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ユーゼスは漂流していたイングラムを発見したことで『スーパーヒーロー作戦』の[[クロスゲート・パラダイム・システム]]の知識を得ており、クロスゲートを利用して因果律を操作する[[クロスゲート・パラダイム・システム]]を未完成ながら開発していたのだった(死後、『第3次α』で[[シヴァー・ゴッツォ]]と霊帝[[ルアフ・ガンエデン]]からは「クロスゲートの秘密に触れ、それを制御しようとした愚者」と批評された)。
 
ユーゼスは漂流していたイングラムを発見したことで『スーパーヒーロー作戦』の[[クロスゲート・パラダイム・システム]]の知識を得ており、クロスゲートを利用して因果律を操作する[[クロスゲート・パラダイム・システム]]を未完成ながら開発していたのだった(死後、『第3次α』で[[シヴァー・ゴッツォ]]と霊帝[[ルアフ・ガンエデン]]からは「クロスゲートの秘密に触れ、それを制御しようとした愚者」と批評された)。
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未確認ながらこのシステムは[[アストラナガン]]にも搭載されていた節がある。
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未確認ながらこのシステムは[[アストラナガン]]にも搭載されていた節がある。ユーゼスにその事を問われたイングラムははぐらかしたが、インフィニティ・シリンダー発動時に顕現する光輪は、後に出現するクロスゲートの形状に酷似していることもあり、可能性は非常に高いと思われる。
    
==== [[第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ]] ====
 
==== [[第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ]] ====
物体としてのクロスゲートが初登場。こちらは先史文明人「[[第一始祖民族]]」が開発したオーパーツ。[[無限力]](第一始祖民族の残留思念)の支配下にある。厄介な部分として残留思念が「'''他者のワープ機能にも干渉'''」してしまうことで、[[マクロスシリーズ]]の「フォールドブースター」がブースターの距離限界値を超えてしまう、[[バッフ・クラン]]の「DSドライブ」をハッキングして地球のクロスゲート近海に集結していた[[銀河中心殴り込み艦隊]](第53話にて)の目の前に転移させるなど。残留思念に打ち勝てる[[無限力]]([[サイコドライバー]])アクセスできるものにしか制御できない。その有用さ故に自軍にとって強力な武器となるが、同時に敵軍を招き寄せることもよくあり、トラブルメーカーの感もある。
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物体としてのクロスゲートが初登場。こちらは先史文明人「[[第一始祖民族]]」が開発したオーパーツ。直径は約30kmと巨大。[[無限力]](第一始祖民族の残留思念)の支配下にある。厄介な部分として残留思念が「'''他者のワープ機能にも干渉'''」してしまうことで、[[マクロスシリーズ]]の「フォールドブースター」がブースターの距離限界値を超えてしまう、[[バッフ・クラン]]の「DSドライブ」をハッキングして地球のクロスゲート近海に集結していた[[銀河中心殴り込み艦隊]](第53話にて)の目の前に転移させるなど。残留思念に打ち勝てる[[無限力]]([[サイコドライバー]])アクセスできるものにしか制御できない。その有用さ故に自軍にとって強力な武器となるが、同時に敵軍を招き寄せることもよくあり、トラブルメーカーの感もある。
    
[[木星]]近くにあり、無限力に反応して発動するまで視認不可能だった。これはもともと[[ナシム・ガンエデン]]とゲベル・ガンエデンが地球を旅立つ際に設置したもので、新天地であるバルマー本星の近くにも設置して行き来できるように用意したものである。ナシム・ガンエデンはクロスゲートを使わず銀河を横断して見て回って地球に帰ったため、使われないままになっており、休止状態に入って長らく姿を消していた。
 
[[木星]]近くにあり、無限力に反応して発動するまで視認不可能だった。これはもともと[[ナシム・ガンエデン]]とゲベル・ガンエデンが地球を旅立つ際に設置したもので、新天地であるバルマー本星の近くにも設置して行き来できるように用意したものである。ナシム・ガンエデンはクロスゲートを使わず銀河を横断して見て回って地球に帰ったため、使われないままになっており、休止状態に入って長らく姿を消していた。
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OGシリーズにおけるクロスゲートは内部の空間内に[[負念]]が渦巻いており、[[念動力]]者達は危険性を指摘している。また、各勢力はクロスゲート以外の空間転移手段を確保しているため、クロスゲートを転移に利用しようとする勢力は殆ど存在していない。どちらかというと内部に渦巻く負念や無尽蔵に放出される膨大なエネルギーを狙う勢力が多い。
 
OGシリーズにおけるクロスゲートは内部の空間内に[[負念]]が渦巻いており、[[念動力]]者達は危険性を指摘している。また、各勢力はクロスゲート以外の空間転移手段を確保しているため、クロスゲートを転移に利用しようとする勢力は殆ど存在していない。どちらかというと内部に渦巻く負念や無尽蔵に放出される膨大なエネルギーを狙う勢力が多い。
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ユーゼスが言うには「真の」クロスゲートと呼ばれる存在があり、これは在り様を時々に応じて変え、また自ら動くこともあるという。
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さらにαシリーズのものとは若干性質が異なり、これを用いて転移する場合、'''転移先に出口となるクロスゲートが必須となる'''(αシリーズでは出口がない場合、小型のクロスゲートを一時的に生成して飛ぶ)。さらに、通過する際に内部の「境界空間」を通る必要があるのだが、この空間には知的生命体の負の念が渦巻いており、現出した場合[[ラマリス]]や[[ルイーナ]]のような敵対的存在に変化してしまう。
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クロスゲートを通過するには何らかの条件や因子([[虚憶]]の欠片、一大劫を経ての再有生、並行世界間や次元の壁の超越経験といったもの)が必要だと思われる反面、同じ宇宙の同時間軸空間転移であれば、起動さえ出来れば全く問題なく行うことが出来る。また位相のズレや空間距離を問わず、次元間的に「近い」世界同士のクロスゲートは比較的つながりやすく、また相互に影響を及ぼすこともある。
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ユーゼスが言うには「真の」クロスゲートと呼ばれる存在があり、これは在り様を時々に応じて変え、また自ら動くこともあるという。恐らくαシリーズのものがこれだと思われる。
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クロスゲートを通過するには何らかの条件や因子([[虚憶]]の欠片、一大劫を経ての再有生、並行世界間や次元の壁の超越経験といったもの)が必要だと思われる反面、同じ宇宙の同じ時間軸の通常空間の転移であれば、起動さえ出来れば全く問題なく行うことが出来る。また位相のズレや空間距離を問わず、次元間的に「近い」世界同士のクロスゲートは比較的つながりやすく、また相互に影響を及ぼすこともある。
    
[[OGMD]]では、遠く離れたガディソードやフューリーの母星にもクロスゲートが存在した事が語られているが、そこから出現した[[ルイーナ|敵性集団]]により両文明の母星は滅亡の憂き目にあう等、災厄の源としての扱いが強い。<ref>双方ともクロスゲートに'''地獄の門'''という意味の呼称をつけており、ロクなものではないという認識はどこの星でも同じらしい。</ref>
 
[[OGMD]]では、遠く離れたガディソードやフューリーの母星にもクロスゲートが存在した事が語られているが、そこから出現した[[ルイーナ|敵性集団]]により両文明の母星は滅亡の憂き目にあう等、災厄の源としての扱いが強い。<ref>双方ともクロスゲートに'''地獄の門'''という意味の呼称をつけており、ロクなものではないという認識はどこの星でも同じらしい。</ref>
    
なお、フューリーの母星に存在していたクロスゲートの現在は不明であるが、ガディソードの母星に存在したクロスゲートは星が砕けた後も残っていた。突然ガディソードのクロスゲート近くに転移したダークブレイン軍団幹部の一部とグランドレッド・フェノッサは戦闘を続け、[[スカルナイト]]がグランドレッド・フェノッサをそのクロスゲートに墜とした結果、[[XN-L]]を生み出してしまった。
 
なお、フューリーの母星に存在していたクロスゲートの現在は不明であるが、ガディソードの母星に存在したクロスゲートは星が砕けた後も残っていた。突然ガディソードのクロスゲート近くに転移したダークブレイン軍団幹部の一部とグランドレッド・フェノッサは戦闘を続け、[[スカルナイト]]がグランドレッド・フェノッサをそのクロスゲートに墜とした結果、[[XN-L]]を生み出してしまった。
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他にも、クロスゲートからの力を受けた存在は'''オリジナルに近い状態'''にまで戻る傾向がある。
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例として以下が挙げられる。
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*ユーゼス・ゴッツォ:クロスゲートを取り込み、アダマトロンを完成させたことで虚憶が実憶になり前世の記憶を不完全ながらも取り戻す。
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*カドゥム・ハーカーム:ヨーテンナイが利用していたクロスゲートの力で三邪神の魂が融合・浄化したことで「負の存在」のまま、本来の姿と能力を取り戻した。
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*アレス・ガイスト:クロスゲートの内部で負念を吸収したことで大元であるアインストレジセイアに近い状態にまで変貌した。
    
==== こちら側の地球 ====
 
==== こちら側の地球 ====
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はるか太古に「ある世界」に漂着した[[アインスト]]が、「閉じた」状態のクロスゲートを発見、これを開くことで元の空間への帰還を目論んだ。クロスゲートの制御ができずにこの計画は失敗に終わるが、この結果「ある世界」と「無数の世界」がクロスゲートで連結され、[[エンドレス・フロンティア]]という世界が誕生した形になっている。
 
はるか太古に「ある世界」に漂着した[[アインスト]]が、「閉じた」状態のクロスゲートを発見、これを開くことで元の空間への帰還を目論んだ。クロスゲートの制御ができずにこの計画は失敗に終わるが、この結果「ある世界」と「無数の世界」がクロスゲートで連結され、[[エンドレス・フロンティア]]という世界が誕生した形になっている。
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ヴァールシャインの撃滅に伴い世界が統合したことで、クロスゲートはフォルミッドヘイムが持つ3基を除き消滅。そのうち2基はアグラッドヘイムとの戦いの中で奪取されヴェルトバオムに取り込まれたことで消えたため、現存しているのはバレリアネア塔最上階の1基のみとなっている。
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ヴァールシャインの撃滅に伴い世界が統合したことで、クロスゲートはフォルミッドヘイムが持つ3基を除き消滅、残った3基も接続先がなくなったことで機能を停止した。そのうち2基はアグラッドヘイムとの戦いの中で奪取されヴェルトバオムに取り込まれたことで消えたため、現存しているのはバレリアネア塔最上階の1基のみとなっている。
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しかし、これによって結果的に「真の」クロスゲートに性質が近づいたのか、今度は因果的な繋がりが薄い物質界やテルカ・リュミレースに勝手に接続するようになっている。
    
==== [[魔装機神シリーズ]] ====
 
==== [[魔装機神シリーズ]] ====
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== 余談 ==
 
== 余談 ==
*αシリーズは初期構想時点で、一作目(『α』)で「地球人類の危機の始まり」を、二作目(『第2次α』)で「地球圏での人類同士の戦いの決着」を、三作目(『第3次α』)で「外宇宙に旅立ち宇宙人と決戦」をそれぞれ描くという三部作が想定されていたのだが、ロボットものの新作が増えれば、『第2次α』で決着するはずの「地球圏の戦い」を扱う作品を『第3次α』に参戦しなくてはならないだろうことが『α』の時点で予想されていた(実際[[機動戦士ガンダムSEED|その予想は現実となった]])。そこで、寺田プロデューサーは「理屈はいいから、とにかく色々な場所が繋がって争いが起きる」ための仕掛けを『α』の時点で考えていたらしい。『α』の時点ではクロスゲートは裏設定レベルでしか語られなかったが、『第3次α』で堂々のお披露目となった。なお、クロスゲートは『α』で外宇宙に旅立ったメンバーたちを『第3次α』で合流させる設定上の理屈のためにも必須だったということ。
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*αシリーズは初期構想時点で、第1部(『α』)で「様々な組織の登場」を、第2部(『第2次α』)で「地球圏での内乱と決着」を、第3部(『第3次α』)で「銀河系規模の戦い」をそれぞれ描くという三部作が想定されていたのだが、ロボットものの新作が増えれば、『第2次α』で決着するはずの「地球圏の戦い」を扱う作品を『第3次α』で参戦させなくてはならないだろうことが『α』の時点で予想されていた(実際[[機動戦士ガンダムSEED|その予想は現実となった]])。そこで、[[スタッフ:寺田貴信|寺田貴信]]プロデューサーは「理屈はいいから、とにかく色々な場所が繋がって争いが起きる」ための仕掛けとして、クロスゲートを『α』の時点で考えていた<ref>メディアワークス『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ ザ・コンプリートガイド』743 - 744頁。</ref>。『α』の時点ではクロスゲートは裏設定レベルでしか語られなかったが、『第3次α』で堂々のお披露目となった。
**また、それ以前の理由として、『[[超時空要塞マクロス|マクロス]]』と『[[マクロス7]]』『[[マクロスプラス]]』など、時間軸がまるで違う作品を同居させるなど、荒唐無稽なストーリーを正当化すべく「'''こういうものがあるんだから、仕方がないじゃないか!'''」というアイテムとして出したものだという。寺田プロデューサー曰く「スパロボはもともとこじつけの塊でもあるから、世界観にあまり細かい理屈をつけるのもなんですしね」とのこと(ファミ通ファースト「第3次スーパーロボット大戦α~終焉の銀河ヘ プレイヤーズバイブル」より)。
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**またそれ以前の理由として、『[[超時空要塞マクロス]]』と『[[マクロス7]]』のような、時間軸がまるで違う作品を同居させるなど、荒唐無稽なストーリーを正当化すべく「'''こういうモノがあるからしょうがない!'''」というアイテムとして出したものだという。寺田プロデューサー曰く「スパロボっていうのはこじつけの塊とも言える作品なので。もともとありえない世界に細かい理屈をつけるのもなんですからね」とのこと<ref>エンターブレイン『第3次スーパーロボット大戦α~終焉の銀河ヘ プレイヤーズバイブル』117頁。</ref>。
    
== 脚注 ==
 
== 脚注 ==
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