差分
→『UC』準拠
ジオン公国軍とは、『[[機動戦士ガンダム]]』に登場する軍事組織。
== 概要 ==
== 概要 ==
[[ジオン公国]]の軍隊。単に'''[[ジオン軍]]'''ともいう。
[[ジオン公国]]の軍隊。単に'''ジオン軍'''ともいう。
支配者である[[ザビ家]]が軍においても強大な影響力を持ち、総帥と軍の総司令官を兼任している[[ギレン・ザビ]]をはじめとして、一族が各軍の司令官を務めている。
支配者である[[ザビ家]]が軍においても強大な影響力を持ち、総帥と軍の総司令官を兼任している[[ギレン・ザビ]]をはじめとして、一族が各軍の司令官を務めている。
[[ミノフスキー粒子]]による有視界戦闘に対応する為に[[モビルスーツ]]を主体とした軍事力の編成に成功した後、[[アースノイド]]側の政府機関である[[地球連邦軍|地球連邦]]に宣戦布告する形で[[一年戦争]]を起こし、その序盤となる「一週間戦争」では毒ガスを用いた「コロニー潰し」によって、ジオンの意向に賛同しない28億人近くの同胞のスペースノイド達を虐殺。それによって住民を失ったサイド2のコロニーである「アイランド・イフィッシュ」を[[コロニー落とし]]に利用する「ブリティシュ作戦」によって、更に半数近くの地球人類を虐殺する凶行に出ている。
[[ミノフスキー粒子]]による有視界戦闘に対応する為に[[モビルスーツ]]を主体とした軍事力の編成に成功した後、[[アースノイド]]側の政府機関である[[地球連邦政府|地球連邦]]に宣戦布告する形で[[一年戦争]]を起こし、その序盤となる「一週間戦争」では毒ガスを用いた「コロニー潰し」によって、ジオンの意向に賛同しない28億人近くの同胞のスペースノイド達を虐殺。それによって住民を失ったサイド2のコロニーである「アイランド・イフィッシュ」を[[コロニー落とし]]に利用する「ブリティシュ作戦」によって、更に半数近くの地球人類を虐殺する凶行に出ている。
その後、大規模なモビルスーツ部隊を地球に降下させ、中盤までは戦況をリードしていたのだが、ただでさえ[[地球連邦軍]]側よりも国力や兵力で劣っているにも拘らず軍同士の反目が目立ち、突撃機動軍所属の[[マ・クベ]]が宇宙攻撃軍所属の[[ランバ・ラル隊]]に[[ドム]]を補給しなかったり、[[ソロモン]]攻略戦で[[グラナダ]]の突撃機動軍の艦隊が遅れるといった戦略的に問題と言える事態も何度か起こり、中には己個人の私利私欲や野望の為に、指揮下にあるジオン軍を私物化している者さえいた。そもそも同じ軍組織であるにも拘わらずわざわざドズル・ザビ麾下の「'''宇宙攻撃軍'''」とキシリア・ザビ麾下の「'''突撃機動軍'''」という二つの軍隊が存在しているのは、ジオン公国を牛耳っているザビ家内部の対立が原因である。そしてこの争いに引きずられ、二つの軍隊にそれぞれ所属する者同士の仲も決して良いとは言えないものになってしまった。更にこの二軍団の他にギレン・ザビ麾下の「'''総帥府'''」や「'''親衛隊'''」等の戦力も存在しており、戦時中は連携を欠くという問題点が生じている。また後述するように戦後には数多くのジオン残党組織が現れるが、この派閥争いを引きずって残党同士のいがみ合い等も発生しており、連携が取れない遠因にもなっている始末。この為、一年戦争が描かれる一部の外伝作にて、敵対する連邦軍からも「'''ジオン軍には武人はいるが、軍人はいない(各個の職人技は凄いが集団行動が出来ないという意味)'''」という痛烈な皮肉をぶつけられる事になってしまった程である(しかも、一部の聡明な軍人を除いて、殆どの兵士達は「誉め言葉」としか解釈出来ない有様で、本当の意味に気付いていた者を嘆かせている)。
これらのような迷走の結果、連携の差によるオデッサ作戦での敗退<ref>この戦いではジオンがモビルスーツ主体であるのに対し、連邦側はモビルスーツを僅かしか投入出来ず、他の戦力は戦闘機や戦車、歩兵ばかりであったのだが、[[アムロ・レイ]]の搭乗する[[ガンダム]]の活躍や連邦軍の統制の取れた連携によって、その不利な状況を覆している。</ref>や、敵対する連邦軍がモビルスーツを解析して独自のモビルスーツの開発や量産化に成功したのを機に、一気に巻き返しを受けてしまう事になる。そして、大多数の一般兵はおろか熟練パイロットも喪失し、素人同然に等しい学徒兵を徴用をせざるを得ない程の人材不足に見舞われ、最終的に指導者であるザビ家の人間殆どが死亡したのが決定的となり、敗北。一年戦争終結によってジオン公国が降伏し共和制に移行したたため、公国軍は「'''ジオン共和国軍'''」へ再編成される事になった。
しかし、一部の将校達は断固として自分達の敗北を認めず、共和政となった祖国であるジオンを離反し、[[テロリスト]]に落ちぶれてまで抵抗活動を続ける事になってしまう([[ジオン残党軍]]を参照)。
その後の顛末は、'''[[ジオン公国]]'''の項を参照。
その後の顛末は、'''[[ジオン公国]]'''の項を参照。
== 所属人物 ==
== 所属人物 ==
;[[ランバ・ラル]]
;[[ランバ・ラル]]
:青い巨星の異名をもつモビルスーツパイロット。
:青い巨星の異名をもつモビルスーツパイロット。
;[[クラウレ・ハモン]]
:ランバ・ラルの内縁の妻。正式な軍人ではない。
;[[アコース]]、[[タチ]]、[[クランプ]]、[[コズン・グラハム]]
:ランバ・ラルの部下。
=== 突撃機動軍 ===
=== 突撃機動軍 ===
;[[シュタイナー・ハーディ]]
;[[シュタイナー・ハーディ]]
:潜入工作部隊である[[サイクロプス隊]]隊長。大尉。
:潜入工作部隊である[[サイクロプス隊]]隊長。大尉。
;[[ミハイル・カミンスキー]]、[[ガブリエル・ラミレス・ガルシア]]、[[アンディ・ストロース]]、[[バーナード・ワイズマン]]
:サイクロプス隊の隊員たち。
;[[シーマ・ガラハウ]]
;[[シーマ・ガラハウ]]
:海兵で構成された特務艦隊の司令代行として転戦した。中佐。コロニーへのG3ガス注入など、非道な作戦も実行している。
:海兵で構成された特務艦隊の司令代行として転戦した。中佐。コロニーへのG3ガス注入など、非道な作戦も実行している。
;[[ノリス・パッカード]]
;[[ノリス・パッカード]]
:大佐。ギニアスの副官。
:大佐。ギニアスの副官。
;[[アポリー・ベイ]]、[[ロベルト (ガンダム)|ロベルト]]、[[キグナン]]
;[[アポリー・ベイ]]、[[ロベルト (ガンダム)|ロベルト]]、[[キグナン]]
:一年戦争時はシャアの部下。戦争を生き延びた後も[[クワトロ・バジーナ]]の部下として行動している。
:一年戦争時はシャアの部下。戦争を生き延びた後も[[エゥーゴ]]で[[クワトロ・バジーナ]]の部下として行動している。
;[[ラカン・ダカラン]]、[[デザート・ロンメル]]
;[[ラカン・ダカラン]]
:一年戦争時軍属。戦争後は[[ネオ・ジオン]]([[アクシズ]])に所属。
;[[カリウス・オットー]]
:一年戦争時軍属。戦争後は[[デラーズ・フリート]]に所属。
;[[スベロア・ジンネマン]]、[[ヨンム・カークス]]、[[フラスト・スコール]]、[[ギルボア・サント]]
;[[スベロア・ジンネマン]]、[[ヨンム・カークス]]、[[フラスト・スコール]]、[[ギルボア・サント]]
:一年戦争時軍属だった者達。戦争後も残党組織(上から[[ネオ・ジオン]]([[アクシズ]])、[[デラーズ・フリート]]、[[袖付き]])に協力し連邦軍と戦っている。
:一年戦争時軍属だった者達。戦争後は[[袖付き]]に協力し連邦軍と戦っている。
;[[ジオン兵]]:
;[[デザート・ロンメル]]、[[ノイエン・ビッター]]
:一年戦争時軍属。戦争後はアフリカでジオン残党として活動。
;[[ケリィ・レズナー]]
:一年戦争時軍属。戦争後は退役し民間人となっていたが、デラーズ・フリートへの参加を希望していた。
;[[ジオン兵]]
:一般兵士。熟練兵が多いのか、一部作品では他勢力の一般兵より技能に優れている場合がある。
:一般兵士。熟練兵が多いのか、一部作品では他勢力の一般兵より技能に優れている場合がある。
*[[ガトル]]
*[[ガトル]]
*ファット・アンクル
*ファット・アンクル
**ファット・アンクル改
**[[ファット・アンクル改]]
== 登場作品 ==
== 登場作品 ==
:本編前は[[メガノイド]]戦役(『[[機動戦士ガンダム]]』の[[一年戦争]]に相当)にて、[[ホワイトベース隊]]と協力して[[ムゲ・ゾルバドス帝国|ムゲ帝国]]と戦った。それから、一年戦争前半(『[[機動戦士Ζガンダム|Ζガンダム]]』の[[グリプス戦役]]に相当)を生き延び、[[ジャブロー]]に攻撃を仕掛ける。しかし、本編序盤にて[[シャア・アズナブル]]の部隊が交戦していた[[ロンド・ベル]]と共に[[バイストン・ウェル]]に召喚されてしまう。舞台が地上に移ってからは、ネオ・ジオンとして再編される。
:本編前は[[メガノイド]]戦役(『[[機動戦士ガンダム]]』の[[一年戦争]]に相当)にて、[[ホワイトベース隊]]と協力して[[ムゲ・ゾルバドス帝国|ムゲ帝国]]と戦った。それから、一年戦争前半(『[[機動戦士Ζガンダム|Ζガンダム]]』の[[グリプス戦役]]に相当)を生き延び、[[ジャブロー]]に攻撃を仕掛ける。しかし、本編序盤にて[[シャア・アズナブル]]の部隊が交戦していた[[ロンド・ベル]]と共に[[バイストン・ウェル]]に召喚されてしまう。舞台が地上に移ってからは、ネオ・ジオンとして再編される。
;[[スーパーロボット大戦A]]
;[[スーパーロボット大戦A]]
:ジオン残党として登場。当初はデラーズ・フリートの協力者だったがエギーユの戦死とシャアの行方不明により、地上部隊はギニアスをリーダーに再編、宇宙部隊はガトーの提案でネオ・ジオンに編入される。
:既に壊滅しておりジオン残党として登場。当初は[[デラーズ・フリート]]の協力者だったがエギーユの戦死とシャアの行方不明により、地上部隊はギニアスをリーダーに再編、宇宙部隊はガトーの提案でアクシズのネオ・ジオンに編入される。
:[[シャドウミラー]]のいた世界では異星人の襲来を機に地球連邦と和解している。
:[[シャドウミラー]]のいた世界では異星人の襲来を機に地球連邦と和解している。
;[[スーパーロボット大戦GC]]([[スーパーロボット大戦XO|XO]])
;[[スーパーロボット大戦GC]]([[スーパーロボット大戦XO|XO]])
:原作準拠の設定で登場するが、'''名有りキャラクターの大半が原作での死亡シーンを乗り越え、生存する'''。めぼしい戦死キャラはドズルとドレン、[[黒い三連星]](原作より死亡が遅い上に回避可能)、覚悟の上での戦死を遂げる[[デギン・ザビ|デギン]]、ほぼ病死に近いギニアスぐらいのもの。名有りキャラクターの死亡回避はスパロボではいつもの事だが、ジオン軍だと割と珍しい。
:原作準拠の設定で登場するが、'''名有りキャラクターの大半が原作での死亡シーンを乗り越え、生存する'''。めぼしい戦死キャラはドズルとドレン、[[黒い三連星]](原作より死亡が遅い上に回避可能)、覚悟の上での戦死を遂げる[[デギン・ザビ|デギン]]、ほぼ病死に近いギニアスぐらいのもの。名有りキャラクターの死亡回避はスパロボではいつもの事だが、ジオン軍だと割と珍しい。
:ネオ・ジオンとは「実質ジオン軍の一部だが、名義上は別組織」といった関係。更にデギンの死を受けて、キシリアと彼女に賛同する者たちが「正統ジオン」として独立し、[[コネクト・フォース]]との協力路線を取る。
:ネオ・ジオンとは「実質ジオン軍の一部だが、名義上は別組織」といった関係。更にデギンの死を受けて、キシリアと彼女に賛同する者たちが「正統ジオン」として独立し、[[コネクト・フォース]]との協力路線を取る。
;[[ヒーロー戦記 プロジェクトオリュンポス]]
:舞台が地球ではないのでガンダム大陸の一国家扱い。首都はザビ市。ガンダム大陸を統治するエゥーゴとは特に反目していなかったが、近隣のアクシズ国で勃興した新政権「ネオ・アクシズ」により滅ぼされる。
=== 『UC』準拠 ===
=== 『UC』準拠 ===
;[[スーパーロボット大戦BX]]
;[[スーパーロボット大戦BX]]
:ファット・アンクル改が初登場。第19話[[ELS]]移送ルート「歴史の裏に消えた者達」の出撃前イベントにてジュアッグ、ゾゴック、イフリート・シュナイド、ドワッジ、[[カプール]]のユニットアイコンが出現、その後他のジオン残党の機体とともに'''自爆する'''。ゾゴックとイフリート・シュナイドは今回が初登場である。
:ファット・アンクル改が初登場。第19話[[ELS]]移送ルート「歴史の裏に消えた者達」の出撃前イベントにてジュアッグ、ゾゴック、イフリート・シュナイド、ドワッジ、[[カプール]]のユニットアイコンが出現、その後他のジオン残党の機体とともに'''自爆する'''。ゾゴックとイフリート・シュナイドは今回が初登場である。
:トリントン襲撃に失敗したあと、[[ヴェイガン]]の[[ゼハート・ガレット]]に拾われ、捨て駒同然の扱いで(ただしジオン兵は覚悟の上での参加であり、特攻を望まない兵は下船させている)連邦の戦時本部ロストロウラン襲撃に参加した。
;[[スーパーロボット大戦V]]
;[[スーパーロボット大戦V]]
:ネオ・ジオンの地上部隊(宇宙から地上へ侵攻し、そのまま地球を生活の場にしている兵士達)という扱いで登場。
:ネオ・ジオンの地上部隊(宇宙から地上へ侵攻し、そのまま地球を生活の場にしている兵士達)という扱いで登場。
;[[スーパーロボット大戦30]]
:版権は『1st』、時代は『[[機動戦士ガンダムNT|NT]]』だが、扱いは『UC』とほぼ同様。
:ジオン残党がダカールやジャブローへの襲撃を企てており、それらを防衛するミッションが存在する。
== 関連項目 ==
== 関連項目 ==