナル精神コマンドもいくつか存在する(「卑怯」など)。
 
;[[真化#真化融合|真化融合]]
 
;[[真化#真化融合|真化融合]]
:『[[第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇]]』で登場した、マシンの[[霊子]]とパイロットの霊子を一体化させることで完全な人機一体を実現し、能力を限界以上まで跳ね上げる理論。[[トライア・スコート|トライア]]の台詞から、「パイロットの強い意志と、それに応えてスペックを超越した性能を発揮させるマシン」の関係性、つまり精神コマンドの存在を設定に組み込まれていることがわかる。
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:『[[第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇]]』に登場する、マシンの[[霊子]]とパイロットの霊子を一体化させることで完全な人機一体を実現し、能力を限界以上まで跳ね上げる理論。[[トライア・スコート|トライア]]の台詞から、「パイロットの強い意志と、それに応えてスペックを超越した性能を発揮させるマシン」の関係性、つまり精神コマンドの存在を設定に組み込まれていることがわかる。
    
== 余談 ==
 
== 余談 ==
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*『第3次α』の[[ファトム・モエラ]]や『J』の[[カズイ・バスカーク]]、『W』の[[銀貴]]のように永久離脱が確定しているキャラの方が、後任のパイロットよりも有益な精神コマンドを揃えている傾向が多い。
 
*『第3次α』の[[ファトム・モエラ]]や『J』の[[カズイ・バスカーク]]、『W』の[[銀貴]]のように永久離脱が確定しているキャラの方が、後任のパイロットよりも有益な精神コマンドを揃えている傾向が多い。
 
*スパロボ公式サイトに載せられたオフィシャルグッズとして、COSPAからスーパー系及びリアル系の主要精神コマンドをモチーフとしたTシャツが販売されている。
 
*スパロボ公式サイトに載せられたオフィシャルグッズとして、COSPAからスーパー系及びリアル系の主要精神コマンドをモチーフとしたTシャツが販売されている。
*『第3次Z天獄篇』では「精神」コマンドという設定を世界観に取り込み、精神コマンドの使用による回復やダメージの増強が「パイロットの意志に応えて限界以上の力を発揮するロボット」という形で実際に起きていることを明示し、[[真化|真化融合]]の伏線として機能させている。
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== 脚注 ==
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